海外旅行や留学で気になるのが現地の
トイレ事情ではないでしょうか。
特にマレーシアは、日本とは異なるトイレ文化を持つイスラム教国であり、初めて訪れる方は戸惑うことも多いようです。
しかし、事前に現地の習慣や特徴を知っておくことで、トイレ利用での問題やストレスを最小限に抑えられます。
この記事では、現地在住者がマレーシアのトイレ事情について、基本情報から利用時の心構えまで、詳しくご紹介していきます。
マレーシアへの旅行や留学を予定されている方は、ぜひ参考にしてください。
- マレーシアの基本情報
- マレーシアのトイレはきれい?
- マレーシアのトイレの種類
- マレーシアのトイレの特徴
- トイレを快適に使うための心構え・あると便利な物
- マレーシアで「トイレはどこ?」と聞いてみよう
- まとめ
マレーシアの基本情報
赤道近くに位置するマレーシアは、マレー半島部とボルネオ島北部から成る多民族国家です。
日本からの観光客も多く訪れる人気の観光地であり、近年は留学先としても注目を集めています。
トイレ事情を知っておくことで、より快適な滞在を楽しむことができますね。
まずは、マレーシアの基本情報からご紹介します。
地理と気候の特徴
国土面積は日本の約90%にあたるおよそ33万平方キロメートル。
その約60%が熱帯雨林に覆われ、豊かな自然に恵まれています。
年間を通じて気温が高く、湿度も高い熱帯性気候です。
3〜4月と10〜11月頃は雨季となることが多いのですが、一日中雨が降り続くわけではなく、スコールのような短時間の雨が特徴です。
多様な民族と文化
マレー系、中国系、インド系など、様々な民族が暮らす多民族国家であることが、マレーシアの大きな特徴です。
以下が、その他の主な特徴となります。
・公用語はマレー語だが、都市部では英語も広く通じる
・イスラム教が国教だが、仏教やヒンドゥー教なども共存
・人口は約3,350万人(2023年統計)
この多様な民族構成は、トイレの使用習慣にも大きく影響しています。
特にイスラム教徒が多いことから、トイレには日本では見られない設備や使用方法が存在します。
観光と留学の人気国
マレーシアは、近代的な首都クアラルンプールから、美しいリゾートアイランド、世界最古の熱帯雨林まで、様々な観光スポットを有しています。
時差は日本と1時間しかなく、年間を通じて温暖な気候であることから、観光客に人気の渡航先となっています。
また、英語が広く通じることや物価が比較的安いことから、語学留学や親子留学の目的地としても注目を集めています。
多くの教育機関では英語で授業が行われ、多文化環境での学びが可能です。
このように、マレーシアは豊かな自然と多様な文化を持つ国であり、それはトイレ文化にも反映されています。
日本とは異なるトイレ事情を理解し、準備することで、より充実した滞在を楽しむことができるでしょう。
マレーシアのトイレはきれい?
マレーシアのトイレの清潔度は、場所によって大きく異なります。
高級ホテルのトイレは日本と変わらないほど清潔ですが、ローカルな場所では必ずしも快適とは限りません。
特に観光客が気になるのが、トイレが水びたしになっているという特徴です。
場所による清潔度の違いは、主に以下のようになっています。
・高級ホテル:清潔で快適
・ショッピングモール、空港:おおむね清潔
・一般的なレストラン、高速道路のサービスエリア:普通
・ローカルな飲食店や屋台付近:あまり清潔でない場合も
ただし、トイレの清潔さの感じ方は人によって異なります。
マレーシアに長く住む人からすれば「普通」と感じる状態でも、日本から来たばかりの観光客には「あまり清潔でない」と感じることもあります。
特に水びたしの状態に対する印象は、文化的な背景や慣れによって大きく変わってきます。
これらの違いがある理由は、マレーシアのトイレ文化に深く関係しています。
イスラム教徒が多い国であることから、多くの人がトイレットペーパーではなく、シャワーホースで洗浄する習慣があります。
そのため、便座や床が水で濡れていることが一般的です。
利用時には、できるだけホテルやショッピングモールなど、清潔な施設のトイレを利用することをおすすめします。
特に観光地では、近くのショッピングモールを探すことで、快適なトイレを見つけられます。
また、高速道路のサービスエリアのトイレも、予想以上に清潔に保たれていることが多いのは、マレーシアならではの特徴です。
このように、マレーシアのトイレ事情は場所によって大きく異なり、また利用者の文化的背景によっても印象が変わってきます。
適切な場所を選び、現地の文化や習慣を理解することで、より快適な利用が可能となるでしょう。
マレーシアのトイレの種類
マレーシアのトイレは基本的に、洋式と和式の2種類があります。
日本人観光客にとってなじみのある洋式トイレは、特にホテルやショッピングモールなど、都市部の近代的な施設で一般的です。
また、ほとんどの施設には洋式と和式の両方が設置されています。
ただし、和式トイレは日本のものとは大きく異なります。
特徴的なのは、日本の和式トイレにある「金隠し」と呼ばれる目隠しの部分がないこと。
使用時の向きも日本とは逆で、ドア側を向いて用を足す設計となっています。
近年は特に都市部を中心に、日本人観光客が利用しやすい洋式トイレが増えています。
中には、日本のウォシュレットのようなものが設置されている場所も出てきましたが、シャワー部分が固定式で清掃が行き届いていない場合もあり、衛生面では注意が必要です。
また、観光地から少し離れた場所では和式トイレしかない施設もまだ存在します。
普段から洋式トイレしか使用したことがない方は、和式トイレの使い方も確認しておくと安心でしょう。
このように、マレーシアのトイレは近代的な設備を備えたものから伝統的なものまで様々なタイプが混在しています。
どのようなトイレに遭遇しても慌てないよう、現地の文化や習慣をよく理解しておくことが大切です。
マレーシアのトイレの特徴
マレーシアのトイレには、日本とは大きく異なる次のような特徴があります。
マレーシアならではの設備
最大の特徴は、ほぼすべての個室に設置されているシャワーホースです。
これは、イスラム教徒の清潔習慣に基づいた設備で、トイレットペーパーの代わりに水で洗浄するために使用されます。
シャワーホースには水量を調節できるレバータイプと、蛇口をひねるタイプの2種類があります。
日本人観光客にとっては、水で洗浄するという点でウォシュレットに似た機能を持つ設備と言えますが、これは何より重要なイスラム教の清潔習慣に基づくものです。
トイレットペーパーと有料トイレ
個室内にトイレットペーパーが設置されていないことが多いのも特徴的です。
代わりに、手洗い場付近に共用のロールが設置されていることがあり、必要な分を取ってから個室に入るのが一般的です。
観光地や商業施設の公共トイレは、有料の場合が多く見られます。
一般的な有料トイレは20セントや50セント(約7円〜17円)程度で利用できます。
近年では、より高級な「プレミアムトイレ」も登場しています。
例えば、クアラルンプールのMID VALLEYショッピングモールに併設されているTHE GARDENS MALL内の有料トイレは、RM5(日本円で約170円)と少し高めですが、各個室にトイレットペーパーが完備され、高級アメニティも揃った清潔で快適な空間となっています。
コンシェルジュのようなスタッフが常駐し、大きな荷物を預かってくれるサービスもあります。
水まわりの特徴
トイレの水を流す方式にも特徴があります。
一般的な水洗トイレではボタンやレバーで水を流すタイプが多いものの、場所によってはバケツで水をくんで流す手動タイプも存在します。
また、先ほど説明したシャワーホースの使用により、床や便座が水で濡れていることが一般的です。
これは不衛生というわけではなく、むしろ現地の清潔習慣の表れです。
常夏の気候により、濡れた状態でもすぐに乾きやすいのですが、長いスカートやズボンを着用している場合は、衣服が床に触れないよう注意が必要です。
このように、マレーシアのトイレは日本とは異なる特徴を持っていますが、これらは現地の文化や気候、生活習慣を反映したものです。
トイレを快適に使うための心構え・あると便利な物
マレーシアのトイレを快適に利用するためには、適切な心構えと準備が大切です。
現地の文化や習慣を理解した上で、必要な物を持ち歩くことで、より快適な滞在が可能になります。
利用時の心構え
「チャンスがあれば利用する」という心構えが大切です。
以下のタイミングを特に意識しましょう。
・ホテルを出る前
・ショッピングモールに立ち寄った時
・レストランでの食事後
・長距離移動の休憩時
これらの機会を逃さず、清潔なトイレを利用することで、快適な観光が可能になります。
持っていくと便利な物
マレーシアのトイレを快適に利用するために、まず必携なのが流せるポケットティッシュです。
個室にトイレットペーパーがないことも多いため、最低でも2〜3個は持ち歩くことをおすすめします。
また、床や便座が濡れていることが多いため、携帯用のウェットティッシュもあると便利です。
さらに、観光地や商業施設では有料トイレが多いため、小銭を用意しておくと、いざという時に慌てずに済みます。
マレーシアで「トイレはどこ?」と聞いてみよう
先でもお伝えしたように、マレーシアは多民族国家です。
そのため、トイレを尋ねる際にも、その人種により言葉が変わります。
一般的なトイレの聞き方は以下の通りです。
・英語:「Where is the toilet?」(ウェア イズ ザ トイレット?)
・マレー語:「Di mana tandas?」(ディ マナ タンダス?)
・中国語:「洗手间在哪里?」(シーショウジェン ザイ ナーリー?)
ただし、どの言語で話しかける場合でも「toilet(トイレット)」という単語は共通して通じます。
そのため、以下のような簡単な言い方でも十分通じます。
・マレー語風:「Di mana toilet?」(ディ マナ トイレット?)
・中国語風:「Toilet 哪里?」(トイレット ナーリー?)
長い文章でなくても、「toilet(トイレット)」と言うだけで、相手は親切に教えてくれるでしょう。
まとめ
マレーシアのトイレ事情について、基本情報から特徴、利用時の心構え、便利な持ち物、現地での尋ね方まで詳しく解説してきました。
日本とは異なる設備や習慣がありますが、事前に知識を持ち、適切な準備をすることで快適に利用できます。
特に、ポケットティッシュなどの必需品を持ち歩き、清潔な施設を選ぶようにするといいでしょう。
また、トイレの場所を尋ねる際は、「toilet」という単語が共通して通じるので、安心して使えます。
マレーシアの文化を理解し、上手にトイレを活用して、充実した滞在をお楽しみください。

◇経歴
日本の大手英会話スクール講師
オーストラリアで現地ツアーガイド
マレーシアの日本人学校で英会話講師
マレーシアの現地企業にて正社員勤務
◇留学経験
イギリス 1年 Wimbledon collegeなど
オーストラリア(ワーキングホリデー中) 1か月 Bond University
◇海外渡航経験、渡航先での経験内容
留学→アメリカ、イギリス、オーストラリア
旅行→イギリス、ヨーロッパの各国、アメリカ、オーストラリア、東南アジア各国など
仕事→オーストラリア、マレーシア
◇自己紹介
Webライターの大井にいなと申します。
独身時代に留学を経験し、国際結婚を機に多民族国家のマレーシアに住んでいます。
私の子供は生まれたときから複数の言語で育ち、オーストラリアの大学に留学して就職しました。
大人になってから英語を学び始めた自分との違いを実感しています。
自身の経験から、早期の言語習得の重要性や大人になってからの英語学習で必要なことなどを、できるだけわかりやすくお伝えしたいと考えています。どうぞよろしくお願いします。