英文読解には欠かせない前置詞「for」の使い方についてご紹介します!

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今回は、前置詞「for」について紹介します。そもそも前置詞とは「前に置く」という通り、名詞や代名詞の前に置く表現のことをさします。

Forは、文章をつなげる際に重要な役割をしています。その前置詞「for」ですが、みなさんは正しく使うことができていますか?いろいろな場面で使うことができるので、実際に全て完ぺきに使うのは、私たち日本人にとって難しいかもしれません。

しかし、今日はこの前置詞「for」について学習し、どんなfor が来ても迷わず使うことができるようにしていきましょう。この記事では、英文読解には欠かせない前置詞「for」の使い方を簡単に紹介していきます。

前置詞for について

そもそも前置詞「for」にはどのような意味があるのでしょうか。

一番有名なのが「~のために」という使い方です。他にも大きく分けて、だいたい6つ程度の意味で使われるようです。以下がその例です。

~のために、~のための Coffee for you (あなたへのコーヒーです。)
~にとって easy for me (私にとって簡単)
~に向かう leave for Hokkaido (北海道に向けて出発する) 
対価で~で For 100 dollars (100ドルで)
基準~のわりに young for your age(年齢のわりに若い)
範囲~の間 For 1 hour (1時間)

Forの表す範囲 は、人が腕を広げるようなイメージを想像してください。腕と腕が作り出す領域とその向かう前方方向と考えるといいでしょう。

それでは、for の持つ意味や用法について、具体的に解説していきます。

対象を表す

1つ目に紹介するのが、対象を表すforです。ここでの対象は、人やモノなどをさします。

例えば、何か物をプレゼントするときや何か人にしてあげるときに使える用法です。「〇〇のために」と訳すことができます。よく使用するので覚えておくと便利です。基本は、forの後に名詞の形で、使用することができます。

This is a gift for you.
これはあなたにプレゼントです。

文にせず、for you(あなたのために)だけでも、ネイティブスピーカーは使います。プレゼントやメッセージカードを渡しながら、for you と配ることもできます。よく使うことができる便利なフレーズです。

For you だけに限らず、for him(彼のために) やfor her(彼女のために) 、for me(私のために) など for の後は、誰をいれても大丈夫です。

I cooked a special dinner for him.
彼のために特別なディナーを作りました。
I bought chocolate for her because she studied very hard for the examination.
彼女がテストに向けて一生懸命勉強しているので、彼女のためにチョコレートを買ってきました。

「あなたのため」ではなくて、「私のためよ。」なんて少し皮肉っぽく話すときに使うこともあります。

I cleaned up our room. This is not for you, but for me.
私たちの部屋をきれいにしました。これは、あなたのためにではなく、自分のためにです。

彼、彼女の意味の「him」「her」を使わずに、使用することもできます。

I’ll go back earlier for my daughter.
娘のために今日は早く帰ります。

また、「Thank you for 〇〇」と聞いたことはありませんか?よく使うので、このフレーズをセットで覚えている人もいると思います。実はこれも、対象を表すForを表していることに気づきましたか。

Thank you for helping.
手伝ってくれてありがとう。
Thank you for your kindness.
あなたの優しさに感謝します。

対象の先として、その人がした行為などに対しても使うことができます。「〇〇のために」と別に、もう一つ、対象を表すforには「〇〇にとって」という意味があります。

It was tough for me to work every day.
毎日仕事するのは、私にとって大変なことでした。

また、先ほどの文において、会話では、このForの使い方を文頭にすると、「私にとって」を、より強調することができます。

For me, it was tough to work every day.

方向を表す

2つ目に紹介するのは、方向を表すforです。ここでは、「どこに向かうのか」を指しています。

Forの後には、地名などの名詞を置きます。Toとの違いについてはまた後ほどご説明します。

This bus has already left for Osaka.
このバスは大阪方面に向けてすでに出発しています。

方向を表すfor と一緒に使用できるのが、この2つのフレーズです。セットで覚えてしまいましょう。

bound for 〜行きの
leave for 〜へ向けて出発する
This train is bound for Tokyo.
この電車は、東京行きです。
I’m leaving for Jakarta soon.
ジャカルタに向けて出発します。

代わりを提示する

次に紹介するのは、代わりを提示するforです。どういうことかというと、「物があるものに代わった」と置き換える意味で使われます。

I bought a book for 800 yen.
私はこの本を800円で買った。

このように、本と800円を置き換えたというイメージで使うことができます。

前提を提示する

次に紹介するのは、前提を提示するforです。主に3つに分けることができます。

目的・用途
理由・原因
基準・対比

などで使用されます。1つずつ確認していきましょう。

目的・用途

この場合、forの後には、何のためのものかの用途を説明しています。

I bought a pen for writing a letter to my friend.
私は友だちに手紙を書くためのペンを買った。

ペンは、友だちに手紙を書くための用途という意味になります。この場合、Forは「~のための」と訳せます。

理由・原因

この場合、forの後には、なぜそうなるのか理由を説明しています。

Hokkaido is famous for its hot springs.
北海道は、温泉などで有名です。

北海道が有名なのは、温泉が理由という書き方です。この場合、Forは「~で」と訳すことができます。

基準・対比

この場合、forの後には、基準を説明しています。

She is surprisingly smart for her age.
彼女は年齢のわりに賢く見える。

彼女の年齢という基準のわりには、賢く見えるという書き方です。この場合、Forは「~のわりに」と訳すことができます。

期間を表す

最後に紹介するのが期間を表すForです。よく使われています。

Forの後には時間などの期間を表す単語が入ります。例えば、「for one week」「1週間」やfor one hour「1時間」などと使うことができます。

I’ve studied English for ten years.
私は英語を10年間学んでいます。

また、過去を表す言葉「past」や未来を表す言葉「next」を一緒に使用すると「過去〇年間」や「次の〇年間」と使うこともできます。

I’ve learned Korean for the past three years.
私は、過去3年韓国語を学んでいます。
I’ll study Spanish for the next three years in North America.
南アメリカでスペイン語をこの3年間学んでいきます。

気づいた人もいるかと思いますが、このforは、現在完了の文章と常にセットで使うことが多いです。なぜなら、forが腕をのばす間の期間中ずっとしていることになるからです。

現在完了も前置詞も日本の言葉にはない言葉なので慣れるまでには時間がかかると思いますが、よく使う言葉です。セットで覚えてしまいましょう。

また、似ている表現として前置詞「during」があります。どちらも期間を表しますが、Forの場合は、流れゆく時間を意識するのに対し、Duringの場合は、ある時点から時点までの明確な期間を意識するという違いがあります。

toと違いについて

先ほど、方向を表すforについて学習しました。方向を表す前置詞としてよく使われるのが「to」です。どのように使い分ければいいのでしょうか。

また、対象を表すforでも、toと迷う時があると思います。Forとtoの違いについて考えていきましょう。

Toは「到達点を指定」している場合に使います。つまり、より具体的な場所が決まっている場合はtoを使うイメージです。

一方で、forは「範囲や方面を指定」している場合に使用します。どちらかというとほわっとざっくりしたイメージです。

The bus went to Osaka.
バスは大阪に行きました。

具体的な目的地(ここでは、大阪)に向けて出発し、到着するまでを意味しています。

The bus left for Osaka.
バスは大阪に向けて出発しました。

目的地(ここでは、)に向けて出発しているだけで、到着しているかまではわからない、むしろ、気にしません。もしかしたら、大阪の前で途中で下車していてもいいわけです。このように多少の違いによって使い分けています。

「あなたにプレゼン資料を送ります。」と伝えたい時、皆さんは、「I will send presentation materials for you.」と 「I will send presentation materials to you. 」どちらを使いますか?

正解は、後者を使います。なぜかというと、このプレゼンテーション資料を送るという動作に相手がいないと成り立たないからです。

もし、「I will send presentation materials.」で文が終わっていたら、「誰に?」という疑問がわくでしょう。To以下の文が必ず必要です。このように、相手が必要な文の場合は、toを使います。

では、forはどのような場合で使われるのでしょうか。例えば、「あなたにプレゼン資料を作りました。」という時に「I made presentation materials for you. 」と forを使います。これは、どういうことかというと、for以下が仮に文章としてなくても成り立ちます。

I made presentation materials.
プレゼン資料を作りました。

受け取る相手がいなくてもいいというわけです。このように、相手がいてもいなくても文が成り立つ場合は、forのことが多いです。

この文章で気づいた人もいるかもしれませんが、このforとtoの違いは、実は使う動詞でほぼ決まっています。例えば、「買う」という意味の動詞「buy」を使用する場合は、「for」を使います。買う行為は、相手がいなくてもいても成り立ちます。

一方で「あげる」という意味の動詞「give」は「to」を使用します。「give」には、相手がいないと文が成り立たないからです。

使っていくうちにわかってくると思います。失敗を恐れず、どんどん使うことに挑戦してみてください。

まとめ

いかがでしたか?この記事では、前置詞forの使い方について学習しました。Forの使い方はたくさんあることを学びました。前置詞は、日本語にはない文法のため、難しく感じるかもしれません。

しかし、英語ではたくさん使われる用語です。難しいうちは、使い方を限定して使用したり、セットで用法を覚えたりしてもいいかもしれませんね。特によく使われるのは、期間を表すForと対象を表すForです。

まずは、この2つを最低マスターして、使いながらその他のForの用語にも慣れていくことをおすすめします。

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