英語を勉強していても英語が話せない、聞き取れないという人は多くいます。
これは、英文法中心の英文読解に偏った受験勉強や学習法が原因ではないかと思います。
リスニングのスキルを上げるには大量の英語を聞くことが必要になります。
リスニングの学習や勉強法ですが、英語教材や絵本などに付属しているCD等の音声を用います。
英文の内容はやさしいもので日本語に訳さなくても理解できるレベルがベストです。
また、リズムがあり感情を込めて吹き込んであるものがおすすめです。
今回は、そんなリスニング能力が向上するコツをご紹介していきます!
- リスニング能力を上げるコツとは?
- リスニング学習のコツとは
- リスニング力が確実に上達する方法
- ディクテーションのやり方
- 留学や旅行前に準備すること
- 留学対策(リスニング)
- ネイティブキャンプを使った学習方法
- まとめ
リスニング能力を上げるコツとは?
冒頭でも紹介した通り、リスニングのスキルを上げるには大量の英語を聞くことが必要になります。
学生の方は教科書や参考書、社会人の方は英会話対策用の教材でも良いので、付属のCDを繰り返し聞きましょう。
英語のラジオ講座や海外ドラマ、映画などを利用しても効果があります。
その際は自分のレベルに合ったものを選ぶことが大切です。
間違った方法でリスニングの学習を行ってしまうと、努力が報われないことがあります。
特に英語初心者の方は英語をシャワーのように毎日大量に聞き流すだけでなく、英語の精聴(ディクテーション)を行うことが必要となります。
やみくもに英語を聞いても自然と英語が聞き取れるようにはならないからです。
リスニング学習のコツとは
リスニングを上達させるコツはリスニング、リーディング、ライティング、スピーキングの4つの技能を鍛えることがカギとなります。
意識的に4つの技能をバランスよく伸ばしていくことで英語力がトータルで高まります。
リスニングは正しい発音ができなければ正確に聞き取ることが難しいため、スピーキングを伸ばすことでリスニングも向上します。
(スピーキングは、英文を書いてライティング力を向上させることでスピーキングに応用できます)
また、リスニングは音が発せられたらその順番通りに頭から理解していかなければなりません。
そのため、リスニングはリーディングとも関わりが深く、リスニングを伸ばすために英文をたくさん読んで(その場合、後ろから前に訳さないこと)リーディングを鍛えることで理解力が高まり、リスニングに波及します。
このような理由から、4つの技能をバラバラに鍛えるのではなく、一緒にバランス良く伸ばしていくことで総合的な英語力が高まります。
ネイティブキャンプの過去のブログでは、英語の4技能をバランスよく向上させる方法を紹介しています。
併せてご覧ください
リスニング力が確実に上達する方法
上述したようにリスニング力を上げるには、4つの技能を一緒に伸ばすことが大切になります。
これらのスキルを伸ばすには音読中心の学習をすると良いでしょう。
音読すると脳が活性化して機能が高まると言われています。
また、英文を目で追って舌と口を動かし、耳で自分の声を聞くため視覚や聴覚が刺激されます。
音読をすることで体をいろいろと動かすことになり英語の反射力、動作力を鍛えることができます。
従来の学習方法では、文法中心の英語の知識や理論に偏りがちです。
知識偏重の英語力と実際に英語を使いこなせる英語力とはまったく別物になります。
学校の授業で受ける英語力の評価と、英語を聞いたり話せたりする能力は違います。
英語は学問であるとともにスポーツでもあります。
そのため、これからは知識や理論とともに英語に対する反射・動作を鍛える練習をしなければなりません。
リスニングのみならず、スピーキング、リーディング、ライティング能力を伸ばすには音読でトレーニングを行います。
何度も音読することで英文を自然と暗記することができ、その結果反射的に英文がスラスラと出てくるようになります。
リスニング力を確実に上達させるには、やさしい英語を大量に聞くだけでなく、聞いた英語を書き取るディクテーションという作業を行います。
英語の音声を聞きながら聞こえてきた音の綴りを書き取り、後でスクリプトと照合して確認します。
ここでちょっと休憩!
英語の朗読ってやったことはありますか?
若い年代の人には、朗読自体あまり馴染みがないかもしれませんが、こちらも英語の学習において効果的だと言われています。
英語の朗読については、こちらのブログに書かれています。
ディクテーションのやり方
ディクテーションとは英語を聞いてその音声を書き取っていく学習方法です。
用意するものは英語の音声とスクリプトです。
音声は英語教材やニュースなど何でも良いのですが、自分のレベルに合ったやさしいものを選ぶようにします。
ディクテーションのやり方は、音声を何度も繰り返し聞きながら紙に書き取っていきます。
スペルは分かればその通りに書きますが、分からない場合カタカナで書いておき、その後に答え合わせをします。
答え合わせは、聞き取れなかった箇所をスクリプトと照合して確認します。
訂正部分は赤字で正しい答えを書いておきましょう。
次に、聞き取れなかった英語の音をチェックします。
スクリプトと赤字を入れた訂正部分を見ながら目と耳を駆使して何度も音声を聞き、正しい英語の音をすり込んでいきます。
何度かこれを繰り返したら、今度はスクリプトや書き取った紙を見ないで繰り返して聞きます。
最後に、紙を見ながらネイティブスピーカーと同じような発音ができるようになるまで繰り返し音読します。
留学や旅行前に準備すること
短期間でリスニング能力を改善
リスニング能力を改善するためには短期と長期で対策を練る必要があります。
英検やTOEICなどのテスト対策の場合は短期的な計画が必要です。
長期的な場合だと、これまで述べたように英語を大量に聞く「多聴」とディクテーションをして聞き取れなかった音声を照合する「精聴」が基本となります。
短期でリスニング対策を考える場合、英検などのリスニングテストの問題形式を分析してどのような対策をすれば良いか考えます。
例えば、英検1級のリスニングテストPart1の問題では、2~3人の会話とその内容に関する質問を聞き、4つの選択肢の中から正解を選ぶ問題が10問出題されます。
1つの対話につき質問は1つで解答時間は各10秒です。
この場合、会話の場面やトピックの傾向を押さえて対話の質問傾向のパターンを調べておきます。(いつ、どこで、だれが、何を)
正解となる選択肢を選ぶ際には、本文で使われている語句の言い換え表現(パラフレーズ)になっている場合が多いため、日頃から類義語などにも注意を払っておきましょう。
また、日頃からあらゆるジャンルの英会話に慣れておくことが基本的な対策となります。
トピックの傾向は、日常会話、公共の場でのアナウンス、録音による電話応答サービス、職業や活動に関するインタビュー、観光地案内など多岐に渡ります。
短期でリスニング能力を改善したい場合、このように試験対策をしてある程度テクニックで乗り切ることができます。
試験対策に限らず、日頃からリスニング等の教材はあれこれたくさんの教材に手を出さないで、ひとつのものを繰り返し勉強し、徹底的に頭にすり込むようにします。
英検の対策で悩まれている方は、こちらのブログもおすすめです!
英検3級だけでなく、2級・1級の対策についても記事がありますので、チェックしてみてください!
映画やドラマなどをリスニングの教材として用いる場合、初級者(TOEIC500点未満)、中級者(TOEIC500~800点)、上級者(TOEIC800点以上)に分けてそれぞれ適した作品と学習方法を考えていかなければなりません。
初級者の場合
アメリカやイギリスの映画よりも日本のアニメ映画などを利用すると良いでしょう。
一度日本語で見たことのある映画ならストーリーなど頭に入っているだろうし、英語が聞き取れなくても最後まで見ることができます。
日本語の音声で見たあと、音声を英語にして日本語字幕で見ます。
次に英語音声、英語字幕で見ます。最後は英語の音声だけを頼りに見ます。
中級者の場合
ほのぼの系やコメディーなどの海外ドラマや映画を選ぶと良いでしょう。
これらは日常会話で使われているセリフが多いため聞き取りやすいでしょう。
やり方は初級者の場合と同じで、最終的には字幕なしで英語の音声だけで聞き取れるように訓練します。
上級者の場合
本格派ドラマや映画などで1シーズン分勉強します。
医療や警察など特殊な世界を扱っているドラマなどは単語が難しいため、じっくりと英語字幕でセリフを学ぶ必要があります。
また、海外のドラマや映画などでは固有名詞や商標名がたくさん出てくるため、そういった知識も必要になります。
今はインターネットで簡単に調べることができるため分からない単語が出てきたら調べてみましょう。
学習方法ですが、英語音声・英語字幕で見ます。
最後に英語音声だけを頼りに見ます。
これを何度も繰り返して、たまに日本語音声をチェックします。
留学対策(リスニング)
受験する英語テストによって傾向と対策をそれぞれ立てて準備することが大切ですが、リスニング力を上げるための共通する学習アドバイスは下記の通りとなります。
毎日英語を読んだり聞いたりして英語に触れ、ネイティブスピーカーが話す英語のスピードに慣れておきます。
リスニングの学習では音読やディクテーションを行い、日頃から耳を鍛えておきましょう。
また、語彙力を増やす努力を怠らないようにします。単語を覚えるときは類義語や同義語、コロケーションなども一緒に覚えるようにします。
それから、リスニングテストでは固有名詞や数字などを聞き取ることもあるため、日頃から英語で聞いて慣れておきましょう。
留学準備や英語の資格試験等ではさまざまな分野から多岐に渡るトピックが出題されます。
出題と傾向を分析し、どのような分野でも対応できるようにラジオやテレビ、ニュース、新聞、テキスト、過去の問題集などを利用して英語を読んだり聞いたりして、様々な単語や表現に慣れ親しんでおきます。背景知識があると英語の理解力もアップします。
留学前の方必見!
留学前の効果的な英語学習方法は、こちらのブログがおすすめです!
ネイティブキャンプを使った学習方法
ネイティブキャンプのオンライン英会話を利用すれば、アメリカやイギリスなどを始めさまざまな国のネイティブスピーカーと英会話レッスンを受けることができます。
最近の英語試験では、アメリカのみならず世界各国のスピーカーによる試験になっているため、さまざまな国のアクセントや聞き取りに慣れることができます。
また、ネイティブキャンプではTOEIC対策講座向けのレッスンがあります。
ネイティブキャンプの教材を用いて問題と傾向を把握し、効率的にリスニング力をアップしましょう!
まとめ
リスニング能力が向上するコツをご紹介してきました。
基本はやさしい英語をたくさん聞いたり読んだりして多聴と精聴を行います。
英語の試験等で短期的にリスニング力をアップしたい場合は、傾向と対策を把握し効率的にリスニング問題を解けるように訓練しておきましょう。
イギリスの大学に留学経験があり、その後イギリスに移住。現在はフリーランスライターとして英語学習に関する記事をはじめ、様々な分野の記事を執筆しています。自身も英語ネイティブを目指して英語習得のため日々研鑽を積んでおります。趣味は海外旅行で特にヨーロッパの歴史に興味があります。もともと文章を書くのが好きだったので文筆業を希望しておりライターになりました。よろしくお願いいたします。