英語のリスニングが伸び悩んだらするべきこととは?リスニングが難しい理由についても

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皆さんは、英語のリスニングを難しく感じることはありませんか?どれだけ聞いても、初めて見る洋画を字幕なしで見たらほとんど何も理解できなくてショックを受ける人は少なくありません。それだけリスニング能力を伸ばすのは難しいことです。

今回は、英語のリスニングがなぜ難しいのか、どうやって伸び悩みを解消すべきか、この2点に焦点を当てて解説していきます!

英語のリスニングが難しい理由

まずは、どうして英語のリスニングを難しく感じてしまうのかを知りましょう。漠然と自分には才能がない、努力が足りないと思うのではなく、難しいことにチャレンジしていると知る方が大事です。

国や地域によって違う

英語のリスニングが難しい理由のひとつは、英語を母語とする国の中でも訛りがあるからです。よく聞くところで言えばイギリス英語とアメリカ英語の違いがありますが、こんなのは序の口です。

例えば、イギリスという小さな国をひとつ例に上げるだけでも、イギリスの中に45以上の訛りがあると言われています。RPと呼ばれるBBCのアナウンサーがよく喋る英語もあれば、ロンドンの下町で話されている訛りもありますし、スコットランドはもはや英語という範囲を飛び越えて、カナダ人ですらスコットランド人の発言したHow are you?すら聞き取れません。

英語圏のひとつの国の中でさえこのように英語の音が違うのですから、世界中に一体どれだけの英語があるか想像するとリスニングの難しさがわかると思います。もちろん、学生時代はゆっくりはっきり、アメリカ英語が話されるため国や地域の違いによる難しさはまったく気にしなくても良いのですが、社会人になってから英語を深掘りしようとした時などにはぶち当たる壁になります。

英語圏以外に住んでいる英語学習者や、英語は公用語だけど訛りが酷い国などもあります。それぞれの国の数だけ英語の訛りがあると思って良いでしょう。

シラブル

英語のリスニングが難しいのは、シラブルが日本語と違うことも影響しています。シラブルとは日本語で音節のことで、母音を中心としてまとまった音の単位です。

日本語のシラブルは、ひとつひとつの文字ごとに区分けされています。「あ」「い」「う」「え」「お」という具合です。しかし、英語のシラブルは基本的に「子音+母音+子音」で構成されています。簡単に言えば、日本語と英語の言語の仕組みそのものがまったく異なることにより、リスニングが難しいと感じるのです。

英語圏ではこのシラブルを小学生で習うのですが、英語を学ぶ日本人は学校で覚えません。ですから、余計に音の取り方が苦手になってしまいがちなのです。

リズムが違う

英語と日本語ではリズムも違います。日本語の場合は、その音が高いか低いかで単語の違いを作ります。同音である「橋」と「箸」は、「橋」の場合は「は」が低い音、「し」が高い音ですが、「箸」の「は」は高い音、「し」は低い音で構成されています。この高低のことをピッチアクセントと言います。

一方、英語では音が強いか弱いかでリズムを取ります。「アクセント」でよく知られていますよね。同じ読みでも、「スイーツ」を意味するdessertは「er」にアクセントが来ますが、「砂漠」を意味するdesertは最初のeにアクセントが来ます。

日本語に抑揚がないと言われるのは、強弱ではなく高低でリズムを取っているからなのです。

リスニングが伸び悩んだらすること

さて、英語のリスニングが難しい理由はわかりましたね。

では、ここからはリスニングで伸び悩んだらすることをご紹介していきます。人によって向き不向きやレベルの違いがあるので一概に「これがベスト!」とは言えませんが、良かったら参考にしてみてくださいね。

勉強用リスニングから離れる

皆さん既にご存じの通り、リスニング能力は一朝一夕に上がりません。とんでもない時間をかけなければネイティブスピーカーと同じレベルにまで到達できないので、伸び悩むことは当然でしょう。

そんな時してはいけないのは勉強用のリスニングです。伸び悩んだ時に勉強としてリスニングをすると危険なのは、点数が出てしまうので数値が可視化され、伸びないことをさらに突きつけられるからです。英検やTOEICなどからはリスニング教材がたくさん出ていますが、一度それらから離れた方が良い場合もあります。

また、英語のリスニングを勉強だと思って取り組むと、かなり脳体力を消費して疲れてしまいます。映像がないので完全に耳のみを頼りにし、高い集中力をずっと保たなければならないからです。

つまらないものや疲れてしまうものからは遠ざかりたいと思うのが人間なので、やはり一度離れて自分の好きなコンテンツを映像込みの英語で見る方が良いと言えます。

語彙力強化

リスニングで伸び悩む理由のひとつに、語彙力がまだまだ足りないことが挙げられます。音は聞き取れるようになってきても、文として意味がつかめないのなら英単語をもっと覚えましょう。

英単語帳はたくさんありますが、自分が何を目的としているのかで選びます。英検やTOEIC、IELTS、TOEFLなどの試験で点数を上げることが目的であれば、もちろんそれぞれの試験に応じた教材が適切です。

そうではなく日常英会話ができるようになりたいのであれば、アカデミックなものやビジネス英語ではなく、YouTube内で英語講師をしている先生が提供する無料PDFを使用するなどの手もあります。

語彙を一気に増やしたいと思ってもそう簡単には長期記憶に何百個も入ってくれないので、日々5分程度からコツコツと積み重ねることが大切です。紙の単語帳だけでなく電子書籍やアプリなど、自分に合ったやり方でまずは1000語増やすことから始めてみてください。

リスニングの勉強方法

では、最後におすすめのリスニング勉強法をご紹介しましょう!それなりに英語力があり、リスニングがどうしても伸び悩んでしまった場合に効果があります。

英語学習者向けの動画のみを見る

英語を勉強している方の中には、ネイティブスピーカー並みに英語が聞き取れるようになりたいと目標を掲げている方もいると思います。しかし、実はいきなりこのレベルの動画を見ると、ただ自信を失ってやる気がそがれてしまうリスクがあります。

大切なのは、英語圏の人たちが見ている動画ではなく、英語学習者のための動画のみを見ることです。リスニングに伸び悩むのであれば、それなりのレベルにまで達していることでしょう。だからこそ海外向けの動画や洋画を見たくなる気持ちもわかるのですが、まだ時期尚早です。

英語学習者向けの動画では、ネイティブスピーカーは気持ちゆっくり話してくれますし、発音もクリアなので聞き取りやすいです。まずはこのような動画を見て、ベースとなるリスニング力をさらに底上げしていきましょう。

倍速視聴でネイティブのスピードに慣れる

英語学習者向けの動画に慣れてきたら、倍速視聴をして速さにもついていけるか確かめてみてください。ネイティブスピーカーが普通に話している動画ではスラングが多いため、語彙力の面でわからないことが多いです。そのため、英語講師が話す英語をスピードアップさせ、純粋に速さに対応できる耳を作っていくことが重要になります。

YouTubeでは英語講師が無料で世界に向け学習動画を配信してくれますし、倍速視聴が可能です。一部できないインターネットテレビもありますが、アプリやAmazon Fire Stick TVなどでは1.25倍や1.5倍速などが選べるようになっています。

講師2人以上の会話を聞いてみよう

YouTubeなどで英語学習者向けの動画を配信してくれている人が、他のネイティブスピーカーと話している動画はよいリスニング練習になります。ナチュラルな会話を聞けることがメリットで、やはりはっきり喋ってくれているので洋画よりも断然聞きやすいです。

英語講師の方の多くはいわゆるその国の標準語に近い英語を話してくれます。訛りがある先生でもきちんと標準語に直して話してくれる人もいるので、まずはその英語の音慣れを目指してください。

色々な訛りに触れてみる

標準語に慣れてきたら、次は別の国や地域の訛りにも触れてみましょう。どのような訛りがどこで話されているのかまとめた動画はYouTubeでたくさん上がっているので便利です。特徴がわかれば意外と聞き取れないほど難しいわけではありませんし、今後その地方出身の方と出会ったらその訛りでどこから来たのかわかるようになります。

英語の訛りはネイティブスピーカーにとってもコミュニケーションにおいてかなり重要です。イギリスでは、今はないように見えて実は訛りでお互いのバックグラウンドや階級を推し量っています。

これは、イギリス人の英語講師が話していた事実です。また、自分が出身地とは別のエリアへ行った時には、自分の故郷の訛りで話したくなるとも述べていました。それだけ自分のアイデンティティが訛りに引っ張られるのだそうです。

耳を鍛えるために、たくさんの地域の英語を聞いて意味が掴めるようにしていきましょう。

まとめ

英語のリスニングは、ネイティブスピーカー並みになろうと思うと気が遠くなるくらいの時間が必要になります。英語初心者の時ほど成長が見られなくなることから、ダレてしまう時期が来る人も多いです。

しかし、対策をしなければそれ以上能力が伸びることはないので、少しずつでも良いから続けることが一番大切です。急な向上を期待せず、好きなコンテンツを見るなど楽しみながら継続するのが良いのではないでしょうか。

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