【発音対策】日本人の英語の発音はなぜ通じないのだろうか?

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今回は、発音対策について情報発信をしていきます!

皆さんは、自分の英語の発音に自信はありますか?よく、日本人の英語はネイティブスピーカーに通じないと言われていますが、なぜ日本人的英語から離れられない人がいるのでしょうか。発音で悩んでいる方は、根本からの改善が必要となります。以下で対策方法について見ていきましょう。

日本人の発音はどのように聞こえるのか

英語といってもイギリス英語にアメリカ英語、オージー英語など色々ありますが、どれにしても日本人は英語の発音が下手と言われることがあります。

もちろん人によってその能力には大きな差があり、英会話に通っていなくても最初から発音が上手い人もいれば、長年英語圏に住んで英語が話せても発音だけはカタカナという人もいます。

カタカナが抜け切れていない日本人が話す英語は、ネイティブスピーカーにとっていかにも「日本人らしく」聞こえます。日本人らしい英語の発音とは、母音の発音をしがちであるという特徴を含んでいます。

日本語にはほぼすべての音に母音があるため、子音が多い英語に大量のいらない母音の音を追加するといわゆるカタカナ英語の悪い発音になります。日本語を学んでいる外国の方は、「日本語には母音があるから大変だね」と一定の理解を示してくれることもありますが、日本語を知らない人からしたら、なぜそんな話し方になるのか理解できないかもしれませんね。

日本人の発音が通じない理由

日本人の英語発音が通じない理由はいくつかあります。

ひとつは、先ほど述べたように母音を勝手に入れてしまうこと。そしてもうひとつは、リエゾンを使わないことです。リエゾンとは、単語と単語の音を滑らかにつなぐことです。

例えばget up を「ゲットアップ」と言うのではなくて、「ゲラッ」と単語をつなげて読むことです。英語では、このリエゾンはしごく当たり前に使うものであるのに、日本人は単語をがっつりと区切って発音するため違和感のある英語となります。

そもそも英語の発音をカタカナで表記していること自体がナンセンスなのですが、発音記号を習わないため、その方が早く学習できると考えられている可能性があります。

特に、中学校になると英語を本格的に習い始めるわけですが、学習塾で使用しているテキストには思い切りカタカナでフリガナが振ってあります。正しい発音がまったくできなくても、定期テストや受験にはまったく関係ないからです。日本の英語教育には、スピーキングテストがありません。

スピーキングが苦手な日本人ですが、それを助長しているのがTOEICです。日本人が得意とする受け身のリスニングとリーディングしかありません。にも関わらず、企業は相変わらずTOEICの点数が良ければ積極的に採用します。このシステムが、日本人が英語を書けもせず喋れもせずにいる原因の一翼を担っています。学校でも、会社でも、いつまで経っても英語の発音を勉強する機会がないのです。

なぜ日本人は発音が苦手なのか

英語の発音を日本人が苦手とする原因のひとつは、そもそも英語と日本語という言語がかけ離れすぎていることです。

地理的にも遠い場所で英語が話されていることからもわかる通り、日本語の音と英語の音は似ていません。一方、英語はドイツ語やフランス語をそれぞれ3割ほど取り入れてできているため、ヨーロッパの非英語圏の方が英語を習えば、日本人より習得しやすいと言われています。

逆に、東アジア圏である韓国語や中国語は、もちろん個人差はあれど日本人には習得しやすいと言われています。漢字圏が含まれていることからも、欧米諸国よりは有利であると言えるでしょう。

日本人の中でも、男性は英語の発音を苦手としている割合がとても高いです。発音だけに絞るとその理由は曖昧ですが、英語そのものが得意なのは圧倒的に女性です。これには男女比が明確にあり、理由のひとつは女性の方が言語野が優れていることにあります。

文系に女子が多く、理系に男子が多いのはこのためです。大学の英米学科など、語学を専門とする学部や学科の男女比率を見ればよりよくわかるでしょう。以下に、主要な外国語関連の学部を持つ大学と、その2022年度の男女比率を載せておきます。

東京外国語大学
言語文化学部577男:35.4% 女:64.6%
国際社会学部599男:36.2% 女:63.8%
国際日本学部92男:28.6% 女:71.4%
上智大学
外国語学部645男:29.5% 女:70.5%
国際教養学部231男:29.8% 女:70.2%
大阪大学
外国語学部1,026男:38.1% 女:61.9%
関西大学
外国語学部210男:29.8% 女:70.2%

このように、外国語や国際関連の学部学科に占める女性の割合は高く、学生時代から英語などの語学が堪能であることがわかります。

英語の発音時に意識するポイント

では、英語の発音はどのように対策すればいいのでしょうか。

答えは、シンプルすぎるくらいシンプルです。ただ、聞いた音をそのまま繰り返せばいいだけのことです。なぜか、カタカナ英語を話す人は日本語にある音以外を発したらいけない呪いにかかっているかのように話します。聞こえた音をなぜわざわざ日本語に変換しなければ話せないのでしょうか。何を置いてもまずカタカナに変換することを辞めないと話になりません。

どうしても発音が下手で上手くなれないという場合におすすめなのは、聞こえた音をそのまま発音せざるを得ない英語の歌を歌うことです。歌になると、カタカナ英語も自然な英語で歌える人が一定数います。これは、メロディーに乗せて滑らかに歌わざるを得ない状況だからです。

もし、宇多田ヒカルの「flavor of love」を「フレイバーオブラブ~♪」と歌ったとしたら、どうでしょうか。嵐のデビュー曲「A・RA・SHI」の冒頭「take it take it so so」を「テイクイットテイクイットソウソウ♪」と歌えるでしょうか。どれにも母音を入れていたら明らかに変ですよね。この感覚を、日常会話にも取り込めば発音に大切な最低限のカタカナを取り除くことができます。

また、上記でリエゾンについて触れましたね。リエゾンを使えばとてもナチュラルな英語に近づけるのですが、なかなか英会話ではそういきません。

なぜなら、そもそも英語を話すことで精一杯で、ゆっくりと単語をひとつひとつ紡ぎ出してしまう傾向にあるからです。言葉を単語ひとつで区切るのではなく、複数のかたまりで出せるようになればリエゾンも生きてくるのですが、初心者には難しいでしょう。よって、リエゾンを意識できるようになるには英語の基礎力を同時に向上していかなければなりません。

リエゾン練習は、英会話でいきなり意識するよりもリーディングで練習することをおすすめします。こうすることで、アウトプットに意識を向けなくてもよくなるため読むことだけに集中できます。ネイティブスピーカーの後に続けて短い文を読む練習を続けていけば、「あ!この音聞いたことあるな」と、英会話の中でも自然な発音を発せられるようになります。

シャドーイングも効果的です。シャドーイング向けの教材は市販のテキストでもたくさんあるので、自分のレベルに合ったもので練習してみてください。先に英文の意味を理解しておいてから発音すれば、発音だけに集中できます。

より効率的に、ネイティブスピーカーからの的確な指摘を受けて短時間で発音改善がしたければ、英会話教室の「発音矯正コース」に入会するのもひとつの手です。

なかなかネイティブスピーカー同然というレベルにまで達するのは難しいですが、中にはもとから現地に住んでいたかのようにネイティブスピーカーと遜色ない人もいます。日本にいる外国人の方にも同じことが言え、YouTubeの英語系チャンネルでは日本で生まれ育ったのかと思うほど日本語発音が上手な外国の方も見かけられます。

日本人だけじゃない、世界中に訛りはある

日本人の英語発音に注目していきましたが、もちろん、世界中に訛りがあります。筆者は高校生の時に語学留学をしたため、そこで世界中の訛りに触れました。また、留学生が多いエディンバラ大学にも留学したため、テレビで非英語圏の外国人の方が英語を話していると、どこの国の人かその訛りでわかります。独特の音があるため、音のキャッチが得意な人だとすぐにわかると思います。

例えば、有名なところで言えばフランス人は最初のHの音を発音しません。ですから、高校生の時語学学校でフランス人の子が突然「I’m angry」と言った時には、「突然どうした」と思いました。しかし、ちょっと考えて「I'm hungry」であるとわかりました。

また、私はイギリスの大学でドイツ語を習っていたため、ドイツ語アクセントで英語を話されるとドイツ人だなとわかります。例えば、Japanはドイツ語で「ヤーパン」と伸ばすのですが、その癖が抜け切れずに「ジャーパン」と発音している方もいます。

このように、世界中に英語の訛りはあります。それでも恥ずかしがらずにどんどん話すのが海外流であり、日本人はシャイすぎてコミュニケーションが取れないことが多いです。発音矯正も大事ですが、とにかく喋るのも大事だと思います。

まとめ

発音矯正レッスンに通えばある程度の改善は見られるかもしれませんが、その前に自分で意識改善をすることもできます。

大事なのは、「とにかく聞こえたまま発すること」ただこれだけです。カタカナの呪いにかかっているとやはりキレイなネイティブスピーカーらしい英語には聞こえないので、早急に脱して癖をなくしていきましょう!

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