海外のハンドサイン特集!知っておきたい日本との違いは?

ハンドサイン、オンライン英会話、ネイティブキャンプ

今回の記事は、ハンドサイン(ハンドジェスチャー)についてのお話です。ハンドサインとは手や指の動きで自分の気持ちなどを表す意味を持っています。海外旅行先でジェスチャーが通じなかった、映画やドラマでよく見るボディランゲージの意味がわからない、といった経験はありませんか?

ハンドサインは海外でも日常的に使用されていますが、日本で一般的なハンドサインが海外では別の意味を表す場合があります。異なる意味を持つサインを知らずに使って、相手に怪訝な顔をされたり気まずい思いをしたくないものです。

そこで、日本の代表的なハンドサインと、海外(特にアメリカ)で使われているハンドサインを紹介します。

日本でよく使われるハンドサイン・ジェスチャー

まず、日本で使われるハンドサインやジェスチャーからみていきましょう。以下のハンドサイン一覧から、お馴染みのものがありますか?

ピースサイン

ひとつ目はハンドサインの代表とも言えるピースサインの紹介です。日本人って写真撮るときに何でみんなピースサインするの?と外国人が思うほど多くの人がするジェスチャーです。ピースの形、ピースを置く位置など色々進化しています。

この日本で写真を撮る時におなじみのピースサインVictory(勝利)のVの形を作るため、英語圏ではVサインと呼ばれています。

アメリカでもピース(平和)を意味するサインですが、日本のように写真を撮る時には使われません。

ピースサインを使わない方がよい国はギリシャです。「くたばれ」と相手を侮辱する意味になってしまいます。昔、犯罪者に2本指で物を投げつけていたことに由来するようです。

手のひらを内側に向けた裏ピースは、小顔に見えると日本の若い女性の間で人気になったポーズですが、海外では悪い意味のことが多いので注意が必要です。

イギリス・オーストラリア・ニュージーランドでは相手を挑発したり侮辱する表現になります。口元に裏ピースをすると、その意味は性的なものになります。裏ピースだけでも、イギリス、オーストラリアやインドでは挑発するジェスチャーに取られます。アメリカでは裏ピースを口元に持ってくると、性的で卑猥な挑発にとらえられることがあります。

ハンドサインが海外と日本ではまったく違う使い方をされる代表例です。したがって、ピースサインはハンドサインとして海外ではNGになる場合があることを認識しなければなりません。日本人は写真を撮るときに本当に使いますので、海外に出たら意識した方がよいジェスチャーだと頭に入れることをおすすめします。

OKサイン

人差し指と親指で輪っかを作るOKサインは文字通りOKを表すサインです。OKと言いながらこのジェスチャーをすることがあります。絵文字にも登場します。

日本と同様にアメリカでも「了承」「了解」という意味で使われ絵文字にも登場します。ただしフランスでは「ゼロ」や「無能」を表し、他にもスペインなど一部のヨーロッパやブラジルなどの南米では相手を侮辱するサインになるようです。旅先では使わない方が無難かもしれません。

また日本ではOKの形で手のひらを上に向けると、お金を意味するサインになりますが、アメリカでお金は親指と人差し指・中指を擦る動きで表します。これはお札を数える動きからきています。

サムズアップ(親指を立てる)

thumbs upは拳を握ってthumb(親指)を上にあげる、日本でも使われるジェスチャーです。

海外(英語圏の国)での意味も同じで「良い」「了解」を表します。SNSの「いいね」、絵文字でもOKやgoodという意味で幅広く使われているサインです。

ただし、ヨーロッパの一部の国や中東ではクソ喰らえ!のような悪い意味を持つサインになってしまうのでご注意を。ちなみに、親指ではなく中指を立てるハンドサインは喧嘩を売っていると取られる危険なもので、どの国でもしない方がいいと考えられるほどNGです。

アメリカでは同じ手の形で親指を自分の方に向けると「私?」「僕?」と自分を指差すジェスチャーになります。日本では人差し指を自分の鼻の辺りに向ける仕草が使われますが、海外ではサムズアップの形で親指を胸の辺りに向けることが多いです。手のひらをそのまま胸に当てる場合もあります。

反対に親指を下に向けるサムズダウン(thumbs down)は「ダメ」「悪い」を意味します。野球などのスポーツでブーイングの時によくみかけますね。

両手のthumbs upはtwo thumbs upになり「とても良い」「とてもおすすめ」というフレーズになります。give something the thumbs upやgive something two thumbs upといった使い方ができます。

The movie was so funny. I would give it two thumbs up.

映画はとてもおもしろかった。大満足です。

I didn’t really like the movie. I would probably give it the thumbs down.

この映画あまり好きじゃないな。おすすめしないよ。

手招き

日本で「おいで」と手のひらを下に向けて手招きするサインは、海外では逆の意味で「あっちに行け」になってしまいます。

「こっちに来て」と言う時には、手のひらを上に向けて手招きしてください。合わせて覚えておきたいのが頭を撫でる行為です。日本では小さい子供に可愛いという意味をこめてしますが、国によっては頭の上にいる神を押さえつけるなどの意味に捉えられますので安易にしてはいけません。この例は、海外に出たらジェスチャーがいかにその国の文化を理解するかで違ってくることをよく表しています。

いりません、違います

「いりません」「私ではないです」と伝えたい時に、自分の顔の前で手をひらひらと振るジェスチャーは日本だけのもので、海外では「臭い」という意味にとられることも。

アメリカで「いらない」「私ではない」と表したい時には、言葉とともに手を使わずに首だけ降ります

また、笑う時に口元を覆う仕草は日本人特有のものです。海外では「口が臭いの?」と思われたり、悪い噂話をしている、相手を見下していると誤解されることもあります。

さらに、居酒屋などで「すみませーん」と大声で店員さんを呼んだり、お会計という意味でXマークを作るのも日本だけの風習です。アメリカでは担当の店員さんと目を合わせて軽く手をあげるか、店員さんが近くに来た時に「Excuse me.」と言って用件を伝えるのが普通です。これはイギリスでも同様です。

アメリカで使われるハンドサイン・ジェスチャー

ここからは、アメリカで日常的によく使われるハンドサイン・ジェスチャーで、覚えておくと便利なものをご紹介します。アメリカハンドサイン・ジェスチャー一覧としてご活用ください。

fingers crossed(フィンガーズ・クロスド)

アメリカのハンドサイン一覧のひとつ目は、人差し指と中指を交差させるフィンガーズ・クロスドというハンドサイン。

日本ではなじみがないかもしれませんが、英語圏ではよく使われるジェスチャーで「幸運を祈る」「グッドラック!」という意味を持ちます。

会話でも「幸運を祈るよ!」「頑張ってね。」「うまくいきますように。」と成功を祈るときに ”I’ll keep my fingers crossed.”というフレーズが使われます。

air quotes(エアクオーツ)

映画やドラマの中で、両手の人差し指と中指をクイックイッと折り曲げるしぐさを見たことはありませんか?これはdouble quotation marks(“ ”のマーク)を手で表したもので、何かを引用したり強調して言うときに使われます。

特に誰かの発言を皮肉を込めて「引用」するときに使われることが多いので、このジェスチャーをみたら「嫌味を言ってるんだな〜」と思って話を聞いてみてください。

shrug(シュラグ)

シュラグは肩をすくめて「わからない」「困った」「仕方ない」「関係ない」といった諦めや呆れといった感情を表すしぐさです。顔の表情もちょっと困ったなっという感じでこのハンドサインに合わせるとさらに伝わりやすいですね。

肩を少しだけ動かすこともあれば、肩をすくめながら両手を上げたり、両手を上げるだけの時もあります。

so-so(ソーソー)

so so「まぁまぁ」「普通」という意味の返事のひとつです。

体の前で手のひらを下に向けてひらひらさせて、「良くも悪くもない」と言いたいときに使われます。「so so」と口に出さずにジェスチャーだけで返事をすることも多いです。

whoa(ウォウ)

whoaは日本語で言う「わぁ」「おっと」という意味の言葉で、手のひらを相手に向けて両手を肩から胸の高さくらいに上げるジェスチャーです。(腕は曲げたままのことが多いです。)これぞ、アメリカ人というハンドサインのひとつですね。

人をなだめたり、止めたりする時に「ちょっと落ち着いて」「おいおい、ちょっと待って」という意味で使われます。銃を向けられた時に「手に何も持っていない」と抵抗する意思のないことを示すのと同じポーズです。

knock on wood(ノック・オン・ウッド)

knock on woodの直訳は「木をノックする(叩く)」ですが、「悪いことが起こりませんように」「幸運を祈る」という願掛け・おまじないの意味があります。

木でできたテーブルなどをトントンとたたきながら「knock on wood」と言ったりします。

ちなみに、イギリスバージョンになるとtouch woodであり、どちらも woodが使われていることが分かります。

high five(ハイファイブ)

相手と手と手を高い位置で叩き合わせる動作を日本ではハイタッチ(high touch)と言いますね。実はこのハイタッチは和製英語で、英語ではハイファイブと呼ばれています。海外のかっこいいハンドサイン代表でしょう。パチっと大人と手を合わせるこのハンドサインは子ども達も大好きですね。

使い方は日本と同じで、何かに成功した時や「やったね!」「イェ〜イ」というような場面で片手、または両手を叩き合わせます。会話ではhighを略して「Give me five!」と言うこともあります。

ハイファイブと似たものに、fist bump(フィストバンプ)があります。fist(こぶし)をbump(ぶつける)させるジェスチャーで、握手やハイファイブの代わりに使われます。

親しい友人同士や男性が使うことが多いです。最近は手のウイルスを避ける為にフィストバンプを使っている場面をよく見かけるようになりました。

watching you(ウォッチングユー)

「I’m watching you.」と人差し指と中指でVサインを作って、自分の目を指した後で相手の目を指すジェスチャーです。「見てるからな」「下手なことするなよ」といった意味で使われます。また、親が子どもに「見てるからちゃんとするのよ」と使うこともよくあります。親子の関係では脅かすようなニュアンスではなく、いたずらっ子だねという笑える意味合いが含まれることもあります。

eye rolling(アイローリング)

この動作もアメリカではよく使われます。目をぐるりとまわすように上を見る(顔は動かさないで目だけ動かす)ジェスチャーで「呆れた」「いい加減にしてよ」という表現です。子どもが親に向かってすることもあり、こんなときはあ〜分かってるのにまた同じこと言ってるよ、こども扱いしないでよと言いたいときに使われます。

She rolled her eyes at me.

彼女は私に呆れた表情をみせた。

Don’t roll your eyes at me!

そんな顔しないでよ!

ここからは、使うのに注意が必要なものになります。

中指を立てる

サムズアップのところでも軽く触れましたが、手の甲を相手の方に向けて中指を立てる仕草は、映画やアニメにもよく登場しますね。

でもこれはアメリカでは非常に挑発的で相手を侮辱するジェスチャーです。もともとは男性器を表す形で「くそくらえ!」「くたばれ」といった意味になります。ハンドサインのなか、海外でやってはいけないものの一つです。

日本では「外国っぽい」「ちょっと悪っぽい」と気軽にこのポーズをとる人がいますが、海外では強い侮辱をするときや本気でケンカを売るときにしか使われないので注意が必要です。

トラブルに巻き込まれる可能性もあるので、むやみに使うことはおすすめしません。例外は気心の知れた友人との間でふざけて使う場合。あくまでも冗談のわかる相手と状況を選んで使う場合のみに限ります。

このジェスチャーはthe middle finger、the fingerと呼ばれます。文章の中ではgive someone the middle finger、give someone the birdやflip someone offといったフレーズで使われます。

人差し指を頭の横でクルクル回す

この動作は「クレイジー」「頭おかしいんじゃない?」という意味になります。こちらも友人となら冗談で使ってかまいませんが、相手を怒らせてしまうこともあるので注意してください。

海外のハンドサイン まとめ

海外のジェスチャー一覧のように紹介しましたが、いかがでしたか?日本で日常的に使われているハンドサインやジェスチャーは、海外では別の意味を持っていることが多いですね。日本では見かけないけど、海外では頻繁に使われているものもたくさんあります。

ハンドサイン・ジェスチャーは正しく使うとコミュニケーションの助けになりますが、意味を知らずに使うと相手を侮辱したり、時には危険やトラブルに巻き込まれてしまうことにもなりかねません。そのことを考え、これからオンライ英会話の講師、ドラマや映画に出てくる外国人たちのハンドサインにもぜひ注目してみてくださいね。