英語の状態動詞とは?動作動詞との簡単な見分け方も紹介します!

状態動詞、オンライン英会話、ネイティブキャンプ

英文の中で、最も重要な部分が動詞です。文章を理解するにはまず、動詞の意味が分からなければなりません。

その動詞ですが「状態動詞」と「動作動詞」の2種類に分かれているのはご存じでしょうか。

今回は、状態動詞とは何なのか、どうやって動作動詞と見分ければいいのか、状態動詞にはどのようなものがあるのかなどを解説していきます。

用語だけ聞くと難しい文法事項に感じるかもしれませんが、実はすごく簡単なことなので安心してください。

英語の動詞について

状態動詞の前に、まず動詞とは何かを整理しておきましょう。

動詞とは、物の動き、状態、作用などを表す言葉のことです。例えば、I read bookという英文の中では、動詞readが「読む」という動作を表しています。

そしてbe, am, are, is, was, were, は「be動詞」と呼ばれ、状態を表す代表的な動詞です。I am a studentという文章の中で、amは「生徒である」という状態を表しています。

文章の中には必ず動詞がある

1つの文章を作るには、必ず1つ以上の動詞が必要です。主語や目的語が無くても文章は成立しますが、動詞は文章に無くてはならない要素なのです。

そのため動詞に関しては、意味の理解はもちろんのこと、どのような種類の動詞なのか、どのような役割をする動詞なのかを理解しておかなければ、文章の意味を大胆に勘違いしてしまう可能性があります。

逆に言えば、主語と動詞さえ完璧に理解できれば、残りの部分があいまいでも、大体の流れは理解できるものなのです。また、長い英文を読み解く際は、動詞を見つけることを優先すると、読解がスムーズになります。

動詞は小学校や中学校で、最初に習う文法事項です。そのため十分に理解していると思っている人が多いですが、実は学ぶことが尽きないトピックなのです。

状態動詞とは

状態動詞とは、文字通り「状態」を表す動詞のことです。一時的な動作ではなく、一定期間継続する状態を表すときに使われます。

具体的にどのような動詞が状態動詞に分類されるのか、種類別に見ていきましょう。

心理状態を表す状態動詞

最初は「心理状態を表す状態動詞」です。目に見える動作ではなく、心や頭の中で起こっている出来事を描写するときに使います。心理動詞とも呼ばれます。

think(思う)、know(知る)、love(愛する)、like(好き)、hope(望む)、want(欲する)、believe(信じる)、remember(覚えている)、understand(理解している)など

感覚を表す状態動詞

感覚を表す状態動詞もあります。物理的な動作では無いけど、確かに何かの影響を感じているときに使う動詞です。知覚動詞とも呼ばれます。

smell(におう)、taste(味がする)、see(見える)、hear(聞こえる)、feel(感じる)

「動きを表しているから動作動詞ではないの?」と思った人もいるかもしれません。確かにこれらの動詞は、動作動詞として使うこともできます。しかし、動作主が自ら行っている動作ではないので、通常は状態動詞として使われます。

ちなみに、seeではなくlook atは動作主が自ら動いているので動作動詞になります。Hearとlisten toも同様です。

その他の状態動詞

他にも状態動詞はたくさんあります。目には見えるけど、動作ではない動詞も状態動詞に含まれます。日常会話でも使われるものが多くあるので、チェックしていきましょう。

be(~である)、have(持っている)、live(住んでいる)、resemble(似ている)、weigh(重さがある)、cost(お金がかかる)、belong(所属している)、exist(存在している)など

動作動詞とは

状態動詞に対して、目に見える動きや、行為、変化を表す動詞を「動作動詞」と言います。一般動詞のほとんどは動作動詞です。

「テイル形」を後ろに付けたときに、動作の継続があらわされる、つまり現在進行形になる動詞が、動作動詞です。

例えば、write(書く)という単語にテイルをつけると「書いている」という現在進行形の動詞になるので、writeは動作動詞となるわけです。この見分け方については、これから詳しく解説していきます。

walk, eat, talk, look at, listen to, run, openなどが動作動詞の例です。

状態動詞の見分け方

動詞に状態動詞と動作動詞があるのは分かりました。しかしそれぞれを見分けるのにはどうすればいいのか、疑問に思う人もいるでしょう。

状態動詞と動作動詞の見分け方には、いくつかのコツがあります。慣れてしまえば、ほとんど考えること無しに、2つを見分けることができるようになるでしょう。

進行形にできるか

見分け方の1つが前述した、進行形に出来るかどうかです。

進行形に出来れば動作動詞できなければ状態動詞、という分け方ができます。例を用いて解説していきます。

I like this place.
この場所が好きです。

この文の動詞はlikeです。この文章内でのlikeは、進行形にできるでしょうか。

I am liking this place.
私はこの場所を好いているところです。

日本語訳が変になってしまいます。likeは進行形にしてしまうと意味が通じません。

よって、likeは状態動詞になります。ちなみに「好きになってきた」と言いたいのであれば、I’ve come to like this placeとかIt’s growing on meなどの言い方が良いでしょう。

I eat at the seafood restaurant.
シーフードレストランで食事をします。

続いて、こちらの文章の動詞はeatです。進行形にしてみましょう。

I’m eating at the seafood restaurant.
シーフードレストランで食事をしているところです。

自然な文章になりました。つまり、eatは動作動詞です。

ジェスチャーで表すことができるか

ジェスチャーも、状態動詞と動作動詞を見分けるのに良いツールです。

誰にでもわかるようなジェスチャーをすることができれば動作動詞できなければ状態動詞と区別できます。例を見ていきましょう。

I walk to the store.
店に歩いていきます。

動詞はwalkです。Walkを表すジェスチャーは万国共通で誰でもできるでしょう。そのためwalkは動作動詞になります。

I know the answer.
答えを知っています。

動詞はknowです。「知る」という行為をジェスチャーで表すことができるでしょうか。たぐいまれな表現力を持った人であれば、できないことはありませんが、普通はできないでしょう。よって動詞knowは状態動詞となります。

ただ、このジェスチャーの方法には例外も出てくるでしょう。ジェスチャーは人によるし、ある人には通じるけど、他の人には通じないというあいまいさもあります。あくまで判断材料の1つとして使いましょう。

5秒以内に動作をやめることができるか

動作動詞で表される行動は、5秒以内にやめることができます。

それに対して状態動詞は、継続的な状態を表すので、すぐにやめたり始めたりということができません。例を見ながら、見分け方を確認しましょう。

I forget how to get there.
そこまでの行き方を忘れてしまった。

動詞はforgetですが、この「忘れる」という行為を5秒以内にやめることはできるでしょうか。答えはNOです。

運が良ければ5秒以内に思い出すことはあるかもしれませんが、自分の意志で「忘れる」という行為をやめることはできません。つまりforgetは状態動詞に分類されます。

I talk to him every day.
彼とは毎日話をします。

動詞はtalkです。「話す」という行為は、5秒以内にやめることができるでしょうか。やめることはできます。よってtalkは動作動詞ということになります。

動作動詞にもなる状態動詞

全てのものには例外が付きものです。動詞の中には状態動詞と動作動詞のどちらにもなれるものがあるので、注意しておきましょう。

I have an idea.
考えがあります。
I’m having a lunch now.
昼食を食べているところです。

haveは状態動詞であると前述しましたが、2つ目の文章では動作動詞として使われています。これは、haveに「持っている」という意味のほかに「食べる」という意味があるためです。

もういくつか例を見てみましょう

I think you need to rest.
あなたは休んだ方がいいと思う。
Don’t talk to me right now, I’m thinking.
今話しかけないで、考えてるから。

1つ目の文章のthinkは「思う」という意味の状態動詞で、2つ目のthinkは「考える」という意味の動作動詞です。

Thinkには「思う」と「考える」という、似てはいるけど異なる2つの意味があるため、状態動詞と動作動詞のどちらにもなりえます。

I look like a superhero.
私はスーパーヒーローみたいに見える。
He looks at you all the time.
彼はいつもあなたのことを見ているよ。

2つの文の動詞はlookですが、1つ目の文では状態動詞、2つ目の文では動作動詞として使われています。

Lookの場合は違いは明確で、lookのみだと「~のように見える」という状態動詞look atだと「~を見ている」という意味の動作動詞になります。

状態動詞の一覧

状態動詞はたくさんあるので、全てを記載することはできません。ここでは日常会話でよく使われる動詞を、すでに紹介したものもまとめてリストアップしていきます。

think(思う)
know(知る)
love(愛する)
like(好き)
dislike(嫌う)
hope(望む)
wish(望む)
want(欲する)
believe(信じる)
doubt(疑う)
remember(覚えている)
understand(理解している)
smell(におう)
taste(味がする)
see(見える)
hear(聞こえる)
feel(感じる)
be(~である)
have(持っている)
live(住んでいる)
resemble(似ている)
weigh(重さがある)
cost(お金がかかる)
belong(所属している)
exist(存在している)
imagine(想像する)
agree(賛成する)
disagree(反対する)
depend(頼る)
realize(気が付く)
own(所有している)

まとめ

今回の記事で紹介したことをまとめます。

・動詞には状態動詞と動作動詞がある
・状態動詞は、心理状態や、感覚、継続的な状態を表す動詞
・動作動詞は、動きや動作などの、主に物理的な行動を表す動詞
・状態動詞の特徴は「進行形にすると意味が通じなくなる」「ジェスチャーで表現しづらい」「5秒以内にやめたり、始めたりができない」こと
・状態動詞と動作動詞のどちらの役割をする動詞もある

もちろん、例外はいくつもありますが、基本的な状態動詞の決まりごとはこのようになっています。

「状態動詞」や「動作動詞」という用語はあまり聞きなれないので戸惑ってしまう人も多いかもしれませんが、1つずつ紐解いていけば意外とシンプルなコンセプトです。

このような文法事項に疑問がある方は、ネイティブキャンプの使用をおすすめします。ネイティブキャンプでは外国人講師だけではなく、日本生まれ日本育ちのイングリッシュスピーカーのレッスンを受けることができます。もちろん、文法事項をマスターした講師を選ぶことも可能です。

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