figure outの意味
ネイティブスピーカーの会話や、海外テレビドラマ・映画の中でよく耳にするフレーズの一つが「figure out」です。
この「figure out」カジュアルな表現なのですが、ちょっと不思議な側面も持っています。例えば次の2つの文を見てください。
I’ll figure out the answer.
この2つ、「problem」と「answer」というように、反対の意味の言葉が続いていますが、実は両方とも「私が問題の解決策を見つけ出す」といった意味になるのです。とっても面白いですよね。
別の見方をすると、ちょっと意味が曖昧にも感じられる「figure out」ですが、その分、使い勝手がいいとも言えます。日常会話でよく聞くのも、それが理由かもしれません。
今回は、そんな「figure out」についてあらためて解説していきたいと思います。また「figure out」と意味が似ている「understand」「find out」「calculate」といった言葉も、あわせて紹介します。
「figure out」の主な意味は、「理解する」「計算する」「解決する」です。また、以下のような使われ方をします。
・figure+目的語+out
・figure out+wh節
・figure out+that節
ではまずは「figure out」の最初の意味「理解する」です。
理解する
1つ目の「figure out」の意味は「理解する」「わかる」です。
ただし、同じ「理解する」や「わかる」でも、ニュアンスの違いで2通りに分かれます。「何かについて自分で考えて答えを見つけ、理解する」と「人の考えや行動を、理解する」です。
何かについて自分で考えて答えを見つけ、理解する
まずは、「何かについて自分で考えて答えを見つけ、理解する」というニュアンスの「理解する」「わかる」を意味する「figure out」です。
ついに誰がそれをやったのかがわかった。
原因がよくわかりません。
彼女は自分にどれだけ睡眠が必要かを理解しようとしている。
彼らはそれをどうすればよいのかわからない。
何が起こったかわかりましたか?
自分が病気だということがわかったのは何年も経ってからだった。
私の犬だって、それくらいのことはわかります。
人の考えや行動を、理解する
次は、誰か他の人の考えや行動を理解するというニュアンスの「理解する」「わかる」を表す「figure out」です。
この意味の場合、「figure+人+out」の形で使われることが多いです。
私には彼の行動が理解できない。
男性は女性を理解できないし、逆も然りである。
誰も彼女のことを理解することができません。
計算する
「figure out」の主要な意味の2つ目が「計算する」です。ビジネスの場面などでよく使われる表現でもあります。
年間の予算を計算しよう。
割り勘にしよう。一人いくら? 計算してよ。
来週海外に行くから、いくらかかるか計算しないと。
解決する
「figure out」の主要な意味、3つ目は「解決する」です。何か問題などが起きた時に解決策を見つけ出すという意味です。
私は昨日からこの問題を解決しようとしています。
以下は、「解決する」という意味の「figure out」を使った慣用的表現です。
figure something out
「figure something out」で「解決策を見つける」という意味です。
私が何とか解決します。
I’ll figure it out.
「なんとかします」「自分で考えます」といった意味です。
なんとかします。
Figure it out!
命令文で「解決策を見つけ出しなさい」といった意味で使われます。言い方によっては突き放した印象があるので、使う時は注意しましょう。
自分で解決策を見つけなさい。
figure outと似た表現
ここまで、「figure out」の主な意味について解説しました。次に、「figure out」と似た意味の表現を紹介したいと思います。
ただし、一見、同義語のようで、細かく見ると実はニュアンスが違うものもあります。最初に紹介する「find out」と「understand」もそうです。
find out
「figure out」と似た表現に「find out」があります。「発見する」「わかる」「見つける」などと訳されることが多いです。
訳だけを見ると「figure out」と「find out」はほとんど同じもののように感じますが、実は微妙な違いがあります。
「find out」の場合、「何かを探し出す」というところに重点が置かれます。例えばインターネットを使って単に何かの情報を得るような場合「find out」と言います。「外部の情報によって何かを知る」というニュアンスです。
一方、「figure out」は、単に探し出すだけではなく、そこから自分でいろいろ考えて何かを見つけ出すという、「考える」プロセスに重点が置かれます。ここが相違点です。
もっとも、文脈によっては、この2つがほとんど同じように使われる場合もありますので、はっきりと区別するのは難しいとも言えます。
私達のお店についてもっと知りたければホームページにアクセスしてください。
それについてはあの先生に尋ねると詳しくわかります。
私は自分が間違っていることがわかった。
understand
「figure out」の主な意味の一つに「理解する」があります。
「理解する」というと、まず「understand」という言葉が頭に浮かぶという人も多いのではないでしょうか。
先生が言ったことを理解しましたか?
彼はフランス語がわかる。
私には彼女の気持ちが本当によくわかります。
大きくなったらわかりますよ。
ただやはり、「figure out」と「understand」にも微妙な違いがあります。
「figure out」は「自分で考えて答えを見つけ、理解する」であるのに対し、「understand」には「自分で見つけ出す」というプロセスは基本的には含まれていません。「understand」は何か物事を「理解する」「わかる」というだけです。
別の見方をすると、この違いは、動作動詞と状態動詞の違いという面もあります。
動詞には動作動詞と状態動詞の2種類があります。動作動詞とは「動作や行為を表す動詞」です。「run」「eat」「study」など、多くの動詞がこれにあたります。
一方、状態動詞とは「ある一定期間継続する状態を表す動詞」を指します。「be動詞」「have」「live」「like」「know」「belong」などです。
「figure out」は「考えて答えを見つけ、理解する」という動作動詞です。一方、「understand」は「理解している」という状態を表す状態動詞です。これが、意味や使い方が微妙に異なる理由の一つです。
なお、「find outとunderstandを足したものがfigure outである」という解説をよく見かけます。
確かに「figure out」は、「find out」の「見つけ出す」ということと「understand」の「理解している」ということを合体させたような意味だと考えることができるかもしれませんね。
またそれが、「find out」と「understand」と「figure out」の違いを考える上でも役に立ちそうです。
calculate
「figure out」には「計算する」という意味もありました。
この場合の同義語として、「〜を計算する」といった意味の「calculate」があります。
その円の面積を計算した。
タンクの燃料残量を計算しなければならない。
まとめ
いかがでしたか。今回は、ネイティブスピーカーの日常会話や海外テレビドラマ・映画等でよく耳にする「figure out」を取り上げ、その意味と使い方を解説しました。
意味が幅広く、とらえにくいとも感じられる「figure out」ですが、それゆえに、使い勝手がいいのかもしれません。ぜひ自分のフレーズの一つにして使いこなしてくださいね。
◇経歴
児童英語講師
オンライン英会話講師
NC英語アドバイザー
英語学習ライター
元大学教員
◇資格
TESOL/TEC(CANADA)
中学校教諭二級免許状(英語)
◇留学経験
アメリカ・サンディエゴに語学留学(2カ月)の経験あり
その後、オーストラリア・シドニーに大学院留学(2年)の経験もあり
◇海外渡航経験
25歳で初めて、短期間の語学留学をきっかけに本格的に英語の勉強を開始しました。
雑誌の編集・ライティング、テレビCMの企画・撮影等などの仕事が長く、英語を使っての海外取材や撮影経験も多く経験しています。また海外で日系新聞社の副編集長をしていたこともあります。
◇自己紹介
「英語学習に終わりはない」「継続は力なり」を実感し、50代半ばから毎日英語の勉強を続けて2000日近くが過ぎました。
「楽しく学ぶ!」をモットーに、僭越ながら私の異文化経験や英語の知識などをブログに織り交ぜながら、執筆することを心がけています!ネイティブキャンプのオンライン講師もしています。初心者・初級者限定ですが、ぜひ一緒に学びを続けましょう。
I took a Bachelor of Science degree in Mathematics where my problem-solving and critical-thinking skills were honed. I have worked as a trainer in a government office, which has helped me to develop my communication and intrapersonal skills. My hobbies are reading, listening to music, and cooking. After joining NativeCamp, I acquired 2 years of teaching experience. Currently, I am involved in content production in the Editing Department.