「三人称単数」とは?「s」のつけ方と見分け方を例文付きで解説!

三人称単数、オンライン英会話、ネイティブキャンプ

「三人称単数ってそもそもなに?」
「sがついていても三人称単数じゃないときがあるの?」

英語学習をし始めたときに、多くの人が混乱しがちな基礎文法の1つが、三人称単数に付ける「s」

学生時代に「三単現のS」という言葉を何となく聞いたことはあると思いますが、どのようなことを意味するのか説明できない、という方も多いのではないでしょうか。

また、三人称については理解していても、名詞によっては単数形なのか複数形なのかが判別しにくいケースも。ある程度のルールがあるので、知っておくことで「S」を付けるべきかどうかが判断しやすくなります。

そこで今回は、三人称単数について「s」のつけ方や見分け方などを解説していきたいと思います。例文も載せているので、ぜひ最後まで読んで参考にしてください!

三人称単数とは

「三人称単数」とは、私とあなた以外を表す「三人称」と、1人や1つを意味する「単数」から構成されている言葉です。

三人称と単数に分けて個別に詳しく解説していくので、三人称単数の意味自体がわからないという方は参考にしてください。

三人称単数の「三人称」とは

三人称とは、「私とあなた以外を表す名詞」のことです。三人称以外にも一人称や二人称があり、それぞれの違いは以下の表の通りです。

一人称

「I」「we」「Jack and I」など

二人称

「you」「you and Jack」など

三人称

「he」「she」「it」「they」「this pen」「pens」「my brother」「Jack」「my parents」など

一人称は自分を含み、二人称はあなたを含みます。三人称は「私やあなた以外の名詞」と覚えておきましょう。「第三者目線」という言葉も、自分とあなたを含まないですよね。

三人称単数の「単数」とは

三人称単数の「単数」とは、そのままの意味であり、1つ・1人を意味しています。「単数」の反対の言葉には「複数」があり、それぞれの違いは以下の表の通りです。

単数

「I」「you」「he」「she」「it」「Jack」「my brother」「this pen」など

複数

「we」「they」「you」「Jack and I」「pens」「my parents」など

「you」は、「あなた・あなたたち」と2つの意味があるため、単数にも複数にもなります。

「三人称」かつ「単数」を満たすもの

先ほど紹介した「三人称」と「単数」の両方に当てはまるものが「三人称単数」です。わかりやすいように、ここまでで解説した内容を一覧表にまとめてみました。

単数

複数

一人称

「I」

「we」「Jack and I」など

二人称

「you」

「you」「you and Jack」など

三人称

「he」「she」「it」「Jack」「my brother」「this pen」など

「they」「my parents」「pens」など

青色に塗ってある部分が三人称かつ単数の条件を満たしており「he」「she」「it」「Jack」「my brother」「this pen」が、三人称単数ということになります。

三人称単数現在形の「s」をつけるルール

三人称単数現在形の話をしているときに、「三単現のs」を耳にしたことがある方も多いでしょう。三単現とは、「三人称」「単数」「現在形」の3つを合わせた言葉です。三人称単数かつ現在系の両方を満たしている場合は、動詞に「s」をつけるというルールがあります。

以下の3パターンに分けて三人称単数かつ現在形の「s」のつけ方を解説していきます。

  • 肯定文の場合

  • 否定文の場合

  • 疑問文の場合

三人称単数かつ現在形の場合は、「s」以外をつける特殊なパターンもあるので、しっかりと確認しておきましょう。

肯定文の場合

例えば「I want to eat ramen. (私はラーメンが食べたい)」という文において、「I」は一人称単数であるため、動詞「want」には「-s」を付けません。

一方で「He wants to eat ramen. (彼はラーメンを食べたい)」という文においては、主語「He」が三人称単数かつ時制が現在形なので、「want」の語尾に「-s」を付けて「wants」となります。

なお、動詞によっては「-s」ではなく、「-es」を付ける場合があります。例えば「go」は三人称単数現在形の場合、「She goes to work on Sundays. (彼女は日曜日は働きます)」のように、「go」の語尾に「-es」を付けて「goes」となるのがポイントです。また、「y」を取って「-ies」をつけるケースもあります。

三人称単数かつ現在形で特殊な変化をする動詞の一覧を以下に示します。

動詞の原形

三人称単数現在形

「es」を付ける動詞

go

goes

miss

misses

fix

fixes

wash

washes

do

does

「y」を取って「ies」に変える動詞

study

studies

fly

flies

try

tries

三人称単数の一覧表に記載している単語以外に、「have」にも気を付ける必要があります。三人称単数で「have」を使う場合、「s」をつけて「haves」とするのは間違いです。主語が三人称単数の場合、「have」は「has」になることを覚えておきましょう。

三人称単数現在形の「-s」「-es」「-ies」にも注目しながら、例文を見ていきましょう。

He walks to school every day.
彼は毎日学校へ歩いて行きます。
She sings beautifully.
彼女は美しく歌います。
Sakura plays tennis.
サクラはテニスをプレイします。
My son plays games a lot.
私の息子はゲームをたくさんします。
It snows in winter.
冬には雪が降ります。
The bird chirps in the morning.
その鳥は朝に鳴きます。
The dog barks loudly.
その犬は大きな声で吠えます。
The wind blows strongly.
風が強く吹きます。
The student studies hard.
その生徒は一生懸命勉強します。

否定文の場合

三人称単数現在形の否定文は、「doesn't(doesとnot)」という形になります。

例えば、「I play guitar.(私はギターを弾きます)」を否定文にすると、「I don’t play guitar.(私はギターを弾きません)」という文章になります。否定文にするために、「don’t」を付けるのが特徴です。

一方で三人称単数かつ現在系の「She plays guitar.(彼女はギターを弾きます)」を否定文にすると、「She doesn’t play guitar.( 彼女はギターを弾きません)」という文章になります。否定文にするために、「doesn’t」を付けるのが違いです。

つまり時制が現在形で否定文を作る場合、一人称・二人称・三人称複数の名詞が主語であれば「don’t」、それ以外の三人称単数の名詞が主語に来る場合は「doesn’t」になります。

She doesn't have a dog.
彼女は犬を飼っていません。
He doesn't play video games on weekdays.
彼は平日はゲームはしません。
It doesn’t snow much here.
ここではあまり雪は降りません。
My dog doesn’t eat vegetables.
私の犬は野菜を食べません。
The medicine doesn’t work.
その薬は効きません。
The train doesn’t stop at that station.
その電車はその駅には停まりません。
Our teacher doesn't give us any homework on Fridays.
先生は金曜日はいかなる宿題もだしません。

疑問文の場合

三人称単数の名詞が主語かつ時制が現在形の場合、疑問文を作る際の文頭は「Does」から始まります。

例えば、三人称単数ではない「あなた」「あなたは英語を話しますか?」を表す場合であれば、「Do you speak English?」のように「Do」から始まります。

一方で、三人称単数の「彼」を使った「彼は英語を話しますか?」であれば、「Does he speak English?」のように「Does」を使うのがポイントです。
Does she jog every morning?
彼女は毎朝ジョギングをするんですか?
Does he play tennis every weekend?
彼は毎週末にテニスをするんですか?
Does it rain a lot in this city?
この街ではたくさん雨が降りますか?
Does the flower bloom in the spring?
その花は春に咲くんですか?
Does the bus stop here?
そのバスはここには停まりますか?
Does the student study every day?
その生徒は毎日勉強していますか?

be動詞を使った三人称単数の例文

基本的に、主語が三人称単数の場合は、be動詞が「is」または「was」となります。

主語が三人称単数であり、be動詞を使用する場合の例文を見ていきましょう。

He is a student.
彼は学生です。
She is a teacher.
彼女は先生です。
It is a dog.
それは犬です。
Ken was a designer.
ケンはデザイナーでした。
Rei was a doctor.
レイは医者でした。
My house is new.
私の家は新しいです。
This car was expensive.
この車は値段が高かったです。
My cat is hungry.
私の猫はお腹が空いています。

三人称単数の見分け方

三人称単数の名詞を見分けるときのポイントは、その単語が「she」や「he」、「it」といった三人称単数の代名詞に言い換えることができるかどうかです。例文を紹介していくので、三人称単数かどうかを判断してみましょう。

トムは元々、カリフォルニア出身です。
Tom is originally from California.
He is originally from California.
「Tom」は「he」に言い換え可能、つまり三人称単数の名詞。

私の生徒たちはエネルギッシュです。
My students are energetic.
They are energetic.
「students」は「they」に言い換え可能、つまり三人称単数ではない。

私の車は古いです。
My car is old.
It is old.
「car」は「it」に言い換え可能、つまり三人称単数の名詞。

上記のように、三人称単数かどうかがわからなくなったら、まずは「she」や「he」、「it」に言い換えられるかを考えると簡単に見分けられます。

三人称単数の注意点

三人称単数の注意点として、名詞が「単数扱いか・複数扱いか」の判断をすることが重要です。

一般的に数えられない三人称の名詞は単数扱いになり、時制が現在形のときは動詞に「-s」を付けます。

しかし、特殊な扱いをする名詞もあるため、しっかり確認しておく必要があります。

ここでは三人称の名詞が単数なのか複数なのか、判断しにくいものをいくつか紹介します。

「every 〜」「each 〜」は単数扱い

「every 〜」や「each 〜」は単数扱いになるので、三人称の名詞に付く場合は、三人称単数扱いになります。
Every student has to take this test.
全ての生徒がこのテストを受けなければなりません。
Every member of our team is talented.
私たちのチームの全てのメンバーは才能に溢れています。
Each person is different.
人それぞれ違います。
Each building in the city has its own history.
その街のそれぞれの建物が独自の歴史を持っています。

「To不定詞」「動名詞」も単数扱い

「To 不定詞」や「動名詞」といった、「〜すること」を意味する単語も単数扱いなので、三人称であれば三人称単数扱いになります。
Jogging is fun.
ジョギングは楽しいです。
Shopping makes me feel happy.
買い物は私を幸せな気分にさせてくれます。
Working for 12 hours a day seems tough.
1日12時間働くというのはきつく思えます。
Becoming a doctor was one of my dreams when I was a kid.
子供のとき、医者になることは夢の1つでした。

同じ形で単数・複数扱いになる名詞

例えば「sheep(ひつじ)」や「fish(魚)」、「deer(トナカイ)」は、複数・単数のどちらの場合でも同じ名詞の形で表し、複数であっても名詞に「-s」は付けません。仮に主語が特定の一匹「The sheep」だった場合は、単数扱いになります。三人称単数かつ現在形の使い分け方は、以下のようになります。

Sheep like to eat grass.
The sheep likes to eat grass.

また「Family」のような単語は、文脈によって単数・複数の両方になり得る名詞の1つです。一般的に家族全体を表す場合には単数扱いになり、「My family goes to Hawaii.(私の家族はハワイに行きます。)」のように、三人称単数かつ現在形の「s(今回はes)」がつきます。

一方、家族を構成する個々を意識する場合には、複数扱いになります。「My family are all tall. (私の家族はみんな背が高いです。)」のように、be動詞も「are」になります。

同様に、「team」や「staff」といった単語も、単数・複数の両方になり得る名詞です。

単体だけど複数扱いになる名詞

名詞には単体だけど複数扱いになる名詞もあります。
pants (ズボン)
脚の2本分のズボンを指すため、複数扱い
scissors (はさみ)
2枚の刃を持つため、複数扱い
glasses (メガネ)
2つのレンズを持つため、複数扱い
上記のような単語は複数形として使うので、三人称単数として扱われることはありません。

ものとしては1つだけど、複数で構成されているものは、単数・複数のどちらかを疑ってみましょう。

三人称単数のまとめ

三人称単数:私とあなた以外で、単数扱いになる名詞
現在形の場合:動詞に「-s」「-es」を付ける
否定形の場合:「doesn’t 動詞」
疑問形の場合:「Does 主語 動詞?」
三人称単数は基本中の基本なので、なるべく早いうちに理解して、意識しなくても扱えるようにしておきましょう。

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