改めて確認したい「三人称単数」について「s」のつけ方、見分け方

三人称単数、オンライン英会話、ネイティブキャンプ

英語学習をし始めたときに、多くの人が混乱しがちな基礎文法の1つが、三人称単数に付ける「s」。

学生時代に「三単現のS」という言葉を何となく聞いたことはあると思いますが、どのようなことを意味するのか説明できない、という方も多いのではないでしょうか。

また、三人称については理解していても、名詞によっては単数形なのか複数形なのかが判別しにくいケースも。ある程度のルールがあるので、知っておくことで「S」を付けるべきかどうかが判断しやすくなります。

そこで今回は、三人称単数について「s」のつけ方や見分け方などを解説していきたいと思います。例文も載せているので、ぜひ最後まで読んで参考にしてください!

三人称単数とは

「三人称単数」とは、動詞の主語が「she(彼女)」や「he(彼)」、it(それ)といった代名詞、またはそれらの代名詞に当てはまる単数形の名詞のことです。
一人称
I
二人称
You
三人称
単数:she、he、it、cup、houseなど
複数:they、cups、housesなど
「私とあなた以外で、単数扱いになる名詞」と覚えておけば、何が三人称単数かはばっちりです。三人称単数はその名の通り単数形なので、be動詞と一緒に使う場合は「is(過去形はwas)」となります。

be動詞を使った三人称単数名詞の例文

He is a student.
彼は学生です。
She is a teacher.
彼女は先生です。
It is a dog.
それは犬です。
Ken was a designer.
ケンはデザイナーでした。
Rei was a doctor.
レイは医者でした。
My house is new.
私の家は新しいです。
This car was expensive.
この車は値段が高かったです。
My cat is hungry.
私の猫はお腹が空いています。

三人称単数の見分け方

三人称単数の名詞を見分けるときのポイントは、その単語が「she」や「he」、「it」といった三人称単数の代名詞に言い換えが可能かどうかです。
トムは元々、カリフォルニア出身です。
Tom is originally from California.
→He is originally from California.
「Tom」は「he」に言い換え可能、つまり三人称単数の名詞。
私の生徒たちはエネルギッシュです。
My students are energetic.
→They are energetic.
「students」は「they」に言い換え可能、つまり三人称単数ではない。
私の車は古いです。
My car is old.
→It is old.
「car」は「it」に言い換え可能、つまり三人称単数の名詞。

上記のように、三人称単数かどうかがわからなくなったら、まずは「she」や「he」、「it」に言い換えられるかを考えてみましょう。

動詞の「s」のつけ方

三人称単数の名詞が主語で、なおかつ時制が現在形の場合、動詞の語尾に「-s」を付けるのが英語における文法ルールです。

例えば「I want to eat ramen. (私はラーメンが食べたい)」という文において、「I」は一人称単数であるため、動詞「want」には「-s」を付けません。

一方で「He wants to eat ramen. (彼はラーメンを食べたい)」という文においては、主語「He」が三人称単数かつ時制が現在形なので、「want」の語尾に「-s」を付けて「wants」となります。

なお、動詞によっては「-s」ではなく、「-es」を付ける場合があります。例えば「go」は三人称単数現在形の場合、「She goes to work on Sundays. (彼女は日曜日は働きます)」のように、「go」の語尾に「-es」を付けて「goes」となるのがポイントです。
He walks to school every day.
彼は毎日学校へ歩いて行きます。
She sings beautifully.
彼女は美しく歌います。
Sakura plays tennis.
サクラはテニスをプレイします。
My son plays games a lot.
私の息子はゲームをたくさんします。
It snows in winter.
冬には雪が降ります。
The bird chirps in the morning.
その鳥は朝に鳴きます。
The dog barks loudly.
その犬は大きな声で吠えます。
The wind blows strongly.
風が強く吹きます。
The student studies hard.
その生徒は一生懸命勉強します。

否定文

三人称単数現在形の否定文は、「doesn't(doesとnot)」という形になります。

例えば、「I play guitar.(私はギターを弾きます)」を否定文にすると、「I don’t play guitar.(私はギターを弾きません)」という文章になります。否定文にするために、「don’t」を付けるのが特徴です。

一方で「She plays guitar.(彼女はギターを弾きます)」を否定文にすると、「She doesn’t play guitar.( 彼女はギターを弾きません)」という文章になります。否定文にするために、「doesn’t」を付けるのが違いです。

つまり時制が現在形で否定文を作る場合、一人称・二人称・三人称複数の名詞が主語であれば「don’t」、それ以外の三人称単数の名詞が主語に来る場合は「doesn’t」になります。

She doesn't like spicy food.
彼女は辛い食べ物が好きではありません。
He doesn't play video games on weekdays.
彼は平日はゲームはしません。
It doesn’t snow much here.
ここではあまり雪は降りません。
My dog doesn’t eat vegetables.
私の犬は野菜を食べません。
The medicine doesn’t work.
その薬は効きません。
The train doesn’t stop at that station.
その電車はその駅には停まりません。
Our teacher doesn't give us any homework on Fridays.
先生は金曜日はいかなる宿題もだしません。

疑問文

三人称単数の名詞が主語かつ時制が現在形の場合、疑問文を作る際の文頭は「Does」から始まります。

例えば、「あなたは英語を話しますか?」であれば、「Do you speak English?」のように「Do」から始まります。

一方で「彼は英語を話しますか?」であれば、「Does he speak English?」のように「Does」を使うのがポイントです。
Does she jog every morning?
彼女は毎朝ジョギングをするんですか?
Does he play tennis every weekend?
彼は毎週末にテニスをするんですか?
Does it rain a lot in this city?
この街ではたくさん雨が降りますか?
Does the flower bloom in the spring?
その花は春に咲くんですか?
Does the bus stop here?
そのバスはここには停まりますか?
Does the student study every day?
その生徒は毎日勉強していますか?

三人称単数の注意点

三人称単数名詞の注意点は、数えられる・数えられない名詞の判断です。

一般的に数えられない三人称の名詞は単数扱いになり、時制が現在形のときは動詞に「-s」を付けます。

ここでは三人称の名詞が単数なのか複数なのか、判断しにくいものをいくつか紹介します。

「every 〜」「each 〜」は単数扱い

「every 〜」や「each 〜」は単数扱いになるので、三人称の名詞に付く場合は、三人称単数扱いになります。
Every student has to take this test.
全ての生徒がこのテストを受けなければなりません。
Every member of our team is talented.
私たちのチームの全てのメンバーは才能に溢れています。
Each person is different.
人それぞれ違います。
Each building in the city has its own history.
その街のそれぞれの建物が独自の歴史を持っています。

「To不定詞」「動名詞」も単数扱い

「To 不定詞」や「動名詞」といった、「〜すること」を意味する単語も単数扱いなので、三人称であれば三人称単数扱いになります。
Jogging is fun.
ジョギングは楽しいです。
Shopping makes me feel happy.
買い物は私を幸せな気分にさせてくれます。
Working for 12 hours a day seems tough.
1日12時間働くというのはきつく思えます。
Becoming a doctor was one of my dreams when I was a kid.
子供のとき、医者になることは夢の1つでした。

同じ形で単数・複数扱いになる名詞

例えば「sheep(ひつじ)」や「fish(魚)」、「deer(トナカイ)」は、複数・単数のどちらも同じ形で、複数であっても名詞に「-s」は付けません。仮に主語が特定の一匹「The sheep」だった場合は、単数扱いになります。

また「Family」のような単語は、文脈によって単数・複数の両方になり得る名詞の1つです。一般的に家族全体を表す場合には単数扱いになり、「My family is going to Hawaii.(私の家族はハワイに行く予定です。)」のように、be動詞も「is」になります。

一方、家族を構成する個々を意識する場合には、複数扱いになります。「My family are all tall. (私の家族はみんな背が高いです。)」のように、be動詞も「are」になります。

同様に、「team」や「staff」といった単語も、単数・複数の両方になり得る名詞です。

単体だけど複数扱いになる名詞

名詞には単体だけど複数扱いになる名詞もあります。
pants (ズボン)
脚の2本分のズボンを指すため、複数扱い
scissors (はさみ)
2枚の刃を持つため、複数扱い
glasses (メガネ)
2つのレンズを持つため、複数扱い
上記のような単語は複数形として使うので、三人称単数として扱われることはありません。

ものとしては1つだけど、複数で構成されているものは、単数・複数のどちらかを疑ってみましょう。

まとめ

三人称単数:私とあなた以外で、単数扱いになる名詞
現在形の場合:動詞に「-s」「-es」を付ける
否定形の場合:「doesn’t 動詞」
疑問形の場合:「Does 主語 動詞?」
三人称単数は基本中の基本なので、なるべく早いうちに理解して、意識しなくても扱えるようにしておきましょう。

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