「それ」以外のItの使い方知っていますか?他のitの使い方を紹介!

it, 使い方, ネイティブキャンプ

皆さんは英語の“it”をどのように使っているでしょうか。一度使った単語を“it”に置き換えて表現したりしますよね。

とても便利な代名詞なので、会話や英作文などで使うことが多い英単語かと思います。

しかし、“it”には「それ」という以外にも他の使い方があります。そこで今回は「それ」以外の使い方をする“it”について、例文とともに徹底解説します。

今回ご紹介する使い方を理解すると、英語を話したり書いたりするときに便利なので、しっかり頭に入れていきましょう。

「それ」以外のitの使い方

基本的な“it”の意味や使い方は以下の通りです。

it:(代名詞)それ

日本語と比べて、英語では同じ表現を繰り返すことは好ましくありません。なので、すでに話したことを再度指す時の言葉として“it”が使われます。そして、今回ご紹介する「それ」以外のitの使い方は以下の5つです。

・天候を表すit
・時間を表すit
・距離を表すit
・強調構文のit
・形式主語のit

難しそうな感じがしますが、例文に触れながらイメージをつけて、一つずつ分かりやすく説明していきます!

天候を表すit

「今日は晴れです。」「明日は雨になりそうです。」など、天候を表すときに“it”が使われます。「それ」と日本語に訳す必要はありません。

天候を英語で表現するとき、なぜ“it”が使われるようになったかにはいくつかの説があります。

・“The weather is~”の“The weather”を省略している
・共通認識であるから“it”を使っている
など

色々な説がありますが、個人的には“The weather”を“it”で置き換えているイメージが一番分かりやすいと思います。英語は同じ表現を繰り返すことが好ましくないので、“it”で置き換えているのではないでしょうか。

There are many stars in the night sky so it will surely be clear tomorrow.
夜空には星がたくさんあるから、明日はきっと晴れるだろう。
If it rains, tomorrow's game will still be held.
もし雨だとしても、明日の試合は開催される予定です。
Since it was sunny, we went to the park last Sunday.
晴れだったので、先週の日曜日は公園にいきました。

時間を表すit

「7時です。」「今日は日曜日です。」「日本は夏の季節です。」と時間や曜日、季節を
表すときに“it”が使われます。これも天候の使い方と同じで、「それ」と日本語に訳す必要はありません。“The time”を“it”で置き換えているイメージです。

It's Monday and I have to go to piano class.
今日は月曜日なので、ピアノ教室に行かないといけません。
He asked me, "What time is it?" I told him it was about 10:00.
彼に「今何時?」と聞かれたので、10時くらいだよと伝えました。

距離を表すit

「東京まで約30キロです。」「電車で5駅です。」と距離を表すときに“it”が使われます。これも「それ」と日本語に訳す必要はありません。“The distance”を“it”で置き換えているイメージです。

Since it is 100 kilometers to Osaka, I gave up the idea of driving there.
大阪まで100キロはあるので、車で行くことを諦めました。
It is 3 stops by train from here to the cafe you want to go to.
ここから行きたいカフェまでは電車で3駅です。

強調構文のit

強調構文の形は“It is ◯◯ that~”で、◯◯の部分を強調するための英語の構文です。例えば、“She got a letter from John yesterday.”という英文を強調構文に書き換えると、以下のようになります。

● “彼女”を強調する場合

It was her that [who] got a letter from John yesterday.
昨日ジョンから手紙を受け取ったのは彼女でした。

● “John”を強調する場合

It was from John that she got a letter yesterday.
昨日、彼女が手紙を受け取ったのはジョンからでした。

● “昨日”を強調する場合

It was yesterday that she got a letter from John.
ジョンから手紙を受け取ったのは昨日のことでした。

強調したい部分によって◯◯に入る単語が変わることを覚えておきましょう!ちなみに、今まで紹介した使い方と同様に、”it”は「それ」と日本語に訳す必要はありません。

It was Kate that George saw at the train station yesterday.
昨日駅でジョージが見かけたのはケイトでした。
It was yesterday that I got the information from Kate.
ケイトから情報を得たのは昨日のことだった。

形式主語のit

形式主語とは、主語が長い場合に一旦主語を“it”に置き換えて短くして、その後で元々の長い主語を付け足すことです。

英語では主語を短くすることが好まれるので、このように“it”を形式的な主語として使います。形式主語のitを用いることができる実質上の主語には、以下のようなものがあります。

・名詞的用法の不定詞(to do)
・動名詞(doing)
・that節(that SV)
・間接疑問文(whether SV, where SVなど)

● 名詞的用法の不定詞(to do)

名詞の一種である「名詞的用法の不定詞(to do)」は、形式主語“it”を仮主語として置き換えることができます。例えば、「多くの本を読むことはとても大切である。」を“it”を使って表現すると以下のようになります。

It is very important to read many books.
多くの本を読むことはとても大切である。

実質上の主語は“to read many books”ですが、これを一旦“it”という仮主語に置き換えています。

It is very important for students to continue learning English.
英語学習を続けることは学生にとってとても大切なことである。
It is natural for people to develop a variety of emotions as they grow up.
成長するにつれて色々な感情が生まれるのは自然なことである。

● 動名詞(doing)

名詞の一種である「動名詞(doing)」は、形式主語“it”を仮主語として置き換えることができます。例えば、「あなたに会えたことは本当に良かった。」を“it”を使って表現すると、以下のようになります。

It was really great meeting you.
あなたに会えたことは本当に良かった。

実質上の主語は“meeting you”ですが、これを一旦“it”という仮主語に置き換えています。

It is worth watching this film more than once.
この映画は何度も観る価値があります。
It is fun working with them.
彼らと仕事をするのは楽しい。

● that節(that SV)

名詞の一種である「that節(that SV)」は、形式主語“it”を仮主語として置き換えることができます。

これは名詞節の代表的な表現なのでしっかり覚えておきましょう!例えば、「彼がハワイに家を買ったことは本当のことだよ。」を“it”を使って表現すると、以下のようになります。

It is true that he bought a house in Hawaii.
彼がハワイに家を買ったことは本当のことだよ。

実質上の主語は“that he bought a house in Hawaii”ですが、これを一旦“it”という仮主語に置き換えています。

She was very angry, but it was clear that he was right.
彼女はとても怒っていたが、彼が正しいことは明らかだった。
It is not surprising that the company was satisfied with the amount of this estimate.
会社が今回の見積もり金額に納得したことは当然のことだと思います。

● 間接疑問文(whether SV, where SVなど)

間接疑問文とは、通常の疑問文を名詞化した表現なので、形式主語“it”を仮主語として置き換えることができます。例えば「それを信じるかどうかはあなた次第である。」を“it”を使って表現すると以下のようになります。

It is up to you whether you believe it or not.
それを信じるかどうかはあなた次第である。

実質上の主語は“whether you believe it or not”ですが、これを一旦“it”という仮主語に置き換えています。

The coach said it doesn't matter which soccer team wins.
どのサッカーチームが勝つかが問題ではないと監督が言ってました。
It is not important for us where he came from.
彼がどこから来たかは私たちにとって重要ではない。

まとめ

皆さん、今回もお疲れ様でした!今回は「それ」以外の使い方をする“it”をご紹介しました。“it”を使いこなせるようになると、実際の英会話や英作文だけではなく、長文読解にもつながります。英語の資格試験を受験される方はしっかり理解することで、スコアアップを目指すことができる内容になっています。忘れないうちに復習していきましょう!

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