【使い分け】「out」と「off」のイメージの違い

out, off, ネイティブキャンプ

OutとOffの違い

使い分けが難しい前置詞に、「out」と「off」があります。

「この場合はどっちを使うんだっけ?」「outとoffの違いは何だっけ?」と、使い方に自信がないという方も多いのではないでしょうか。

今回は、そんな「out」と「off」の違いについて詳しく解説していきます。「out」を使った便利なフレーズとその使い方についても紹介していくので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

OutとOffの違いで意味が変わる

混同しやすい「out」と「off」ですが、それぞれ違う意味を持っています。ひとつずつ、意味と使い方を確認していきましょう。

Out

「out」には、【外部へ・外へ】というコアイメージがあります。【中から外へ出る動作や様子】を表す際に使うのが特徴です。

例文①:He ran out of the house. (彼は家から走り出た。)

→家から外へ出る様子を表していますよね。これが「out」です。

例文②:The cat jumped out of the box.(その猫は箱から飛び出した。)

→こちらも、猫が箱から外へ出る様子を表しています。

例文③:The truth eventually came out.(ついに真実が明るみになった。)

→人や動物だけでなく、物や事象に対しても「外に出る=out」が使えます。

「out」の反対は「in」です。

Off

「off」のコアイメージは【離れて・外れて】です。【何かから離れる動作】に対して使うのが特徴です。

例文①:The button came off.(ボタンがとれた。)

→ボタンが離れる(外れる)状態を指します。

例文②:She took her coat off and hung it up.(彼女はコートを脱いで掛けた。)

→コートが彼女から離れる状態を表しています。

例文③:I'll be off work tomorrow. (明日は仕事が休みです。)

→仕事から離れるので、「off」を使います。

「off」の反対は「on」です。

頻度の高い「out of」の使い方

次に、日常会話でよく使われる「out of」の使い方を見ていきましょう。「out of」には多様な使い方があり、覚えておくととても便利です。

「out」のコアイメージは【外へ】です。これを知っていると、句動詞(動詞+前置詞)がとても理解しやすくなりますよ。

早速、チェックしていきましょう。

①場所からの移動

「out of」には、「〜を出ていく」という意味があります。

一般的な使われ方なので、既に知っているという方も多いのではないでしょうか。【ある場所から他の場所へ移動すること】を指し、「into」の反対の意味で使われます。

人や動物が「〜を出ていく」という意味で使える他、「物を〜から取り出す」という意味でも使うことができるフレーズです。

「of」の後ろには名詞(人・動物・物などが元々いた場所)が入ります。

He walked out of the room.

(彼は部屋から出て行った。)

The bird flew out of the cage.

(その鳥は鳥かごから飛び出した。)

The train pulled out of the station right on time.

(列車はちょうど時間通りに駅を出発した。)

They hiked out of the forest and back to the parking lot.

(彼らは森を出て駐車場に戻った。)

②数量や割合

次に、数量や割合を表す時にも「out of」が使えます。

例えば、「◯人のうち△人」と言いたい時などに、「four out of ten(10人中4人)」という使い方ができます。

Five out of ten students passed the exam.

(10人の生徒のうち5人が試験に合格した。)

Three out of every four people prefer coffee over tea.

(4人のうち3人は紅茶よりもコーヒーを好む。)

She answered four out of the six questions correctly.

(彼女は6問中4問正答した。)

Out of the entire class, only two students knew the answer.

(クラス全体の中で、答えを知っていたのは2人だけだった。)

③優先順位

「〜の中から◯◯した」という意味でも使うことができます。

例えば、「I chose this one out of all the options.(全ての選択肢の中からこれを選んだ)」というように、何かに優先順位をつけて選択をした場合に「out of」を使って「〜の中から」というニュアンスを表せます。

I picked this dress out of all the others.

(私は他のすべてのドレスからこのドレスを選んだ。)

He's the best out of all my friends.

(彼は私の友達の中で一番だ。)

Out of all the projects, this one has the highest priority.

(すべてのプロジェクトの中で、このプロジェクトが最も優先度が高い。)

④状態

特定の範囲や条件の外にある状態や、使用できない状態を指す時も「out of」を使います。

「可能な範囲(出来る範囲)」の「外」にいる状態と考えるとイメージがしやすいです。

The ball rolled out of reach.

(ボールは手の届かない所に転がった。)

She's out of the picture now.

(彼女はもう関係ない。)

He's out of the running for the position.

(彼はそのポジションの選考から外れた。)

The elevator is out of order.

(エレベーターが故障しています。)

⑤理由

あまり知られていませんが、「out of」には「because」と同じ意味があり、理由を述べる際にも使うことができます。

意味は、「〜のせいで/〜のために」です。

She felt sick out of exhaustion.

(彼女は疲れから具合が悪くなった。)

She did it out of kindness.

(彼女は親切心からそうしました。)

She left early out of fear of missing the last train.

(彼女は終電を逃すことを恐れて早めに退席した。)

He helped her out of obligation.

(彼は義務感から彼女を手伝った。)

⑥所属や所有

最後に、「out of」「〜がない」という意味でも使うことができます。

This book is out of the library.

(この本は図書館の所蔵外です。)

Sorry, that item is out of stock.

(すみません、その商品は在庫がありません。)

My smartphone is out of battery.

(スマホの充電がないや。)

The car ran out of gas.

(車がガソリンを使い果たした。)

「Get Out」の見極め方

海外ドラマや洋画を観ていて、「Get out of here!」というフレーズを耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。「Get out of here.」には「ここから出ていけ」という意味があり、ドラマなどでも喧嘩や口論のシーンでよく使われています。

ネガティブなイメージがある「Get out of here.」ですが、実は「出ていけ」以外にも「信じられない!」「嘘でしょ!?」といった意味もあります。予想外の出来事や信じられない言動を聞いた時などに、「Get out of here!」で驚きの気持ちを表現します。

類似表現に「You are kidding.(マジ?)」がありますが、「Get out of here!」の方が驚き度合いが大きいです。

「出ていけ」という意味のイメージが強いフレーズですが、日常会話ではだいたい「信じられない!」という意味で使われることが多いです。どちらの意味で使われているかは、会話の流れから判断しましょう。

【例文】

Mike: I won the lottery!

(宝くじが当たったんだ!)

Naomi: Get out of here!  Are you serious?

(嘘でしょ!?本当に?)

John: I met the president in person.

(大統領に会ったんだ。)

Emma: Get out of here! What was it like? What did you talk about?

(信じられない!どうだった?何を話したの?)

Olivia:Actually, I've decided to get married.

(実は結婚することにしたの。)

Charlotte:Get out of here! That's amazing news! Congratulations!

(本当!?最高のニュースね!おめでとう!)

OutとOffの違い まとめ

今回の記事では、「out」と「off」の違いについて詳しく解説しました。

似ているように感じるこれら2つの前置詞ですが、コアイメージが違います。

out → 外部へ・外へ

off→ 離れる・外れる

前置詞の持つイメージを理解していると、句動詞が覚えやすくなります。ぜひこの機会に、「out」と「off」の使い分けをマスターしてみてくださいね。

また、記事の後半では「out of」の使い方について詳しく解説しました。「out of」には多様な意味があり日常会話でも頻繁に使われるので、覚えておくと便利です。

【out of の使い方】

① 〜を出ていく(場所の移動)

② ◯のうち△(数量・割合)

③ 〜の中から(優先順位)

④ 〜できない(状態)

⑤ 〜のせいで・〜のため(理由)

⑥ 〜がない(所属・所有)

「out」と「off」が使いこなせると、表現力が格段にアップします。ぜひ今回の記事を参考に、使い方を覚えてみてくださいね!

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