英語で質問をするとき”Do you?”と”Are you?”のどっちを使えばいいのか、迷ってしまったことはありませんか?
中学英語の疑問文で習ったけど忘れたなぁという方、doとareの違いは分かってるはずなのによく間違えてしまう、なんて方もいるかもしれませんね。
この記事では、とても基本的でよく使うにもかかわらず、意外と間違えてしまいやすい”Do you?”と”Are you?”について、文法的な説明から使い分けのコツまで例文を交えつつ徹底解説していきます。
- ”Do you?”と”Are you?”のよくある間違い
- ”Do you”と”Are you”の用途の違い
- ”Do you”と”Are you”の文法的な使い分け
- 日本人が”Do you”と”Are you”を間違えてしまう理由
- ”Do you”と”Are you”を間違えずに使うコツ
- Do you? Are you? 違いのまとめ
”Do you?”と”Are you?”のよくある間違い
”Do you?”と”Are you?”という疑問文の作成に関して、まずはよくある間違いを一緒に確認していきましょう。
下にareとdoを使った2つの異なる文章を用意しました。どちらかひとつは正しい文章、もうひとつはよくある間違いが混ざっている文章です。
Are you like RAMEN?
ラーメンは好きですか?
Do you like RAMEN?
おわかりになりましたか?
2つの文章は、最初の単語だけが異なっています。ここに、areとdoの違いが隠されています。さて、どちらの例文が英文法的に正解なのでしょう?答えですが、”Are you”で始まっている方は間違っている文章、”Do you”で始まっている方が正しい文法の文章となります。この点から、doとareの違いがあることがはっきりします。
”Do you”を使うべきところで”Are you”を間違えて使ってしまうというこのようなミスは、英語学習の初心者にとって特に英作文や英会話でもよく見られます。
そもそも”Do you”と”Are you”の違いがわからないという場合もありますし、文法を理解していても英会話だとついうっかり間違ってしまう、という方もいます。したがって、are youとdo youの違いを早い段階でしっかりと理解することが重要なのです。
”Do you”と”Are you”の用途の違い
間違いやすいポイントを確認したところで、いよいよ”Do you”と”Are you”を正しく使うための知識やコツの具体的な説明に入っていきましょう。
”Do you”と”Are you”について理解するためには文法知識がどうしても必要ですが、急に文法のことをごちゃごちゃと言われてもなかなか頭に入ってこない、という方も多いです。
そこでまずは例文を交えつつ、”Do you”と”Are you”の用途による違いを見ていきたいと思います。
”Do you”と”Are you”がどのように使われているかのイメージがつかめたら、文法についても詳しく見ていくことにしましょう。
”Are you”の用途
ある人の所属や肩書き、プロフィール情報などをその人の「属性」と呼びます。
「学生」「先生」といった肩書きのほか、ある団体に所属しているメンバーであるとか、「東京生まれ」といったプロフィール情報も属性の一部です。こういった属性情報を聞きたいときに、”Are you”を使います。以下、Are youで始まる例文を挙げていきましょう。
学生さんですか?
当クラブの会員様ですか?
ユーチューバーなの?
また、Are youには属性だけでなく、感情や状況を尋ねるという大きな使われ方もあります。その人の情報という意味から派生して「今の気持ち」や「今の状況」について聞くときも”Are you”を使います。
おなか減ってる?
困ったことでもあるの?
ABC駅にいますか?
今の状況という範囲には「何かをやっている最中」という状態も含まれます。「今何かをやっている」という状態について聞きたい場合も現在進行形のパターンにして”Are you”を使います。英会話で、今まさに行なっていることを相手に聞くことができます。
ランチ食べてる?
出かけるの?
まとめると、”Are you”は相手の「属性」や「状況」を聞きたいときに使うというのがおおまかなイメージです。
”Do you”の用途
さて、一方の”Do you”は、行動や思考について聞きたいときに使います。
”Are you”は「今、どんな属性なのか」や「今、どういう状況なのか」を聞くイメージでしたが、”Do you”は一定の時間続いている「行動」や「思考」について聞くイメージになります。Do you XX?という疑問文は多くの英語学習者が自然に使っているのではないでしょうか?
あなたはそう思うの?
気に入った?
一定期間続いている行動は「習慣」と呼ばれるようになりますので、”Do you”を使って、以下の例文のように「習慣」を聞くこともできます。
テニスはしますか?
まとめると、相手の「行動」や「思考」「習慣」について聞きたいときには”Do you”を使うということになります。
ここまで、do youとare youの違いを、使われる際の異なる対象について解説しました。
”Do you”と”Are you”の文法的な使い分け
おおまかな用途による区別がついてきたところで、文法的な”Do you”と”Are you”の違いも見ていきましょう。doとareの違いを使い分けする重要なポイントはBe動詞のare、一般動詞のdoの違いをはっきり確認することです。
最初に”Do you”と”Are you”の文法的な使い分けのルールをまとめておくと、次のようになります。
Are you + 名詞/形容詞/動名詞
自分がこれから聞こうとしている英文をぼんやりとでも頭に思い浮かべられる場合は、この文法的なルールで”Do you”と”Are you”を使い分けていくことができます。
Do (you)とare (you)の違いに関するルールの詳しい内容について、順番に説明していきます。これらを理解することによって、doで始めるべきか、areを使うべきかの違いがわかっていきます。
Do you + 動詞
”Do you”で始まる疑問文には、一般動詞(be動詞以外の動詞)の原形が続きます。
AとBのどちらが好きですか?
日本語を話しますか?
例文に出てくるpreferとspeakが一般動詞に当たります。質問文に動詞を使いたい場合は”Do you”がくる、と覚えてもよいでしょう。
Are you + 名詞/形容詞/動名詞
”Are you”で始まる疑問文には、名詞か形容詞か動名詞が続きます。
名詞は物事の名称、形容詞は「楽しい」「怒っている」といった物事の性質や状態、動名詞は動詞が-ingの形に活用したものです。
それぞれのAre youの具体例を見ていきましょう。
Are you a doctor?
あなたは医者ですか?
Are you hungry?
空腹ですか?
Are you running?
走ってるの?
日本人が”Do you”と”Are you”を間違えてしまう理由
相手にものを尋ねるとき、動詞を使いたい場合は”Do you”を使う、というルールをご紹介しました。
実は、英語の動詞には「動作動詞」と「状態動詞」の2種類があります。
状態動詞:状態を表す動詞(think、like、wantなど)
動作動詞は動きを表すので、日本語でもたいていは動詞に分類されています。
一方、状態動詞は動作を表しているわけではないので、日本語に訳すと形容詞のように表現されることがあります。これだけではわかりずらいと思いますので、少し説明していきます。例えば英語の”like”は、”好いている状態”を表す状態動詞です。
一方、日本語で「私は桜が好きです」というときの『好き』は動詞の『好く』から来ているものの、形容詞と同じ働きをする単語です(形容動詞といいます)。
次の2つの文章が、同じ形であることがおわかりいただけるでしょうか。
長い:形容詞
好き:形容動詞
ちなみに、日本語では動詞の後には「です」ではなく「ます」がくるというルールがあります。
走る:動詞
好く:動詞
「私は桜が好きです。」が「です」で終わっていることからも、「好き」が日本語では動詞ではないとみなされていることがわかります。
ここで、形容詞的な位置づけである「好き」を使った日本語の文章を、英語に翻訳してみましょう。
I like SAKURA.
いかがでしょうか。なにかお気づきになったことはありますか?そうです、日本語では形容詞として働いていた「好き」が、英語では「like」という動詞になってしまいました。
ここでもう一度、”Do you”と”Are you”の後に来る品詞はなんだったか、思い出してみましょう。
Are you + 名詞/形容詞/動名詞
日本語では形容詞的な働きをする「好き」を上のルールで英語に訳そうとした場合、「形容詞だから”Are you”」と考えてしまいそうな気がしませんか?
日本人は無意識とはいえ、きちんと動詞と形容詞を判別して語尾の「です」や「ます」を使い分けていますよね。
ですので、英文を作るときにも無意識に日本語の文法で考えてしまって、間違った文章を作ってしまうことがあります。これが、多くの日本人が”Do you”をつい”Are you”と間違ってしまう原因のひとつです。
”Do you”と”Are you”を間違えずに使うコツ
日本語の文法と英語の文法では、「好き」という言葉の品詞の種類が違ってくるというお話をしました。
言葉が違えば、文法も違ってくるのは自然なことです。外国語なのに自国語のルールを使おうとすると、間違いが起こります。
英文法での”Do you”と”Are you”の使い分けのルールは、次のようなものでした。以下、まとめてみましょう。
Are you + 名詞/形容詞/動名詞
動詞で質問をしたいときには”Do you”を使い、それ以外の場合は”Are you”を使うと考えればかなり単純化できるルールです。
ただし、likeやwantなどよく使う状態動詞で、かつ日本語だと「好きです」「欲しいです」と訳されるような言葉については、英語では動詞に分類されるのだと知っておく必要があるんですね。
逆に言うと、状態動詞さえ押さえておけば「動詞を使いたいときは”Do you”」という簡単なルールで疑問文を作っていくことができるということになります。
また、動詞や名詞といった品詞の区別が難しい場合は、「今の属性や状態を知りたい時には”Are you”、行動や思考を知りたいときには”Do you”」と、用途で覚えるのもおすすめです。
Do you? Are you? 違いのまとめ
本記事では”Do you”と”Are you”の使い分けについて例文とともに説明してきました。
いくつか見分けるコツやルールはありましたが、知識だけでなく実際に英語を使っていく中で身につける経験値もまた、とても大切です。
日本語で「です」と「ます」を無意識に使い分けているように、英語の”Do you”と”Are you”も考えることなく使い分けることができるようになれればいいですね。
その日がくるまでは、ご紹介した文法ルールや用途による見分ける方法を使いながら、英語学習を楽しんでいただければと思います。

I took a Bachelor of Science degree in Mathematics where my problem-solving and critical-thinking skills were honed. I have worked as a trainer in a government office, which has helped me to develop my communication and intrapersonal skills. My hobbies are reading, listening to music, and cooking. After joining NativeCamp, I acquired 2 years of teaching experience. Currently, I am involved in content production in the Editing Department.