英語発音のリズムとは?学ぶメリットと4つの法則を解説

発音のリズム、ネイティブキャンプ、オンライン英会話

英会話を学んでいるときに、「聞き取りがうまくできないな」「自分の発音はネイティブスピーカーと何か違う」と思ったことはありませんか?もしかすると、その理由は英語発音のリズムが原因かもしれません。

日本語にも英語にも、それぞれ特有の発音リズムが存在します。実は英語のスピーキング・リスニングを上達させる上で、英語のリズムを学び習得することはとても重要です。

そこで今回は、英語発音のリズムについて詳しく解説していきたいと思います。リズムを学ぶメリットと、学ぶ上で大事な4つの法則も紹介しているので、ぜひ最後まで読んで参考にしてください!

英語発音のリズムを学ぶメリット

まず、英語発音のリズムを学ぶメリットは、以下の3点です。

①相手に英語が通じやすくなる

②速い英語が聞き取りやすくなる

③複数の単語をかたまりで捉えられるようになる

①相手に英語が通じやすくなる

英語発音のリズムを学ぶメリットの1つとして、相手に英語が通じやすくなるという点が挙げられます。

もちろん通じやすい英語を話す上では、正しい文法や自然な表現、クリアな発音などの要素も関係してきます。ただ日本人においては、うまく相手に通じない理由が、話す英語がリズミカルではないというケースも多いと考えられます。

日本語と英語では、それぞれ発音リズムがかなり違います。英語ネイティブスピーカーが英語のリズムのまま日本語を話したら、かなり聞きにくいですよね?同じように、私たち日本人が日本語と同じリズム感覚で英語を話すと、やはり相手に通じにくくなってしまいます。

逆を言えば、英語発音のリズムを学んで習得するだけで、かなり相手に通じやすい英語を話せるようになるでしょう。しっかり話せているはずなのに、なぜか相手に通じないことが多いと感じている方は、ぜひ一度試してみてください。

②速い英語が聞き取りやすくなる

英語発音のリズムを学ぶメリットの2つめは、速い英語を聞き取りやすくなるという点です。

前述したように、日本語と英語では発音リズムが大きく異なります。英語のリズムを理解しないままリスニングをしようと思っても、聞き取れない箇所が多々出てきます。

一番おすすめなのは、英語のリズムを学んで、実際にできるようになること。自分でできるようになるということは、その音を知っている、つまり認識できるようになるということです。音を認識できるようになるからこそ、結果的にリスニング力の飛躍的な向上が期待できます。

③複数の単語をかたまりで捉えられるようになる

英語発音のリズムを学ぶメリットの3つめは、複数の単語をかたまりで捉えられるようになる点です。

例えば、「Check it out」という3つの単語で構成されたこの表現は、「チェック・イット・アウト」のように基本的に単語1つひとつではなく、「チェキダウ」のようにひと続きで一気に発音されます。

英語のリズムを学んでいくにつれて、自然に複数の単語で構成されたかたまりを捉えられるようになっていきます。そのため、 初見のものでも聞き取れたり発音できたり、さらにはその表現をかたまりとして覚えやすくなるでしょう。

日本語と英語のリズムの違い

ここでは、日本語と英語のリズムの違いについて解説していきます。

まずは、以下の例文を見ていきましょう。

「私の名前はBobです。」

日本語の場合、上の文章を発話するのに、特に強調する場所はありません。しかし、英語で発話した場合、おおよそ以下のようなリズムで話されます。

「わたぁのぉまぁわぁBobでぇす」

文章中の太字になっている部分が強調される部分です。わかりやすいようにやや大げさになっていますが、このように文章中に強弱が存在することでリズムが生まれます。

なお、強調される部分はゆっくり、強調されない部分はスピーディーに話されます。

もちろん、日本語の文章の中にも強調される部分はあり、ある程度のリズムはあります。ただ日本語よりも英語の方がより強弱が強く、それによってリズミカルな響きが出るのです。

英語発音のリズムにおける4つの法則

ここでは、英語の発音リズムを学ぶ上で重要な、以下に挙げる4つの法則を解説していきたいと思います。

①内容語と機能語で強弱をつける

②重要な部分か否かで強弱をつける

③単語本来のストレス位置によって強弱をつける

④弱の部分は頻繁にリンキング(連結)が起きる

①内容語と機能語で強弱をつける

英語発音リズムの一つ目の法則は、「内容語と機能語で強弱をつける」です。

内容語は文章の意味に大きく関係する単語、機能語は文章の中で文法的な役割が大きい単語のことです。

まずは例文を見ていきましょう。

「I don’t want to talk to my boss as much as possible.」

私は可能な限り上司とは話したくありません。

太字のところが強く発音する「内容語」、 太字でないところが弱く発音する「機能語」です。

このように、内容語と機能語で発音の強弱を変えることで、英語特有のリズムが生まれます。

なお内容語と機能語の品詞は、以下のように分かれます。

<内容語>

動詞・名詞・形容詞・副詞・疑問詞・数詞

<機能語>

助動詞・前置詞・冠詞・接続詞・代名詞・関係詞

②重要な部分か否かで強弱をつける

英語発音のリズムの2つ目の法則は、「重要な部分が否かで強弱をつける」です。

ここでもまずは例文を見ていきましょう。

「I went to a party last night and had a lot of fun there.」

昨夜パーティーへ行き、とても楽しみました。

文章中の太字の部分が強調する部分です。相手に一番伝えたいのは、「パーティー」で「すごく楽しんだ」ということなので、「party」と「lot of fun」を強調しています。

人によってまたは文脈によって重要な部分は変わってくるため、同じような文章でもリズムが異なるケースもあります。

例えば、以下の3つは全く同じ文章ですが、重要な部分が変われば、強調する部分も変わってきます。

I did that.」

「私」がしたと強調したいとき。

「I did that.」

「した」ということを強調したいとき。

「I did that.」

「それ」であることを強調したいとき。

③単語本来のストレス位置によって強弱をつける

英語発音のリズムの3つ目の法則は、「単語本来のストレス位置によって強弱をつける」です。

英単語にはそれぞれ、強調する箇所(ストレス)があります。ストレス位置をしっかり認識して発音することが、英語のリズムで話す上でとても重要です。

以下の例文を見てみましょう。

「A lot of people are addicted to their smartphones.」

多くの人がスマートフォンに依存しています。

こちらも、太字の部分が強調する箇所です。これらは単語が本来持つストレス位置です。

英単語のストレス位置は覚えるしかないので、普段から意識して単語を覚えるようにしておきましょう。

④弱の部分は頻繁にリンキング(連結)が起きる

英語の発音のリズムの4つ目の法則は、「弱く発音する部分は頻繁にリンキング(連結)起きる」です。

前述したように、英語では強調されない、弱く発音される部分はスピーディーに話されます。この速く聞こえる英語の正体は、弱い部分で起きる連結音によるものです。

以下の例文を見てみましょう。

「I’ll think about it.」

「I’m gonna check it out later.」

太字の箇所がリンキングする箇所です。

「think about it」は「スィンカバウデッ」、「check it out」は「チェキダウ」のように、前後のアルファベットの母音と子音がくっ付いて発音されます。

これらのような連結音はさらっと素早く発音され、1単語ずつはっきりと発音したときとはかなり違う音に聞こえるため、音を知らないと聞き取れなくなってしまいます。

ちなみにリンキングを学ぶには、単語のどの部分が弱く発音されるかを学ぶよりも、どのようなときに音が繋がるかの法則を学んでおくことをおすすめします。

英語発音のリズムを身につける練習方法

最後に、英語発音のリズムを身につけるための練習方法を紹介していきます。

まずは、自分にとってやりやすい音声付きの英語学習用テキストを用意しましょう。次に、以下の順番で練習していくと、効率的に英語のリズムの感覚を掴めるようになっていきます。

①リスニング

②アイシャドーイング

③リピーティング

④オーバーラッピング / シャドーイング

①リスニング

まずは、テキストに付属の英語音声を何も見ないで聞いてみましょう。なるべく内容は理解しつつ、どのようなリズムで話されているかにも注目して聞いていきます。

②アイシャドーイング

次に、アイシャドーイングを行います。アイシャドーイングとは、テキストの文章を目で追いながら英語音声を聞いていく方法です。

アイシャドーイングをしながら、どの単語のどこに強弱が置かれているかを把握していきましょう。

③リピーティング

アイシャドーイングの次はリピーティングです。リピーティングは、1文章ずつ音声を再生しては停止して、同じように発話を繰り返していく練習です。

ここで重要なポイントは、音声とそっくりそのまま同じように真似るということです。スピードはあまり意識しなくて良いので、まずはゆっくり確実に強弱付けやリンキングをできるようにしていきましょう。

④オーバーラッピング / シャドーイング

最後に、オーバーラッピングまたはシャドーイングをしましょう。

オーバーラッピングは音声と同時に、シャドーイングは音声よりも0.5秒遅れぐらいで発話して行きます。また基本的にはテキストの文字情報は見ないで行います。

ここでもリピーティングと同じように、音声と同じように真似るのが重要です。

ただし、シャドーイングはやや難しい練習になるので、慣れていない方にはオーバーラッピングがおすすめです。

英語発音のリズムを身に付けよう

今回は英語発音のリズムの重要性や、強弱の法則について紹介していきましたが、いかがでしたでしょうか?初めは難しいので、まずは意識しながら練習していき、自然にできるようになるまで取り組んでみましょう。

ちなみにオンライン英会話「ネイティブキャンプ」では、講師による発音などのチェックも受けられるので、ぜひ活用してみてくださいね!

nativecamp.net

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