to不定詞の基本的な使い方を解説!それぞれの用法を例文で紹介します!

to不定詞、オンライン英会話、ネイティブキャンプ

英語を学び、実践していく上でとても重要な項目の一つが「to不定詞」です。

すでになにげなく使っている人も多いかもしれませんが、ここであらためて、to不定詞について、基本から復習してみましょう。

さまざまな用途があるto不定詞を自分のものにすることで、使える英語の幅がグンと広がるはずです。

では、まずは、to不定詞の基本から説明しましょう。

to不定詞の基本

「to」と「動詞の原形」をペアにした「to+動詞の原形」を「to不定詞」あるいは単に「不定詞」と呼びます。

動詞の原形というのは動詞の基本的な形。ほとんどの場合、現在形と同じ形です。

「to+動詞の原形」ですから、例えば、

to kick
to play
to have
to run
to go ........

というようになります。「is」「are」「am」「was」「were」などの「be 動詞」の原形は「be」ですので、be動詞をto不定詞にすると「to be」となります。

I went to the restaurant to eat dinner.
私はディナーを食べるためにそのレストランに行きました。

この文では、「to eat」が「to不定詞」と呼ばれる部分です。「to+動詞の原形」ですね。ここでは「食べるために」という意味になっています。

ちなみに、この文の中の「to the restaurant」の「to」は、場所を表す名詞「restaurant(レストラン)」の前に付いた、「~へ」という意味の前置詞です。

不定詞の「to」も前置詞と呼ばれますが、「〜へ」という場所を表す前置詞とは違うものだと覚えておいてください。

to不定詞の3つの使い方

to不定詞には以下のように3つの用法があります。

to不定詞:名詞的用法

to不定詞が名詞のような役割を担います。
「~すること」という意味になります。
to不定詞:形容詞的用法

to不定詞が形容詞のような役割を担います。
名詞を修飾し、「~すべき」「~のための」などと訳されます。
to不定詞:副詞的用法

to不定詞が副詞のような役割を担います。
to不定詞の副詞的用法は、さらに、①目的(〜するために)、②結果・連続(〜そして〜)、③原因・理由(〜なので)、の3つに分かれます。

なお、「to不定詞」という言葉には「詞」と付いていますが、「現在分詞」「過去分詞」「動名詞」などと同様、これは品詞を表す名前ではありません。動詞が変化したもの、という意味と考えておけばいいでしょう。

さて、では、これらto不定詞の3つの用法について、それぞれを例文とともに詳しく説明していきましょう。

to不定詞:名詞的用法

「〜すること」という名詞のような役割をするのが、to不定詞の名詞的用法です。

例えば、「to eat」ならば「食べること」、「to run」ならば「走ること」という意味です。

名詞的用法のto不定詞は、普通の名詞のように、動詞の目的語や文の主語、補語になります。

動詞の目的語になる場合

動詞の目的語というのは、例えば「He ate lunch.」の「lunch」、「She likes dogs.」の「dogs」の部分です。

一般的な動詞の後ろに来る言葉です。日本語にした時に「〜を」「〜が」などとなることが多いです。

目的語には普通は名詞が入りますが、名詞的用法のto不定詞も目的語になることができます。

She likes to read.
彼女は本を読むことが好きです。

この文の中のto不定詞である「to read」は「本を読むこと」という意味です。「〜すること」という名詞のような意味になっています。

He likes to play golf.
彼はゴルフをすることが好きです。
He wants to be a teacher.
彼は先生になることを望んでいます。
We hope to improve bilateral relations with your company.
弊社は御社との相互関係の好転を希望しています。

ただし、どんな動詞でもto不定詞を目的語にすることができるわけではありません。ある動詞がto不定詞を目的語にできるかどうかは覚えておく必要があります。あるいは都度、辞書で調べるくせをつけましょう。

文の主語になる場合

名詞的用法のto不定詞は文の主語として使うこともできます。

一般的に文の最初に来て、「〜することは」「〜であることは」といった訳になることが多いです。

To see movies is fun.
映画を見ることは楽しい。

この文では「To see movies(映画を見ること)」というto不定詞が文の主語として使われています。

To make a best friend is not easy.
親友を作るのは、簡単なことではない。

形式主語構文で「意味上の主語」として使われる場合

to不定詞を主語にした文は形式主語構文に書き換えることができることも多いです。

To study English hard is important.
英語を一生懸命勉強することは、重要です。

これは形式主語の「It」を使って以下のように書き換えられます。

It is important to study English hard.
英語を一生懸命勉強することは、重要です。

つまり後ろの方にto不定詞が来ることになりますが、この場合もto不定詞が実質的な主語(「意味上の主語」)になっています。

補語になる場合

「This is a pen.」のような文でbe動詞の後に来る「a pen」の部分を補語と言います。名詞的用法のto不定詞は補語になることもできます。

George's work is to distribute products.
ジョージの仕事は商品を分配・配送することだ。
The mother allowed her kid to play outside.
その母親は子供が外で遊ぶのを許した。

この文では「to play」の部分が第5文型における補語になっています。

名詞的用法の注意点

to不定詞の名詞的用法における注意点を2つほど挙げましょう。

・前置詞の後にはto不定詞は来ない

名詞的用法のto不定詞は「〜すること」という名詞のような働きをしますが、普通の名詞のように前置詞の後に置くことはできません。

✕ I’m interested in to go abroad.

このように、前置詞「in」の後に「to go」などとすることはできません。

・動名詞との使い分けに注意

「〜すること」という意味を表す時には動詞の「-ing」形である「動名詞」を使うこともできます。

そして、名詞的用法のto不定詞と動名詞では、互いに交換が可能な場合、交換すると意味が変わる場合、交換できない場合、の3通りがあります。

交換可能で意味も同じ場合

I like to read. = I like reading.
私は本を読むことが好きです。
To see movies is fun. = Seeing movies is fun.
映画を見ることは楽しい。

交換すると意味が異なる場合

I forgot to buy the book. ≠ I forgot buying the book.
本を買うのを忘れた。≠ 本を買ったことを忘れた。
I remember to buy the book. ≠ I remember buying the book.
本をこれから買うことを覚えている。 ≠本を買ったことを覚えている。

交換できない場合

動名詞しか目的語にしない動詞、逆に、to不定詞しか目的語にしない動詞、があります。この場合はどちらか一つしか使うことができません。

◯ I enjoyed swimming. 私は水泳を楽しんだ。
✕ I enjoyed to swim.

動詞「enjoy」はto不定詞を目的語にすることはできません。

to不定詞:形容詞的用法

to不定詞が、名詞を修飾する形容詞のような役割を担うのが形容詞的用法です。

to不定詞は名詞の後に置かれ、後ろから名詞を修飾します。

to不定詞の部分は、日本語にすると「~すべき」「〜のための」「~する」などと訳されます。ただ、そのままだとぎこちない日本語になることが多いので、ちょっと言い換えられたりします。

Do you have something to drink?
飲むための何かを持っていませんか?⇒ 何か飲み物を持っていませんか?

この文では、to不定詞の「to drink」が、後ろから名詞「something」を修飾(説明)しています。「something to drink」で「飲むための何か」という意味になります。

George has a lot of friends to help him.
ジョージは彼を助けてくれる友人をたくさん持っている。
Nancy has a good income to support her family on.
ナンシーには自分の家族を養うための十分な収入がある。
Vincent has no intention to leave the house.
ビンセントには家を出ていく意思はない。

to不定詞:副詞的用法

to不定詞の副詞的用法には、冒頭でも述べたように、①目的(〜するために)、②結果・連続(〜そして〜)、③原因・理由(〜なので)、の3つの使い方があります。

①目的(〜するために)

まず一つ目が「目的」を表す使い方です。

この使い方のto不定詞を聞いたり目にしたりすることが非常に多いですね。よく「~するために」と訳されます。

I went to the library to study English.
私は英語を勉強するために図書館に行った。

上の例文の場合は、「to study」がto不定詞です。「to study English」で「英語を勉強するために」という「目的」を表しています。

なお、「to the library」の「to」は、「〜へ」という意味を表す普通の前置詞です。

I am learning the law to become a lawyer.
私は法律家になるために法律を勉強している。

上の場合は「to become」がto不定詞です。「to become a lawyer」で「法律家になるために」という「目的」を表しています。

また、目的を表すto不定詞は、文頭に置くこともできます。文頭に置く方が、より目的を強調しているように見えます。

To become a lawyer, I am learning the law.
法律家になるために、私は法律を勉強している。

in order to+動詞の原形

目的を表すto不定詞は、「in order to+動詞の原形」と書き換えることもできます。

「in order to」を使った方が「〜のために」という目的を表していることを明確にできます。ただし、ちょっと文が重くなりますので注意しましょう。

I must leave my house by 7:00 am in order to avoid rush hour.
ラッシュアワーを避けるために、私は家を午前7時までに出なければならない。

これは、

I must leave my house by 7:00 am to avoid rush hour.

でも同じですが、「in order to」を使った方が「避けるために」という意味がはっきりします。

否定の「not」と組み合わせて

否定の「not」と組み合わせて「〜しないように」という意味を表すこともよくあります。この場合、「not」はto不定詞の前に置くのが一般的です。

I kept silent not to offend the teacher.
先生を怒らせないように私は黙っていた。

上の場合、「not to offend the teacher」で「先生の気分を害さないように」という意味です。

「in order not to」という形も使えます。

I didn't tell him about her car accident in order not to upset him.
彼にショックを与えないように彼女の交通事故のことは知らせなかった。

②結果・連続(〜そして〜)

to不定詞の副詞的用法には、「結果・連続」を表す使い方があります。

後ろからではなく前から訳していきます。「〜そして〜」「〜して〜になった」などという意味になります。

My son grew up to be a baseball player.
息子は成長して野球選手になりました。

この文では、「成長した」→「野球選手になった」という時間の経過の結果がto不定詞で表わされています。

He arrived at the airport to find nobody there.
空港に到着するとそこには誰もいなかった。

この文では、「到着した」→「そこには誰もいなかった」という時間の流れが描かれています。

③原因・理由(〜なので)

to不定詞の副詞的用法の3つ目は、「原因・理由」です。

「〜して」「〜なので」「〜のために」などと訳されることが多いです。

I’m glad to see you.
私はあなたに会えてうれしい。
My parents were happy to hear the news.
私の両親はその知らせを聞いて喜んでいました。

まとめ

いかがでしたか。今回は、to不定詞の基本的な使い方をご紹介しました。

to不定詞にはいろいろな使い方があることが、あらためておわかりいただけたかと思います。

もっとも、細かな文法の理屈をすべて覚える必要はなく、基本的には英文を読んで意味が分かれば大丈夫です。

ただ、どういう意味なのかよく分からない時は、今回のように文法の基本を振り返ってみるのも、とても有効ではないかと思います。

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