参考書、単語帳、フレーズ帳、TOEIC対策本、さらにはweb上で学習教材を手に入れる方法など、様々な勉強方法がありますが、今回は、海外のテキストを使った学習方法を紹介&オススメしたいと思います。
- イギリスやアメリカで学生向けに使われている教材
- どこで入手すればいいの?
- 海外のテキストを使う前に知っておきたいこと
- 実際にはどんな感じなのか?
- 海外の教材で英語学習をするメリット
- どうしても英語で書かれた教材に抵抗があるという人は…
イギリスやアメリカで学生向けに使われている教材
社会人向け、専門家向け、ビジネスに特化した教材でも構いません。自分のレベルに合った教材であればなんでもいいです。共通して言えることは、当たり前ですが、全て英語、英文で記載されているということです。国語の教科書が全部日本語で書かれているのと一緒ですね。
また、なんとなくで覚えているもの、例えば比較級の使い方や不規則動詞の変化形など、聞いたことやテキストで見たことはあるけどイマイチ自分の知識として使いこなせていない、というものがあれば、学生向けのテキストを探してみることをオススメします。自分が特に苦手としている文法、リーディングやリスニングなどで不得意なパートなどをあらかじめ理解しておくと自分に合った教材も見つけやすいです。
どこで入手すればいいの?
都心では大型の書店も多いので、通常の参考書を探す感覚でお気に入りのものを見つけましょう。
地方だとそういった教材や洋書を取り扱っていない所も多いので、主な入手先はオンラインショップになるでしょう。他の人のレビューなどを参考にしつつ、自分に合った教材を探してみましょう。
海外のテキストを使う前に知っておきたいこと
できれば品詞や文法用語などは一通り覚えておいた方がいいと思います。品詞は名詞(noun)、形容詞(adjective)、副詞(adverb)などです。文法用語は単数形(singular form)、複数形(plural form)、過去進行形(past continuous)、現在完了(present perfect)などの用語です。また反対語を意味するopposite、何かを比較する時につかうcompareなども覚えておくと便利です。
全て覚えるのは時間がかかってしまうという場合は、あらかじめ品詞や文法用語の英語リストを作っておくとスムーズにテキストを読み進めることができると思います。
もちろん知らなくても大丈夫ですが、1回1回調べていたら時間ばかりかかってしまうので、頻出する用語は覚えていた方が楽です。
実際にはどんな感じなのか?
日本語の教材と英語の教材で学ぶ違いを少し見てみましょう。
日本語
“what is it like?”という表現を使う時、この“like”は前置詞です。 “Do you like your new jacket?” この文章で使っている動詞としての“like”ではありません。
英語
When we say “What is it like?” “Like”is a preposition. It is not the verb “like” (Do you like your new jacket?)
といった感じで表記されます。
海外の教材で英語学習をするメリット
では、なぜ海外の教材を使った英語学習をオススメするのか、メリットを紹介していきます。
① 単純に英語に触れる時間を多く確保できる。
日本語で書かれた参考書を使うと、英語についての説明を日本語で学びます。確かに英語について勉強している時間ではありますが、日本語を読んでいる、という点はどうしても無視できません。
しかし、英語の教材で勉強すれば、説明している文章も英語なので、自然と英語の多読へとつながります。日本語で英語を学ぶよりも効率よく英語に触れる機会を増やすことができます。
② ネイティブの感覚を理解できるようになる
私たちが子供の時、日本語で書かれた教科書で日本人の先生に国語を教えてもらったと思います。海外の子供たちも、例えばイギリス人であれば、英語で書かれた教科書でイギリス人の先生に英語を教えてもらっています。
海外のテキストで説明されていることや表現はネイティブがどういう感覚で言葉を選んでいるのか、使っているのか、ということを直に感じることができます。
基本動詞(make, get,など)は特に1ワードで様々な意味を持っていますが、全ての意味を完全に理解して、状況に応じて使いわけることができるノンネイティブは少ないのではないでしょうか?
意味としてのmake=作る ではなく、ネイティブの感情や意図を理解しやすいことも海外の教材を使うメリットです。
また、日本語訳をすると同じような意味を持つ単語(see, look, watch=見る、観るなど)も場面に応じてどういう使い方をしているのか、例文などを通してネイティブの感覚を学ぶことができます。イラスト付きのテキストだとなおさら理解度が深まると思います。
単語だけではなく文章でもネイティブの感覚を感じることができます。例えば“What do you do?” 直訳すると「何してるの?」ですが、この文章だけで「仕事は何をしているの?」という意味合いがあります。仕事を表す単語(workやjobなど)を使わなくても何の仕事をしているのか聞いている、ということをネイティブの感覚で学ぶことができます。
③それぞれのネイティブの表現を学べる
②とは意味合いが違います。選ぶ教材によってはアメリカ英語やイギリス英語で書かれた教材があります。日本では、学校などで学ぶのはアメリカ英語が主流なので、イギリス英語で書かれた教材だと聞きなれない表現や単語などが出てきます。自分が学びたい英語を選ぶことで、より英語能力を伸ばすことができます。
④続ければ続けるほど文法用語が自然と知識になる
日本語で書かれた参考書や英和辞書を使っていてもなかなか品詞や文法用語を覚えるのは難しいです。
Beautiful=【形容詞】美しい
と書かれていたらAdjectiveを目にせずに単語の意味を調べ終えてしまいます。
しかし、英語で書かれた教材を使っていれば、形容詞、代名詞、副詞なども全て英語の表記で教材の中に現れるので、自然と文法用語を目にする機会が増えます。
これの最大のメリットは、英会話などで英語に関しての質問をしたいときに必要な文法用語がスッと口から出てくることです。
例えば名詞の意味と動詞の意味を持った1つの単語があったとしましょう。しかし文中で名詞として使われているのか動詞として使われているのかわからない時に英語で質問することができます。
Is this word used as a noun or a verb (in this sentence)? (この単語は名詞として使われていますか?動詞として使われていますか?)
nounとverbを他の品詞に変えて応用することも可能です。
品詞や文法用語の英語を知っているとWhat does this word mean? (この単語は何を意味しているの?)のような質問よりももっと高度で効率のよい質問や学習をすることができます。
どうしても英語で書かれた教材に抵抗があるという人は…
それでもなお英語だけで書かれた教材では継続できそうもない、という人は英語教材を日本語に翻訳した教材を使ってみましょう。
どうしても訳者が日本人になってしまうことが多いので、日本人的な考えや日本人にわかりやすい文章になりがちですが、もともとの教材がネイティブのものであれば、ネイティブの感覚を学ぶことができます。
翻訳する前の文章と比較しながら学べればいいですが、それだけでも単純に教材費が2倍かかってしまうので、ネイティブの感覚を少しずつ学べればいいと思います。
さいごに…
日本語で書かれている教材の方がわかりやすい、という人もいると思います。それでも英語で書かれた教材をオススメする理由は、英語学習者の多くが英語に触れる時間が圧倒的に足りないからです。
英語学習する時以外、仕事やプライベートで英語のやりとりや英語の文章を頻繁に使用している人ならば英語に触れる時間を十分に確保できるかもしれませんが、そういう人ばかりではないと思います。
英語に触れる時間を少しでも増やすため、英語で書かれた教材を使って英語能力をドンドンアップさせましょう。