もっと踏み込んだ英語力が欲しい人や、ネイティブと会話をしなれていないという人には、ネイティブ講師のレッスンを受けることをおすすめします。
なぜなら、ネイティブスピーカーの講師には、ノンネイティブの講師たちにはないメリットがあるからです。
ネイティブならではの表現など生きた英語を習うことができる
ノンネイティブの講師たちも、英語力はしっかりしていて、それぞれビジネスの場などでも使いこなせるようなレベルです。外国人として英語を学んだ経験もあり、ネイティブ講師にはわからない英語の落とし穴的なところも見えることがあるでしょう。
しかし、ネイティブスピーカーの講師たちは、英語が母国語の国で常に英語を話している人たちです。
言葉というのは、日々変化をしています。日本語を観察してみても、10年前に使っていた表現を今は使わなくなっている・・・というのは、よくあることです。
また、日本語をとても自然にペラペラと話す外国人が使わないような表現を、日本人なら使うこともありますよね。逆に、外国人がよく使う表現で、日本人はそんなに使わないというものもあります。
この辺りは、普段から日本語を話す外国人に触れ合っていないと、ピンと来ないかもしれません。
例えば、これは私自身の経験ですが、日本人なら「どっと疲れが来た」と言うところを、ある外国人が「ドンと疲れが来た」と言っていました。この外国人の日本語は、読み書き話し言葉すべてが自然で文法も完璧ですし、言われなければ外国人だと気づかないくらいかもしれません。
そのレベルであるにも関わらず、そうしたちょっとした表現に外国人らしさが出てしまいます。
ノンネイティブの英語講師たちにも、こういった現象はどうしても起こります。これは、ノンネイティブの講師たちは英語が流暢であっても、現地に住んでいるわけではないので、日常的に口にする英語に「外国人らしさ」が出てしまうのです。
これは私自身にも言えることで、私も英語は流暢に話せますが、ネイティブスピーカーと話すと、やはり表現の幅の狭さを感じずにはいられません。
そういった自然な表現に強くなるためには、やはりネイティブスピーカーからの英語のレッスンというのは大変貴重です。ネイティブスピーカーの言葉選びを注意深く観察していると、ノンネイティブ講師たちとは違うと感じることでしょう。
そういった表現は理解できるようになればいいのですが、もちろん、使いこなせるようになったら、かっこいいですよね。
ネイティブ講師からのレッスンを受ければ、気になった表現について噛み砕いた説明がもらえるでしょう。
ネイティブスピーカーは話す速度が早い
どんなに英語が流暢だとしても、ノンネイティブの人の英語はネイティブスピーカーたちよりも遅めです。
ナチュラルスピードで話した場合、多少訛りのあるノンネイティブの英語よりも、ネイティブスピーカーの英語の方が理解しづらく感じるのは、これが原因です。
これは、英語をナチュラルスピードで話すと音のつながりのために欠落・変化する音があるからです。しかし、ノンネイティブの人が英語を話すとき、この音の変化は全くないわけではありませんが、ネイティブに比べるとずっと頻度が少なくなります。
この音の変化は、「リエゾン」と呼ばれるものです。例えば、”Check it out”が、「チェケラッ」に聴こえるような現象は、このリエゾンによるものです。
まだまだ英語の勉強を始めたばかりだという人にとっては、これはあまり大きな問題になりません。
なぜなら、ネイティブスピーカーの講師であっても、英語入門者に対してははっきりと一語一語区切って発音をするからです。
しかし、英語中級者以上になったときには、このリエゾンを意識してリスニングする必要があります。例えば、TOEICで高得点を狙っているような人なんかは、リエゾンが聞き取れなければリスニングセクションで高得点は取れません。
TOEICの高難易度のリスニング問題は、発音は明瞭なものの、ほぼナチュラルスピードだからです。
このリエゾンに対して慣れるためには、ネイティブスピーカーの英語に聞き慣れることが必要です。慣れてくれば、聞いたことのない表現だったとしても、すんなりと入って来ます。
英語中級者、上級者になってくると、リエゾン慣れするためにネイティブスピーカーからのレッスンが必要になってくるでしょう。
イギリス人講師のレッスンのメリット
現在ネイティブキャンプには、「イギリス英語」を主とするイギリス人講師がたくさん在籍しています。
ネイティブキャンプの講師の大半を占めるフィリピン人は、どちらかと言えばアメリカ英語寄りの発音です。
そのため、「イギリス英語」という部分に抵抗を感じる人もいるかもしれません。
しかし、英語の生まれた場所はイギリスですし、世界的に見ると実はイギリス英語の方が主流だったりします。ヨーロッパのほとんどの国での英語教育はイギリス英語ですし、アジア圏も元々イギリスの植民地だった場所が多いためか、イギリス英語寄りの国が多いのです。
また、オーストラリアやニュージーランドも各国独特の訛りや表現はあるものの、イギリス英語寄りです。
それにも関わらず、イギリス英語が聞ける教材やドラマ・映画などは、アメリカ英語のものに比べるとずっと少ないですよね。
逆に言えば、アメリカ人から英語を教わらなくても、巷にアメリカ英語は溢れかえっているので、聞き取りなどに苦労することはありません。
最初はイギリス英語が聞き取りづらいと感じるかもしれませんが、実は日本人にとってはイギリス英語の発音の方がアメリカ英語よりも簡単だったりします。それにも関わらず、イギリス英語は美しいと世界的にも人気なのです。
イギリス英語ファンはもちろん、イギリス英語に馴染みがないという人にこそ、イギリス人講師からのレッスンを受けてみて欲しいところです。その美しさにハマってしまうかもしれませんよ。
まとめ
もちろん、ノンネイティブ講師たちも、それぞれ英語を教えるための知識やテクニックを兼ね揃えた、質の高い講師陣です。彼らから英語を習っても、しっかり英会話力はしっかり上達するでしょう。
しかし、折角ネイティブ講師もいるのですから、週に1回程度など、たまにはネイティブ講師のレッスンを受けてみてはどうでしょうか。
普段はノンネイティブ講師たちからたくさんのレッスンを受けて、頻繁に英語を口にし、そこで鍛えた英語力をネイティブ講師で試してみる・・・というようなことができるのが、ネイティブキャンプの強みですね。