
シアトルは、日本と同じように四季があるので、訪れるタイミングによって様々な顔を見せてくれます。
気候は1年を通して比較的穏やかですが、秋から冬は雨季のため湿度が高く、夏はカラッとしていて過ごしやすいのが特徴です。
本記事ではシアトルの気候と、季節ごとの気温やおすすめの服装などの基本情報、ベストシーズンや雨の日の楽しみ方についてご紹介していきます。
シアトルの気候の基本|年間を通じた特徴をまず押さえよう
シアトルは、地中海性気候(気候区分:Cs)から西岸海洋性気候(気候区分:Cfb)への移行地帯に位置しており、アメリカ本土の中でもやや特殊な気候条件を持つ都市です。
どちらの気候も「温帯」に分類されるため、極端な暑さや厳しい寒さは少なく、年間を通して比較的穏やかな気温で推移します。
ただし、この2つの気候には大きな違いがあります。それが「降水量の分布」と「日照時間」です。
地中海性気候は夏に雨が少なく冬に雨が集中するのに対し、西岸海洋性気候は一年を通して安定して雨が降る傾向がありますが、シアトルはこの両方の影響を受けているため夏は驚くほど晴天が多く、秋から春にかけては曇りや雨の日が続くという季節感が生まれます。
以下でそれぞれの気候について詳しく説明していきます。
地中海性気候とは?|雨が少ない夏が快適な理由を解説
地中海性気候の最大の特徴は、「夏は乾燥して晴れの日が多く、冬に雨が集中する」という明確な季節差です。
この気候帯では、夏場に高気圧の影響を受けやすく、雲が発生しにくいため、湿度が低く爽やかな天候が続きます。
シアトルは完全な地中海性気候ではありませんが、この影響を強く受けているため、6月〜9月頃は雨が非常に少なく、カラッとした快適な夏になります。
日本の夏のような蒸し暑さがほとんどなく、気温が25℃前後でも体感的にはかなり過ごしやすいと感じる人が多いでしょう。
一方で、秋から春にかけては雨が増えますが、その多くは霧雨や小雨です。
短時間で強く降る日本の梅雨とは異なり、「一日中しとしと降る」「曇った空が続く」といった降り方が中心となります。
そのため、年間降水量自体はそれほど多くなく、「雨の街」というイメージほど過酷な気候ではありません。
「シアトルは寒い」「いつも雨が降っている」というイメージを持たれがちですが、実際には気温自体はそれほど低くなく、体感温度や空の印象が寒さを強調しているケースが多いです。
西岸海洋性気候とは?|一年を通して温暖で雨が多い気候の特徴
西岸海洋性気候は、海からの湿った空気の影響を受けやすく、年間を通して気温の変化が穏やかで、降水量が安定しているのが特徴。
シアトルの秋冬の天候は、まさにこの西岸海洋性気候の性質を色濃く反映しています。
シアトルの夏の平均最高気温は21℃〜25℃と非常に過ごしやすく、冬の平均最低気温も2°C〜4℃程度。
北海道よりも高緯度に位置しているにもかかわらず、厳しい冷え込みは少なく、都市部では雪が積もることもまれです。
ただし、秋から冬にかけては日照時間が大幅に短くなり、曇天が続くため、実際の気温以上に寒く感じやすくなります。
また、朝晩と日中の気温差が意外と大きい点にも注意が必要です。
日中は10℃以上あっても、朝晩は一桁台まで下がることも多く、服装選びを誤ると体が冷えてしまいます。
この「気温は低すぎないが、湿度と日照不足で寒く感じる」という点こそが、シアトル特有の気候の特徴と言えるでしょう。
春夏秋冬の気温とおすすめの服装ガイド
シアトルの四季は、日本よりも緩やかで気温差が小さいのが特徴です。夏は爽やかで、冬は湿度が高くどんよりとした空が続きます。
特に特徴的なのが雨季。シアトルの雨季は10月頃から始まり、翌年の4月頃まで続きます。
ここからは、それぞれの時期におすすめの服装やポイントをご紹介していきます。
春(3〜5月)のシアトル|日本よりも遅く始まる
春のはじまりは日本よりも少し遅く、4月上旬までは寒い日が多いので、冬用のコートを羽織った方がよい日もあります。
それ以降も朝晩の寒暖差が大きいため、薄手のコートなどの上着はあった方がいいでしょう。
ただ、秋冬に比べると雨の降る日が減るので、散歩や屋外でのイベントを楽しむことができるようになります。
草木が青々と色づきはじめ、街行く人々の活気も出てくるシーズンです。
シアトルには桜を鑑賞できる場所もあるので、春の訪れを楽しむことができるでしょう。桜や新緑が街を彩る散策にぴったりな季節です。
夏(6〜8月)のシアトル|爽やかで快適な気持ちの良い時期
シアトルの夏は非常に爽やか。
1年で最も過ごしやすいシーズンで、最高気温は日本よりも低く21〜25℃ほどとカラッとしているため、快適に過ごすことができます。
日本と同様の服装で問題ありませんが、夜になると肌寒く感じる日もあるので、カーディガンなどの薄い羽織ものがあると安心です。
日差しが強いので、帽子やサングラスがあるといいでしょう。
美しい山でのトレッキングやビーチでの水遊びなど、夏はさまざまなアウトドアアクティビティを楽しむことができます。
秋(9〜11月)のシアトル|雨季のスタートと紅葉の楽しみ方
秋になると気温が下がり、雨の降る日が少しずつ増えてきます。
平均気温は12℃前後ですが、降雨の影響で体感温度はさらに低く感じられます。
防水ジャケットや撥水コートが活躍し、足元はレインシューズがあると安心。紅葉が美しい反面、徐々にどんよりした空が続くようになります。
11月中旬には本格的な冷え込みが始まるので、冬用のコートの出番です。
秋は食のイベントやハロウィンパーティーなど、屋内でも楽しむことができるイベントが増えてきます。
1か月程度日本より先を行くイメージで、寒くなり始める時期が早いので、防寒具は早めに準備をしておくと良いでしょう。
自然の多いシアトルでは、寒くなってくるとあちらこちらで紅葉を楽しむことができ、秋の訪れを感じることができますよ。
冬(12〜2月)のシアトル|寒さより“湿度”に注意したい季節
冬は日本と同様に気温がぐっと下がり、雨季のピークになります。
平均気温は2〜8℃ほどになり、氷点下に下がる日は多くありませんが、湿度が高いため冷たさを感じるのが特徴です。
日本と違って雨が多いシーズンとなるので、湿度は高めです。
日本と同じような防寒具に加えて、雨具の準備もしておくと安心ですが、現地の人はほとんど傘を差さずに歩いています。
日本の東北や北海道ほどの豪雪はなく、雪が降るのは数回程度ですが、シアトル近郊の山々では雪が積もるため、少し足を延ばせばスキーやスノーボード等のウィンタースポーツを楽しむことができます。
シアトルのベストシーズンは夏!
シアトルのベストシーズンは、夏である7月から9月です!
気温もさほど高くならず、カラッとしているので、外を歩くだけで気持ちのいい季節。
この時期は旅行者も多くイベントがあちらこちらで開催されているので、観光もさらに楽しむことができるでしょう。
ダウンタウンでショッピングや観光をしたり、野球やアメリカンフットボールなどのスポーツ観戦を楽しんだり、少し足を延ばせば大自然と触れ合うことだって可能です。
この時期あちらこちらで開催されるファーマーズマーケットも、思わず目移りしてしまう楽しさです。
初夏には、ワシントン州のシンボル的存在の山、マウントレーニアの名前がつけられたレーニアチェリーの出荷が始まります。
アメリカのチェリーというと、日本のスーパーマーケットでも手に入る赤黒いダークチェリーを思い浮かべるかと思いますが、レーニアチェリーはアメリカの佐藤錦と呼ばれていて、大粒で甘みが強く、風味豊かな高級品。
運良く出会えた方は、ぜひ召し上がってみてください。
またこの時期は、マウントレーニアにて、トレッキングやハイキングを楽しむこともできます。
シアトルからマウントレーニア国立公園まで、車を2時間程走らせる必要がありますが、山ではめずらしい高山植物と出会うことができますし、美しく壮大な山が少しずつ近づいてくるドライブも、とっておきの思い出となるでしょう。
雨の日でも楽しめる、シアトルの観光スポット7選
シアトルは雨の街と呼ばれるだけあって、屋内の観光地も充実しています。
いくつかおすすめの観光地を挙げておきますので、特に雨の多いシーズンにシアトルへ行く方は、ぜひ参考にしてください。
①パイクプレイスマーケット- Pike Place Market
100年以上の歴史があるパイクプレイスマーケット。
200件近い食料品店や花屋、雑貨屋などが軒を連ね、世界的に有名なフィッシュマーケットで、魚を放り投げるパフォーマンスも見ることができます。
マーケット内には、シアトルで人気のレストランもたくさんあるので、ショッピングを楽しんだあとは、地元ならではの食事を満喫しましょう。
スターバックスの第1号店も実はこのパイクプレイスマーケットにあり、限定グッズを購入することができます。
ただ特に雨の日は、どの店舗も混んでいるので、時間に余裕を持って行動するようにしましょう。
②チフーリ・ガーデン・アンド・ガラス - Chihuly Garden and Glass
シアトルのシンボルであるスペースニードルの隣にある、世界的に有名なガラス作家、デール・チフーリの作品を多数展示した庭園です。
庭園といっても、エキシビションやガラスハウスなど、屋内の展示品も豊富なので、雨の日でも十分に楽しむことができるでしょう。
チフーリは、1992年に「National Living Treasure」に選ばれるなど、アメリカを代表するガラスアーティストとして高い評価を受けています。
カラフルで大胆かつ繊細な作品の数々は、写真映えもするので、フォトスポットとしても人気!
すぐそばにあるスペースニードルには展望台もありますので、天気の良い日は一緒に見て回るといいでしょう。
③ポップカルチャー博物館 - Museum of Pop Culture
こちらもスペースニードルのすぐそばに建てられている、音楽にまつわる博物館。
とてもユニークな外観で、何枚ものアルミニウムやステンレス板をつなぎ合わせて造られていて、見る角度によって色が異なります。
グラミー賞を受賞したアーティストやシアトルゆかりのギタリスト、ニルヴァーナなどの展示品が並んでいて、音楽好きにはたまらない空間です。
実際の楽器や最先端の技術に触れられるコーナーも充実しているので、雨の日でも存分に時間を楽しめるでしょう。
④シアトル美術館 - Seattle Art Museum
ダウンタウンの中心にあり、様々な場所からアクセスしやすいシアトル美術館。
Seattle Art Museumの頭文字を取ってSAMという愛称で親しまれており、ハンマーを打ち下ろす大きな黒い彫刻が目印です。
ネイティブアメリカンや、アジア、アフリカのコレクションが有名で、25,000点以上の作品を所蔵しています。
館内にレストランも併設していて、オーガニック食材を使った料理が楽しめるので、雨の日でもゆったりと充実した時間を過ごすことができるでしょう。
⑤シアトル水族館 - Seattle Aquarium
パイクプレイスマーケットの近くにある、シアトル水族館。
400種類以上の海洋生物を飼育していて、世界一大きいといわれるタコ、Giant Pacific Octopus(ジャイアント パシフィック オクトパス)に会うことができます。
他にもサーモンの成長や産卵に関する展示などワシントン州ならではのユニークなものも。
海が好きな方や、家族連れにもおすすめのスポットとなっています。
⑥シアトル航空博物館 - The Museum of Flight
シアトルは飛行機製造会社である「ボーイング」誕生の地。
ダウンタウンから車で30分ほどで、世界中の飛行機ファンが訪れるシアトル航空博物館に行くことができます。
コックピットの体験コーナーや、ライト兄弟がつくった初期の飛行機模型、月を走る探査機やアポロに使用されたエンジンなど宇宙関連の展示も見学できます。
昔使用されていた大統領専用機エアフォースワンの中にも入ることができ、引退した飛行機もたくさん展示されているので、飛行機好きの方にとってはたまらない体験ができるでしょう。
⑦Woodinvilleワイナリー見学
お酒が好きな方は、ワイナリー見学への参加もおすすめ!
シアトルから車で30分くらい北へ向かえば、Woodinvilleというワイナリーで有名な街があり、様々な酒類のワインをテイスティングしたり購入したりすることができます。
ワシントン州は全米で2番目にワインの生産量が多い州です。
Woodinvilleには地元ならではのワインもたくさん揃っているので、いろいろとテイスティングしてみて、お気に入りのものを見つけましょう。
ウイスキー醸造所やブルワリーもあるので、飲み過ぎには注意が必要です。
また、運転手はテイスティングに参加できなくなってしまうので、ツアーへの参加や送迎サービスを利用するのがおすすめです。
まとめ|シアトルの気候を知れば旅はもっと快適に
シアトルは、アメリカ本土の中でも日本から行きやすく、都会と自然を楽しめる人気の観光地です。
“雨季と乾季のメリハリがある都市”だからこそ、楽しみ方が大きく変わります。
晴天が続く夏に絶景を味わうのも良いですが、しっとりした雨季に屋内をじっくり堪能するのも魅力的。
雨の日でも楽しめる場所がたくさんありますし、晴れた日にはとびきり美しい景色があなたを迎えてくれるでしょう。
旅行を元気に楽しむには、服選びも重要です。朝晩の寒暖差や、雨に負けないよう、「念のための1枚」をスーツケースに忍ばせておいてください。
しっかり下調べをして、その季節ならではの景観やイベント、食事を楽しみましょう。
シアトルの気候の特徴を知っておけば、あなたにぴったりの旅のタイミングが見つかり、シアトルをもっと深く楽しめますよ。
◇経歴(英語を使用した経歴)
英米語学科卒業
米国企業の日本法人でマーケティング、事業戦略等を担当
現在はフリーランスのライター、戦略アドバイザー
◇資格
TOEIC 935点
◇留学経験
学生時代、米国ワシントン州のESLと大学に約半年間留学。
現地の学生と相部屋の寮生活とホームステイを経験しました。
◇海外渡航経験
米国企業での勤務中、3カ月間のプロジェクトでワシントン州本社にて勤務。
現地のアパートでひとり暮らしを経験し、仕事の傍ら海外生活を満喫しました。
出張で米国の他の州や、欧州、アジアへ行くこともあり、世界中の社員やクライアントとの交流を楽しみました。
◇自己紹介
学生時代の海外経験や米国企業での勤務経験を活かして、海外生活や英語学習に関する記事を執筆しています。
異文化交流や海外の教育に興味があり、コミュニケーションツールとして日々英語を学んでいます。
海外に行きたい方や、英語のスキルアップをしたい方の参考となるような記事をたくさん書いて、新しいチャレンジをする際のサポートができるとうれしいです。