シアトルは、日本と同じように四季があるので、訪れるタイミングによって様々な顔を見せてくれます。気候は1年を通して比較的穏やかですが、秋から冬は雨季のため湿度が高く、夏はカラッとしていて過ごしやすいのが特徴です。
冬の平均気温は6℃前後となり最低気温が氷点下を下回ることはほとんどありません。夏の平均気温は18℃前後で、最高気温は25℃ほどですが、紫外線は日本よりも強いので注意が必要です。
こちらのブログでは、シアトルの気候と、季節ごとの気温やおすすめの服装などの基本情報、ベストシーズンや雨の日の楽しみ方について紹介しています。
- シアトルの気候区分
- シアトルの季節ごとの気温とおすすめ服装:春
- シアトルの季節ごとの気温とおすすめ服装:夏
- シアトルの季節ごとの気温とおすすめ服装:秋
- シアトルの季節ごとの気温とおすすめ服装:冬
- 気温から考えるシアトルのベストシーズン
- 雨の日のシアトルの楽しみ方
- まとめ
シアトルの気候区分
シアトルは、地中海性気候(気候区分:Cs)から西岸海洋性気候(気候区分:Cfb)への移行地帯に位置しています。地中海性気候と西岸海洋性気候はいずれも温帯に含まれるため、冷帯、寒帯と比べると気温は高い傾向にありますが、降水量に違いがあります。
地中海性気候は、夏に乾季があり、夏と冬で降水量に大きな差が出ますが、西岸海洋性気候は、年間を通して降水量にあまり変化がありません。シアトルは地中海性気候の影響を大きく受けているせいか、秋から春にかけては雨が降る日が多いですが、霧雨がほとんどのため、降水量はそれほど多くありません。
シアトルの夏の平均最高気温は21℃~25℃と過ごしやすくさわやか、冬の平均最低気温は2℃~4℃と北海道よりも高い緯度の割に比較的温暖で、雪はさほど降りません。秋冬は日照時間が短く、朝晩の気温差が大きいので注意しましょう。
シアトルの季節ごとの気温とおすすめ服装:春
春のはじまりは日本よりも少し遅く、4月上旬までは寒い日が多いので、冬用のコートを羽織った方がよい日もあります。それ以降も朝晩の寒暖差が大きいため、薄手のコートなどの上着はあった方がいいでしょう。
ただ、秋冬に比べると雨の降る日が減るので、散歩や屋外でのイベントを楽しむことができるようになります。草木が青々と色づきはじめ、街行く人々の活気も出てくるシーズンです。シアトルには桜を鑑賞できる場所もあるので、春の訪れを楽しむことができるでしょう。
シアトルの季節ごとの気温とおすすめ服装:夏
夏は1年で最も過ごしやすいシーズンです。最高気温は日本よりも低くカラッとしているため、快適に過ごすことができます。
日本と同様の服装で問題ありませんが、夜になると肌寒く感じる日もあるので、カーディガンなどの薄い羽織ものがあると安心です。日差しは強いので、帽子やサングラスがあるといいでしょう。美しい山でのトレッキングやビーチでの水遊びなど、夏はさまざまなアウトドアアクティビティを楽しむことができます。
シアトルの季節ごとの気温とおすすめ服装:秋
秋になると気温が下がり、雨の降る日が少しずつ増えてきます。自然の多いシアトルでは、寒くなってくるとあちらこちらで紅葉を楽しむことができ、秋の訪れを感じるでしょう。
秋の平均気温は12℃程度ですが、雨が多くなるので、体感温度は気温以上に寒く感じるかもしれません。1か月程度日本より先を行くイメージで、寒くなり始める時期が早いので、防寒具は早めに準備をしておきましょう。11月中旬には本格的な冷え込みが始まるので、冬用のコートの出番です。
秋は食のイベントやハロウィンパーティーなど、屋内でも楽しむことができるイベントが増えてきます。
シアトルの季節ごとの気温とおすすめ服装:冬
冬は日本と同様に気温がぐっと下がりますが、氷点下を下回るような日は多くありません。
日本と違って雨が多いシーズンとなるので、湿度は高めです。日本と同じような防寒具に加えて、雨具の準備もしておくと安心ですが、現地の人はほとんど傘を差さずに歩いています。降雪量は少ないですが、シアトル近郊の山々では雪が積もるため、少し足を延ばせばスキーやスノーボード等のウィンタースポーツを楽しむことができます。
気温から考えるシアトルのベストシーズン
シアトルのベストシーズンは、夏である7月から9月!
気温もさほど高くならず、カラッとしているので、外を歩くだけで気持ちのいい季節です。
この時期は旅行者も多くイベントがあちらこちらで開催されているので、観光もさらに楽しむことができるでしょう。
ダウンタウンでショッピングや観光をしたり、野球やアメリカンフットボールなどのスポーツ観戦を楽しんだり、少し足を延ばせば大自然と触れ合うことだって可能です。この時期あちらこちらで開催されるファーマーズマーケットも、思わず目移りしてしまう楽しさ。
初夏には、ワシントン州のシンボル的存在の山、マウントレーニアの名前がつけられたレーニアチェリーの出荷が始まります。アメリカのチェリーというと、日本のスーパーマーケットでも手に入る赤黒いダークチェリーを思い浮かべるかと思いますが、レーニアチェリーはアメリカの佐藤錦と呼ばれていて、大粒で甘みが強く、風味豊かな高級品です。運良く出会えた方は、ぜひ召し上がってみてください。
またこの時期は、マウントレーニアにて、トレッキングやハイキングを楽しむこともできます。シアトルからマウントレーニア国立公園まで、車を2時間程走らせる必要がありますが、山ではめずらしい高山植物と出会うことができますし、美しく壮大な山が少しずつ近づいてくるドライブも、とっておきの思い出となるでしょう。
雨の日のシアトルの楽しみ方
シアトルは雨の街と呼ばれるだけあって、屋内の観光地も充実しています。
いくつかおすすめの観光地を挙げておきますので、特に雨の多いシーズンにシアトルへ行く方は、ぜひ参考にしてください。
パイクプレイスマーケット- Pike Place Market
100年以上の歴史があるパイクプレイスマーケット。200件近い食料品店や花屋、雑貨屋などが軒を連ね、世界的に有名なフィッシュマーケットで、魚を放り投げるパフォーマンスも見ることができます。マーケット内には、シアトルで人気のレストランもたくさんあるので、ショッピングを楽しんだあとは、地元ならではの食事を満喫しましょう。スターバックスの第1号店もパイクプレイスマーケットにあり、限定グッズを購入することができます。ただ特に雨の日は、どの店舗も混んでいるので、時間に余裕を持って行動するようにしましょう。
チフーリ・ガーデン・アンド・ガラス - Chihuly Garden and Glass
シアトルのシンボルであるスペースニードルの隣にある、世界的に有名なガラス作家、デール・チフーリの作品を多数展示した庭園です。庭園といっても、エキシビションやガラスハウスなど、屋内の展示品も豊富なので、雨の日でも十分に楽しむことができるでしょう。チフーリは、1992年に米国初の人間国宝賞を受賞しています。カラフルで大胆かつ繊細な作品の数々は、写真映えもするので、フォトスポットとしても人気です。すぐそばにあるスペースニードルには展望台もありますので、天気の良い日は一緒に見て回るといいでしょう。
ポップカルチャー博物館 - Museum of Pop Culture
こちらもスペースニードルのすぐそばに建てられている、音楽にまつわる博物館。とてもユニークな外観で、何枚ものアルミニウムやステンレス板をつなぎ合わせて造られていて、見る角度によって色が異なります。グラミー賞を受賞したアーティストやシアトルゆかりのギタリスト、ニルヴァーナなどの展示品が並んでいて、音楽好きにはたまらない空間です。実際の楽器や最先端の技術に触れられるコーナーも充実しているので、雨の日でも存分に時間を楽しめるでしょう。
シアトル美術館 - Seattle Art Museum
ダウンタウンの中心にあり、様々な場所からアクセスしやすいシアトル美術館。Seattle Art Museum の頭文字を取ってSAMという愛称で親しまれており、ハンマーを打ち下ろす大きな黒い彫刻が目印です。ネイティブアメリカンや、アジア、アフリカのコレクションが有名で、25,000点以上の作品を所蔵しています。
館内にレストランも併設していて、オーガニック食材を使った料理が楽しめるので、雨の日でもゆったりと充実した時間を過ごすことができるでしょう。
シアトル水族館 - Seattle Aquarium
パイクプレイスマーケットの近くにある、シアトル水族館。400種類以上の海洋生物を飼育していて、世界一大きいといわれるタコ、Giant Pacific Octopus(ジャイアント パシフィック オクトパス)に会うことができます。他にもサーモンの成長や産卵に関する展示などワシントン州ならではのユニークなものも。海が好きな方や家族連れにおすすめのスポットです。
シアトル航空博物館 - The Museum of Flight
シアトルは、飛行機製造会社であるボーイング誕生の地。ダウンタウンから車で30分ほどで、世界中の飛行機ファンが訪れるシアトル航空博物館に行くことができます。コックピットの体験コーナーや、ライト兄弟がつくった初期の飛行機模型、月を走る探査機やアポロに使用されたエンジンなど宇宙関連の展示も見学できます。
昔使用されていた大統領専用機エアフォースワンの中にも入ることができ、引退した飛行機もたくさん展示されているので、飛行機好きの方にとってはたまらない体験ができるでしょう。
Woodinvilleワイナリー見学
お酒が好きな方は、ワイナリー見学への参加もおすすめです。シアトルから車で30分くらい北へ向かえば、Woodinville というワイナリーで有名な街があり、様々な酒類のワインをテイスティングしたり購入したりすることができます。
ワシントン州は全米で2番目にワインの生産量が多い州です。Woodinvilleには地元ならではのワインもたくさん揃っているので、いろいろとテイスティングしてみて、お気に入りのものを見つけましょう。
ウイスキー醸造所やブルワリーもあるので、飲み過ぎには注意が必要です。運転手はテイスティングに参加できなくなってしまうので、ツアーへの参加や送迎サービスを利用するのがおすすめです。
まとめ
シアトルは、アメリカ本土の中でも日本から行きやすく、都会と自然を楽しめる人気の観光地です。雨が多い都市というだけあって、雨の日でも楽しめる場所がたくさんあり、晴れた日はとびきり美しい景色があなたを迎えてくれるでしょう。
旅行を元気に楽しむには、服選びも重要です。朝晩の寒暖差や、雨に負けないよう、「念のための1枚」をスーツケースに忍ばせておいてください。
しっかり下調べをして自分にとってのベストシーズンを見つけ、その季節ならではの景観やイベント、食事を楽しみましょう。