「お中元」「お歳暮」は英語で?日本文化を英語で紹介しよう

お中元, オンライン英会話, ネイティブキャンプ

『お中元』『お歳暮』は英語で何と言うのでしょうか?」

「日本文化を英語で紹介したいのですが、英語でどう説明したらいいでしょうか?」

こんな疑問にお答えいたします。ぜひ、最後までご覧ください。

そもそも「お中元」「お歳暮」とは?

「お中元」と「お歳暮」は、日本の伝統的な贈り物の習慣で、日頃お世話になっている方への感謝の気持ちを示すために贈られます。これらの贈り物は、基礎的な知識やマナーができていないと失礼にあたることがあります。

まずは、「お中元」と「お歳暮」についての正しい理解が必要です。

「お中元」と「お歳暮」の違いは?

「お中元」と「お歳暮」には、贈る時期、金額などにいくつかの違いがあります。

「お中元」は、夏(特に7月初旬からお盆頃)に贈られる贈り物です。一般的に、関東では7月初旬~7月15日まで、関西では7月中旬~8月15日までに贈ります。

「お歳暮」の時期は、12月1日から12月20日までが一般的です。

「お中元」は半年間の感謝と暑い夏の間の健康への気遣いを表し、「お歳暮」は1年間の感謝を伝えると共に、来年もよろしくお願いしますという挨拶でもあります。「お歳暮」は1年間の感謝の意を示すため、その重要性は「お中元」よりも高いとされています。

したがって、「お歳暮」には「お中元」よりも2~3割高めの贈り物が選ばれる傾向にあるのです。どちらか一方だけを贈る場合は、「お歳暮」を選ぶのがよいでしょう。

また、「お中元」を贈った相手に対しては、「お歳暮」も贈ることが礼儀とされています。「お中元」のギフトによく選ばれるのは、夏の暑さを快適に過ごすための涼しげなアイテム、たとえば、ビール、ゼリー、そうめん、コーヒー、フルーツなどです。

一方、「お歳暮」は、受け取った人が実際に使える食品や日用品が主に選ばれます。特に、家族全員で楽しめるハムやビール、酒、カニなどの海産物が人気の品物となっています。これらのアイテムは、贈り主の心遣いと感謝の意を具体的に示すものであり、受け取った人に喜ばれるでしょう。

お中元に関連する英語表現

「お中元」について英語で説明できるでしょうか?日本の伝統的な贈り物の習慣である「お中元」を英語で述べると、以下のようになります。

Ochugen is a Japanese tradition of giving gifts during a specific period in summer.

「お中元」とは、夏の決まった時期に贈り物をする日本の伝統です。

It is a way to express gratitude to individuals such as parents, superiors, and acquaintances.

両親や目上の人、知人などに感謝の気持ちを表すものです。

Ochugen season typically falls between early July and mid-August, and these gifts serve as tokens of appreciation for the first half of the year.

「お中元」の時期は一般的に7月上旬から8月中旬にかけてで、贈り物は半年の感謝のしるしです。

「お中元」「お歳暮」の歴史と英語表現

ここでは「お中元」と「お歳暮」のそれぞれの歴史と英語表現をご紹介します。

「お中元」

「お中元」は英語で mid-year gifts / summer gift といいます。

「お中元」は、その起源を中国の道教の風習に持ち、特に旧暦7月15日の祭りが日本の「盆」の習慣と融合したものです。

The ”mid-year gifts” has its origins in Chinese Taoist customs, especially the festival on July 15 of the lunar calendar, which was fused with the Japanese ‘Bon’ custom.

中国では古代から、旧暦に基づいて年間を上元(1月15日)、中元(7月15日)、下元(10月15日)の3つの期間に分け、中元の日には半年間の安全を祝い、先祖を供養する習慣がありました。

In China, since ancient times, the year has been divided into three periods according to the lunar calendar: Jougen (January 15), Chugen (July 15), and Kagen (October 15), and on Chugen, people celebrated the safety of the first six months of the year and made offerings to their ancestors.

一方、日本の仏教では夏季に「盂蘭盆(うらぼん=お盆)」という行事が行われ、送り火や迎え火を使って先祖の霊を自宅に招き、供養します。

On the other hand, Japanese Buddhists hold an event called “Urabon (= Bon Festival)” in the summer season, inviting the spirits of ancestors to their homes and making offerings to them using a bonfire to send them off and the fire to welcome them back.

これらの習慣が融合し、「お中元」の風習が生まれたとされています。

It is believed that these customs were fused together to create the custom of “Ochugen”.

江戸時代に入ると、盆供(先祖への供物)とともに、取引先や恩義のある人々への贈り物が一般的になり、この風習は特に「中元」と呼ばれるようになりました。

In the Edo period (1603-1867), along with Bon Festival offerings (offerings to ancestors), gifts to business partners and people to whom one owed favors became common, and this custom came to be known specifically as “Chugen.”

現代では、「お中元」は、日常的にお世話になっている人々や上司などの目上の人々への感謝の意を示し、暑い夏の健康を気遣う習慣として定着しています。

In modern times, “Ochugen” has become a custom to express gratitude to people who have taken care of us on a daily basis and to our superiors and other superiors, as well as to show concern for their health during the hot summer.

「お歳暮」

「お歳暮」は英語で end-of-year gifts といいます。

「お歳暮」は、日本の古代の風習に由来し、年末に親族を中心に贈り物をする習慣でした。

The “end-of -year gifts” originated from an ancient Japanese custom of giving gifts mainly to relatives at the end of the year.

しかし、時代が進むにつれて、日頃の感謝を伝える贈り物としての役割が強まりました。

As time went by, however, it took on a stronger role as a gift to express gratitude for daily life.

「お歳暮」の歴史は、正月に先祖の霊を迎えるための御魂祭りの供物を、年末に本家に送る風習に始まります。

The history of “end-of-year gifts” dates back to the custom of sending offerings to the head family at the end of the year to welcome the spirits of ancestors at the New Year.

現代の「お歳暮」、つまり、お世話になった人々への贈り物をする風習は、盆と年末に清算を行っていた商人の習慣が起源とされています。

The modern custom of “Oseibo,” or gift-giving to those who have helped us, is said to have originated from the custom of merchants who settled accounts on the Bon and at the end of the year.

以上のように、「お中元」と「お歳暮」は、古代の宗教的な儀式から派生し、現代では、感謝の意を伝える贈り物として広く受け入れられているのです。

日本文化を紹介する際に使える英語表現

ここでは、日本文化として有名な「お辞儀」と「日本人の宗教」を取り上げて、英語で説明いたします。

お辞儀 Bowing

In Japan, bowing is a profound cultural gesture that extends beyond mere politeness.

日本では、お辞儀は単なる礼儀作法を超えて、深い文化的な意味を持つジェスチャーです。

When individuals bow, it serves as a means to convey respect, gratitude, or apology.

人々がお辞儀をする際、それは敬意、感謝、謝罪を伝える手段として用いられます。

The depth and duration of the bow can vary depending on the context and the relationship between people.

お辞儀の深さや時間は、状況や人々との関係によって異なります。

In Japan, bowing is a more common custom than shaking hands.

日本では、握手よりもお辞儀の方が一般的な習慣です。

It is deeply rooted in our cultural norms as a means to express respect towards others.

他者への敬意を表す手段として、お辞儀は日本文化の規範に深く根ざしています。

For example, bowing plays a significant role in traditional martial arts such as Kendo and Karate.

例えば、剣道や空手などの伝統的な武道においても、お辞儀は重要な役割を果たしています。

日本人の宗教 Japanese Religion

Traditionally, most Japanese people believed in Buddhism or Shinto.

伝統的に、日本人の多くは仏教か神道を信仰していました。

Nowadays, the percentage of people who identify as non-religious has increased.

現在では、無宗教の人の割合が増えています。

However, there are still many individuals who fervently visit temples and shrines during significant times such as the beginning of the year, before entrance exams, or when their family or they become sick.

しかし、年始や入試前、家族や自分が病気になったときなど、重要な時期に熱心に寺社に参拝する人は依然として多いのです。

Some view this practice not as religious faith, but rather as an integral part of daily life.

これは信仰というより、日常生活の一部だという見方もあります。

Nevertheless, when relying on forces beyond oneself, it is inherently a matter of faith.

とはいえ、自分以外の力に頼るということは、本質的に信仰の問題です。

To foreigners、 it may appear that the Japanese are still religious, even if they are not consciously centering their lives around deities.

外国人から見ると、日本人は意識的に神々を中心に生活しているわけではないにせよ、まだ宗教的であるように見えるかもしれません。

In reality, there seem to be still not a small number of people who hold belief in the divine.

実際には、神への信仰を抱いている人はまだ少なくないようです。

覚えておきたい「お中元」のマナー

「お中元」の贈り方について、以下の要点を把握することが重要です。

誰に贈るのか

「お中元」は、日常的にお世話になっている人々への感謝の気持ちを表すための贈り物で、上司や恩師、親戚などが対象となります。ただし、公務員や一部の民間企業の方々は、贈答品の受け取りを禁じられていることがあるため、注意が必要です。

贈る時期・タイミング

贈る時期は地域により異なり、北海道では7月15日から8月15日、東北や関東では7月初旬から7月15日、東海・関西・中国・四国では7月中旬から8月15日、九州では8月1日から8月15日が一般的です。

予算

贈る相手との関係性により、予算も変わります。親や親戚へは約3,000円から5,000円、特にお世話になった方やビジネス関係でお中元を贈る場合は、3,000円から10,000円が一般的な予算とされています。

包装・のし・水引など

「お中元」と「お歳暮」の包装には、「御中元」や「御歳暮」の文字と、贈り主の名前が書かれた白い紙を使用しましょう。

水引に関しては、何度も贈る「お中元」の場合、再度結び直すことができる紅白の花結び(蝶結び)が適していますが、現在の印刷技術の進歩により、のしと水引を最初から印刷したのし紙が主に使用される傾向にあります。

個々に贈る場合は、自分の姓を記入します。複数の名前(最大3名)を記入する場合は、右から順に上位の人物の名前を記入しましょう。代表者のみ記入する場合は、中央に代表者の名前を記入し、その左下に「他一同」と追記します。会社名を記入する場合は、中央に記入した氏名の右側に小さく会社名を記入するとよいでしょう。

「お中元」を受け取ったときのマナー

「お中元」を受け取った後は、できるだけ早く電話や手紙で感謝の意を伝えることがマナーとされています。

その他に考慮すべきこと

贈り物を選ぶ際には、相手の好みや家族構成を考慮することが大切です。贈る側と受け取る側のどちらかが喪中であっても、「お中元」は贈ることが可能ですが、のし紙や時期には配慮が必要です。

これらのマナーを守ることで、「お中元」を通じて感謝の気持ちを適切に伝えることができるでしょう。

まとめ

最後までお読みいただきありがとうございました。いかがでしたか?きっと「お中元」「お歳暮」とその英語表現について理解を深めていただけたことでしょう。

「お中元」と「お歳暮」は、日頃お世話になった方への感謝の気持ちを示す贈り物です。「お中元」「お歳暮」を通して、大切な方々とのお付き合いを豊かにしていきましょう。

nativecamp.net

nativecamp.net