知っておきたい!韓国の祝日と記念日とは!?

Holiday

皆さんは韓国のカレンダーを見たことがありますか?

どんな祝日と記念日があるのか、その歴史的な意味や日本とは違う風習など、旅行や留学前に知っておきたい情報がカレンダーにはギュっと詰まっています。

そこで今回は、韓国の祝日と記念日の意味や休日の過ごし方などを詳しくご紹介したいと思います。

韓国在住だからこそわかる、韓国人のリアルな休日事情をお伝えします!

旧暦と新暦

日本では新暦を採用していますが、韓国では新暦と旧暦で決められている祝日があります。

名節(명절/ミョンジョル)と呼ばれるお盆や正月、夏至冬至などの季節行事は旧暦を基本としますし、年配の方などはお誕生日も旧暦でお祝いします。

メインの2大名節

お盆とお正月は韓国の2大名節で、本家に親戚一同が集まり先祖を弔います。

どちらも旧暦で決められているので、毎年日にちが変わります。

地元を離れ学生生活を送る若者も、別の土地で家庭を持った人たちも、どんなに離れていてもお正月とお盆には実家に帰って家族と過ごすのが一般的。

家族を大切にし、先祖を敬うという考えは現代まできちんと引き継がれているんですね。

この2大名節の時は、日本のお歳暮とお中元の様に互いに贈り物をする風習もあります。

旧正月〈旧暦 1月1日〉

お正月は韓国語で「설날(ソルラル)」と言います。

ハングルのままに読むと「ソルナル」なんですが、ㄹ+ㄴの舌側音化により「ソルラル」と発音するので注意しましょう。

韓国人は省略して「설」だけ使ったりもします。

新暦の1月1日も신정(シンジョン)といって祝日なんですが、こちらは当日1日のみ休日で、旧正月は当日と前後1日づつが休日になります。

お正月には、先祖をたたえる차례(チャレ)という特別な料理を準備し、牛肉でとったスープでお餅を煮た떡국(トックッ)を食べます。

目上の人に対して세배(セベ)と呼ばれる挨拶をし、目下の人は세배돈(セベトン)をいただきます。日本のお年玉みたいな感じですね。

旧盆〈旧暦 8月15日〉

お盆は韓国語で「추석(チュソク)」と言います。

お正月と同じ様に、お盆当日と前後1日づつが休日になります。

うるち米で作った餅でゴマ砂糖や蜂蜜などを包んだ송편(ソンピョン)という代表的なお餅を食べます。

その他の祝日

さて、旧正月と旧盆の2大名節以外に、韓国にはどんな祝日があるんでしょうか?

気になるその他の韓国の祝日を見ていきましょう。

※日本語に変換しやすいものは日本語表記しています。

삼일절〈新暦 3月1日〉

삼일절(サミルジョㇽ)は「三一節」と書き、日本の統治下からの脱却を求めて起きた独立運動を記念した日です。

この日は街のあちこちで太国旗(テグッキ)と呼ばれる韓国の国旗を目にします。

韓国では3月に新学期が始まるのですが、この삼일절が1日にあるので、必然的に新学期は3月2日からになります。

부처님오신날〈旧暦 4月8日〉

読みは(ブチョニムオシンナㇽ)直訳すると「お釈迦様がいらっしゃった日」となります。

大通り沿いなどに色とりどりの提灯が飾られ、それはそれは異国情緒あふれる独特な風景を醸し出します。

当日はお寺で様々な行事が行われ、訪問客には肉やコチュジャンの入らない精進ビビンパが振舞われます。

ところで、お釈迦様と言えばご存じ仏教の教祖。

韓国は儒教の教えを重んじ云々…と散々お伝えしてきましたが、実は儒教は守るべき理念であり宗教とはみなされていないのです。

韓国の2大宗教は仏教とキリスト教で、どちらも教祖の誕生日は祝日になっています。

こどもの日〈新暦 5月5日〉

こどもの日は韓国語で「어린이날(オリニナㇽ)」。

日本と同じ5月5日です。

ということは、もしかしてこどもの日は全世界で5月5日なのか?と思いましたが、5月5日をこどもの日とするのは、日本と韓国だけだそうです。

全国各地で子供のためのイベントが開催され、家族で外出して楽しむのが一般的な過ごし方です。

현충일〈新暦 6月6日〉

読みは(ヒョンチュンイㇽ)漢字では「顕忠日」と書き、国のために犠牲となった方々を追悼する日です。

毎年ソウルかテジョンの国立顕忠院で追悼式が行われます。

午前10時に全国的にサイレンが鳴り響くと、誰もが一旦作業中の手を止め、1分間の黙とうを捧げます。

광복절〈新暦 8月15日〉

日本の終戦記念日であるこの日は、韓国からすると「日本の植民地支配から解放された日」。

광복절(クァンボクジョル)と言い、暗い植民地時代が終わり光を取り戻したという意味で、漢字で「光復節」と書きます。

全国各地で国旗を掲げ、式典には大統領が参席し祝辞を述べます。

建国記念日〈新暦 10月3日〉

개천절(ケチョンジョル)は朝鮮民族の始祖とされている壇君(タングン)が、朝鮮半島の起源となる古朝鮮を建国した事を記念する、いわゆる建国記念日です。

この日を単なる「建国記念日」ではなく、天が開く「개천절(開天節)」としたのには、建国と同時に文化民族の正統性を天に感謝するという韓国国民にとって特別な意味があるからなのだそうです。

ハングルの日〈新暦 10月9日〉

ハングルの日は韓国語で「한글날(ハングルラル)」。

お正月の「설날(ソルラル)」と同じで、ㄹ+ㄴの舌側音化により「ナル」ではなく「ラル」と発音します。

世宗大王(세종대왕/セジョンデワン)がハングルを広く交付したことを記念する日です。

「ハングルを作った人は?」と聞けば、小学生でも答えられるくらい韓国では誰でも知っている人物の1人です。

ちなみに、ハングルの「ハン」は「偉大な」、「グル」は「文字」で合わせて「偉大なる文字」を意味します。

クリスマス(12.25)

正式な祝日名は「聖誕節(성탄절/ソンタンジョル)」。

日本同様、街中イルミネーションで彩られ、イブには家族や恋人や友人同士で集まってパーティーをしたりケーキを食べたりします。

ただ1つ日本と違う点は、翌日にイルミネーションを撤去しないところでしょうか。

だいたい2月中旬くらいまでクリスマス気分を楽しむことができます。

選挙の日は休日になる!

日本では休日に合わせて選挙が行われますが、韓国では選挙日が臨時公休日となります。

多くの会社がこの日はお休みになりますが、デパートや飲食店は通常営業なので旅行には全く問題ありません。

大音量で手をふりながら通過する選挙カー、タスキを掛けて握手を求めてくる候補者と支援者達などなど…選挙戦風景はどれも日本とそっくりです。


ここで少し余談!

下記記事では韓国語を構成する「9つの品詞」について詳しく解説しています!文法をしっかり攻略して韓国語学習を効率よく進めていきましょう♪♪

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いろいろな記念日

ここからは、祝日ではない記念日やイベントをご紹介したいと思います。

日本と似ているものもあれば、韓国らしいものもあってとても面白いですよ。

バレンタインデー&ホワイトデー&・・・?

2月14日のバレンタインデー、3月14日のホワイトデーまでは日本と同じですが、韓国ではさらに4月14日に「ブラックデー」が続きます。

この日は、バレンタインデーとホワイトデーに何も貰えなかった男女が、真っ黒いソースの「자장면(チャジャンミョン)」という韓国風ジャージャー麺を食べる日。

恋人たちのイベントで何も貰えなかった暗~い気持ちをこの黒いソースに例え、それを食べることで落ち込んだ気持ちも一緒に消してしまおうという事で始まった、割と新しい記念日です。

父母の日〈新暦 5月8日〉

韓国語で「어버이날(オボイナル)」と言い、韓国では夫婦は一体と考えられ、父も母も同じ日に祝います。

日本と同じ様にカーネーションを贈る習慣があり、父母の日の前は道端でもコンビニでもカーネーションが売られています。

子供が社会人となってからは、プレゼントの代わりに現金を送るのが一般的です。遠方に居る場合は口座へ振り込むことも。

何だか人情味が無い気もしますが、あれこれ悩んだ末不要な物を贈ってしまうよりは、本当に必要なものにお金を使ってもらえて合理的なのかもしれません。

先生の日〈新暦 5月15日〉

스승의날(ススンエナㇽ)は先生の日です。

「스승」とは、自身を教え導いてくれる人。直訳して「先生」ではないんですが、概ね先生のことを指します。

日本では馴染みのない記念日ですが、もしも留学されるのであれば覚えておきたい記念日です。

学生同士でお金を出し合って先生に贈り物をしたり、感謝の手紙を出したりします。

保育園や塾などでは親が先生にプレゼントを送ることが慣習化していますが、学校などの公立教育機関では賄賂とみなされ、授受は固く禁止されています。

복날

暑気払いで滋養食を食べる「伏日(복날/ボンナル)」は、日本でいう「土用の丑の日」にあたります。

7~8月にかけ3回あり、この日は栄養価の高い「参鶏湯(삼계탕/サムゲタン)」や「補身湯(보신탕/ボシンタン)」を食べる習慣があります。

この日は学校の給食や社員食堂などでも「参鶏湯」が振舞われます。

「参鶏湯」は日本でも人気なのでみなさんご存じですよね。

では、「補身湯」は知っていますか?

「補身湯」は実は犬の肉のお鍋。独特の臭いがあり、韓国人でも手を出したことがない人は沢山いますが、一度食べると必ずハマると言われています。

基本は「参鶏湯」と「補身湯」なんですが、最近では鶏肉であれば何でもありの流れになっていて、鶏料理やフライドチキンのお店もこの日はとても賑わいます。

ペペロデー〈新暦 11月11日〉

「빼빼로(ぺペロ)」とは韓国のロッテ製菓から販売されているポッキーのようなお菓子です。

ぺペロの細い棒状の見た目を数字の「1」に見立て、11月11日をぺペロデーとしました。

1996年に始まったペペロデーはあっという間に全国に広まり、今では1年のぺペロの売り上げの50~60%を11月に売り上げるほどの大イベントになりました。

その人気は日本にも届き、1999年から11月11日がポッキー&プリッツの日に認定されています。


ここでまた少し余談!

下記記事では韓国語で感情を伝える方法をご紹介しています!これであなたの感情表現も豊かになります♪♪

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おわりに

今回は、韓国の祝日・記念日の意味や過ごし方についてご紹介しました。

祝日や記念日を通して韓国の歴史や文化を知り、今までよりもっと韓国と韓国語に興味を持っていただけたら幸いです。