イギリス滞在中にぜひ行こう!イギリス発祥の「パブ」とは?

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イギリスと言えば、英語の本場であること、王室やアフタヌーンティーなどが頭に浮かびます。

ところで、もう一つ欠かせない文化がありますがご存知ですか?それがイギリス発祥の西洋風酒場「パブ」です。

もうパブ文化があると言っていいほどのポジションを確立しています。

この記事では、イギリスのパブとはネイティブ達や在英外国人にとってどのような場所であるのか、また代表的な飲み物や食べ物を紹介します。

皆さんが旅行や留学でパブを利用するときに緊張せずにすむよう、マナーやルールも事前に押さえておきましょう。

イギリスのパブとは?

筆者は在英19年になりますが、パブをよく利用する立場から見るとビールも美味しいですが、間違いなく「パブは社交の場」だと言えます。

まずは、イギリスにおけるパブとはどのような文化なのか知るところから始めましょう。

パブの歴史

パブとは、イギリスではアルコール飲料や食べ物を提供する場所です。

パブの歴史は2,000年前、ローマ人がイギリスに侵攻したときのタベルナ(イタリアの大衆食堂·居酒屋)に遡ります。

アングロサクソン時代の後、旅人の需要に応えるために中世の宿屋や居酒屋が出現しましたが、バーカウンター、ビールの手動のポンプを備えた私たちが言うパブは19世紀初頭に登場しました。

イタリアのタベルナはその後タバーンと変わりましたが、Tavernとつく名前のパブは現在でもよく見かけます。

British TavernがいわゆるPubであり、さらに、Pubを解説すればShort for Public Houseであるパブリックハウスを短くした言い方になります。

参考:When Does The Pub Open “A History of Pubs in the UK”

パブってイギリスに何件あるの?

イギリス国内には約41,000軒のパブがあると言われています。

2024年には多くのパブが事業税、アルコール税や人件費の上昇といった理由から存続が難しくなっている事情があることも事実です。

BBCによれば、過去10年間で数千軒のパブが閉店しましたが、これは若者の飲酒量が減り、スーパーマーケットが安い酒類を販売し、業界が重税を課せられているからとのことです。

コロナ禍、イングランドでは3度にもおよぶロックダウンも大きく影響したことは明白でしょう。

そうは言っても、どのハイストリートにも田舎道にもパブがあります。ちなみに、ハイストリートとは繁華街を表すもので、銀行からショップまで多くの店が並ぶ街の中心です。

パブは日中でも営業しており、お酒だけでなく飲食店として気楽に入ってランチをする場所でもあるのです。

参考:BBC “Pub numbers fall to lowest on record”

パブの客層は?未成年者は行けるの?

さて、日本の居酒屋も素晴らしい文化ですね。

仕事帰りの人、若者たちが集まって酒類とたくさんある美味しいメニューでワイワイするのが最高です。

では、イギリスのパブはどのような客が利用しているのでしょう?

答えは「誰でも!ペットでさえも!」が正解です。

平日、ロンドン市内のパブでは仕事が終わったビジネスパーソンたちが軽く一杯やりながら話しに花を咲かせている光景をよく見ますし、平日でも週末でも家族連れがパブ飯を食べていることもよくあります。

パブには大人の食べる量を少なくしたキッズメニューがありますし、店内の席で、夏には庭のテーブルで家族の時間を過ごします。また、パブは店内でも、基本ペットの同伴がOKです。

ということで、パブって未成年は行けないのでは?こんな疑問である方にとっては誰もが利用できる「コミュニティの集いの場」がパブということが明白になりましたね。

注意!未成年がパブに行く場合

イギリスでは18歳からお酒を購入することができます。

しかしながら、さすがのイギリスでも未成年がパブに行くにはルールがあります。

イギリス政府によれば、18歳未満の場合、次の行為は違法になります。

·誰かに酒類を売られること。

·酒類を買う、または買おうとすること。

·大人があなたに代わって酒類を買う、または買おうとすること。

·ライセンスのあるパブ·レストランで酒類を飲むこと。

ただし、16歳または17歳で大人が同伴している場合、食事とともにビール、ワイン、サイダーを飲むことができます(買うことはできません)。

16歳以下の場合、大人が同伴していればパブに行くことができる場合があります。

5歳未満の子どもに酒類を与えることは違法です。

これらをしっかりと頭に入れパブを利用することを強くおすすめします。

参考:GOV.UK “Alcohol and young people”

https://www.gov.uk/alcohol-young-people-law#:~:text=However%2C%20if%20you're%2016,re%20accompanied%20by%20an%20adult.

パブとバー·居酒屋との違いは?

日本でバーといえば、銀座などにあるカウンターだけの渋い小さな老舗を思い浮かべるかもしれません。

ウイスキーやカクテルなどをいただく特別の時間が素敵です。

次に、パブ·バー·居酒屋の違いを比較してみましょう。

パブは西洋風居酒屋?

筆者は日本に行くイギリス人に居酒屋に行くことをおすすめすることがあります。

そんなときには英語ではJapanese style Pubとし、パブよりももっとたくさんのドリンク·フードメニューがあるという情報を付け足します。

逆に、パブは西洋風居酒屋と言えるかもしれません。雰囲気はまったく違います(笑)

パブとバーの違い

次に、パブとバーの違いもみていきましょう。

1840年創業、アイルランドのダブリンにあるThe Temple Barから以下を紹介します。

バーは古フランス語barraが由来です。飲み物を提供する人と飲む人の境界を定義するために使用されたと考えられています。

一方、パブはパブリックハウスの口語的な表現であり、誰にでも開かれているという意味を持つラテン語publicusが語源です。

先にも説明しましたが、パブは友人·仲間·家族などが楽しい時間を一緒に過ごす開かれた場所なんですね。伝統とコミュニティがパブのキーワードと言えます。

参考:The Temple Bar

パブで楽しめる代表的な飲み物

パブの店内はパブエリアとレストランエリアに分かれていることがあります。

ビールなど飲み物でおしゃべりをしたい場合にはパブエリアに行きましょう。

パブの営業時間は基本、11am~11pmです。

パブで乾杯!代表的な飲み物

イギリスと言えばビールのイメージがあるかもしれませんが、ソフトドリンクもあります。

アルコールで他にもおすすめがあります。

ビール

下面発酵で造られさっぱりとした香りとキレが特徴の冷たいラガービール、一方香りとコクを楽しむエールビールで好みが分かれます。

また、アイルランドの有名な黒スタウトであるギネスも人気です。最近ではコーヒー味のギネスも発売されています。

ちなみに、ビールを頼むときには1パイント(568ml)もしくはハーフパイント(1パイントの半分の量)が基本です。

サイダーとは?

日本でサイダーと言えば炭酸飲料ですが、イギリスのサイダーはアルコールですのでお気をつけください。

サイダーとは、りんごを発酵させて作るものでパブで飲む伝統的なお酒として親しまれています。

アルコール度数は5~8%、りんごの酸味と甘みがあり、清涼感があるので人気です。パブに行く機会には一度試してみてはいかがでしょう?

パブで楽しめる代表的な食べ物

事前に席の予約を入れてテーブルでしっかり食事をしたい場合には、パブのレストランエリアがあります。

パブめしと呼ばれる、パブならではの食べ物があります。それらを紹介しましょう。

サンデーロースト

パブめし代表はサンデーローストです。

名前の通り、日曜に提供されるロースト料理。ローストビーフ、ローストチキン、ローストポークにラム肉のローストもあります。

付け合わせにはローストされたジャガイモ、人参やパースニップ、ふわふわしてもっちりのヨークシャプディングというシュー皮のようなものが定番です。

これらをワインとともにいただく日曜午後は至極のひと時です。

フィッシュ&チップス

たら系の白身魚をフライにし、チップスが添えられたイギリスの代表料理もパブの定番メニューです。

チップスとは日本でいうポテトフライ、イギリスではチップスにお酢をかけて食べるのも一般的です。

鱈のサイズがかなり大きいところにチップスも大量ですので、お腹を空かせてパブへ行ってください。

その他のメニュー

パブではその他にもステーキ、バーガー、ヴィーガンメニューなどが充実しています。

何度か通い、違うメニューを試してみてください。

パブで楽しめる飲食以外のこと

パブはコミュニティの場であることをお伝えしました。

食べて飲んで、本当に皆おしゃべり好きです。筆者も剣道の第二道場として地元で17世紀からあるパブに皆で行きますが、一度も酔っ払いの喧嘩を見たことがありません。

パブで楽しめるフットボール観戦

パブではカラオケやダーツを楽しむことがよくあります。

そして、フットボール発祥でプレミアリーグなどで熱狂的ファンの多いイギリス+ビールとくれば、店内の大型テレビでフットボールの試合を店内でワイワイと観戦をすることもパブの醍醐味です。

パブでのマナーやルール

パブって行ってみたいけれど、どんなマナーやルールがあるの?という人もいるでしょう。ここでいくつか解説します。

注文とお会計

パブエリアとレストランエリアでは、注文とお会計に違いがあります。

パブエリアではまずカウンターに行きます。そこで飲み物と食べ物両方を注文します(飲み物だけでも問題ありません)。

どこに座るか決め、テーブルナンバーを伝える必要があります。

注文をしたらお会計もそのカウンターで済ますことになります。

この間、スタッフや隣にいる人とHiくらいの挨拶を交わすことが普通に行なわれていますので、ぜひ笑顔で声をかけてみれば英会話の良い機会になるでしょう。

飲み物を受け取ったらテーブルへ移動しますが、お料理に関してはホールスタッフがテーブルに持ってきてくれます。

会計は済んでいるので、飲み食べが終わったらそのまま席を立ちます。

一方、レストランエリアではテーブルにスタッフが注文を取りに来ます。

食べ終わったら「The bill, please」と伝えると、席で会計をすることになります。

チップ制度

レストランエリアのお会計に限っては、総計の10%ほどをチップとして追加することが一般的です。

この際、学生はチップの心配しなくて良いでしょう。

大切なマナー

日本とまったく異なるマナーがありますので、一つ紹介しましょう。

日本では追加注文のとき「すみませーん!」と離れたところからスタッフを呼ぶことがあります。

これはイギリスではパブでなくてもすべきではありません。

スタッフの動きを見て、目を合わせるようにして注意を引くか、スタッフが近づいてきたら片手をあげてアピールします。

決して大声でExcuse me!と呼ばないようにしましょう。

パブのスラングを紹介

最後に、パブのスラング表現を紹介します。

パブのスラング表現

スラングでインフォーマルな言い方にすると、パブをlocalと呼ぶことがあります。

localには地元という意味があり、一つ二つと行きつけのパブを持つイギリス人ならではの表現と言えるでしょう。

まとめ

パブのないイギリスなんて···と言えるほどの存在がパブです。

ロンドン最古のパブYe Olde Cheshire Cheeseは創業1538年、数百年の歴史を持つパブもあちこちに見かけます。ゆったりとした空間で、イギリスならではのパブをぜひ体験してください。

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