留学やワーキングホリデーの渡航先としても常に人気が高いイギリス。
イギリスに行ったり、長く滞在したりするときに、気になるのが「治安」ではないでしょうか。
海外のなかでは比較的治安が良いと考えられているイギリスですが、日本とは環境も異なるため、さまざまな注意が必要です。
そこで、今回の記事では、イギリスの治安状況と安全対策をていねいにわかりやすく解説していきます。
また、イギリスで気をつけるべきこと、注意した方がいい地域、治安の良い都市とエリア、英語で助けを求めたり、状況を説明するフレーズなどもご紹介します。
イギリスで留学やワーキングホリデーをしたいと考えている方、イギリスの治安の状況が気になるという方は、ぜひ最後まで読んで参考にしてみてくださいね。
イギリスの治安状況とは?
英語の本場であり、高い教育レベルを誇り、豊かな文化が根付くイギリスに、長期滞在してみたいと考えている方も多いのではないでしょうか。
筆者(私)は現在イギリスに住んでいますので、現地にいるからこそ感じられる・わかる情報なども適宜入れながら、治安の状況をご紹介します。
世界的に見れば安全
治安状況を評価する指標にはさまざまものがあります。ここでは、Institute for Economics and Peaceが毎年発表している世界平和指数ランキング(GLOBAL PEACE INDEX)を参考にしながらイギリスの治安を考えてみましょう。
2024年版の世界平和指数ランキングで、イギリスは対象となる全163か国中34位となっています。
日本は17位ですので、日本よりは順位は低いですが、世界的に見れば安全で治安が良い国だと言えるでしょう。
軽犯罪は増加傾向にある
イギリスの国家統計局は、近年、軽犯罪が増加していると発表しています。
侵入盗、非侵入盗、乗り物盗などです。また、大きな都市を中心にスリや置き引きも多発していますので、長期滞在者だけでなく、旅行者も含めて注意が必要です。
イギリスの地方都市に住んでいる筆者の感覚としては、普段の生活のなかで「怖い」「危ない」と感じることはあまりありません。
ただし、物を置きっぱなしにしない、施錠をしっかりするなど、基本的なことは常に心がけています。
外務省の治安情報とガイドライン
次に、外務省の治安情報とガイドラインについてご紹介します。
在留届の提出やたびレジへの登録をしよう
海外に長期滞在する、旅行に行くといった場合は、外務省のウェブサイトから、在留届の提出やたびレジへの登録をしましょう。
3ヶ月未満の滞在であればたびレジ、3ヶ月を超える滞在の場合はオンライン在留届の提出をします。
こうすることで、最新の海外安全情報をメールで受け取れるほか、緊急時の連絡、安否確認、支援などが受けられます。
安全の手引き・緊急時の連絡先をチェックしよう
外務省のウェブサイトには、イギリス生活で役立つ安全の手引きや緊急時の連絡先 が載っています。
参考:英国 危険・スポット・広域情報|外務省海外安全ホームページ
こちらも、何かトラブルが起きてからではなく、事前にチェックしておくことをおすすめします。
イギリスで気をつけるべきこと
続いて、イギリスで気をつけるべきことをご紹介します。
スリ・置き引き
スリ・置き引きは場所を選ばずどこでも発生しています。
電車やバスの中、駅、デパート、街中、カフェ、パブなど、特に混雑している場合には気をつけましょう。
声をかけられている隙に別の人が盗んだり、大きな声や物音に気を取られているあいだに盗んだりするケースも多いです。
所持金は最低限にすること、荷物から目を離さないこと、カバンはウエストポーチを利用することなどの対策ができます。
ちなみに、筆者は以前ロンドンの地下鉄に乗った際、リュックを前に抱えて持ったり、貴重品は斜め掛けの小さなカバンに入れて肩から掛け、その上からコートを羽織るなどの対策をしました。
強盗・ひったくり
特にロンドンをはじめとする大都市では、スクーターに乗ったギャングによる強盗・ひったくりが多発しています。
また、ナイフで脅したり、複数名で脅したりといったケースもあります。
昼間であっても建物側を歩く、歩きスマホをしないなどの対策を徹底しましょう。
また、夜はできるだけ出歩かないようにしましょう。
注意した方がいい地域
続いて、イギリス国内で注意した方がいい地域をご紹介します。ただし、以下に載せていない地域でも注意は必要です。
ロンドン
言わずと知れたイギリスの首都であり、最大都市でもあるロンドン。
もちろん地域にもよりますが、残念ながらロンドンの治安はあまり良いとは言えません。特にナイフを使った犯罪が増えています。
また、ギャングによる犯罪や、テロの危険性もあります。
バーミンガム
イギリス第二の都市・バーミンガムも犯罪が多いことで有名です。
自転車窃盗、暴力犯罪、車両強盗、麻薬取引、銃の密輸入などがあります。残念ながら、金銭的に貧しい不法滞在者なども多い街としても知られています。
マンチェスター
凶悪犯罪というよりは軽犯罪が多いことが特徴です。
しかし、暴力事件や殺人事件も少なくはありませんので気をつけましょう。
マンチェスターのなかでも、特にMoss Side(モスサイド)、Longsight(ロングサイト)、Hulme(ハルム)といった地域は避けた方が良いとされています。
グラスゴー
スコットランド西部のグラスゴーも注意が必要です。
エディンバラと同様に、街並みの美しさが有名ですが、イーストエンドやメアリーヒルなど、ギャングが多く存在する地域もあります。ただし、以前よりは治安が良くなっています。
治安の良い都市とエリア
次に、治安の良い都市とエリアをご紹介します。
比較的イギリス国内で安全な都市として知られている場所を取り上げていますが、これらの都市にいれば絶対に大丈夫、犯罪は起きないというわけではないことは忘れないでくださいね。
オックスフォード
オックスフォード大学があることでも有名な都市ですが、比較的安全な場所として有名です。
街全体として、ゆったりとした穏やかな雰囲気ですので、集中して勉強に励むことができます。
ただし、近年窃盗犯罪が増加しているという情報もありますので、気を抜かないようにしましょう。
ケンブリッジ
オックスフォード大学と並び、イギリスを代表する大学であるケンブリッジ大学があるケンブリッジも、比較的安全な都市だと言われています。
留学生が多いだけでなく、イギリス国内でも金銭的に余裕のある人が多く住んでいることも特徴です。
覚えておこう!身を守るための英語表現!
最後に、身を守るための英語表現をご紹介します。いざトラブルに遭うと、言葉が出てこないこともあると思います。
短くて覚えやすいものをご紹介しますので、ぜひ何度も口に出して練習してみてくださいね。
助けを求めるフレーズ
まず、助けを求めるときの基本的な表現は「Help!」です。
Helpだけでも良いですし、
Help me !(私を助けて)
Somebody help me !(誰かわたしを助けて!)
と言うこともできます。
ほかにも、
Call the police ! (警察に電話して!)
Call an ambulance ! (救急車を呼んで!)
も覚えておきましょう。ちなみに、イギリスでは999が緊急電話番号で、警察、消防車、救急車を呼ぶことができます。
そのため、Call 999 !(999に電話して!)と言っても良いですね。
他の人に注意を促すフレーズ
他の人に危険が迫っていることを知らせたり、注意を促したりするフレーズもあります。
基本的には
Watch out !(気をつけて!危ない!)
でも大丈夫です。 気をつける対象を具体的に言うときには
watch out for ~ !(~に気をつけて!)のようにforをつけます。
もしくは
A car is coming !(車が来るよ!)
のように具体的な危険を説明しても良いでしょう。
また、
Be careful !(気をつけて!)
も使えます。こちらは危険度や緊急度がWatch out !よりも低くなり、あらかじめ注意を促す表現です。
まとめ
今回の記事では、留学やワーキングホリデーの渡航先としても常に人気が高いイギリスの治安状況と安全対策についてご紹介していきました。
またあわせて、イギリスで気をつけるべきこと、注意した方がいい地域、治安の良い都市とエリア、英語で助けを求めたり、状況を説明するフレーズについてもわかりやすく解説していきました。
記事のなかでもご紹介したとおり、イギリスは比較的治安が良いですが、それでも被害に遭わないために気をつけるべきことはたくさんあります。
ぜひ、この記事でご紹介した内容を参考にしてみてくださいね。
また、ご紹介したイギリスの治安状況について、「もっと詳しく知りたい」「ネイティブの意見を聞いてみたい」と思った方は、ぜひネイティブキャンプのオンライン英会話レッスンを試してみてください!
レッスンでは、ネイティブ講師とマンツーマンで話すことができます。
イギリス出身の講師であれば、よりリアルな現地情報を聞くこともできます。
ぜひ、みなさんの英語学習や渡航前の準備にレッスンをフル活用してくださいね。
◇経歴
新卒入社した会社ではオーストラリア人上司のもと働いた経験があります。
海外クライアントとのメールや電話でのやりとりは日常茶飯事でした。
現在はWebライターのほか、英日翻訳者としても仕事をしています。
◇資格
TOEIC、TOEFL、IELTSなどの受験経験あり
◇留学経験
学生時代、イギリスのハル大学に1か月半語学留学をしました。
◇海外渡航経験
学生時代にイギリス留学を経験したほか、アジアを中心にさまざまな国に旅行に行ったり、フィールドワークをしたりしました。
フィールドワークでは英語を使ってインタビューをした経験もあります。
2019年よりイギリス在住で、現在は毎日英語を使っています。
◇自己紹介
子どものころはアメリカ人の先生の英会話教室に通い、大学ではイギリス留学を経験、新卒入社した会社ではオーストラリア人上司を持つなど、英語とは色々な接点を持ってきました。
英語はもっぱらリーディングが得意で、毎日洋書を読んでいます。大学で経験したイギリス留学では、語学クラスでさまざまな国の留学生と交流しました。また、英語で大学の歴史の講義を受けたり、現地の小学校でのボランティア活動も行いました。
よろしくお願いします!