- イギリスのワーキングホリデー(YMS)制度
- イギリスのワーホリに必要な費用
- イギリスワーキングホリデービザ応募に関しての注意点
- イギリスでワーキングホリデー 人気都市
- イギリスのワーキングホリデーで仕事と生活
- まとめ
イギリスのワーキングホリデー(YMS)制度
イギリスのワーキングホリデー制度は、正式には「Youth Mobility Scheme(YMS)」と呼ばれ、日本を含む多くの国との間で協定が結ばれています。
YMSは、若者にイギリスでの貴重な経験を提供することを目的とした制度で、一定期間イギリスに滞在し、働きながら旅行や語学学習を楽しむことができます。
条件なく最長で2年間滞在することができ、就労や就学に対する制限がないことも特徴です。
他の国でのワーキングホリデー制度に比べて滞在期間に余裕があり、語学学校にも長く通うことが可能になるため、しっかりと英語力を伸ばして就労先の選定などを行うことができます。
イギリスのワーホリに必要な費用
YMSは、魅力的な経験となる一方で、高額な費用がかかることも事実です。
渡航前にしっかりと費用計画を立てておくことが大切になります。
出発前にかかる費用
ビザ申請費用
YMSのビザ申請費用は、298ポンド(約59,000円)です。
また、YMS取得の際には、イギリスの国民保険サービスへの加入が必要となるため、HIS(immigration health surcharge)と呼ばれる追加料金を支払わなくてはなりません。
こちらは1552ポンド(約296,000円)となり、最大2年間有効です。
さらに、ビザの申請のためには、2530ポンド(約500,000円)以上の貯蓄があることを証明しなくてはならず、英文の残高証明書などを発行する必要があります。
この際、発行手数料がかかることにも注意しましょう。
その他費用
ビザ申請費用以外にもかかる費用は諸々あります。
パスポートを申請する必要がある場合は申請費用がかかりますし、航空券代や海外旅行保険料なども用意しなくてはなりません。
航空券代は、出発地や到着地にもよりますが、片道10~20万円程度で、海外旅行保険料は年間で20~30万円程度です。また、語学学校に通う場合は、授業料や教材費なども必要となります。
滞在中にかかる費用
家賃および食費
ロンドンなど都市部では家賃は非常に高額ですが、シェアハウスなどを利用することで費用を抑えることができます。シェアハウスでは、およそ500ポンドから900ポンドくらいが相場となるようです。食費に関しては、イギリスでは日本に比べて食料品の価格が安いため、自炊をすれば費用を抑えられます。しかし、外食やテイクアウトにかかる料金は高価ですので注意しましょう。
交通費や通信費、娯楽費など
公共交通機関を利用する場合は、オイスターカード(Oyster Card)を利用するとお得です。
地下鉄を利用する際は、現金よりもこちらの方が安くなるため、このカードを使う方がよいです。
また、トラベルカード(Travelcard)を利用すると公共交通機関が乗り放題となるため、上手に活用しましょう。
携帯電話を利用するためには、SIMカードの購入が必要です。
契約式のものとプリペイド式のものがあるので用途に応じて選択しましょう。さらに、旅行、コンサート、スポーツ観戦など、様々な娯楽を楽しむためには別途費用がかかります。
イギリスでの滞在をより充実したものにするために、しっかりと費用の計画を立てておきましょう。
イギリスワーキングホリデービザ応募に関しての注意点
YMSビザについては前述していますが、このビザは正式には「Tier 5 (Youth Mobility Scheme) ビザ」と呼ばれ、休暇ではなく就労が主な目的の制度です。年齢の制限や応募の方法など、注意点を以下にまとめます。
応募時期
YMSビザは、毎年決まった期間に募集が行われます。
2025年度の募集に関しての情報は、まだ公開されていませんが、2024年度の場合は、2024年1月31日より申請が開始され、定員が6,000名で、抽選方式ではなく先着順に変更となりました。
申請は、入国予定日の6か月前から可能となっています。
2025年度の申請に関しても2024年度の場合から大きな変更はないと予想されますが、応募開始時期や必要な書類などについて最新の情報を入手するために、イギリス大使館のウェブサイトや留学エージェントの情報をこまめにチェックしましょう。
必要な手続きと書類
YMSの申請を行うには、まずイギリス大使館の公式サイトよりオンラインでの申請を行う必要があります。
この時入力した入国予定日がイギリスへの入国可能日となります。
また、この入国日は申請日から6か月以内としなくてはならないことに注意してください。
そこから必要な料金をクレジットカードで支払います。
料金についてはこのページにも記載しましたが、ビザ申請料金(298ポンド)、HIS(1552ポンド)などの支払いが必要となります。
その後、必要な書類をアップロードします。必要となる書類は、有効なパスポート、銀行が発行する英文の取引明細書です。
オンライン申請が完了すると英国ビザ申請センターへの来館予約ページに自動で移行するので、来館予約を行ってください。
ビザ申請センターでは、生体認証情報の登録を行う必要があります。
ビザ申請センター来館時には、有効なパスポート、印刷した来館予約確認メール、チェックリスト(Checklist: オンライン申請完了時にPDFをダウンロードすることができます)を印刷したものを持参する必要があります。
英国ビザ申請センターの住所は以下です。
東京 |
東京都中央区築地5-6-10 浜離宮パークサイドプレイス8F |
大阪 |
大阪府大阪市中央区南船場1-3-5 リプロ南船場ビル10F |
ここまでの手続きが完了したら、後は連絡を待ちます。
3週間ほどが目安です。連絡を受けたら、パスポートを受領します。
この時、受領方法は郵送サービスとビザ申請センター窓口での受け取りを選択することが可能です。審査結果についてもこの時に通知されますので確認を行ってください。
BRP(Biometric Residence Permits)発行やNIナンバー(National Insurance Number)取得についても当選後、案内がありますので指示に従って受領、取得を行ってください。
イギリスでワーキングホリデー 人気都市
イギリスでのワーキングホリデーにおいて人気の都市は、ロンドン、ブライトン、ケンブリッジ、オックスフォード、マンチェスター、エディンバラ、ベルファスト、リーズなどです。
これらの都市はそれぞれ異なる魅力を持ち、留学や仕事を希望する人々にとって理想的な環境を提供しています。
ロンドン
イギリスの首都であり、世界的に有名な都市です。
多様な文化が交差するこの都市では、さまざまなバックグラウンドを持つ人々と出会うことができ、国際的な環境での生活が楽しめます。
教育機関や語学学校も豊富で、仕事の機会も多いため、ワーキングホリデー参加者にとって非常に魅力的です。
ただし、物価が高く、生活費がかかる点には注意が必要です。
ブライトン
海沿いのリゾート地であり、特に観光業に従事したい人々に人気があります。
ロンドンからのアクセスも良好で、比較的物価が安く治安も良いため、多くの留学生や若者が集まります。
ブライトンには大学や語学学校も多く、活気あるナイトライフや文化イベントも充実しています。
ケンブリッジとオックスフォード
歴史ある学問の街として知られています。
特にケンブリッジは理系教育に特化しており、多くの学生が集まるため、勉強に集中しやすい環境が整っています。
オックスフォードも同様に、多くの語学学校があり、学生割引なども利用できるため経済的です。
どちらの都市も美しい建築物や豊かな自然環境魅力です。
マンチェスター
音楽とスポーツの街として知られ、多様な文化と活気ある生活が楽しめます。
ここでも多くの語学学校があり、留学生向けのサポート体制も整っています。また、リーズナブルな生活費と多様な仕事機会が魅力的です。
エディンバラ
歴史ある建物や教会が立ち並ぶ美しい都市で、特にフェスティバルシーズンには観光業が盛んで、ホスピタリティやイベント管理の分野で多くの仕事の機会があります。
ロンドンに比べて生活費が比較的低いため、多くのワーキングホリデー参加者にとって魅力的です。
ベルファスト
歴史と現代性が融合した都市で、ホスピタリティやヘルスケアなどの分野で仕事の機会があり、他の主要都市に比べて生活費が低いため、コストの面でも非常に魅力的です。
リーズ
強力な雇用市場を持ち、金融、ヘルスケア、教育の分野での機会があります。
フレンドリーな地元の人々と活気あるナイトライフが特徴で、海外で働きながら社交を楽しみたい人にとって理想的な選択肢です。
ですが、スリや窃盗の被害に合う可能性があるため、夜遅くに一人で外出することは避けましょう。
イギリスのワーキングホリデーで仕事と生活
イギリスのワーキングホリデーでは、様々な職種に就くことが可能です。
特に人気があるのは、飲食業(カフェやレストラン)、小売業(ショップやスーパーマーケット)、オフィスワーク(事務職)などです。
日本食レストランでは、日本語を使う機会が多いため、英語に自信がない方でも働きやすい環境が整っています。
イギリスのワーホリでよく利用される求人サイトとして、Indeed、CV Library、Reedなどがありますので、仕事を探す際は活用してみましょう。
また、イギリスでは最低賃金が設定されており、2024年4月からは21歳以上で11.44ポンド(約1,900円)となります。
これにより、生活費を賄うための収入を得ることが可能です。さらに、オーペアやナニーとして働くことで住居費や食費を節約することもできるため、経済的な負担を軽減できます。
生活面については、イギリスは物価が高いことで知られています。
特にロンドンなどの都市部では家賃が高くなる傾向があります。一般的には、1ヶ月あたりの生活費は約8万円から12万円程度かかるとされています。
しかし、自炊を心掛けることで食費を抑えることも可能です。
イギリスでの生活は多文化的であり、多様な国籍の人々と交流する機会があります。
これは語学力向上にも寄与し、現地の文化や習慣を学ぶ良い機会となります。また、休日にはヨーロッパ各地への旅行も楽しめるため、観光も充実しています。
まとめ
イギリスのワーキングホリデー(YMS)は、他国のワーキングホリデーが1年間の滞在までしか許可されていないのに対し、最長2年間の滞在が可能であるというのが大きな魅力です。
この期間の長さから、英語を学んだり、周辺を観光したり、仕事を選んだり、様々なことを自らのペースで行うことができるようになります。
そして、焦りや不安などから来る失敗を避けることができます。もちろん英語力、仕事や生活など、チャレンジングな部分は非常にたくさんありますが、その分、自分を大きく成長させることができます。
イギリスでのワーホリを通して全く違った景色を見る機会を得てみてはいかがでしょうか。これからの人生がきっとより良いものになるでしょう。

◇経歴
海外向けデバイスのソフト設計開発、関連資料翻訳
◇資格
TOEIC 900点
◇留学経験
ワーキングホリデーにてカナダ、オーストラリアに滞在経験あり
◇海外渡航経験
ワーキングホリデーでは、ホテルやレストランで仕事をしていました。
◇自己紹介
普段は翻訳などの仕事をしていますが、Webライターとしても活動しています。
興味の幅が広く、様々なテーマで記事を書いています。
皆様にとってわかりやすく面白い記事を書けるよう頑張ります。
よろしくお願いいたします。