みなさんこんにちは!
この記事では今話題の海外出稼ぎについて解説しています。この記事はこんな悩みを持つ方におすすめです。
・海外出稼ぎが流行っているのはなぜ?
・海外出稼ぎのメリット・デメリットが知りたい!
・おすすめの海外出稼ぎ先は?
近年、円安・低賃金・労働環境への不満など様々な要因から海外に出稼ぎに行く人が増えています。
海外出稼ぎには語学力向上やキャリアアップ、異文化理解など多くのメリットがある一方で、言語の壁や海外生活のストレス、ビザ申請の手間と費用などのデメリットも存在します。
海外出稼ぎ先の選定には、労働環境や生活環境などをしっかりとリサーチすることが重要であり、賃金が高く暮らしやすいオーストラリア、ニュージーランド、カナダなどが人気の行き先となっています。
今回の記事を読むことで、海外出稼ぎについての理解を深め、自身が海外出稼ぎに行く際の判断材料にする事ができます。
それでは早速解説に移ります!
海外出稼ぎを選択する日本人の増加理由
近年、若者を中心に海外出稼ぎをする日本人が増えています。その理由は様々ですが、特に
・円安
・上がらない賃金
・日本の労働環境への不満
の3つが大きな要因として挙げられます。
円安
近年急速に加速している円安が海外出稼ぎ増加要因の一つとなっています。
2022年から本格的に始まった円安傾向は2024年現在も進行しつづけており、2021年11月には1ドル=113円だった為替レートは2024年11月現在では1ドル=154円となっています。
円安になると外貨を円に変換した際に得られる額が大きくなるため、外国で働く日本人が増えているのです。
例えばアメリカで1000ドル稼ぐAさんを考えてみましょう。2021年時点ではAさんの給料は
1000×113=113000円
になります。
一方、2024年現在でのAさんの給料は
1000×154=154000円
と4万円以上増えることになります。
このように円安の影響により同じ労働時間でも以前より効率よく稼げるようになったことが、海外出稼ぎをする日本人が増えた要因の一つです。
上がらない賃金
日本の平均賃金が上がらないことも海外出稼ぎが増えた要因の一つです。内閣府のデータによると、日本の一人あたり実質賃金は過去30年間にわたり横ばいとなっています。
対してアメリカやイギリスをはじめとする他先進諸国の実質賃金は30年間で2倍以上になっています。
日本で賃金が上がらず他国との賃金格差が顕著になったことで海外出稼ぎをする日本人が増加しているのです。
昔は中国やタイなどの労働者が高い賃金を求めて日本に出稼ぎに来ていた時代がありました。今は逆で日本人が高い給料を求めて海外に出稼ぎに行くようになっています。30年間にわたる賃金停滞により日本人の海外出稼ぎが増加しているのです。
日本の労働環境への不満
日本の労働環境に対する不満も海外出稼ぎ増加要因の一つでしょう。
厚生労働省のデータでは、性別や雇用形態にかかわらず約半数以上の人が「会社や仕事、給料に対して不満がある」と回答しており、不満の要因としては労働時間の長さが多数を占めています。
ttps://www.mhlw.go.jp/toukei/list/170-1/2021/dl/2_06.pdf(厚生労働省PDF)
この様な調査結果から、日本の労働環境に対して何らかの不満を抱えている人が、短時間の労働でより高い賃金を得られる海外に流出していると考えられます。
海外出稼ぎをしている人の間では「同じ仕事でも残業がない」「自分のために使える時間が増えた」など海外での労働時間の短さに対するポジティブな意見が多い印象です。
長時間労働や安い賃金など日本の労働環境に不満を感じる人が多いことが、より良い労働環境で働ける海外に出稼ぎに行く人が増えた要因と言えます。
海外出稼ぎのメリットとデメリット
円安や上がらない賃金、労働環境への不満など様々な理由で海外出稼ぎをする日本人が増えてきたことが分かりました。
次は海外出稼ぎのメリットとデメリットを3つずつ紹介します。
海外出稼ぎのメリット
海外出稼ぎのメリットは収入アップだけではありません。ここでは「収入アップ」以外のメリットを3つ紹介していきます!
1.語学力の向上
語学力の向上は海外出稼ぎの大きなメリットの一つです。海外に住むことで必然的に現地の言葉でコミュニケーションをとる事になるので語学力の向上が見込めます。
筆者もドイツに留学した際に最初は全く分からなかったドイツ語が留学の最後には簡単な会話なら理解できるようになりました。
日本では身につける事が難しい実践的な語学力を身につけられることは海外出稼ぎの大きなメリットと言えます。
2.キャリアアップの機会
日本で働くよりもキャリアアップのチャンスが多い事も海外出稼ぎのメリットの一つです。
日本の年功序列社会と異なり海外では成果主義が主流なので若くても結果を出せば早期での昇進・昇給が見込めます。
また、日本に帰ってきてからも海外就労経験を活かして有利なキャリア形成をする事が可能です。
現地でも帰国後でも、キャリアアップに繋がるチャンスを得られることは海外出稼ぎの大きなメリットと言えます。
3.異文化理解と人脈形成
3つ目のメリットは、異文化理解と人脈形成が出来ることです。
海外に住み、働くことで日本とは全く異なる文化や価値観を体験したり、日本では出会うことの出来なかった人達との人脈を築いたりする事ができます。
自分も留学を通して現地の文化を感じたり、現地の友人を作ったりして視野が広がり、自分自身の人生観を変えるきっかけになったと感じています。
日本とは異なる文化に触れ、様々な人達と交流できることは他では得られない海外出稼ぎの大きなメリットです。
海外出稼ぎのデメリット
ここまで説明してきたメリットを踏まえると海外出稼ぎは非常に魅力的な選択肢に思えます。しかし、海外出稼ぎにはメリットだけでなく当然デメリットも存在します。海外出稼ぎの主なデメリットは次の3つです。
1.言語の壁
海外出稼ぎのデメリットの一つが「言語の壁」です。現地での語学力が不足していると、日常生活でのコミュニケーション障害や希望する仕事に就けない可能性があるなど多くの問題が生じます。
筆者もドイツ留学を始めたてのころは日常生活もままならず非常に苦労しました。もともと語学力に自信がある人や、自信がなくとも必死に勉強して食らいついていくモチベーションのある人でないと海外出稼ぎは困難でしょう。
2.海外生活でのストレス
海外生活で感じるストレスもデメリットの一つです。
海外の環境や文化は日本と大きく異なる事が多く、想像以上のストレスを感じます。筆者の留学先のドイツでは食事や接客態度など日本と異なる文化が多くあり強いストレスを感じました。
環境や文化の違いを受容し、うまく適応していける人でないと海外で生活する事は非常に大きなストレスとなります。
3.移住の手間や費用
移住にかかる手間や費用が大きいのも海外出稼ぎのデメリットの一つでしょう。
海外への移住は皆さんが思っているよりも大変で、ビザ申請や住居の確保、渡航・生活資金の調達など様々な困難が生じます。就労ビザの取得だけでも3ヶ月近くかかることがあるので渡航準備は早めかつ計画的に行いましょう。
海外に行った後の事だけ考えがちですが行く前にも多くの障害があることを認識しておきましょう。
人気の海外出稼ぎ先
海外出稼ぎ先を選ぶ際のポイント
海外出稼ぎをする際にどこに出稼ぎに行くのかはとても大切です。しかし、海外出稼ぎが出来る国や土地は無数にあり、どこに行けば良いのか決められない人も多いと思います。
ここでは、出稼ぎ先を決定する際に意識したいポイントを3つ紹介します。
1.労働環境
まず見ておきたいポイントが労働環境です。
「労働者の権利が保護されているか」「時給が日本で働く場合よりも高いか」など労働に関するデータは必ず確認しておきましょう。
生活を豊かにするために海外に来たのに、日本の労働環境の方が良かった。なんてことにならないように労働環境はしっかりと確認しておきましょう。
2.生活環境
治安や言語などの生活環境もしっかりと確認しておくべきです。
日本は世界的に見ても治安が良い事で知られており町中で身の危険を感じることはまずありませんが、海外では普通に生活するだけでも一苦労な国がたくさんあります。
また、世界では多様な言語の国々があり、マイナーな言語の国では言語を身につけるハードルが高く、仕事にありつけない可能性もあります。
行く国の治安や言語などの生活環境はきちんとチェックしておきましょう。
3.ビザ取得の容易さ
ワーホリビザや留学ビザなど取得しやすいビザがあるかも確認すべきポイントです。ビザの有無によっては滞在期間が短くなったり、就労が認められていなかったりと様々な問題が生じます。
せっかく行ったのにビザがとれずすぐに帰国なんてことにならないようにビザ取得がしやすいかどうかは事前にしっかりと確認しておきましょう。
人気の海外出稼ぎ先
行き先を決める際のポイントは分かったけど、結局どこに行けば良いの?という疑問を抱えている人は多いと思います。
そこで、日本人に人気の海外出稼ぎ先を3つ紹介していきます!
1.オーストラリア
最低賃金:24.1オーストラリアドル(約2442円)
一つ目の国はオーストラリアです。
英語圏で治安も良く、賃金水準の高いオーストラリアは日本人にとって最適な出稼ぎ先の一つです。
ワーホリビザを取得することで最長3年間の滞在が可能であり、農業や観光業など就労機会が豊富なのも特徴的です。
土日祝日は時給が1.5~2倍になるなど、稼ぎたい人には持ってこいの国となっています。
2.ニュージーランド
最低賃金:23.15ニュージーランドドル(約2121円)
次におすすめするのがニュージーランドです。
ニュージーランドは亜熱帯から温帯に属する日本と似た気候の島国で、自然豊かで生活環境が良好です。
英語が苦手な人でも従事できる農業関連の仕事が人気で自然に囲まれながらのんびりと仕事をしたい人におすすめです。
3.カナダ
最低賃金:14カナダドル~19カナダドル(約1559円~2116円)
最後に紹介するのはカナダです。
カナダの最低賃金は州によって異なりますが、安いところでも1600円、高いところでは2000円以上となっています。
緯度の高いカナダならではのリゾートホテルやスキー場でのアルバイトが人気となっています。
アメリカへのアクセスも良く、旅行やレジャーなど楽しみが多いのも魅力の一つですね。
ワーホリ制度と出稼ぎの関係
最後に、ワーホリ制度と出稼ぎの関係について説明していきます。ワーホリとは?といった基本的な疑問から出稼ぎの抱える問題点まで分かりやすく解説していきます。
ワーホリ制度とは?
ワーホリ制度とは、ワーキングホリデー制度の略で、「日本と協定を結んでいる国や地域に一定期間滞在し、その国の文化や生活様式を体験しながら、旅行や就労、就学などをできるビザ制度」のことです。
つまり、異文化体験や理解が主目的であり就労は本来の目的ではありません。
「出稼ぎワーホリ」の現状と問題点
近年、円安や低賃金といった様々な要因からお金を稼ぐために海外に出稼ぎにいく日本人が増えてきました。
そんな中で、本来異文化体験や理解が主目的であるはずのワーホリ制度が就労のために使われているということが問題視されています。
また、「出稼ぎワーホリ」は最低賃金以下での労働や語学力が向上しづらいなど様々な問題を抱えています。
このような出稼ぎワーホリが抱える問題点を理解し、自身の目的やビジョンを明確にした上でワーホリに行くという選択をすることが大切です。
まとめ
今回の記事では海外出稼ぎが日本で増えた要因からそのメリット・デメリットやおすすめの出稼ぎ先など海外出稼ぎに関心のある人にとってタメになる情報を解説しました。
日本で海外出稼ぎが増えた要因としては、
・円安
・上がらない賃金
・労働環境への不満
などが挙げられます。
また、海外出稼ぎをメリット・デメリット両面から見ていきました。海外出稼ぎのメリットとしては
・語学力向上
・キャリアアップ
・異文化理解と人脈形成
などが挙げられます。また、デメリットとしては
・言語の壁
・海外生活でのストレス
・移住の手間や費用
などがありました。
海外出稼ぎ先を選ぶ際には
・労働環境
・生活環境
・ビザ申請の容易さ
などの観点から事前にしっかりとリサーチすることが重要です。
数ある国の中でも特に
・オーストラリア
・ニュージーランド
・カナダ
など賃金が高く住みやすい国が出稼ぎ先として人気を集めています。近年、異文化理解などのワーホリ本来の目的から外れて就労目的での渡航が多く問題視されています。
出稼ぎワーホリの抱える問題点を認識した上で、自分の目的やビジョンなどを明確に定め海外に行くことが求められます。今回の記事が海外で働く事に関心のある人の助けとなれば幸いです。最後までご覧頂きありがとうございました!