日本とワーキングホリデー制度の協定を結んでいる国や地域は多くあります。イギリスやカナダ、ニュージーランドなどの英語圏は人気がありますが、なかでも特に人気があるのがオーストラリアです。気候が過ごしやすいことや、日本と時差が少ないこと、そして何より最低賃金の高さなどが理由です。
オーストラリアのワーキングホリデービザでは、期間の制限(最大17週間=約4ヶ月)があるものの、学校に通うこともできます。しかし、多くの方が働きながら生活をしています。
そこで、今回の記事では、オーストラリアのワーキングホリデーでの仕事について、どのような仕事がワーキングホリデービザでできるのか、オーストラリアのワーホリで人気の仕事、仕事が見つかりにくい理由、仕事が見つからないときの探し方、そして仕事探しをうまく進めるポイントなどをご紹介していきたいと思います。
- オーストラリアのワーホリでできる仕事とは?
- オーストラリアのワーホリで人気の仕事
- オーストラリアのワーホリで仕事が見つかりにくい理由
- オーストラリアのワーホリで仕事が見つからないときの探し方
- オーストラリアのワーホリで仕事探しをうまく進めるポイント
- まとめ
オーストラリアのワーホリでできる仕事とは?
オーストラリアのワーキングホリデービザには、さまざまなルールがあります。滞在期間や最初の入国日などの決まりがありますが、そのなかで、仕事に関するルールもあります。
具体的に仕事探しをする前に、これらのルールをあらかじめしっかりと理解しておくことが大切です。
同一雇用主のもとで6ヶ月を超えて働くことはできない
ワーキングホリデー先の国によってさまざまな就労制限があります。オーストラリアでは、同じ雇用主のもとでは6ヶ月以上働くことは原則としてできません。そのため、6ヶ月を超える前に別の雇用先を見つける必要があります。
ただし、例外があり、政府の認める場合は同じ雇用主のもとで最大12ヶ月働くことができます。たとえば
・ホテル、レストラン、リゾート施設が同じグループでも、異なる敷地内の場合
・独立したフランチャイズで、勤務先が異なる場合
・州・準州の学校・保健医療施設が別の住所にある場合
・同じ組織・事業主の異なる支店や施設などの場合
です。
ワーホリビザの期間を延長したい場合は職種が限られる
オーストラリアのワーキングホリデービザの滞在可能期間は1年間です。しかし、セカンドワーキングホリデービザやサードワーキングホリデービザという制度があり、これらを使えばワーホリビザの期間を延長することができます。
ただし、セカンドワーキングホリデービザは、指定された地域での労働(農業・畜産・酪農・漁業・林業など)に、3ヶ月以上従事することが条件となります。
また、サードワーキングホリデービザも、セカンドワーキングホリデービザで滞在中に、政府指定地域にて最低6ヶ月以上の季節労働に従事していることが条件となります。
オーストラリアのワーホリで人気の仕事
ここからは、オーストラリアのワーホリで人気の仕事をいくつかご紹介していきたいと思います。もちろん以下でご紹介する仕事以外にもありますので、詳しくは求人サイトをチェックしてみてくださいね。
カフェ・レストランでの接客・キッチン
オーストラリアの特に大都市にはたくさんのカフェやレストラン、その他飲食店があります。それらで接客やキッチンの仕事をすることができます。
従業員の入れ替わりも多い業種のため、比較的求人は多くあります。ただし、応募者も多く競争が激しいため、誰でも簡単に職につけるとは限りません。
日本で同じような経験がある方はそれを積極的にアピールしましょう。英語レベルとしては、日常生活に支障がない中上級レベル以上が目安となります。
ファームジョブ
広大な面積を誇るオーストラリアらしい仕事のひとつがファームジョブです。先ほどご紹介したセカンド・サードワーキングホリデービザを取得するためにファームで一定期間働く人も多いです。
高い英語力があまり求められないこと、宿泊や食事も込みで生活費が節約できることなどから人気があります。ただし、体力勝負であること、自然環境に左右されること、なかには悪徳ファームもありますので、注意しましょう。
ツアーガイド・お土産屋さんの販売員
オーストラリアには観光地がたくさんありますので、観光業の仕事も人気です。リゾート地では住み込みの場合もあります。特に海・ビーチ関連の仕事は人気があります。
飲食デリバリー
英語力に自信がない方、できるだけ早く仕事を見つけたい方に特に人気があるのがUber Eatsなどの飲食デリバリーです。また、空いた時間を有効活用できるので、語学学校に通いながら、または他の仕事と掛け持ちしている人も多いです。
デミペア・オーペア
デミペア・オーペアといった子どもに関する仕事も人気があります。デミペアは学校に通いながら、その合間(週に18時間から20時間ほど)に家事や子どもの世話をします。オーペアは週に30時間から40時間ほど家事や子どもの世話をします。
日本食レストラン
英語力にあまり自信がない方などに人気があるのが日本食レストランのホールです。職場は日本語環境ということも多いですが、お客さんはネイティブスピーカーの場合が多いため、働きながら英会話の勉強をすることができます。
オーストラリアのワーホリで仕事が見つかりにくい理由
ワーホリ先として人気のオーストラリアですが、仕事探しに苦労する人も少なくありません。ここからは、オーストラリアのワーホリで仕事が見つかりにくい理由をご紹介します。
仕事ができるレベルまで英語力が達していない
飲食デリバリーやファームジョブ、日本語レストランなど、高い英語力があまり求められない仕事もありますが、「英語がまったく話せない・聞き取れない」という方は仕事探しよりも語学力を上げることに注力した方が良いでしょう。
英語が多少できるという場合でも、仕事で求められるレベルまで達していないと、なかなか採用に至らないケースが多いです。オーストラリアには、世界各国からワーホリにやってきます。同じような非英語圏の国出身の人でも、自分よりも英語力が高ければ、雇用する側としてはそちらを採用するでしょう。
仕事に必要な資格・経験・スキルがほとんどない
日本ではアルバイトの人などに対してイチから丁寧に仕事を教える、ということもありますが、オーストラリアで求められているのは基本的に「即戦力」となる人材です。
そのため、希望する仕事に必要な資格・経験・スキルがほとんどない場合、採用されるのは難しいでしょう。
まずは、自分の過去のアルバイト経験や職歴などに関連する仕事に応募するのをおすすめします。
もし未経験の仕事をどうしてもやってみたいという場合は、応募前に仕事に必要なトレーニングを受けておくのも良いでしょう。たとえば、語学学校によってはバリスタコースなどを設置していることもあります。
渡航前の準備が不足している
「オーストラリアに行ってから準備すればよい」と考えている人は要注意です。たしかに実際に応募する、トレーニングを受けるといったことは現地で行いますが、日本にいるあいだにできることはたくさんあります。
たとえば、どのような求人があるのか調べる、語学力を磨いておくなどです。
条件を絞りすぎている
職探しが上手くいかない理由として、勤務条件を絞りすぎていることが挙げられます。勤務地、勤務時間、仕事内容、福利厚生など、応募先を選ぶ条件は人によってさまざまだと思いますが、「絶対に○○じゃないと嫌だ」とこだわりすぎると、希望にあう求人が見つかりにくくなります。
オーストラリアのワーホリで仕事が見つからないときの探し方
続いて、オーストラリアのワーホリで仕事が見つからないときの探し方をご紹介します。
日本人向けの求人サイトをチェックする
日本人センター(コミュニティー)の掲示板がありますので、まずはそちらをチェックしてみましょう。載っている情報を日本語で見ることができますし、日本人を積極的に受け入れている職場を見つけることができます。
街を歩いて求人の貼り紙を探す
カフェやベーカリーなどの場合、店舗の窓ガラスに求人の貼り紙が貼られていることも多いです。行動範囲を広げて、街を歩いてみましょう。
知り合いに聞いてみる
知り合いから紹介してもらい仕事を見つける方法もメジャーです。雇用主と自分とのあいだに共通の知人がいることで、信頼が築け、スムーズに仕事をゲットできることも少なくありません。
オーストラリアのワーホリで仕事探しをうまく進めるポイント
最後に、オーストラリアのワーホリで仕事探しをうまく進めるポイントをご紹介します。
とにかく語学力を上げる
高い英語力があまり求められない仕事もありますが、やはり語学力を上げておくことに損はありません。語学力を上げれば、より多くの求人情報を得られますし、仕事の幅も広がります。
自分の職歴に関連する仕事を探す
オーストラリアで求められているのは「即戦力」となることです。アルバイトを含めた自分のこれまでの職歴を棚卸しし、少しでも関連する仕事の求人をチェックしてみましょう。
まとめ
いかがでしたか?
今回の記事では、オーストラリアのワーキングホリデーでの仕事についてご紹介してきました。
記事のなかでもご紹介したとおり、オーストラリアはワーキングホリデーの滞在先として、日本人からとても人気がある国です。しかし、簡単に希望の仕事が見つかるという人ばかりではありません。
オーストラリアでのワーキングホリデーを成功に導くためには、前もってしっかりと準備や調査をすることが重要です。ぜひ、この記事でご紹介した内容を参考にしてみてくださいね。
また、ご紹介したオーストラリアでのワーキングホリデーにおける仕事について、「もっと詳しく知りたい」「ネイティブスピーカーの意見を聞いてみたい」と思った方は、ぜひネイティブキャンプのオンライン英会話レッスンを試してみてください!レッスンでは、ネイティブ講師とマンツーマンで話すことができます。
ぜひ、みなさんの英語学習にレッスンをフル活用してくださいね。
◇経歴
新卒入社した会社ではオーストラリア人上司のもと働いた経験があります。
海外クライアントとのメールや電話でのやりとりは日常茶飯事でした。
現在はWebライターのほか、英日翻訳者としても仕事をしています。
◇資格
TOEIC、TOEFL、IELTSなどの受験経験あり
◇留学経験
学生時代、イギリスのハル大学に1か月半語学留学をしました。
◇海外渡航経験
学生時代にイギリス留学を経験したほか、アジアを中心にさまざまな国に旅行に行ったり、フィールドワークをしたりしました。
フィールドワークでは英語を使ってインタビューをした経験もあります。
2019年よりイギリス在住で、現在は毎日英語を使っています。
◇自己紹介
子どものころはアメリカ人の先生の英会話教室に通い、大学ではイギリス留学を経験、新卒入社した会社ではオーストラリア人上司を持つなど、英語とは色々な接点を持ってきました。
英語はもっぱらリーディングが得意で、毎日洋書を読んでいます。大学で経験したイギリス留学では、語学クラスでさまざまな国の留学生と交流しました。また、英語で大学の歴史の講義を受けたり、現地の小学校でのボランティア活動も行いました。
よろしくお願いします!