【2024年】イギリスの物価は高い?日本と比較してみました!

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2021年後半から物価上昇が続く日本。では、イギリスはどうなっているのでしょう?イギリスへの旅行や留学のプランを立てる際、現地の生活費にかかわってくる物価を把握しておくことが重要です。

そこで、この記事ではイギリスの物価について解説します。気になる日本との物価比較、ロンドンなどイギリス国内の都市ごとにどのような違いがあるのかも比べてみましょう。

イギリスの物価は高い?低い?

さて、イギリスの公式通貨の単位はポンド(£)です。英語の発音はパウンドに近くなります。1ポンドであれば、ワンパウンドですね。

ところで物価とは、さまざまな物やサービスに付けられている値段を集計し、全体として捉えたものを指します。シンプルにイギリスの物価は高いの?という疑問は多くの人が持っているでしょう。

イギリスの物価は高い

筆者はイギリス在住19年になりますが、ここ数年、様々な物の価格の上昇を肌にビシビシと感じています。

例えば、500mlのヴァージンオリーブオイルですが、数年前に3ポンド前後で変えたものが現在では8ポンド近くに値上がりしたままが続いています。生活に必須の水道、ガス·電気などの光熱費も然りです。

肌感覚でだけではなく、実際にイギリスの物価は日本と比較して全体的に高めの傾向にあります。そのなかでも、首都ロンドンは特に高く、それは東京と比べて1.5倍程度とも言われています。商品やサービスの価格が高くなる=物価上昇がイギリスでも起こっているのです。

したがって、語学学校や航空券などの留学費用だけでなく滞在費·生活費も含めて予算を考えることを強くおすすめします。

それでは、次になぜイギリスの物価が高くなっているのか、その原因について紹介しましょう。

イギリスの物価が高い理由

経済の話になりますが、物価上昇率とは皆さんもよく聞くインフレーション(インフレ)·インフレ率のことで、物の価格(物価)が継続的に上がることを言います。一般的に、需要が供給を上回れば物価が上がります。逆に下がることはデフレーション(デフレ)ですね。

他にも、スタグレーションやシュリンクフレーションといった用語もあります。

消費者物価指数

消費者物価指数とは、消費者が日常的に購入するサービスや各種の消費の価格がどれくらい変動したかを示す統計指標です。

基準となる年の物価を100とし、その時々の物価を比較し計算した数値であり、日本では総務省統計局が毎月公表しています。消費者物価指数は英語でConsumer Price Index、略してCPIになります。

イギリスの物価はなぜ高い?

2024年第3四半期時点でイギリスの消費者物価指数は134.1、2015年第1四半期と比較すると34.1%もの上昇です。Bank of Englandによると、イギリスにおける3つの大きな経済ショックは以下3つが原因です。

1. コロナウイルスのパンデミック

製品やサービスが大幅に不足し、その後ロックダウンが緩和されると、突然それらに対して需要が急増。これにより価格が上昇しました。

2. ロシアによるウクライナ侵攻

ロシアからのガス供給が大幅に減少しガス価格が上昇、またこの侵攻によって、食品の価格に大きな影響を及ぼしました。

3. 労働者不足

パンデミック後、何千人もが労働力から離脱し、雇用に係るコストが上昇、それらをカバーするために一部の企業は価格を上げました。

このような原因から、イギリスはガスの備蓄が少なく、ガス市場がタイトになったり、雇用の逼迫などの理由などから他国以上に物価が高くなってしまったのです。

良いインフレと悪いインフレがありますが、パンデミックや戦争などによる物価上昇の状態は悪いインフレに当たります。ロシアによるウクライナ侵攻以降は物価が上昇するだけでなく、小麦粉やたまごの品切れ状態が深刻でした。

2024年でも、スーパーのオンラインショッピングではたまごが6個入りしかないということもいまだ起こるときがあります。

参考:Bank of England
https://www.bankofengland.co.uk/explainers/will-inflation-in-the-uk-keep-rising#:~:text=For%20example%2C%20too%20much%20money,driven%20primarily%20by%20higher%20costs.

イギリスと日本の物価比較

少し前の日本への一時帰国で、スーパーでのトマトの高さに目が飛び出ました。2つのトマト入りが780円!同じようなサイズのバラ売りのトマトがイギリスでは1ポンドしません。

こうみてみると、モノによってはイギリスより日本のほうが価格が高いということもあります。

次で、イギリスと日本の物価比較をしてみましょう。

ポンドと円の為替レート

と、物価の比較をする前に、現在のポンド·円間の為替のレートに注目してみます。ウェブサイトによって多少の差がありますが、ここではOandaを使用します。

1ポンド=194.782円

ここのところポンドに対して円が安い傾向が継続しています。少し前には1ポンド=200円を突破した時期もありました。

したがって、日本円を使ってイギリスに留学をしたり、旅行の際の現地で何かを購入する際にはこの円安を計算に入れることが必須です。

イギリスと日本の物価比較

さて、ここからは日本で払っているものをイギリスで買う場合にどのような物価の違いがあるのか紹介します。本記事では、様々な国や都市の生活費を知るためのNUMBEOというデータベースから一部お届けしましょう。

※比較するためにイギリスの価格も円で表示します。

・カプチーノ(1杯)
イギリス641円 - 日本464円
・リーズナブルな外食
イギリス2,920円 - 日本1,000円
・マクドナルド·マックミール
イギリス1,400円 - 日本800円
・パン(500g)
イギリス240円 - 日本227円
・たまご(12個)
イギリス574円 - 日本320円
・ミルク(1リットル)
イギリス242円 - 日本219円
・ガソリン(1リットル)
イギリス286円 - 日本171円
・電車片道チケット
イギリス409円 - 日本220円
・Nikeスニーカー
イギリス14,505円 - 日本8,753円

さらに、都心部の1ベッドルーム家賃がイギリスでは233,020円、日本では125,536円、そして月給はイギリス474,970円のところ日本では318,968円という違いもあります。家賃はもちろんロンドンと郊外や地方ではかなり違いますし、月給も然りです。

この比較では一部イギリスのほうが安いアイテムもあるものの、イギリスのほうが物価が全般的に高いということをご理解いただけたのではないでしょうか?

筆者も一時帰国で、例えばしっかりとしたランチを800円程度でいただけることを考えるとき、現在の為替レートでは約4ポンド、これではカフェでラテを一杯飲むだけの値段なんですね。このようにイギリス=日本間には物価の差が確実にあり、イギリスの物価のほうが高いということをぜひ押さえましょう。

参考:NUMBEO
https://www.numbeo.com/cost-of-living/compare_cities.jsp?country1=United+Kingdom&city1=London&country2=Japan&city2=Tokyo&displayCurrency=JPY

イギリス国内で物価が高い都市·安い都市

日本でも東京とその他の都市で違いがあるように、イギリス国内でも物価の高い都市、比較的安い都市が存在します。そこで、どの都市が高く、反対に安いのかイギリスの事情を紹介しましょう。

イギリスで物価が高い都市

なんと言っても、イギリスの首都ロンドンの物価が国内で一番高くなります。日本と比べるというよりも、ロンドンは世界でも物価が高い都市として有名です。高いという意味は家賃やホテル代、飲食費、交通費や生活費などが含まれます。

例えば、ロンドン市内で一般的なホテルに宿泊すれば一晩158ポンド(約31,000円)ほどかかります。ロンドン市内は地下鉄とバスが便利ですが、これらも高いと言われていますし、ロンドン名物ブラックキャブにおいては、初乗り3.2ポンド(約623円)です。

さらに、ロンドン市内を車で通行するだけで、排ガスの「超低排出ゾーンULEZ」ということで排ガスの多い車には通行料が設けられています。

しかし、物価高を超える魅力があるのもロンドンであることも間違いありません。ロンドンの移動方法については次でお得な情報をお伝えしましょう。

物価が高い都市ダントツはロンドンですが、ここでは2024年時点で生活するのに物価が高いイギリスの都市にランキングしている2位~8位までみてみます。

2位 ブリストル
3位 ブライトン
4位 セント·オールバンズ
5位 オックスフォード
6位 ケンブリッジ
7位 ウィンチェスター
8位 エジンバラ

2位ブリストルは大学のある都市、そこから程近いところに街全体が世界遺産である美しいバース、そしてバース大学があります。

また、オックスフォード·ケンブリッジ·エジンバラも大学都市です。学生たちは物価の高い都市でやりくりを頑張っていますが、旅行ではなく、イギリスの大学を考えている方は安全面そして物価高もご考慮されるとよいでしょう。

参考:uhomes.com
https://en.uhomes.com/blog/the-most-expensive-places-to-live-in-the-uk

イギリスで物価が安い都市

イギリス、特にイングランドでは北に行くほど物価が比較的安いと言われています。イギリスで物価が安い都市もuhomes.comのウェブサイトから紹介しましょう。

1位 ダラム
2位 ベルファスト
3位 ニューカッスル
4位 スターリング
5位 ランカスター
6位 カーディフ
7位 ダンディー
8位 ハル

ビートルズやフットボールチームで有名なリバプールは11位、マンチェスターは13位に入っています。

参考:uhomes.com
https://en.uhomes.com/blog/cheapest-places-to-live-in-uk

例えば、平均的家賃は1位ダラムで568ポンド、これがロンドンでは平均家賃が2,264ポンドですのでイギリスも都市によって物価がかなり違うことが分かります。

イギリス滞在を低予算でおさえるコツ

物価の高いイギリス、首都ロンドン。それでも訪れたいという人は世界中にいます。最後に、イギリス滞在を低予算で抑えるコツをお届けしましょう。

イギリスを低予算で - 宿泊編

ホテルはホスピタリーも素晴らしく、便利な位置にあったりしますが、低予算にするにはB&Bを利用します。B&BとはBed & Breakfastの略で、朝食付きでリーズナブルに泊まることができます。イギリスらしい雰囲気を味わいながら、オーナーとの英会話も楽しめるでしょう。

イギリスを低予算で - 交通編

日本のPASMOやSuicaなど交通系ICのロンドンバージョンがOyster card(オイスターカード)です。ロンドンをメインに過ごす場合にはぜひ利用しましょう。その理由は、Daily Capという、1日に引かれる運賃最高金額の設定があるためです。

それ以上コストがかからなければ安心して移動できますね。なお、イギリスにはオフピークという時間帯があり、その時間で移動するとピーク時よりも安くなります。オフピークは平日9:30-16:00/19:00以降、プラス週末と祝日です。

ちなみに、ロンドンは東京の半分程度の大きさであり、地下鉄を使わずにテムズ川沿いを散策して歩くのも大変おすすめです。

イギリスを低予算で - 買い物編

イギリスにはBuy One Get One Free(BOGOF)という値引きサービスがあります。一つ買ったらもうひとつ無料という意味なので、一つあたりが半額になるという計算です。

2022年4月から健康を考慮し消費者が買いすぎをしないために、一部糖分の高い食品にはこのサービスが使えなくなりました。それでも紅茶から生鮮食料品や飲料、そして衣料品まで多くのアイテムがこの売り方をしています。

その他には3 for 2というものがあり、文字どおり3商品を2つ分の値段で買えるという値引きになります。これらを狙うと買い物の合計金額を抑えることができます。

イギリスを低予算で - 観光編

日本と比べ、イギリスで圧倒的に低予算でできることが美術館、博物館巡り、何軒訪れてもほぼ無料です。

例えばロンドンには大英博物館、ナショナルギャラリー、テートモダンやロンドン自然史博物館などなど、膨大なマスターピースが所蔵されている美術館、博物館が多くありますが、それらはほぼ無料です。

館内のところどころに寄付のための箱が置いてありますので、気持ちばかりの金額を寄付することをおすすめしますが、それにしてもかなりおすすめの観光です。休憩をしたい場合には併設のカフェが美しく、これもおすすめです。

まとめ

この記事ではイギリスの物価について解説、一部を除き全般的にイギリスは高いということが分かりました。

しかし、本場の英語、イギリスの歴史、これらに直接触れ、パブではカウンターでドリンクを待っている間に隣の外国人と一言二言言葉を交わしてコミュニケーションを楽しむなど、他の国では味わえない文化が数えきれないほどあります。

イギリスの物価を理解した上で、計画作りにもぜひ役立ててください。

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