高校留学をすると決めたけれど、どの国に留学するか迷っているという人もいるのではないでしょうか。
本記事では、高校留学を考えている方に向けて高校生の留学におすすめの国と理由について解説します。
また、留学費用を抑える方法・奨学金情報・留学期間とプランの選び方・メリットやデメリットも合わせて解説するのでぜひ参考にしてみてください。
高校生の留学、目的別おすすめ国は
さまざまな国の中から留学先を決めるとき、以下を考慮することが必要です。
・目的を達成するために必要な期間はどれくらいか
・目的や期間が予算に合っているか
留学する目的を明確にしておくことで目標を持って生活を送ることができ、有意義な経験となるでしょう。
仮に短い留学期間で語学力の向上を目的にしてしまうと、目的を達成できない場合があるため、目的と期間をしっかり考えてから留学することが大切です。
高校生留学で自分の目的を達成するために、目的別のおすすめな国を紹介していきます。
高校留学とは?
高校留学とは、高校生で海外に留学をすることです。
高校生は、柔軟性・順応性が高いので他言語を学ぶことや異文化交流の中で国際的な視野を広げやすい時期です。
高校生が留学できる期間は留学のプログラムにより異なります。
短期留学・長期留学・交換留学などがあり、1カ月程度~1年以上と幅広い期間の中から自分に合った期間を選択します。
留学に必要な英語力・学力は、滞在先の国や留学プログラムによるので、事前に確認しましょう。
【目的別】高校生の留学におすすめの国
高校生の留学におすすめの国を目的別に紹介します。
美しい自然に囲まれた治安の良い地域で学習したい|カナダ
カナダの短期留学は大自然を満喫しながら英語を学習したい留学生に選ばれています。
主な留学先はトロントやバンクーバーです。
カナダは治安が良いことで有名で、フレンドリーな国民性も高校生の留学に人気の理由です。
滞在期間が6カ月以内であれば学生ビザの取得が不要であることからも短期留学におすすめです。
人気の留学先で多様な文化に触れてみたい|アメリカ
アメリカの短期留学は多様な文化を経験したい、観光やアクティビティも楽しみたいという留学生に人気です。
留学する地域はロサンゼルス・ニューヨーク・シアトル・ハワイなどです。
アメリカは多様な民族・文化が集まった国なので留学を通して多様性を学ぶことができるでしょう。
多彩な留学プログラムの中から自分の興味関心に合わせた学習ができるのも人気の理由です。
長期留学・大学進学をしたい方にもお試し留学としてアメリカ短期留学がおすすめです。
大自然と固有の動物・治安の良い地域に留学したい|オーストラリア
オーストラリアへの短期留学は美しい自然・教育水準の高さ・日本との時差が少ないことから高校留学に人気です。
オーストラリアでは、シドニー・ブリスベン・パースなどへの留学できます。
オーストラリアにはコアラやツリーカンガルーなどの固有種が存在し、動物愛護に興味のある学生のための留学プログラムもあります。
また、教育水準の高さは世界的にも知られており留学生へのサポートも手厚いのが特徴です。
日本とシドニーの時差は、日本が1時間遅れなので、日本が午前10時の場合、シドニーは午前11時になります。
他の国と比べて時差が少ないので短期間の留学でも時差ボケによる体調の変化が少なく、連絡も取りやすいため安心です。
滞在期間が3カ月以内であれば学生ビザの取得が不要なので短期留学に選ばれています。
格安留学をかなえたい|フィジー
フィジーは格安で留学をしたい人におすすめの国です。
1年間の留学費用は生活費や学費を含めて約100万~150万円と欧米諸国の約200~600万円と比較して格安での留学ができます。
渡航費や海外保険料・お小遣いなどは別途でかかりますが先進国と比較しても物価が安価なので費用が抑えられるでしょう。
また、フィジーは1年中温暖な気候で過ごしやすく、自然豊かな国です。
治安が良いことや親しみやすい国民性からも多くの高校生に選ばれています。
親しみやすい人々や大自然に囲まれ、費用を抑えた留学したいという人におすすめの国です。
高校の留学費用を抑える方法
留学費用を抑える方法について解説します。
国ごとの費用の目安を知る
留学する国ごとに費用は異なります。
国ごとの年間費用の目安は以下の通りです。
留学国 | 費用の目安(年間) |
オーストラリア | 約200~450万円 |
ニュージーランド | 約230~340万円 |
カナダ | 約200~450万円 |
アメリカ | 約200~600万円 |
イギリス | 約300~600万円 |
アイルランド | 約150~400万円 |
ハワイ | 約300~500万円 |
フィリピン | 約125~250万円 |
フィジー | 約120~250万円 |
ノルウェー | 約160~500万円 |
国ごとの費用の目安を確認しておくといいでしょう。
留学方法を比較する
留学で費用を抑えるためには留学方法の比較が大切です。
留学方法は大きく分けて2つあります。
・私費留学
交換留学では学費や滞在費が免除されるため留学費を大幅に抑えることができます。
一方、私費留学には短期・長期留学(正規留学)があり、期間によって金額が異なりますが交換留学と比べて費用が高くなる傾向にあります。
ただ、私費留学でも条件によっては奨学金を利用できるので事前に確認するとよいでしょう。
同じ期間の留学でも、金額が異なることから目的や予算に合わせて留学の種類を知っておく必要があります。
滞在方法を検討する
滞在方法を検討することで留学費用を抑えられます。
滞在方法にはホームステイ・寮・アパート(シェアハウス)などがあります。
滞在方法 | 費用の特徴・目安 |
ホームステイ |
・ホストファミリーと一緒に暮らす ・滞在費に部屋代・食費(1日2・3食付など)・光熱費・水道代が含まれる ・私費留学の場合は1か月約15~20万円 ・交換留学の場合は滞在費は無料 |
学生寮(私立の高校) |
・公立高校の場合は学生寮がないこともある ・個室や2~3人部屋の場合もある ・滞在費に学費・部屋代・食費(1日3食)などが含まれる ・費用の目安は1年度、約400~800万円 |
アパート(シェアハウス) |
・個室や2~3人部屋でも費用が異なる ・食費・通信費・日用品費などが別途かかる ・家賃の目安は1か月約5~20万円 |
なかでもホームステイは他の滞在方法と比べて費用が安く、現地の言語や文化を学べる人気の滞在方法です。
自分の予算に合わせた滞在方法を検討しましょう。
物価の安い国や都市を選ぶ
留学費用を抑えるためには物価の安い国や都市を選ぶことが重要です。
物価の安い留学国にはフィジー・マルタ・フィリピンがあり、欧米留学と比較すると費用を半分ほどに抑えることができます。
欧米留学の費用は1カ月約30〜70万円ですが、物価の安い国であれば1カ月約20万円〜40万円です。
人気の留学先や大都市への留学は物価やホームステイの費用が高くなりやすいため、留学費用を抑えたい方は物価の安い地域を選びましょう。
奨学金・助成金情報
高校留学の費用を抑えたいという方は奨学金・助成金の制度の利用を検討しましょう。
奨学金の種類も「給付型」「貸付型」があり、応募条件もさまざまです。
以下は、高校生でも利用できる主な奨学金です。
留学期間 | 高校生でも利用できる奨学金 |
私費留学(短期・長期) |
・トビタテ!留学JAPAN日本代表プログラム【高校生コース】 ・各自治体の奨学金制度 |
私費留学(3カ月以上の中・長期) |
・EILサポーター奨学金 ・リクルートスカラーシップ(器楽・スポーツ・アート・学術部門) ・各自治体の奨学金制度 |
交換留学 |
・ロータリークラブ青少年交換プログラム ・AFS年間派遣プログラム |
進学留学(海外の大学進学が目的) |
・日本学生支援機構 海外留学支援制度(学部学位取得型)(※付与型・貸付型あり) ・IELTS奨学金 |
返済不要の奨学金や各自治体ごとの奨学金もあるので対象を確認しましょう。
留学の期間とプランの選び方
短期留学・長期留学・交換留学など留学期間に合わせたプランの選び方を紹介します。
短期留学(春休み・夏休み)
短期留学とは、日本の高校に在学しながら長期休みを利用して参加できる海外留学です。
短い期間での留学となるため、主な目的は「海外の文化を体験すること」になるでしょう。
春休みや夏休みでの留学のため、長期留学に行く前の「お試し留学」として参加する人もいます。
短期留学のプランは語学研修のほかに観光・交流などのアクティビティも含まれる場合が多く、国や地域・留学する時期によってさまざまです。
例として、短期留学のプログラムは以下があります。
・本場のイギリス英語学習/歴史的建造物の街並みを観光
・オーストラリア語学研修/世界遺産を巡る
・シリコンバレーで語学研修/現地の学生と交流
はじめての留学や海外の文化を経験してみたいという方は短期留学がおすすめです。
長期留学(高校正規留学)
長期留学(高校正規留学)とは、海外の高校で単位を取得・卒業を目的とした留学のことです。
高校の正規留学の期間は約2〜4年間と長期にわたり、費用も高額になります。
現地の高校に通い、単位を取得するため高度な言語力を身に付けることができます。
長期間日本を離れて海外で生活をするため自立心を養い、精神的にも大きく成長ができる可能性があります。
確実な語学力の向上や海外の高校卒業資格を取得したい人は長期留学がおすすめです。
高校交換留学
高校交換留学とは、日本の高校に在学しながら約1年間、海外へ異文化理解を目的として留学をすることです。
派遣先の国のホストファミリーはボランティアとして高校留学生を受け入れ、約1年間の滞在を支えてくれます。
留学生は日本の代表として現地の高校に授業料免除で通いながら、文化の違いや異文化の理解を促進することを目的として生活をします。
私費留学である短期・長期留学との違いは、留学期間が約10カ月(1年間)と決まっており、延長できないことです。
交換留学には学業成績や出席日数などの応募資格・条件があるため交換留学プログラムの詳細を事前に確認しましょう。
高校留学のプランの選び方
高校留学のプランの選び方を紹介します。
留学先やプログラムの種類は留学エージェントによってもさまざまです。
プランを選ぶときは以下を参考にしてみましょう。
・留学したい国はどこか
・留学の予算はいくらか
・留学の期間はどのくらいか
・目標とする語学力のレベルはどの程度か
利用する奨学金制度・助成金、または留学エージェントによって留学先や期間が決められていることもあります。
短期留学を選ぶ人の中には、短期間の入国にビザ取得の必要がないことからカナダやニュージーランドのプランを選ぶ人もいます。
留学の目的や自分の予算に沿って国や地域・プランを選択すると良いでしょう。
高校生の留学に関するメリット、デメリット
高校留学のメリット・デメリットを紹介します。
留学で得られる3つのメリット
高校留学で得られるメリットを3つ紹介します。
メリット1.学習力が高い時期に言語力を伸ばせる
高校生という適応能力や学習力が高い時期に言語力を伸ばせます。
長期間の留学では現地の高校に通い、現地の言葉で勉強をします。
学習力の高い時期に、現地の言葉に触れ・実践する機会が増えることで正しい発音・フレーズなどを身に着けられるでしょう。
短期留学においても学習のモチベーション向上や、外国語を話す抵抗が減らせます。
高校生のうちに留学先の言語を学べるのがメリットです。
メリット2.自立心が身につき自信になる
高校生で留学するメリットとして、自立心が身につくことが挙げられます。
ホームステイをする場合でも身の回りのことは自分で行うので、問題解決をする機会に遭遇するでしょう。
高校生のうちに親元を離れ、海外で生活をすることで自己判断能力や自立心が養われます。
留学を終えて日本に帰国した時、「やり遂げた!」という自信につながるでしょう。
メリット3.将来の選択肢を広げられる
高校在学中に留学することで、将来の選択肢を広げられるでしょう。
留学により、現地でしか身に着かない言語力の習得やグローバルな視野が得られる可能性があります。
長期留学のメリットは以下があります。
・卒業した国の大学進学がしやすくなる
・2年以上の留学経験とIELTSスコア向上で日本の名門大学の進学にも有利になる可能性がある
海外の高校を卒業して日本の大学に帰国生入試を予定している人は、応募条件があるため事前に確認するようにしましょう。
国際的に活躍をしたい人や海外大学を希望している人など将来の選択肢を増やしたい人には高校留学がおすすめです。
注意すべき3つのデメリット
高校留学には注意すべきデメリットもあるので3つ紹介します。
デメリット1.日本の高校に通うより費用が高い
デメリットとして日本の高校に通うよりも費用が高くなることがあります。
高校留学の費用は国や地域によって変動はあるものの渡航費・滞在費・学費などを含めると1年間で約200〜600万円ほどかかることがあります。
留学の目的やプログラムによっても費用が異なるため予算に合わせたプランを決めことが大切です。
金銭的な理由で留学を悩んでいる人は、奨学金制度や助成金の援助を受けることで費用を抑えられるため事前に確認してみましょう。
デメリット2.ホームシックになる可能性がある
高校留学は住み慣れた地域・家族・友人と離れて生活するため孤独を感じてホームシックになる可能性があります。
ホームシックとは、故郷と離れて暮らす中で家族や友人が恋しくなり、帰りたい・寂しいと憂鬱な気持ちになることです。
ホームシックになる時期や程度は個人差があるため、ホームシックにならない人もいます。
ホームシックの対策として、以下があります。
・現地の友人やホストファミリーと一緒に過ごす
・週末にもスケジュールをいれる
・現地でしか経験できない文化や交流を楽しむ
・買い物や観光地を訪れるなど楽しい経験をする
勉強や交流など現地でしかできないことを経験する中で海外の環境に慣れ、留学を通して自立心を養うことができるでしょう。
デメリット3.日本の勉強が遅れる・大学受験の時期とタイミングが合わない
高校留学の時期や期間によって、日本の勉強が遅れる・大学受験のタイミングが合わない可能性があります。
日本の高校に在籍しながら長期留学をする場合、海外と日本の勉強の進み方が異なるため大学の受験勉強に支障をきたします。
また、日本の学校は通常3月に卒業ですが、海外では国によって時期が違うこともあるので注意が必要です。
留学前から帰国後の進路・受験時期・志望する大学の受験科目などを把握しておくことが大切です。
まとめ
高校生の留学におすすめの国やその理由・留学費用の抑え方を紹介しました。
高校生の留学には短期・長期留学、交換留学など方法もさまざまで、留学することのメリット・デメリットもあります。
留学の期間やプランを選ぶ時も留学の目的・予算に合わせてプログラムを比較するようにしましょう。
自分の目的に合った国やプランを選び、「留学に行ってよかった!」と思えるように、ぜひ参考にしてみてください。
◇経歴
・高校留学を目指して英語科のある高校に進学し、英語中心の生活を送る。
・高校2年生で交換留学プログラムでアメリカ長期留学を経験。
・留学先で出会った彼(夫)と7年間の国際恋愛を経て結婚。
・夫はアメリカ人で日本語が話せないので英語中心の会話。
・現在、アメリカ移住に向けて準備中。
◇資格
・英検準2級
◇留学経験
・アメリカ合衆国ノースダコタ州、10か月、レッド・リバー高校
◇海外渡航経験
・中学2年生で初めての海外旅行でハワイ・グアムに行く
・高校2年生で10か月間のアメリカ留学
・アメリカ人彼氏に会うため、毎年、最短2週間、最長2か月間の渡米
(コロナ禍は2年間は渡米していません。)
・現在、アメリカ移住の準備中
◇自己紹介
普段は翻訳などの仕事をしていますが、Webライターとしても活動しています。
興味の幅が広く、様々なテーマで記事を書いています。
皆様にとってわかりやすく面白い記事を書けるよう頑張ります。
よろしくお願いいたします。