「複数の情報をまとめる必要がある。」
「ミーティングの取りまとめをありがとうございます。」
「今回のプレゼンの内容をまとめると・・・」
こんな風に、ビジネスの場面では「まとめ」という言葉を頻繁に使います。「まとめ」はとても便利な言葉ですが、英語ではどう表現すればいいのでしょうか。便利な日本語に限って、適切な英語表現をみつけるのが難しかったりしますよね。
しかも英語では、まとめる対象によって単語が変わるので要注意。それぞれのニュアンスに適した表現が複数あるので、日本語のように1つの表現を使い回せません。
だからこそ、様々な表現の意味と例文を把握すれば、ビジネスの場面でもスマートな表現が可能です。というわけで今回は、ビジネス場面での「まとめ」の英語表現を徹底解説します!
まとめの英語表現
「まとめ」を英語で表現するとき、まとめる対象によって表現を使い分けます。
・物のまとめ
資料や情報、原材料などを集める
・内容のまとめ
会議やプレゼン・メールの内容・結論を要約する
・人&イベントのまとめ
会議・イベントなどを調整する・とりまとめる
ここからは、各ニュアンスに合うまとめの表現を品詞ごとに紹介します。
名詞の「まとめ」
まとめを意味する英語の名詞表現を5つ紹介します。
・物のまとめ:collection
・内容のまとめ:summary, outline, overview
・人&イベントのまとめ:coordination
Collection (コレクション)
物のまとめはcollectionを用います。
定義「集めること、収集、回収、~の一式」
発音で「コレ」の部分を[r]で発音しないように注意が必要。ビジネスでは、資料などの有形物はもちろんですが、情報やデータのまとめとしても使えます。
collection of the document files「文書ファイルの一式」
collection of information/date「情報/データ収集」
Summary (サマリー)
定義「要約、要旨、概要」
内容をまとめたものについてはsummaryを使います。
I'd like you to give us a summary of the meeting.
会議をまとめたものをください。= 会議の概要を教えてください。
summaryはビジネスの場面ではよく使われるので、使いこなせると良いですね。また、summaryと似た意味の名詞は、ほかにもoutlineとoverviewがあります。
Outline
定義「〔物事の〕概要、概略、大まかな内容、大筋」
Here is an outline of our proposal for your company.
こちらが御社へのご提案内容のまとめです。
Overview
定義「要約、要旨」
I will provide an overview of the project at the beginning of the meeting.
会議の最初に、プロジェクト内容のまとめ(概要)を説明します。
Coordination (コーディネイション)
会議やイベント開催でスケジュールなどを調整するとき、日本語で「とりまとめ」と表現しますよね。そんなときに、上述のcollectionは使えません。「とりまとめ」はただ人や物を集めるのではなく、調整という意味合いがあるので、例えば以下のような場面では、「調整」を意味するcoordinationを用いたほうがベター。
Thank you for all your coordination for next week's meeting.
来週の会議の準備で、色々と調整してくれてありがとう。
動詞の「まとめ」
次に、動詞「まとめる」の英語表現を6つ紹介します。
・物をまとめる:collect, gather, bundle, compile
・内容をまとめる:summarize
・人&イベントをまとめる:coordinate
ものをまとめる ― Collect(コレクト)
先述の名詞の項目でご紹介したcollectionの動詞形です。
定義「①〔あちこちの場所から~を〕集める、まとめる ②〔同じ種類のものを〕収集する」
He collected all the documents for the meeting.
彼は会議に必要な書類をすべて集めた。
collect以外にも、類語としてgather, bundle, compileがあります。
Gather(ギャダー *thの発音注意)
定義「〔物などを〕寄せ集める、収集する」
物だけでなく、人や情報などを一箇所に集めるイメージなので、以下の例文のように「考えをまとめる」という表現が可能です。
Please give me a moment to gather my thoughts.
考えをまとめる時間をください。
Bundle(バンドゥル)
定義「〔複数の物を〕束にする、束ねる、包む、くくる 〔荷物を〕まとめる」
She bundled up all the old documents.
彼女は古い文書をすべて束ねた。
Compile(クンパーイル)
定義「〔資料などを〕集める 〔資料をまとめて書物を〕編集する」
He compiled a list of potential clients.
彼は潜在顧客のリストをまとめた。
話をまとめる ― Summarize (サマライズ)
定義「話・記事・演説などを〕要約する、かいつまんで言う、集約する、〔複雑な内容を〕簡単に言う、〔話を〕(取り)まとめる」
Let me summarize what we have discussed.
私たちが議論したことをまとめさせてください。
summarizeの類語は以下の通りです。
Sum up (サマップ)
定義「①合計する、総計する ②要約する、まとめる、総括する、概括する」
数値の合計でよく使われますが、「要約する」「話をまとめる」という意味で使われる動詞表現です。
Let me sum up the key points of this proposal.
この提案の重要な点をまとめさせてください。
Conclude (クンクルードゥ)
定義「①~と結論を出す[下す]、結論としては~である、~と判断を下す、~と断定する、~と推論する、~に結末をつける、~を決定する ②〔話を〕結ぶ ③〔~を〕完結する、終える、無事に済ませる、完了する、終了する、終結させる」
会議やプレゼンの終わりに「結論を出して話をまとめる」というニュアンスでconcludeを使うと良いでしょう。
We can conclude that our new marketing strategy has been successful.
結論として、私たちの新しいマーケティング戦略は成功しています。
人やイベントをまとめる ― Coordinate (コーディネイト)
定義「①〔多くの人が関与するものを〕統合する、まとめる ②〔同じ種類のものを〕まとめる、整理する」
名詞「とりまとめ」で先述した英語表現coordinationの動詞形です。
She is coordinating the new employee welcome party for this Friday.
彼女が今度の金曜の新人歓迎会を取りまとめてくれている。
要約の「まとめ」
日本語でも英語でも、会議、商談、プレゼン、報告書の終わりに、要点や結論をまとめることが多いですよね。そこで最後に「話をまとめると・・・」「要するに」のように、話のまとめを切り出す英語表現を5つ紹介します。
【to+動詞】「まとめると~」3つの表現
話のまとめを切り出したいときに一番簡単な表現方法が、上記で取り上げた動詞【summarize, sum up, conclude】の不定詞形(to+動詞原型)です。
●to summarize, to sum up
要約としての話のまとめを切り出す表現「まとめると、要約すると」
●to conclude
話の結論としてのまとめを切り出す表現「まとめると、結論として」
ネイティブも使う!こなれた英語表現
最後に覚えればぐっとネイティブに近づける、話のまとめ表現を2つシェアします。ぜひ会話の場面などで使ってみてください。
In short (イン ショート)
定義「要するに、手短に言えば」
In short, we need to increase our sales by 10% this year.
話をまとめると、今年は売り上げを10%増加させる必要がある。
In a nutshell (イナ ナッシェル)
定義「一言で簡潔に・簡単に言えば」
直訳だと「ナッツの殻の中」ですが、「ナッツの殻のように非常に小さくまとめる」という比喩的な言い回しです。
In a nutshell, we need to focus on improving customer satisfaction.
要するに、私たちは顧客満足度の向上に集中する必要があります。
まとめ
日本語だと「まとめ」のひと言で済みますが、英語ではまとめる対象によって、表現の使い分けが必要だとお分かりいただけたでしょうか。たくさんあるので、混乱しがちなあなたへアドバイス!
まずは、まとめる内容ごとに、1つずつ語彙と例文を覚えることからスタートしましょう。
そして、もう一つ大切なアドバイス!この記事を読んで学ぶだけでは使えるようにはなりません。英語のまとめを学習したら、次は会話でのアウトプットが不可欠です!
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I took a Bachelor of Science degree in Mathematics where my problem-solving and critical-thinking skills were honed. I have worked as a trainer in a government office, which has helped me to develop my communication and intrapersonal skills. My hobbies are reading, listening to music, and cooking. After joining NativeCamp, I acquired 2 years of teaching experience. Currently, I am involved in content production in the Editing Department.