【気を付けて】"Tell me about it"の意味

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皆さん、こんにちは。今日のテーマは、"Tell me about it" の意味についての解説です。

既に英語を学習されている皆さんにとっては、「なぜこんな簡単なフレーズをテーマに!?」と思われるかもしれません。しかしながら、この英語のフレーズは理解と使い方に少し注意が必要なんです!

さて、ネイティブスピーカーは日常会話でこの Tell me about itをいったいどのような意味で使っているのでしょうか。早速、例文とともに説明していきたいと思います。

Tell me about it の意味

このtell me about itは、直訳すると「それについて教えて」と言う意味になります。しかし、ここで注意が必要です。

実はネイティブスピーカーは、このような意味でTell me about itを使っていないことがあります。これはイディオムと呼ばれる英語表現で、本来の英語の単語の意味とは違う、特定の意味を持って使われます。

Tell me about itは、「私も同じだよ」「私も同じ経験をしたことがあるよ」から、「tell me about it=(気持ちが)わかる、それな」というニュアンスの同意や共感を表す英語表現になるのです。

例えば、クラスメイトにいつも嫌味を言うような人がいて、「彼/彼女の言い方はちょっとイラッとするよね」と友人に言われたときの「わかるわかる〜、あれはほんとにイラッとするよね」というような同意を表す気持ち。

国際線で荷物の超過料金を支払う羽目になって、「ほんのちょっとの超過だったのに払わなきゃいけないなんて!」と言う話を聞いて「わかる〜!一緒一緒。私も同じ気持ちだった!」と、似たような経験をしたので理解できる気持ちを伝えるようなときに使う、共感を表す気持ち。

長期休暇を終えて仕事が始まった日、「しばらく夜更かししていたから、早起きが辛いんだよね」と話す同僚に「わかるわかる、その気持ち!私も全く同じなの」と、私も同じ状況だと伝えたいとき。

Tell me about it はそのような場面で使える、同意や共感を表す英語表現なのです。

Tell me about it の使い方

例:tell me about it それな

A:I really don't like how Mike laughs like I am an idiot.

(マイクがいつもバカにしたように笑うのってすごく嫌なんだけど。)

B:Tell me about it!

(わかるわかる〜。それな、本当に!)

例:tell me about it 共感

A:I had saved up all my points at the supermarket, but they had already expired when I wanted to use them…

(せっかくスーパーマーケットでポイント貯めたのに、使おうと思ったら既に期限が切れてたの…。)

B:Tell me about it!

(あるある〜。 私も同じことあったよ!)

例:tell me about it 同意

A:I think there have been too many tests lately.

(最近テストが多すぎるよね?)

B:Tell me about it!

(本当にそうだよね!)

「同意」を表すフレーズ

日本語にも同意を表す表現が色々あるように、英語にも同意を表すさまざまな表現があります。友人との会話で使えるカジュアルなフレーズから、フォーマルなシーンでも使える丁寧な表現まで、さまざまな同意の仕方をお伝えします。

まずは定番の"agree"から学んでいきましょう。

仕事、日常会話、どのシーンでも使える「agree」

相手の意見に同意、共感を表す定番の表現です。「私もそう思う」という丁寧な同意や理解を表すときだけでなく、相槌を打つようなニュアンスで「うんうんわかるよ。そうだよね」と言う時にも使えます。completelyやentirelyを使って、「完全に同意するよ」という言い方もよく使われています。

I completely agree with you.

I entirely agree with you.

(完全に同意するよ。)

A:The expected budget for the school sports festival this year will be $500.

(今年の学校のスポーツフェスティバルの予算は500ドルとなる予定です。)

B:I agree with it.

(それに同意します。)

友人との日常会話で使う「You can say that again!」

このフレーズは友人とのカジュアルな日常会話の中で、相手の意見に完全に同意する時に使うイディオムです。「全く同感!絶対にそう!」というような時に使います。

例えば、留学先で友人が「暑いのにクーラーも壊れるし窓も開かないなんて、まさに地獄だよね」と言ったとき、「本当に絶対にそうだよね、全く同感!」と言いたいとき、「You can say that again!」と使えます。カジュアルな表現であり、仕事などのシーンでは使わない表現なのでご注意ください。

A:Don't you think daylight saving time is complicated and unnecessary?

(サマータイムってややこしくて、要らないと思わない?)

B:You can say that again!

(本当にその通り!)

A:I think the best flavor of ice cream is chocolate.

(アイスクリームは、チョコレートが一番美味しいと思うんだけど。)

B:You can say that again!

(私もそう思う!!)

相手の言いたいことを理解する「I can see your point.」

これはとても便利な表現で、「あなたの言いたいことわかるよ」と言う意味のフレーズです。

一緒に仕事をしている同僚や友人が不満のあることや、あるいは興味のあること、または自分の意見を話してくれたとき、「うんうん。あなたの気持ち、言いたいことは理解したよ」と相槌を打つようなニュアンスで使います。これはとても便利な英語表現なので、そのまま丸覚えしてぜひ使って下さい。英語力アップに役立つ表現です。

A:I don't think people can stop using plastic because it’s so convenient.

(あんなに便利なんだから、人々がプラスティックの使用を止められるとは思わないな。)

B:I can see your point.

(あなたの言いたいことはわかるよ。)

A:What our boss says doesn’t make sense all the time. Don’t you think so!?

(私たちの上司が言う事っていつも道理にかなってないよね。そう思わない!?)

B:I can see your point.

(うんうん、あなたの言いたいことはわかるよ。)

意見が異なることに同意する「agree to differ」

これは、お互いの意見が全く違うことを認める時に使う丁寧な表現です。

例えば、「あなたはプロジェクトAが良いと言うけれど、私はプロジェクトBが最も素晴らしいと思った。」と意見が完全に分かれたときに、「私たちは意見が違いますね」とお互いの意見が違うことを認めるような時に使います。

これはとても便利な良い表現で、相手と意見が異なり、相手の意見をなかなか受け入れられない時などに、相手に反論する訳ではなく「意見が違うことを認める」と返す場面でさらっと使えます。

We will just have to agree to differ.

(見解の違いに同意せざるを得ないね。)

直訳すると困惑してしまうフレーズ

why not?:もちろん!

このwhy not?は、ネイティブスピーカーの日常会話でも留学先の友人との会話でも、頻繁に使われる言葉です。

「ランチ行く?」と尋ねると答えは「why not?」、「週末マーケットに行きたいんだけど、一緒にどう?」「why not?」、「あの子の誕生日プレゼントを一緒に買いに行く?」「why not?」

notが付いているので否定のように見えますが、これは「もちろん!」と言う意味の同意、賛成という意味で使われる定番の返事です。「ランチ行く?」に対して「もちろん!」と答えているのですね。

A:We are having a pizza party at Mayumi's house this weekend. Do you want to come?

(今週末、Mayumiの家でピザパーティなんだよ。あなたも来る?)

B:Yeah, why not?

(ええ、もちろん!)

A:Do you wanna join me for lunch?

(ランチに一緒に行く?)

B:Why not?

(もちろん、行く行く)

over the moon:嬉しくてたまらない!

皆さんはover the moonというフレーズを聞いたことがありますか?ネィティブスピーカーが日常会話でたびたび使う英語表現で、主に気持ちを表すシーンで使われます。

“I am over the moon!” と言われた時に直訳してしまうと、「私は月を超える!」というなんとも野心的なニュアンスにも聞こえてしまうのですが、決してそのような意味ではありません。

このフレーズ over the moonは、「とてもうれしい」という気持ちを表す英語表現なのです。映画でもたびたび使われているのを耳にした人も多いかもしれません。友人との日常会話で気軽に使えますので、ぜひうれしい気持ちを伝えたい時に使ってみて下さい。

I was over the moon with the chocolate cake.

(私はチョコレートケーキに大喜びした。)

She is over the moon with the test results.

(彼女は試験の結果に大喜びだ。)

sick and tired:飽きた、もううんざり

このsick and tiredというスラングは、英語の歌の題名としても使われていています。ネイティブスピーカーの間でも日常会話によく使われていて、本当によく聞く言葉です。

例えば留学先などで、あなたがちょっと不満そうな顔などをしていたら、「Are you sick and tired?」などと聞かれます。直訳すると、「あなたは病気で疲れたの?」という説明のつかない奇妙な文脈になりますが、決してそのような意味ではありません。この英語の意味の通り、直訳しないようにご注意下さい。

このフレーズ"sick and tired"は、「飽きた、もううんざり」という気持ちを表す英語表現なのです。もし留学先などで友人が「I am sick and tired!」と言った時は、「もううんざりだよ!もう飽きたよ!」と不満の気持ちをあなたに伝えているのです。

I am sick and tired of eating the same thing every day.

(毎日同じものを食べるのはもううんざりだ。)

He is sick and tired of hearing this story because he's heard it ten times already.

(彼はこの話を聞くのにもううんざりしているよ。だってもう10回は聞いているからね。)

pigheaded:人の意見を聞かない、頑固な

英語でpigという単語を聞くと、皆さんはどのようなイメージを持たれますか?

ブタという意味の英語"pig"を使った単語やフレーズはとても多いです。実はブタは犬よりも頭が良いという研究結果が出ていて、鏡に写っている自分を認識したり、人を見分けたりする能力を持っている知能の高い賢い動物だそうです。

しかしながら英語表現で"pig"が付いている時は、残念ながら良い意味で使われていることはあまりありません。pigと付いている単語やフレーズはネガティブな意味がほとんどです。このpigheaded「人の意見を聞かない、頑固な」という意味で使われます。

once in a blue moon:珍しい、稀だ

英語で映画やドラマを観ていたりすると、たびたび耳にするこのフレーズ"once in a blue moon"。皆さんは日常会話で使われたことはありますか?または、ネイティブスピーカーや留学先の友人と話しているときなど、彼らがこのフレーズを使うのを聞いたことがある人もいるかも知れません。

これは「珍しい、稀だ」という意味の英語で、英語のブルームーンに由来しています。ブルームーンとは、同じ月に2回目に現れる満月のことだそうですが、月の満ち欠けは一ヶ月よりやや短いので、ブルームーンは2~3年に一度しか見られない珍しい現象なのだそうです。

ということは、2~3年に一度くらいしかしないような「滅多にしないこと」にこのフレーズを使うと良いですね。ネイティブスピーカーの間では、とても気軽に使われています。「山登りはする?」と聞かれて「山登りか〜、稀にね」と答えるときなど「滅多にしない、本当に稀だ」という意味で使います。

あなたのonce in a blue moonは何でしょうか?ぜひ英語を話す友人と、お互いのonce in a blue moon について話し合ってみて下さい。

まとめ

今回は、英語のフレーズ “tell me about it” の意味と使い方、その他「同意」を表す英語表現、直訳すると困るフレーズなどを例文と一緒に解説しました。相手の話に同意をするにしても、場面によっていろんな方法があることをも学びました。ぜひフレーズを丸ごと覚えて、仕事の場面や友人との日常会話などで相手の気持ちに共感したいときなど、積極的に使ってみて下さい。

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