英語の文章ルール10選!押さえたいスペースやハイフン、コロンなどの使い方を紹介

英作文、ネイティブキャンプ

英語の文章を書いていると、細かいルールをどうすればよいか迷うことはありませんか?

「ここは大文字にするべきかな…」
「段落ってどこで変えたらいいのだろう」
「年月日ってどうやって表記するのが正解?」などなど。

適当に書いても意味は通じそうだけれど…一旦ルールを確認してしまえば、正しく使うのもそう難しいことではありません。

今回は、そんな英語の表記ルールについて例文をまじえて解説していきます。厳選10選。

まず、基本中の基本でありながら日本語の表記にはない大文字小文字区別と空白(スペース)の入れ方について。続いて、日付や数字など特殊な書き方や、句読点にあたるコンマやコロンなどの使い分けについて。

最後に、長文を書くときに気を付けるべき改行のルールや段落(パラグラフ)について。英語の文章を正しく書けるよう学ぶ機会にしてください。それでは早速見て行きましょう!

1:大文字にすべき部分

まずは英語の書き方におけるルールの一つ目として、大文字と小文字の使い分けルールを確認しましょう。英語の使い方の基本中の基本になります。

原則として、固有名詞の最初の1文字は大文字を使います。人の名前、国や土地の名前、会社名、などです。複数の単語で構成された固有名詞の場合、すべての単語の1文字目を大文字にします。それでは英語のスペルを書くときのルールを実際の例で確認しましょう。

Taro Suzuki 鈴木太郎
United Kingdom 英国

固有名詞が形容詞となった「固有形容詞」も同様です。

American アメリカの

書籍の名前や映画のタイトルなど、いわゆる「題名」も固有名詞の一種と考えられているので、構成している要素の1文字目を大文字表記します。前置詞や冠詞などは文頭にこない場合は小文字のままでOKです。

Back to the Future
バック・トゥ・ザ・フューチャー

曜日、月、祝日も大文字から始まります。注意点として、季節は小文字です。

I like Fridays!
金曜日が好き!

I like spring.
春が好きです

時代の名前や歴史上の出来事なども固有名詞的扱いになります。

the Middle Ages 中世
World War I 第1次世界大戦

略語の場合は、全て大文字で表記します。もとの言葉が固有名詞かそうでないかは関係なく、どちらの場合でも大文字になります。

UN (United Nations) 「国連」
CD (compact disc) 「CD、コンパクトディスク」

文章を書く場合、文頭の1文字目は大文字になります。また、文中に含まれる文章(引用文やセリフ、コロンやセミコロンに続くセンテンスなど)が完全なものである場合は、1文字目を大文字にします。

I came up with a good answer to the question: She loved me.
私はその疑問に対してよい答えを出すに至った。彼女は私を愛していたのだ。

文章のすべてが大文字で表記されているものを目にしたことがあるかもしれませんが、あれはネイティブスピーカーの方からすると「怒っている?」「圧がすごい…」と敬遠されがちな英語表現なので気を付けましょう。

アメリカンコミックなどで、セリフのすべてが大文字で表記されていることがありますが、これは読みやすさを優先させてのことなので例外的な事例です。

2:空白スペースの使い方

大文字小文字と同様に、日本語の表記で登場しないのが空白(スペース)です。

どういったところでどのように空白を入れるか、ひとつずつ見て行きましょう。

基本ルールは「記号の前にはスペースを入れない」「後ろにひとつスペースを入れる」です。これは、ピリオド(.)、コンマ(,)、はてなマーク(?)、コロン(:)、セミコロン(;)などの句読点記号に共通しています。

例外はハイフン(-)とダッシュ(―)とスラッシュ(/)で、こちらは前後ともにスペースを入れません。

The speed of wind is given as m/s.
風の速度には秒速が用いられます。

I went shopping with my mother-in-law.
義母と買い物に行きました。

また、カッコ類や引用符(“”)は外側にひとつスペースを入れ、内側にはスペースをいれません。

句読点系(後ろにスペース)とカッコ系(前にスペース)が続く場合、その間に入るスペースはひとつにまとめます。

The boy said, “I came from Tokyo.”
男の子は「東京からきました」と言いました。
※「,」と「“」の間にスペースがひとつ入る

3:日付の書き方

英語/使い方といえば、日本語とまったく異なる日付の書き方を理解する必要があります。加えて、年月日の表記は、英語圏でも色々なパターンがあるので要注意です。

まず、アメリカ式とイギリス式で年月日の順序が異なります。

イギリス式 → 「日月年」
アメリカ式 → 「月日年」

また、イギリス式では「日」について序数(~th)を用います。アメリカ式では日と年の間にコンマが入ります。

イギリス式 → 30th June 2021
アメリカ式 → June 30th, 2021

スラッシュ(/)を使ったカジュアルな書き方では以下のようになります。

イギリス式 → 30/6/2021
アメリカ式 → 6/30/2021

曜日を入れる場合は、イギリス式でもアメリカ式でも一番最初にもってきます。

イギリス式 → Wednesday, 30th June 2021
アメリカ式 → Wednesday, June 30th, 2021

30という数字を見れば日付だとすぐにわかりますが、12など日付だか月だかわからないものだと悩みますね。それがイギリス式で書かれたものかアメリカ式で書かれたものかを考えれば答えを導くことができますよ!

4:数や単位の書き方

英語の習い始めで登場する「数」ですが、意外と表記ルールは複雑だったりします。

基本ルールはこちら。

10未満はアルファベット表記 → one, two, three, …
10以上は数字(アラビア数字)表記 → 10, 31, 88, …

レポートや論文でデータとして数値を出すようなところでは10未満でもアラビア数字表記をする方がわかりやすいでしょう。

また、文頭の1文字目は大文字にするというルールがあるので、大文字にできない「数」を文頭にもってくることは好ましくありません。

どうしても数から始まる文章にしたい場合は、数字ではなくアルファベット表記をしましょう。

単位

単位を表記する場合、その前にスペースをひとつ入れます。数字と単位をくっつけて表記しないよう注意しましょう。

5 cm 5センチメートル
10 minutes 10分
20 km/h 時速20キロ

例外として「%」「°」や通貨を表す記号などは数字との間にスペースが入りません。

78.5% 78.5パーセント
45° 45度
$50 50ドル

5:カンマ/コンマ(,)の使い方

日本語では読点「、」にあたるコンマ(,)。アメリカ英語的発音でカンマとも言いますね。

文章をわかりやすくするために挿入する「区切り」ですが、どのような場合に使うのでしょうか。まず「3つ以上の単語を並べるとき」、コンマで区切ります。

I had coffee, bread, and eggs for breakfast.
私は朝ごはんにコーヒーとパンと卵を食べました。

ふたつのセンテンスをつなぐ場合「接続詞の前」にコンマを入れて区切ります。日本語では「接続詞の後」に読点がくるので、その違いには注意が必要です。

I tried my best, but I couldn’t reach the goal.
私はベストをつくしました。しかし、私はゴールに到達できなかった。

「ついに」「したがって」「しかしながら」といった接続副詞の後にはコンマを入れます。文中で使用する場合は前後にコンマが入ります。

Finally, he thanked them and took his leave.
ついに彼は礼を言って立ち去った。

I came early. There is, however, still a long line.
私は早くきました。しかしながらすでに長い列ができています。

「~したら」「~の場合は」といった導入節とメインの文章を区切ります。

If you see me now, you will probably be disappointed.
もしあなたが今の私を見たらきっと失望することでしょう。

他にも引用符(“”)で囲まれた文章とそれ以外の部分を区切ったり、相反するものを区切ったりと、コロンは活躍します。コロンを正しく使うことで、より意図が伝わりやすい文章になりますよ!

6:セミコロン(;)/コロン(:)の使い方

コロンやセミコロンといった記号は、顔文字のパーツとしてはなじみがありますが、英文の中でどのような役割を担っているか、知っている人は意外と少ないかもしれません。

ぜひとも押さえておきたいのは、コロン(:)とセミコロン(;)の違いです。

コロンもセミコロンも句読点なので前後に文章(あるいは単語)が置かれるのですが、コロン(:)は「つまり」「例えば」、セミコロン(;)は「または」「そして」という意味を持ちます。

“A:B”
AとはつまりBである
Aとは例えばBである

“A;B”
Aである、またはBである。
Aである、そしてBである。

コロン(:)の後は、文章である必要はなく、単語の列挙が可能です。

I have to buy some food at the supermarket: egg, bread, milk, and banana.
スーパーで買い物しなくちゃ。(買うものはつまり)卵、パン、牛乳、バナナ。

セミコロン(;)の後は、基本的に完全な文章が続きます。セミコロンが接続詞の役割を果たしていると考えるとわかりやすいかもしれません。

I used to play the guitar for fun; now it is my bread and butter.
僕はかつて楽しみでギターを弾いていた。(そして)今ではそれが飯の種だ。

セミコロンを使わずに文を切り、接続詞でつなげるのもひとつの方法ですが、セミコロンを使うとこなれた印象になるので、ぜひ使ってみてくださいね!

7:ハイフン(-)とダッシュ(―)の使い方

ハイフンとダッシュはどちらも横棒で表現されますが、実際には異なる役割を担っています。

ハイフンは、単語と単語をつないでひとつの名詞や動詞をつくります。

father-in-law 義理の父親
double-check 念のために再確認する

ふたつ以上の単語で名詞を修飾するときもハイフンでつないで形容詞化します。

a business-class ticket ビジネスクラスの航空券

複数の単語が続く場合に、形容詞の箇所を明瞭にするためにハイフンでつなぐこともあります。

American-football player アメフトの選手
※アメリカ人のサッカー選手ではない

接頭辞と単語をつなぐハイフンもよく見かけますね。

all-purpose tool 万能ツール
ex-husband 元夫
pre-wash 下洗いする

また、スペースの都合上、どうしても単語の途中(音節の切れ目)で改行しなければならない場合には、改行の直前にハイフンを入れて「次の行につながりますよ」ということを表示します。

一方のダッシュは、文章の途中に文章を挿入するような場合や、補足説明文を追加するようなケースで使います。ハイフンよりも横長な記号です。

My friend―she lives in London―is a very good cameraman.
私の友達(ロンドン在住)は、腕のいいカメラマンです。

My son loves animals―dogs, cats, birds, and even snakes
息子は動物が大好きです。犬や猫、鳥だけでなくヘビまでも。

コロンとセミコロン以上にぱっと見似ているハイフンとダッシュですが、このように使われ方は異なります。キーボードやスマートフォンでも違う記号として割り当てられていますので、ぜひ確認してみてくださいね。

8:クォーテーションマーク(“”)の使い方

英語の文章に使われる’や”の使い方はどうでしょう。これは割となじみのある記号でしょうか。「引用符」と呼ばれることもあります。

日本語ではカッコ(括弧)にあたるものですね。小説などでは登場人物のセリフをこのマークで囲みます。

I heard a man shout, “Help me!”
私は男性が「助けて」と叫ぶのを聞いた。

セリフ以外でも、単語を強調するときなどにも使うことができます。

A play consists of “words” and “actions”.
演技とは「セリフ」と「動き」で成り立つ。

レポートや論文などで注意するべきは、引用箇所です。盗用ではなく引用だとはっきりわかるように、クォーテーションマークを使って引用箇所を明確に示しましょう。

9:改行のタイミング

英作文をしていて改行のタイミングに迷うことがあるかもしれません。

SNSでの表現などではこまめな改行が行われることもありますが、基本的には文章の途中(コンマの後など)では改行を入れません。

また、1文ずつ改行を入れるのも入れすぎです。1文ごとに改行が入ると「ポエム(詩)かな…?」という感じになってしまいます。

文章の意味内容をふまえ、しっかりパラグラフ(段落)の構造を考えて、どこからどこまでがパラグラフか示すためにパラグラフの終わりで改行をいれましょう。パラグラフの考え方については以下に続きます。

10:パラグラフ(段落)の変え方・インデントの使い方

本記事、英語・ルールの使い方10番目はパラグラフとインデントです。英作文をしていて意識するといいポイントのひとつにこんな言葉があります。

“one paragraph, one topic”
“one paragraph, one idea”
「ひとつのパラグラフで言いたいことはひとつ!」

つまり、段落の中で伝えたいことは「ひとつだけ」に絞るのが英作文のコツと言えます。逆に考えた場合、伝えたいこと(トピック)が変わるのならば、そこは段落を変えるタイミングになるということです。

日本語では段落の始めは1文字下げる、と学校で習いますが、英語でも似た様なルールがあります。これが「インデント」です。

英語では1文字分下げたところで見た目があまり変わらないので、印刷物となったときに「1.5センチ」程度に見えるスペース(インデント)をあけることが慣例となっています。実際には、パソコン上などでは「TABキー」を使うとよいでしょう。

まとめると、英語では一つの内容を絞った段落を作るか、はっきりとわかるスペースを開けた文章作りをすることになります。

インデントを使わずに、パラグラフとパラグラフの間に1行あけるという作法もあります。これはアメリカのビジネス文書などでよく見られます。メールやSNSなどもインデントは使われない傾向がありますね。

英語の文章ルール10選まとめ

今回は、英文表現における様々なルールについて見てきました。

日本語にも似たような表記があるものやないもの、様々なパターンがありましたね。

ルールがあいまいなケースもありますが、そういうときには「どうしたらわかりやすくなるか」といった観点から表記方法を決め、そのスタイルを文章の中で首尾一貫させて表記ゆれを起こさないようにするのがポイントです。

ルールをふまえることで、文章はより通じやすいものとなります。今回ご紹介した内容を参考に、英語の文章のサンプルを多く見ることをお勧めします。

より伝わる英語のライティングの書き方を学び、よりわかりやすい英作文を目指しましょう!


 

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