- Regardlessの意味
- 品詞別、また熟語の場合の意味の違い
- 日常会話やビジネスの場面ではどのように使われる?
- Regardless of(前置詞用法)の使い方
- Regardless(副詞用法)の使い方
- Regardless ofの言い換え例
- まとめ
Regardlessの意味
ちょっと堅めの言葉ではありますが、会話でも文章でもよく登場する「regardless」。特に「regardless of」という熟語を耳にしたり目にしたりすることは多いのではないでしょうか。
今回はこの「regardless」について、そのさまざまな意味や使い方を、多くの英語例文を交えて解説・説明していきたいと思います。また、いくつかの類似表現についても取り上げていきます。
なお、「regardless」の読み方をあえてカタカナで書くならば「リガー(ド)ラス」という感じです。「ガー」の部分を強く読みます。最初の「リ」は「r」の発音、後ろの「ラ」は「l」の発音です。「D」の音はほとんど発声されないことが多く、特に早口だと「リガーラス」というように聞こえることもよくあります。
「regardless of」だと、「regardless」の最後の「s」と、「of」の「o」がくっついて「ソ」あるいは「サ」になり、また「of」の「f」がごく弱くなり、全体としては「リガーラソ」「リガーラサ」と聞こえることもあります。
品詞別、また熟語の場合の意味の違い
「regardless」には形容詞と副詞の2つの品詞があります。また、「regardless of」という英熟語でよく使われます。それぞれの意味は次のようになります。
副詞のregardless:「それにもかかわらず」「それでもなお」「いずれにしても」など
regardless of:「〜に関係なく」「〜にかかわらず」などの意味
「形容詞のregardless」はあまり使われないため、今回は残りの2つ「副詞のregardless」と「regardless of」について解説していきます。
日常会話やビジネスの場面ではどのように使われる?
前述のように、「regardless」はややかしこまった言葉ではあるものの、日常会話、ビジネス、カジュアルな場面、フォーマルな場面と、どんな場面でもよく使われます。文章においても同様です。
ですので、使いこなせるようになると、会話においても文章作成においても表現の幅がグンと広がります。ぜひ自分のものにしたい言葉の一つです。
では具体的な使い方について、まずは、とてもよく登場する「regardless of」を見ていきましょう。
Regardless of(前置詞用法)の使い方
「regardless」が熟語となった「regardless of」の後ろには、名詞、名詞句、名詞節などが続きます。つまり、「regardless of」という固まりで1つの前置詞と見なすこともできるわけで、「前置詞用法」などと呼ばれることもあります。英語の主要熟語の一つです。
「…に関係なく、…にかかわらず」
「regardless of」は「〜に関係なく」「〜にかかわらず」という意味です。前述のように、「regardless of」に続くのは、名詞や名詞の働きをする句、節などです。
文の最初や最後に来ることが多いです。文の最初に来る時は、「regardless of」でまとまる部分の最後にカンマ「,」を付けます。また、文の最後に来る時で「regardless of」の後ろの文章が長い場合は「regardless」の前にカンマ「,」を付けることもあります。
天候に関係なく、我々はキャンプに出かけるつもりです。
私たちは彼女の職歴に関係なく彼女を採用したいと考えています。
彼は価格に関係なくその車を買いたいと思った。
年齢に関係なく、平等な機会が与えられるべきです。
「AにもBにも関係なく」などと複数のことを挙げたい場合は「regardless of A or B」というように「or」を使います。「regardless of A and B」というように「and」を使う人も少なくありませんが、間違いとされることもあります。
年齢、性別、国籍を問わず、どなたでもご参加いただけます。
場所や時間に関係なくタスクを開始できます。
次の例文は、「regardless of」の後に名詞節が続く例です。
町の人々は貧富に関係なく幸せでした。
国王は、その人がどんな罪を犯したかに関係なく、すべての犯罪者を処刑しました。
Regardless(副詞用法)の使い方
「regardless」を副詞として使う場合、主に「それにもかかわらず」「それでもなお」という意味と、「いずれにしても」という意味があります。
「それにもかかわらず、それでもなお」
「regardless」を「それにもかかわらず」「それでもなお」といった意味の副詞として使う場合、文頭もしくは文尾に置かれるのが一般的です。
また、「but」で始まる文の後や「譲歩節」の後に使われることが多いです。「譲歩節」とは、「although」「though」などで始まり、「〜だけれども」という「譲歩」の意味を表す節のことです。
この試合に勝つのは難しいように思われますが、それでも全力で頑張ります。
天候は悪かったが、それでも彼らは橋の建設を続けた。
同社の業績は悪かったにもかかわらず、それでも増産を止めなかった。
「いずれにしても」
いろいろ話をしていて、最後に結論的に「いずれにしても〜」というように話をまとめたい時、話の流れを一旦切りたい時などにも「regardless」が使われます。こちらも、やはり文頭や文尾に置かれるのが一般的です。
いずれにせよ、彼がここに来ない可能性は非常に高いです。
いずれにせよ、あなたは決断を下さなければなりません。
Regardless ofの言い換え例
「regardless of」と意味・ニュアンスが似ている単語・フレーズに「in spite of」「despite」「although」などがあります。
ただ、意味が似ているとはいえ、微妙な違いがありますので、言い換える際にはよく注意しなければなりません。順に見ていきましょう。
In spite of
「in spite of」は「〜にもかかわらず」「〜をものともせず」といった意味です。読み方をあえてカタカナで書くなら「インスパイトオヴ」、早口で発音される場合は「インスパイタ」というように聞こえます。
「in spite of」に続くのは、名詞、名詞句、名詞節などです。「regardless of」と同様、複数の単語の集まりが1つの前置詞の役割を担っていると考えることもできます。
「regardless of」が「〜にかかわらず」という意味ですから、「in spite of」と「regardless of」は一見同じように思えます。ただよく見てください。それぞれに対する典型的な日本語訳を比べてみても、この2つは微妙に違います。
in spite of:〜にもかかわらず
「in spite of」の日本語訳には「も」が入っているのにお気づきでしょうか。ここがこの2つのフレーズの意味や役割の違いの大きなところです。
「regardless of」の後には、主に一般的・抽象的な言葉が続きます。それに対し、「in spite of」の後には、個別的・具体的な言葉が続きます。
regardless of age:年齢にかかわらず、年齢に関係なく年齢にかかわらず、誰でもイベントに参加できます。
年齢の割には彼はかなり優秀なマラソンランナーです。
上の例では、「regardless of age」の「age」は一般的・抽象的に「年齢」という意味ですが、「in spite of my age」の「my age」はある特定の人物の、特定の年齢を指すことになります。
もし書き換えをする場合はこの違いに十分注意しましょう。また、なかなか簡単に書き換えができない場合もありますので、そういう時は無理に書き換えない方がいいです。
I’ll go camping tomorrow regardless of the weather.
明日は天気に関係なくキャンプに行きます。
↓
I’ll go camping tomorrow in spite of the bad weather forecast.
悪天候の予報にもかかわらず、私は明日キャンプに行きます。
上の例を見てもわかるように、全く同じ意味、ニュアンスの文に書き換えるのは難しいです。
最善を尽くしたものの、ナンシーは試験で不合格になった。
最新の治療にもかかわらず、彼女はすぐには回復しませんでした。
次の例文のように、「in spite of the fact that」(〜という事実にもかかわらず)というフレーズもよく使われます。
多くの科学者がそれを研究してきたという事実にもかかわらず、このフレーズの意味はまだ不明です。
Despite
「despite」は前置詞で、意味は「in spite of」と同じ「〜にもかかわらず」です。前置詞ですから、「in spite of」と同様に後ろには名詞や名詞の役割をするものが続きます。
読み方をあえてカタカナで書くならば「ディスパイ(ト)」という感じ。「パイ」の部分を強く発音します。最後の「te」はほとんど聞こえないのが普通です。
「despite」の方が「in spite of」よりも少し堅めの言葉ですが、簡潔なので、報道では「in spite of」よりも「despite」の方が好まれるそうです。いずれにせよ、意味も用法も同じなので、どちらを使っても大丈夫です。
「regardless of」との違いや書き換えについては、前述の「in spite of」の解説を参考にしてください。
最善を尽くしたものの、ナンシーは試験で不合格になった。
大ヒットしたにも関わらず、そのテレビドラマシリーズは終了してしまいました。
集まった人はほとんどいなかったにもかかわらず、このイベントは新聞記事で大きく報道されました。
Although
「although」の意味は「〜だけれども」「〜であるにもかかわらず」などです。
「in spite of」や「despite」と意味的には同じですが、大きく違うのは「although」は接続詞であるということ。名詞が後に続く「in spite of」や「despite」と違って、「although」の後には主語と動詞を含む文が続きます。「〜だけれども」「〜であるにもかかわらず」といった意味は「譲歩」と呼ばれることも多く、「althoughは譲歩の節を作る接続詞」などとも言われます。
「regardless of」との書き換えは、全く同じ意味に書き換えるのは難しいと考えておいた方がいいでしょう。
彼は若いですが、礼儀正しく、とても社交的な方です。
ナンシーは一生懸命努力したにもかかわらず、試験に落ちました。
次のようにカジュアルな場面では、「although」と同じ意味の「though」もよく使われます。
私はお腹が空いていたのですが、彼女と同じ量の食べ物を食べなければなりませんでした。
まとめ
いかがでしたか?今回は「regardless」について、その意味や使い方を多くの例文とともに解説しました。少しかしこまった響きがありますが、よく使われる言葉です。ぜひ自分のものにして、英会話の幅を広げてください。それではまた。
◇経歴
児童英語講師
オンライン英会話講師
NC英語アドバイザー
英語学習ライター
元大学教員
◇資格
TESOL/TEC(CANADA)
中学校教諭二級免許状(英語)
◇海外渡航経験
25歳で初めて、短期間の語学留学をきっかけに本格的に英語の勉強を開始しました。
雑誌の編集・ライティング、テレビCMの企画・撮影等などの仕事が長く、英語を使っての海外取材や撮影経験も多く経験しています。また海外で日系新聞社の副編集長をしていたこともあります。
◇自己紹介
「英語学習に終わりはない」「継続は力なり」を実感し、50代半ばから毎日英語の勉強を続けて2000日近くが過ぎました。
「楽しく学ぶ!」をモットーに、僭越ながら私の異文化経験や英語の知識などをブログに織り交ぜながら、執筆することを心がけています!ネイティブキャンプのオンライン講師もしています。初心者・初級者限定ですが、ぜひ一緒に学びを続けましょう。
I took a Bachelor of Science degree in Mathematics where my problem-solving and critical-thinking skills were honed. I have worked as a trainer in a government office, which has helped me to develop my communication and intrapersonal skills. My hobbies are reading, listening to music, and cooking. After joining NativeCamp, I acquired 2 years of teaching experience. Currently, I am involved in content production in the Editing Department.