韓国語のオノマトペを学ぼう!日本との違いや学び方

韓国語のオノマトペを学ぼう!日本との違いや学び方

 

「オノマトペ」という言葉を知っていますか?

オノマトペとは、日本語の「ガチャ」「ドキドキ」「わんわん」の様に、自然界にある音や声、物事の状態や動きなどを言語で表現したものの総称「擬音語(擬声語)」を言います

日常会話の中で頻繁に使われる「オノマトペ」を習得すると、表現の幅が広がり会話がスムーズになります。

そこで今回は、韓国人が日常会話の中でよく使う韓国語の「オノマトペ」をご紹介します!あまり難しくとらえず、日本語との違いを楽しむような感覚で見てもらえたらと思います。

 

日本と韓国のオノマトペ

 

世界の数ある言語の中でも、韓国語が日本語のようにオノマトペの量が多く抜きんでていると言われている理由ですが、両言語の動詞が少ない為だそうです。

「笑う」という動詞を例に挙げて見てみましょう。

smile(にっこり笑う/빙긋 웃다)
glggle(くすくす笑う/킥킥 웃다)
grin(ニカッと笑う/활짝 웃다 )
chuckle(クックっと笑う/낄낄 웃다)
guffaw(ゲラゲラ笑う/껄껄 웃다)

英語では笑い方によって動詞を使い分けます。これに対し日本語では「笑う」韓国語では「웃다」の動詞ひとつづつしかありません。それぞれの笑い方のニュアンスを細かく表現すべく、日本語と韓国語はオノマトペが発達したのです。言語の面白さを感じますね。

 

韓国語のオノマトペ

 

韓国語の擬音語オノマトペは「의성어(擬聲語・擬音語)」「의태어(擬態語)」の大きく2つに分けられます。

擬音語:音を描写したもの 
(例)ザーザー、ポンッなどの自然界の音に加え、ワンワン、ニャーなど動物の鳴き声(擬声語)も含まれる

擬態語:音ではなく動きや状態を表すもの
(例)キラキラ、うろうろ、どきどきなど

さて、大まかにのオノマトペについて理解したところで、ここからは韓国語のオノマトペを各カテゴリー別に見ていきましょう。日本語と全然違うので見ているだけでも面白いですよ!以下、韓国語のオノマトペを5つのカテゴリーに分けて一覧で紹介しましょう。

 

動物編

 

一つ目の韓国語オノマトペは「動物編」として、色々な動物の鳴き声を紹介します。日本gと比べますので違いもみていきましょう。

韓国語 発音 意味 日本語
멍멍 モンモン 犬の鳴き声 ワンワン
야옹 ヤオン 猫の鳴き声 ニャー
음매~ ウㇺメ~ 牛/羊の鳴き声 モー/メーメー
꼬끼오 コッキオー 鶏の鳴き声 コケコッコー
삐악삐악 ピアッピアッ ひよこの鳴き声 ピヨピヨ
꿀꿀 クㇽックㇽッ 豚の鳴き声 ブーブー
꽥꽥 クェックェッ カモの鳴き声 ガーガー
개굴개굴 ケグㇽケグㇽ カエルの鳴き声 ゲロゲロ
찍찍 チッチッ ネズミの鳴き声 チューチュー
구구 グーグー 鳩の鳴き声 ホーホー
어흥 オフ~ン ライオン,トラの鳴き声 ガオーッ
짹짹 チェッチェッ 小鳥の鳴き声 チュンチュン
맴맴 メンメン セミの鳴き声 ミンミン
부엉부엉 ブオンブオン フクロウの鳴き声 ホーホー
뻐꾹뻐꾹 ポックッポックッ カッコーの鳴き声 カッコー
깡충깡충 カンチュンカンチュン ウサギが跳びはねる様 ピョンピョン
エン~ 蚊や蠅が飛びまわる音 ブーン

 

食事編

 

ふたつ目は日常会話で使える韓国語の擬音「食事編」です。韓国語のオノマトペがかわいいなと感じられれば覚える作業にも役立つでしょう。

  • 바삭바삭(バサッバサッ)
    お菓子などの食感=カリカリ・サクサク
    カラッと上がった天ぷら・パリッと焼けた餃子の皮・フランスパンの外側の食感をイメージしてみて下さい。それが「바삭바삭」です。
  • 보글보글(ポグㇽポグㇽ)
    鍋や汁物が煮える音=ぐつぐつ
  • 아삭아삭(アサッアサッ)
    水分を多く含んだ新鮮な野菜や果物の食感=シャキシャキ
  • 쫄깃쫄깃(チョㇽギッチョㇽギッ)
    噛み応えのある食感を表す=しこしこ・ぐにょぐにょ
    冷麺の麺や、生タコなどの食感に使います。同義語に「졸깃졸깃」もあります。
  • 꿀꺽꿀꺽(クㇽコックㇽコッ)
    飲み物を飲む時の音=ゴクゴク
  • 후루룩(フルルッ)
    麺をすする音=ずるずる・ちゅるちゅる
  • 냠냠(ニャㇺニャㇺ)
    ご飯を美味しそうに食べる音=モグモグ
    子供に対してよく使います。
  • 쩝쩝(チョㇷ゚チョㇷ゚)
    音を立てて食べる様やその音=クチャクチャ
    韓国でもクチャクチャ音を立てて食べるのを嫌う人は多く、音を立てて食べる人を揶揄した「쩝쩝충」という言葉があります。日本語でいうクチャラーです。

 

物の動き・様子編

 

3つ目のオノマトペ韓国語はネイティブの韓国人に近づくため「ものの動きや様子」に関連した擬音語韓国語編です。

  • 활짝(ファㇽチャㇰ)
    扉・羽・花などが完全に開いている様子=ぱぁっと
    物だけでなく人にも使えます。人に使う場合は、「ニコッ(ニカッ)と」笑う様子を表します。
  • 구불구불(クブㇽクブㇽ)
    あっちこっち曲がっている様子=くねくね
    より強調した言葉「꾸불꾸불」=グネグネもあります。
  • 똑똑(トットッ)
    ①水滴が落ちる音=ポタポタ・ポトポト・ぽつぽつ
    ②戸をたたく音=トントン・コンコン
    コンコンと扉をノックして話しかけるイメージで、「똑똑」とメッセージを送ったりもします。
  • 졸졸(ジョㇽジョㇽ)
    ①小川が流れる様子=ちょろちょろ・さらさら
    ②人や動物が後を付いてくる様子=ちょろちょろ
  • 솔솔(ソㇽソㇽ)
    風が穏やかに吹く様子=そよそよ
  • 우르릉 쾅쾅쾅(ウルルン クァンクァンクァン)
    雷が鳴る音=ゴロゴロ
    ちなみに稲妻がピカッと光る様子は「번쩍」と言い表します。
  • 쨍쨍(チェンチェン)
    日差しが強い様子=かんかん・ギラギラ
  • 반짝반짝(パンチャッパンチャッ)
    光り輝く様=ピカピカ・キラキラ
    星や宝石などの物にも、人に対しても使えます。
  • 텅(トン)
    大きな場所や物の中に何も無い空っぽな状態=がらん
  • 아슬아슬(アスㇽアスㇽ)
    限度すれすれである事=ギリギリ

 

人や動物の動き・様子編

 

ここでは、人や動物の動きや様子を表す韓国語のオノマトペをみていきましょう。

  • 느릿느릿(ヌリッヌリッ)
    ゆっくりと動くさま=のろのろ
    遅いを意味する「느리다」から出来た言葉です。
  • 치카치카(チカチカ)
    子供が歯を磨く様子=シャカシャカ
    擬態語としてだけでなく、歯を磨くこと自体を指すこともあります。
    「치카치카하자~(歯磨きしよう~)」という様に子供に対して使います。
  • 터벅터벅(トボットボッ)
    力なく歩く様子=トボトボ
  • 콜록콜록(コㇽロッコㇽロッ)
    咳の音の表現=コンコン
  • 뻘뻘(ポㇽポㇽ)
    汗をたくさん流す様=ダラダラ
    뻘뻘には、流すを意味する「흘리다」という動詞がセットで使われます。
  • 줄줄(ジュㇽジュㇽ)
    液体が流れる様=だらだら・ざあざあ
    前出の뻘뻘は汗にしか使えませんが、줄줄は汗・涙・血・雨・鼻水など、液体が流れる様子すべてに使えます。
  • 슬슬(スㇽスㇽ)
    ①人に気づかれずにこっそり行動する様=そうっと・こそっと
    ②雪や砂糖などが知らぬ間に溶けてしまう様子=すぅっと
  • 술술(スㇽスㇽ)
    問題が簡単に解ける様子=スラスラ
    前出の슬슬とは日本語で書くと発音が同じになってしまいますが、母音が「ㅜ」と「ㅡ」で違います。発音に注意しましょう。
  • 살금살금(サㇽグㇺサㇽグㇺ)
    人に気づかれない様に行動する様子=こそこそ・そろりそろり
    泥棒が家の中に入る時、寝ている人の横を歩く時のイメージです。
  • 꽉( カッ)
    ①力を入れて押したり握ったりする様子=ぎゅっと
    ②いっぱいに詰まった様子=びっしり
  • 꼬르륵(コルㇽッ)
    お腹が空いた時のお腹の音=グゥ~・キュルキュル
  • 쿨쿨(クㇽクㇽ)
    ぐっすり眠っている時に出す音、またはその様子=ぐうぐう
  • 후닥닥(フダダッ)
    ①急に走りだしたり起き上がったりする様=さっと・がばっと
    ②仕事を急いでかたづける様=ささっと
  • 부랴부랴(ブリャブリャ)
    とても急いでいる様子=あたふた・バタバタ

 

感覚・心情編

 

最後に、オノマトペのなかでも感覚と心情を表したいときの表現の紹介です。

  • 말랑말랑(マㇽランマㇽラン)
    とても柔らかいものの触感=ふわふわ・プニプニ
    マシュマロや赤ちゃんのほっぺの触感です。
  • 미끌미끌(ミックㇽミックㇽ)
    滑って手や足でしっかり支える事が難しい状態=つるつる・ぬるぬる
    滑ると言う意味の自動詞「미끌거리다」から生まれた言葉です。凍結した道路や、魚やわかめの表面など。
  • 끈적끈적(クンジョックンジョッ)
    粘り気があって他のものにくっつく様子=ねばねば・ベタベタ
  • 두근두근(トゥグントゥグン)
    驚いたり不安になったりして心臓が飛び跳ねる音、またその様子=ドキドキ
  • 부글부글(ブグㇽブグㇽ)
    ①水などが煮えたぎる様=ぶくぶく・ぐつぐつ
    ②悪い出来事や考えによって心が乱される様=イライラ・むしゃくしゃ
  • 조마조마(ジョマジョマ)
    迫ってくることに対して心配で焦っている様子=ヒヤヒヤ・ハラハラ

 

韓国語オノマトペおすすめ勉強法

 

韓国語には漢字を元に作られている単語も多いため、意味が分からなくても漢字に変換して見当をつける事が可能です。

しかし、残念ながらオノマトペに関してはそれが通用しません。オノマトペはひたすら見て使って感覚的に覚えるしか方法がないのです。

そこで、視覚からとらえる事の出来るオススメの勉強法を2つご紹介したいと思います。

 

韓国漫画で学ぶ

 

漫画はオノマトペの宝庫!テレビのバラエティ番組でも効果音を文字で表示してくれますが、すぐに次の場面に行ってしまうため目で追いついて、シーンと照らし合わせるのが大変です。

その点漫画だったら静止しているのでオノマトペを見逃す心配もなく、いつでもそのページに戻って確認することも可能です。

韓国語で漫画を楽しめる上級者はもちろん、初心者でも絵で大体のニュアンスをつかめますので楽しんで取り組めると思います。

もしも挑戦したいと思われた方はこちらのサイトで、韓国漫画を無料で(有料のものもあり)読むことができますのでぜひ試してみて下さい。

네이버 만화 (naver.com)

 

書籍で学ぶ

 

漫画は少しレベルが高い、日本語の説明が欲しいという方にはこちらの書籍を使っての勉強がおすすめです。

絵でわかる韓国語のオノマトペ:表現が広がる擬声語・擬態語〈白水社〉

韓国語のオノマトペ表現が300語収録されています。分かりずらいニュアンスも絵と例文で確認できるので理解しやすく、発音を確認できるダウンロード音声も付いています。携帯しやすいコンパクトサイズなので、いつでもどこでも隙間時間を使って勉強できる点も嬉しいところです。

 

韓国語のオノマトペ まとめ

 

韓国語のオノマトペは、数が多いだけでなく単語自体が似ているものが多いため、韓国語学習者にとって習得が難しい部分でもあります。

例えば、大好きなK-POPアイドルたちが使うオノマトペに「これは分かる気がする!」とか「なんでその表現!?」という感じでツッコミを入れながら、言葉の音やリズム感を楽しむスタンスで取り組んでみて下さい。

オノマトペが自然に使えるようになると、韓国語の会話はもっと楽しくなりますよ!