海外旅行や海外生活を経験された皆さんの中には、その場で出会った外国人同士が「Hi!」と挨拶を交わし、親しげに会話を進めて、盛り上がる様子を目の当たりにした方も多いと思います。
自分も初対面でも楽しく話をしたい!しかし、どんな話題を出して話をしたら良いのか…。
最初の楽しい会話が、その後の関係をいいものにするか、そうでないものにするかの分かれ目でもあるだけに、ここはかなり迷うところです。
何気なく話しをしたことが相手を不快にさせていたということや、気まずい雰囲気が流れ、場がしらけてしまったりすることもあるでしょう。
今回の記事は、外国人に聞いてはいけないこと、外国人と話す時に気をつけることとして、特に初対面のアメリカ人と会話をする時のNGな話題について紹介しましょう。これらのことを注意して話すだけで、初めての人との会話がよりナチュラルで素敵なものになりますよ。
- NGな話題1:見た目について(特に体重)
- NGな話題2:恋愛について
- NGな話題4:宗教
- NGな話題5:政治
- NGな話題6:お金・収入
- 初対面でもOKな話題とは?
- 英語だけに気を取られず、会話の内容まで意識しよう
NGな話題1:見た目について(特に体重)
さっそく、アメリカ人との会話で絶対にタブーだと意識すべきものについて紹介します。会話のNGワード、それは相手の見た目に関するコメントです。
日本の傾向として、例えば女性の場合で言うと「色白」「小顔」「足が細い」「目が大きい」「細い」など、いつの間にか誰も納得した覚えがないままなんとなく社会に広がっている共通のイメージ像を元に褒めていることが多くあります。
自分がなりたい理想や自分に無いものを持っている相手を羨むあまりに、好意的に「足細いですね」などと言ってしまったりします。
しかしアメリカでは、このような身体的な特徴である「見た目」の部分で、日本人からするとあたり前と思いこまされている部分を褒めることに抵抗を持ちます。なぜならその「理想の容姿」というのは千差万別だからです。
この文化の違いを明確にせず、日本と同じ感覚でいるとアメリカではタブーだったと失敗するリスクがあります。英語学習をしている皆さんであれば、アメリカだけでなく外国人に対する話題で何がタブーか知っておくことが大切でしょう。
なので自分が褒めているつもりで「小顔ですね」と言ったりしても、相手からするとけなされていると思われてしまうことがあります。
特に「体重」に関しては注意が必要です。アメリカ人との会話でタブーと言われる最たるものです。日本では「痩せたね〜」や「ほっそ〜い」などを褒め言葉としてや、また気軽に「あれ、太った?」「ちょっと大きくなったんじゃない?」などと言うことがありますが、アメリカではだめです。
日本でカジュアルに使われているからといっても、聞いている相手は不快な思いをしているかもしれません。日本人に気軽に言うようなことでも、アメリカ人にはやってはいけない事があるのです。
彼、太っているよね。
ほっそい〜。
例えば上記のように「細い」というのを「skinny」という単語を使って表現などはしない方が無難です。
日本語では、「体にぴったり張りつくような形状やデザインのファッション」をカタカナで「スキニー」と言いますが、英語では「骨と皮ばかりの」「痩せこけた」「成長不足」「発育不良」などネガティブな意味なので、注意しましょう。日本語では褒め言葉に相応する表現でも、一旦海外に出れば異なる反応があることを知っておくべきです。
NGな話題2:恋愛について
タブーな話題に恋愛関係があります。一昔前と違い、最近は日本でも「結婚しているの?」「まだ独り身?」「彼氏/彼女はいるの?」などと聞くのは失礼なこととされるようになってきていますが、アメリカでも同様に、これらの質問はプライベートなことに踏み込みすぎとされ、敬遠されます。
特に最近は例えば、女性に「彼氏はいるの?」と聞くことで、恋愛対象の性別を決めつけてしまっていることにもなり問題です。日本国内だけにいたら想像できないほど、海外では性別などに関する話題はセンシティブなものです。
みなさんも「LGBTQ」という言葉を聞いたことがあると思います。アメリカは日本よりも、ゲイやバイセクシュアル、トランスジェンダーなどのコミュニティも多く、またオープンでもあります。
世界的に「男」「女」といった考え方ではない性の多様性の認識が高まっていますし、初対面で話す人にもさまざまな可能性があります。自分の経験や思い込みで決めつけないようにしましょう。
失礼にならない範囲で質問するような場合でも、性別を決めつけないように最近は「partner」という単語を用います。
英和辞典では「partner」を「恋人」や「配偶者」、さらには「パートナー」と、どちらかの性別に偏らない訳され方となっており、日本語でも「彼」「彼女」ではなく、「恋人」や「パートナー」と言うのを聞くようになってきました。
以下のような質問はしないように。かなりプライベートな話題だからです。
結婚していますか?
ボーイフレンド/ガールフレンドはいるの?
また、上記の言い方では、聞く方にその気がないのに、ナンパしているように捉えられてしまうことも。注意しましょう。
NGな話題3:年齢
日本ではかなりあたり前のように初対面の人にも「年齢」を聞きますが、これはアメリカではタブーです。アメリカ人のみならずイギリス人との会話の特徴として、相手の年を必要以上に考えることはなく、その人自身のことを重視する雰囲気があります。年齢はただのナンバーだという思いがあります。例えば、海外では履歴書などに年齢を書くことはなく、日本の感覚と全く違う点を理解しましょう。
男女とも聞くべきではありませんが、特に女性には年齢で何かを判断されているような気分になり、失礼なこととされています。
日本の場合、初対面で年齢を聞くのは自分がその後、その相手とどのようなコミュニケーションを取るか、例えば年上なら敬語で話すなど−といったことも関係してくるかと思います。しかしアメリカでは初対面の場合、年齢と、どちらの立場が上か下かはあまり関係ありません。
いくつなの?
ただし、小さい子どもに上記の質問をするのは問題ありません。きっと元気よく答えてくれますよ。
NGな話題4:宗教
アメリカではいろいろな宗教が信仰されています。宗教はプライベートで個人的なもの。これに触れることは、その人の個人的な領域にズカズカと入り込むことと捉えられます。アメリカでは宗教について聞くことはタブーだと理解しましょう。
あなたは神様を信じますか?
宗教に関して皆、それぞれの意見を持っています。思い入れが強い分、感情的になりやすいので、言い争いや険悪な雰囲気を避けるためにも、上記のような質問はしない方がいいでしょう。
NGな話題5:政治
「NGな話題4:宗教」と合わせて、アメリカ人でも初対面では特に触れないという意見が多いのが「政治」の話題です。親しくなってからなら話すという人もいれば、親しくなっても友情を壊してしまう、または家族同士でも喧嘩になるので話さない、と考えている人もいるほど、デリケートな話題ですので、初対面では話題に取り上げない方がいいでしょう。
誰に投票した?
(大統領や議員の名)についてどう思う?
上記のような質問をしてしまうと、相手が異なる政治観を持っている場合は、感情的になり、また言い争いになりやすいからです。
NGな話題6:お金・収入
「お金・収入」の話題は日本でも初対面の人には聞かないですね。アメリカも同様で、「給与はいくら?」や「貯金はいくら?」などの話題は避けた方がいいでしょう。これも、かなりパーソナルな話題だからです。
とくにアメリカでは「収入=自分の価値」と考える傾向があります。このため収入について聞くと、相手は自分の価値をジャッジされているように感じ、不快になるといったこともあります。
じゃあ、自分の収入や貯金の話はしてもいいのか?というと、そうではありません。
アメリカでは自分のお金の話をすることだけでなく、他人のお金の話を聞くことも不快に感じる人がいます。家族内でも話さない人もいるとか。他人にお金の話を聞くだけでなく、自分のお金の話もしない方がいいでしょう。
どれくらい稼いでいるの?
貯金はいくらありますか?
初対面でもOKな話題とは?
ここまでアメリカ人との会話でNGな6つの話題を見てきました。
そしてこれらの気をつけたい6つの話題の共通点としては、「プライベートな部分には立ち入らない」、「ジャッジしているように捉えられる質問はしない」などです。
つまり親しくなっていない段階では、個人的で立ち入ったことを聞かない方がいいということです。
「英語を話すこと」に気をとられて、相手の気持ちに配慮したコミュニケーションをおろそかにしないようにしましょう。相手の文化や、考え方の国際的な変化などを意識して、話す内容に気をつけたいものです。日本人同士の当たり前が外国人とはまるで違ってくることがあることを理解しましょう。
では、最後に初対面での会話では、どのような話題なら無難なのか、OK表現をいくつかまとめてご紹介します。NGワードとはまるで違う話題で英語でのコミュニケーションを取れるようにしましょう。
天気の話題
その場にいる相手との共通点と言えば、やはり「天気や気候」。世界共通で使え、この話題は話のきっかけづくりに最適です。
今日は寒いですね。
明日は、雪になるらしいですよ。
趣味に関する話題
趣味に関する話題も会話のきっかけを作るにはいいでしょう。自分の趣味について英語で話せるようにしておくこともおすすめです。共通の趣味があることが分かれば、距離がグッと縮まるかもしれません。
ここは●●アクション映画のロケ地ですね。
私はアクション映画が好きなんです
あなたはどんな映画が好きですか?
卒業した学校や専攻した分野の話題
自分が卒業した学校や専攻した内容などを話すのもいいでしょう。
大学で私の専攻は心理学でした。
大学では工学を勉強しました。
アメリカでの経験の話題
自分がアメリカを訪問しているのならば、その感想も良い話題になるでしょう。
数日前にニューヨークに着いたばかりです。
ニューヨークは初めてです。
ニューヨークの良いところはどんなところですか?
英語だけに気を取られず、会話の内容まで意識しよう
本記事では、アメリカ人と話をする機会に避けたいNGな話題を紹介しました。以上のような例文を参考に、英語の質問文や、自分が質問されたらどう答えるかなど、たくさん会話例の引き出しを持っておくことが大切です。
そして会話の内容を意識しながら、英語力を磨くには、やっぱりネイティブスピーカーとのレッスンを通して現地の情報を手に入れるのがおすすめです。
「オンライン英会話 ネイティブキャンプ」のレッスンでは、先生から日常英会話だけでなくビジネスにも役立つさまざまな表現に加え、言ってはいけないタブーな言い回しやその理由も教えてくれますよ!
◇経歴
児童英語講師
オンライン英会話講師
NC英語アドバイザー
英語学習ライター
元大学教員
◇資格
TESOL/TEC(CANADA)
中学校教諭二級免許状(英語)
◇留学経験
アメリカ・サンディエゴに語学留学(2カ月)の経験あり
その後、オーストラリア・シドニーに大学院留学(2年)の経験もあり
◇海外渡航経験
25歳で初めて、短期間の語学留学をきっかけに本格的に英語の勉強を開始しました。
雑誌の編集・ライティング、テレビCMの企画・撮影等などの仕事が長く、英語を使っての海外取材や撮影経験も多く経験しています。また海外で日系新聞社の副編集長をしていたこともあります。
◇自己紹介
「英語学習に終わりはない」「継続は力なり」を実感し、50代半ばから毎日英語の勉強を続けて2000日近くが過ぎました。
「楽しく学ぶ!」をモットーに、僭越ながら私の異文化経験や英語の知識などをブログに織り交ぜながら、執筆することを心がけています!ネイティブキャンプのオンライン講師もしています。初心者・初級者限定ですが、ぜひ一緒に学びを続けましょう。
I took a Bachelor of Science degree in Mathematics where my problem-solving and critical-thinking skills were honed. I have worked as a trainer in a government office, which has helped me to develop my communication and intrapersonal skills. My hobbies are reading, listening to music, and cooking. After joining NativeCamp, I acquired 2 years of teaching experience. Currently, I am involved in content production in the Editing Department.