言ってはいけない差別英語とは?英語を話すときに必ず意識すべきこと

言ってはいけない差別英語とは?英語を話すときに必ず意識すべきこと

国際語としての英語を学習するものとして必ず胸に留めておくべき大切なこと、それは、気づかないうちに発言してしまう差別的な英語についての知識です。

世界で起きているヘイトクライムやある特定の人種に対する攻撃、差別的発言の数々は言うまでもありませんが、中には普段相手と会話をする中で知らず知らずのうちに相手を傷つけてしまっていることもあるんです。

相手を中傷するような態度や発言を防ぐためには、まず何が差別になるのか知ることが大切です。なぜその発言や態度が差別に当たるのか、歴史的背景も一緒に知ることも重要です。

特に近年、日本国内で差別的発言や態度でバッシングを受けるような事態になったニュースを耳にしますよね。このような事件を防ぐためには、可能な限り多くの人が世界で過去に起きた、そして現味も起きている差別について知ることがとても大切なのです。

無知とは怖いものです。意図的に差別をしたわけではなくとも、例えばある特定の人種の見た目についてのギャグを「純粋に笑を取るために」披露した場合でも、それは立派な差別です。その人種の人から見てそのお笑いは本当に笑えるものでしょうか?

日本の企業で様々な国の人とチームになって働く会社員、語学力を向上させ、興味のある分野を海外の大学で学びたいと思っている学生や、世界にはばたき、様々な地域で活躍を夢見ている若者、退職後に海外にステイすることを計画している夫婦など、この地球上の全ての人が世界と関わるの中の一人の人間として、「差別」についてしっかりと知るべきです。

差別について学び、知ることは世界中で共通語として使用される英語を学習する者の義務です。語学としての英語学習と同時に、差別について知ることは重要なのです。

そこでこの記事では、英語を話す際に注意すべき差別になってしまう表現を紹介していきます。この記事を読むことで、英語学習を進めるみなさんの差別に対する知識がぐんと増えることの助けになればと思います。

また、この記事に書かれていることは差別的な発言や態度を未然に防ぐために必要な知識についてです。国際理解や国際交流に必要不可欠な「コミュニケーション能力」を育てるためにこれらの知識を自分の中で蓄えるためにあえて紹介をします。

1:年齢、見た目に対する言葉

まずは、相手年齢や見た目に関するNG表現です。

まず最初に行っておきたいこと、それは、欧米やアメリカなどの国で相手の年齢や見た目に対して発言しないように心がけるべきだ、と言うことです。

特に日本では (「日本では」と言う表現をたくさん用いるのも一種の差別的発言とされますが、今回は状況の説明のために使用させていただきます。)、良かれと思って、相手を褒めてあげたくて相手の見た目や年齢について言及することがあります。

例えば、久しぶりにあっった友達に対して、「久しぶりだね〜!〇〇ちゃん、すっごく細くなったんじゃない!?」と言ったり、初めて話す人に対して、「〇〇さん、目が大きくぱっちりしていて素敵ですね。」などと発言することって、「褒め言葉」として普通に飛び交っていますよね。

雑誌を見ていても同じようなことが言えます。メイク特集のページには見出しとして大きく、「デカ目メイク」や「ぱっちり二重メイクの作り方」などの文字が。

これらの発言や表現に共通して言えるのは、相手や読者を外見や見た目でしか判断せずに「〇〇が美しい」だとか「〇〇が綺麗」などと判断をしてしまっていることなのです。

なぜか日本ではある特定の顔つきや体の特徴が理想とされ、それを目指すこと=可愛い・かっこいいとされてしまいがちなのですが、それって冷静に考えたらおかしいですよね。

初めて会った人に自分の見た目だけで性格や特徴などを言い当てられ、判断されることは人間関係を気づく上でもっともしてはいけない行為です。

具体的には英語で以下のような発言はタブーとされます。

You are so thin.
あなた、めっちゃ細いね。

※世界では細い=美しい・理想と言う概念は必ずしも存在しません。

Your eyes are big. / Your nose is tall.
あなたの目は大きいね。あなたの鼻は高いね。

※目が大きいことや鼻が高いこと=美しい・理想と言う概念は世界共通ではありません。

You have a white skin.
あなたの肌は白いね。

※白い肌=「美白」とされる日本ですが、世界ではそうとは限りません。小麦肌を理想とする人たちもたくさん。

とは言っても、出会った人のルックスやその日の雰囲気がとっても素敵で褒めたい!何か伝えたい!と言うことってたくさんありますよね!?そもそも相手のことを褒めることはとても素敵なこと。

そんなときに使える、差別にはならない素敵なフレーズがあります。それは、「You look 〇〇.」と言うフレーズ!例えば、

● You look gorgeous! (綺麗だよ!)
● You look great! (素敵だね!)

などの形容詞を用いて相手の雰囲気全体を褒めることがおすすめです。

鼻や目、肌の色や体型などをピンポイントで具体的に褒めることは決してしないように心がけましょう。日本人の間では理想とされていることが世界でも理想だと思い込むのはとても危険なのです。

2:性について

続いて、性についてのタブー表現について見ていきましょう。

みなさんは普段、性についてどれくらい意識して生活していますか?意識して生活をしてみると、私たちの生活のあちこちに性についての差別的表現が見つかります。

例えばレストランのメニュー表などで見かける、「レディースセット」と言う表記。これは女性に向けて作られたセットと言う意味で使われているのですが、では、男性がそのメニューを美味しいと思った場合頼んではいけないのでしょうか?

「女性しか」「女性専用」のような意味合いを含むものとして、女性専用車があります。これは女性を痴漢や犯罪などから守るために作られた車両とされています。

間違えて女性専用車に乗り込んでしまった男性がギョッとして焦って他の車両に出ていく姿を何度も目にしたことがあります。

「女だから〇〇しなさい」「男は〇〇をすべきだ」「男性専用〇〇」「女性専用〇〇」と言う男女を主語にその性別だけしか使用できないもの、食べることができないもの、利用できないものがこの国にはまだ多くあります。

一度海外に出ると、日本の性についての概念が遅れをとっていることに驚かされます。欧米やアメリカ、南半球の国々など、世界では言ってはいけない、表記してはいけない差別表現が当たり前に浸透しています。

Even though she is a woman, she is in charge of this important project.
女性であるにもかかわらず、彼女はこの大事なプロジェクトの責任者だ。

「女性であるにもかかわらず」「男性であるにもかかわらず」などと言う表現は不必要です。基本的に、性別を物事の主語として語るのはやめましょう。

Boys should wear a pair of pants./ Girls should wear skirts.
男の子はズボンを履くべきだ。/ 女の子はスカートを履くべきだ。

男の子はズボンを履くべき・女の子はスカートを履くべきと言う考え方を子供の頃から植え付けてしまうのはよくありません。性別によって着るもの・履くものを制限されるべきではないですよね。

3:人種や国籍について

最後に、人種や国籍に関するタブーな表現をお伝えします。

こちらに関しては、日本の教育も変わってきていることもあり日頃から意識している方も増えているのではないでしょうか。

特に外資系の企業や英会話スクール、教育関連の仕事の企業の理念やモットーなどでも、国籍やバックグラウンド、文化や歴史的背景についての理解について言及されているケースもあります。

文化や歴史、出身国が異なる場合、お互いへの思いやり、リスペクトは不可欠です。それを理解している人はたくさんいることでしょう。

ただし怖いのは、年齢や見た目に関する差別表現の部分で紹介したように、良かれと思って・褒めようと思って発言したことが実は差別にあたる表現だった場合。これを避けるためには、どのような表現が差別にあたるのか知ることが大切です。

He is good at running because he is from Africa.
彼はアフリカ出身だから、走るのが得意だ。

※特定の国出身と特技を結びつけるような発言は好ましくありません。アフリカ出身でも足の遅い人はいます。特技などは、その人の中身をもっと良く知ってから判断することです。出身国や人種で判断はできません。

Nワード

Nワードとは、「黒人」の蔑称を意味するNiggerのことを表します。(相当な差別用語です。決して使用しないようにしてください。)

黒人同士ではお互いに自分たちのことをNiggerと呼びますが、他の人種の人たちが同じように黒人のことをNiggerと呼ぶのはいけません。

黒人差別の歴史についてはこの記事では描き切れないほど学ぶべきことがたくさんあります。それほど人種に関する差別問題はセンシティブであり深刻な課題なのです。

その他、アジア人やアジア系の人々を指す「Chink」ユダヤ人を指す「Jew」も使わないでください。ユダヤ人と言いたい場合は必ず「Jewish」を用いましょう。

タブーとなる言葉を理解して、会話を楽しもう

今回学んで知った様々な差別に関する表現は、英語でコミュニケーションを取る際に頭の中でいつも意識していましょう。

でも、言おうとしている表現が差別にならないか心配で会話がぎこちなくなってしまったり、不安が強くて会話自体が楽しめないのではいい人間関係を作る際に本末転倒。

もし万が一、相手が傷つくようなことを言ってしまったり、英語を間違えてしまい誤解されてしまった場合は素直に、心から謝ることが大切ですよね。。

「この表現がよくないこととはしっかり知っているんだ。なのに言ってしまってごめんね。ただあなたと会話をするのが私の楽しみで、生きがいなんだよ。」と、真っ直ぐに伝えること。

人は誰もが意図的ではなくともミスをしたり過ちを犯します。そんなときに、素直にまっすぐ相手の目を見て「ごめんね。」と言うことは、現代人が実は忘れがちなことではないでしょうか。

今回この記事を読んだみなさんは、差別になってしまう表現をすでに知っています!英語をマスターして、真の国際人になるために必要なスキルをまた一つ手にしましたね。