留学を考えている方にとって、留学のタイミングはとても重要なトピックです。
社会人の場合は普段の仕事とのスケジュール調整が必要になりますし、場合によっては退職をしてでもタイミングを作らなくてはならないこともあるでしょう。また学生さんの場合、専門学校生や大学院生、理系学部や薬学部など、それぞれの立場によっても留学のベストタイミングが変わってきます。
今回は学生さんから社会人まで、年代別におすすめできる留学のタイミングについて、詳しくご紹介していきます。
大学生・社会人が留学するベストタイミングについて
大学生や社会人はそれぞれ勉学や仕事で忙しく、なかなか留学するタイミングを見つけるのが難しいですよね。また「大学生や社会人」とひとくちにいっても、学部や職種によって生活スタイルは全く異なります。
大学生が留学するベストタイミング
大学生が留学する場合、大きく分けると以下の2つのパターンがあります。
1)長期留学
大学を休学したり、交換留学の制度を利用して1年以上の長期にわたって留学します。
2)短期留学
春休みや夏休みなどの長期休みを利用して、数週間~数ヶ月程度の短期で留学します。
短期留学では、タイミングを考慮する必要はそこまでないことが多いです。もともと学校が休みで授業がないので、学業と留学のスケジュールが干渉する可能性が低いためです。
一方、長期留学では留学のタイミングをよく考慮する必要が出てきます。長期留学では、渡航先で専門学校や語学学校、大学などに所属することが多いのですが、短期留学と違って、受け入れ側の学校の入学時期が限られていることも多く、よく調べたうえで渡航時期を決める必要があります。
大学1年生の場合
大学1年生は研究室などにまだ所属していないこともあり、比較的自由に使える時間が多いことが特徴となります。もし入学前から早期の留学を念頭に大学進学をした方であれば、1年次に留学することは周囲と異なるキャリアを積むという意味で大きなアドバンテージとなるでしょう。
そうでない方の場合は、大学に入ったばかりの1年生の時期に早速大学を休学してまで留学をすることは、本来すべき学業がおろそかになってしまう可能性もあります。1年次には2年次以降の交換留学制度や留学先の情報収集、英語力の向上などに時間を充てることもよいでしょう。
金銭的に余裕がある場合には、長期休みを利用して短期留学にチャレンジし、留学のイメージを掴んでみることもおすすめです。
大学2年生の場合
大学2年生は長期留学するには適した時期であると言えます。研究やゼミなどの所属もないですし、就職活動も本格化する前の時期であるため、自由に使える時間が多くあります。
大学2年生というタイミングでの留学には、以下のようなメリットがあります。
・1年留学して帰国しても就職活動に間に合う
・1年生で交友関係が確立しているため大学生活に復帰しやすい
大学の4年間の中では、大学2年生は最もベストな留学のタイミングだと言えるでしょう。
大学3年生の場合
大学3年生は交換留学制度を使った長期留学に行く方が多い時期となります。帰国の時期によっては就職活動に影響がでる可能性があるため、帰国後のスケジュールもよく考慮してから留学することをおすすめしたいタイミングでもあります。
短期留学や外国での大学院進学を検討するなど、広い視野を持ち、長期的キャリアを考慮して決断されることをおすすめします。
大学4年生の場合
大学4年生の場合、自身のキャリアや進路を考えたうえで、留学するのかどうかを判断することが重要となります。ゼミや研究室に所属している場合は、研究に支障が出ないように時期調整をする必要がありますし、先生からの許可が必要になるかもしれません。
院進学や企業への就職が決まってしまえば自由時間ができるのでは?と考える方もいるかもしれませんが、入社前の研修や院進学前の研究など、意外とやらなければならないことは多いものです。
もちろん人によって事情が違うので一概にはいえませんが、一般に大学4年生での留学はおすすめできないタイミングであるといえます。
社会人が留学するベストタイミング
社会人が留学する場合にまず最初に考えなくてはならないのが、長期の休みを取得できるかどうかという点です。職業によってはまとまった休みを取りにくい場合もあるため、キャリアチェンジも視野にいれて、休職や退職を検討しつつ、留学への準備を進めていく必要があります。
20代の場合
20代の留学では、「一度社会に出たけれども、もう一度海外の大学院で勉強をして違うキャリアを積みたい」「もっと英語力を磨いてこれからの活躍に役立てたい」など、学生時代の留学よりもより明確な目標を持って留学に臨む方が多くなります。
学生時代に留学しておけばよかったと後悔する方もいますが、社会人全体からみると20代はまだまだ自分のために使う時間や体力があり、人生の方向も変えやすいタイミングだといえます。
30代の場合
30代になると社会人としての経験年数が長くなり、会社で責任あるポジションを任せられていたり、仕事内容も把握できてバリバリ働くのが楽しい時期である方も多いことでしょう。
仕事の一環としてキャリアアップのために留学をする場合は、会社から費用や許可がおりて、退職することなく留学できる場合もあります。これは経験と地位を確立した30代ならではの留学におけるメリットであるといえるでしょう。
一方で、結婚や転職など、人生の転機を迎える方が多い年代でもあります。家庭を築いた場合には、自分ひとりでの留学がしにくいという環境になる方もいるかもしれません。30代は人それぞれで人生が大きく変わってくる時期でもあり、人生経験を積んできてチャレンジすることに慎重になってくるものですが、まだまだ体力もありバイタリティに溢れている年代です。
留学への希望があるならば、短期留学からチャレンジし、様子を見ながら長期留学を検討するといった柔軟なやり方をとることもおすすめです。
40代以上の場合
40代以上になると、職場で確固たる地位や役職を築いている方も多く、また家族がいる中での留学になるケースもあるため、長期留学をするには家族や職場の理解が必要になってくる年代となります。
金銭的にも、家族の子育てや介護に費用を振り向ける必要が出てくるなど、自分の留学費用を捻出するのが難しいという方が増えてきます。
とはいえ、社会人経験を積み、日々の業務や子育て等で得られた問題意識を持って留学することは若い世代にはできないことです。明確な目的意識をもち、周到な用意をして臨むことで留学から大きな成果を得られることでしょう。
留学の種類
留学には色々な種類があります。さまざまな留学の特徴や期間の目安などについて、ご紹介します。
語学留学
語学留学は語学の修得を目的とした留学です。留学中は語学学校に通うことがメインとなりますが、課外時間には観光や小旅行を楽しむこともできます。
留学期間は1週間という超短期から1年以上の長期までさまざまで、希望や都合に応じて選択することができます。
大学・大学院留学
大学・大学院留学は、現地の大学や大学院に通って授業を受け、学位の取得を目指します。現地あるいは世界中から集まった学生と一緒に授業を受けることになるため、ハイレベルな英語力が求められます。
留学期間は、学生の交換留学であれば1年などの決められた期間ですが、社会人の場合は基本的に学位取得までの数年間となります。
専門留学
専門留学とは、アートや映画、ダンスなど、ある特定の分野を学ぶための留学です。英語で授業を受けるため、それについていけるレベルの英語力が不可欠です。また、コースによっては専門分野における自分の実績を示すポートフォリオの提出を求められることもあります。
留学期間はさまざまで、コースの内容によって異なります。
ワーキングホリデー
ワーキングホリデーは、対象となっている国で働きながら1〜2年間滞在することができる制度です。語学学校に通いながら働けるため、仕事も勉強も英語圏での経験を積みたい方、収入が必要な方に適しています。
留学期間はワーキングホリデーの協定によって定められた期間となりますが、ワーキングホリデーの終了後に学生ビザに切り替えることも可能であり、場合によっては長期滞在することもできます。
インターンシップ
就職前の学生が、実際の企業で働く経験を海外で積めるのがインターンシップです。海外の企業や団体で働くため、高度な英語力だけでなく、色々な立場の人と円滑なコミュニケーションをとって業務を遂行する能力が要求されます。
留学期間はプログラムやビザによってさまざまです。
留学する時期を検討する際に留意すべき点
留学する時期を検討する際、留意すべきなのは「就職活動に支障がでないタイミングに帰国する」という点です。就職、転職、院進学などの面接や就職活動に支障がないよう、綿密なスケジュールを立てて行動することが大切です。
特に長期留学では、留学中にインターンや企業の面接などの大切なイベントが実施される時期が留学期間と重なることも少なくありません。
また、日本の新学年は4月スタートですが、海外の多くが9月スタートです。留学期間の前後には準備などである程度の時間の余裕が必要となりますので、それらを考慮して、ゆとりを持って就職活動に取り組めるよう留意しましょう。
まとめ
大学生や社会人の方が留学するときには、学業や就職といった帰国後の生活を考えて、困ることが無いよう配慮することが大切です。もちろん個人差はありますが、大学2~3年生の時期や、社会人であれば20~30代という早い時期が一般的に最もおすすめできるタイミングです。
記事の内容も参考にして、ご自身にとって最良の留学のタイミングを考えてみてくださいね。

◇経歴(英語を使用した経歴)
高校時代にイギリスへ短期留学。
大学院進学の傍ら、TOEICスコアアップや海外留学、海外旅行を経験。
社会人生活を経て、現在は英語に関するWEBコラム記事を執筆中。
◇資格
TOEIC900
◇留学経験
・ロンドン:2週間 Harrow School
・ハワイ島:2週間 Universal English Academy
・バレンシア:3週間 don Quijote Valencia
◇海外渡航経験
留学:イギリス、ハワイ、スペイン
旅行:イタリア、チェコ、アメリカ、メキシコ、韓国、モロッコ、フランス、デンマーク、フィンランド、スイス、ハンガリー、ベルギー、オーストリア
◇自己紹介
ラジオ基礎英語をきっかけに英語の世界へ。理系専攻ながら英語を磨き、留学や旅行で色々な国を訪れた。結婚を機にWEBライティングを始め、現在は二児と共に英語ライフを楽しんでいる。

I took a Bachelor of Science degree in Mathematics where my problem-solving and critical-thinking skills were honed. I have worked as a trainer in a government office, which has helped me to develop my communication and intrapersonal skills. My hobbies are reading, listening to music, and cooking. After joining NativeCamp, I acquired 2 years of teaching experience. Currently, I am involved in content production in the Editing Department.