大学受験においても英会話においても、英文法を学ぶことは大切ですよね。入試の英語で点数を取れるようになることはもちろん、英文法を正しく身に付けることでコミュニケーションを取るときにも自信を持つことができます。
とは言っても、何から手を付けていいのか分からず、参考書の内容を丸暗記しようとして時間ばかりがすぎていく…なんて方も多いのではないでしょうか。
今回はそんな英文法に苦手意識のある方に、効果的な勉強法をお伝えします。英文法を学ぶ上でよくある失敗や、勉強するにあたって身に付けておきたい心掛けなども一緒にご紹介します。英文法を勉強する前に、ぜひ参考にしてみてください。
英文法への苦手意識
「英文法ってどう勉強したらいいのか分からない…。」「英語って話せればそれでいいはずなのに、なぜ文法を学ぶ必要があるの?」このように、英文法に苦手意識を持つ方は多いです。
英文法が苦手な人の特徴
英文法が苦手な人の特徴があります。それはどのようなものでしょうか。
まずは、参考書をひたすら購入することです。英文法の学習を頑張ろう!と思うのはいいことですが、とにかく良さそうな参考書を買って、それを使い切らずに次のものを買って満足してしまう方も多いのです。1冊を読み切らないことには、文法の知識はなかなか身に付きません。
次に、英文法を必死で暗記しようとしていることです。文法の学習で一番大切なのは暗記ではありません。覚えた上で理解し、繰り返しアウトプットすることが大切なのです。
英文法が苦手な人の参考書選び
参考書をひたすら購入するのはよくありませんが、英文法を学ぶために参考書を使うことは大切です。ただ、英文法に苦手意識のある方は、この参考書の選び方自体が間違っていることがあります。間違った選び方とはどのようなものでしょうか。
それは、難しすぎる参考書を選んでしまうことです。英文法が苦手な方は、まずはその基礎を学べるような参考書を選ぶ必要があります。しかし、英語の試験で高得点を目指すための参考書など、自分のレベルに合わない難しいものを選んでしまうことが多いのです。これでは、参考書の内容を理解できずに挫折してしまい、苦手意識がより大きくなってしまいます。
このように、英文法に苦手意識のある人は英文法は暗記が大事だと思っていたり、参考書選びが間違っていたりすることが多いです。そのため、この考え方を改善するだけでも英文法の苦手意識を克服することができます。
英文法の勉強に対する心掛け
ここでは、英文法を勉強するうえで心掛けるべきことをご紹介します。
インプットとアウトプットのバランス
先ほど、英文法に対して苦手意識のある人の多くは英文法を暗記するものだと勘違いしているとお伝えしました。その考えを変えて、英文法では「暗記の後のアウトプットが大切」なことを認識することが必要です。
英文法のルールを覚えるだけでは実際に使えるスキルには繋がりませんし、知識が不十分なまま英会話を繰り返してもなかなか上達しません。日本人は日常的に英語を使うわけではないので、インプットをせずに実践だけを繰り返しても、自然に文法を身に付けることは困難です。そのため、まずは文法を意識的に学習する必要があります。
ただ単に知識を暗記するだけではなくその後実践をすることで、より知識を定着させることができます。
複数の参考書に手を出さない
英文法を早く身に付けたいからといって、あれもこれもと参考書に手をつけるのはNGです。文法のみならず、英語学習においては自分の現状のレベルと弱点を把握し、それぞれのスキルを補うよう学習することが大切です。
評判のいい参考書に手を出すのではなく、自分のレベルや学習目的に合った参考書に絞って、それを完璧にするような学習を心がけましょう。
英文法の勉強法
ここからは、具体的な英文法の勉強法をご紹介します。環境の整え方から実際に机に向かって勉強するときのコツまでお伝えするので、すぐにできそうなものから挑戦してみてください。
多くの文法書に手を出さない
これは何度もお伝えしていますが、いくつもの参考書に手を出してはいけません。文法の参考書は1つに絞って学習しましょう。1つの参考書を繰り返し学習し、最終的には無意識に実践できるようになるまで定着させることがポイントです。
他人に説明してみる
英文法は、まず理解することが大切です。ただ、参考書を読み込んでいるだけで理解した気になってしまい、いざ実践となると身に付いていないということも多くあります。
そんなとき、自分の理解度を図ったり知識を定着させるために役立つのが、他人に説明してみることです。
他人に説明ができるようになれば、それはしっかりと理解ができているということになりますし、説明できない場合はそこが自分の理解できていない部分として把握し、重点的に学ぶことができます。
最初は調べながらでもいいので、自分なりに説明をしてみましょう。その中で、上手く説明できないところはできるようになるまで辞書やインターネットを使って調べてみましょう。
インプットとアウトプットのバランスをとる
英文法は、何も意識せずに学習するとついインプットが多くなってしまいます。知識メインの分野ではあるのですが、見て覚えようとするとついつい理解できた気になってしまうことが多いです。
再三お伝えしていますが、覚えた後には書いたり話したりするアウトプットの時間を必ず取りましょう。アウトプットは、できるだけネイティブスピーカーと実際にコミュニケーションをとったり、プロに英作文を添削してもらったりするのが理想的です。正しい英文法が使えるようになるだけでなく、自然なコミュニケーションを取ることができるようになります。
勉強するときのコツ
ここまでは英文法を学ぶ上での理想の環境についてお伝えしてきました。ここからは、1人で机に向かって勉強するときのコツをお伝えします。
スラッシュリーディング
スラッシュリーディングとは、長い英文を言葉のかたまりごとに区切って読む方法です。
英語と日本語では文章の作りが違うので、後ろから訳して理解しようとする方も多いですが、このスラッシュリーディングでは英文を頭から読んでいきます。
これにより、返り読みをしないので時間を節約しながら文章を理解できるようになったり、実際の英会話もスムーズに理解ができるようになったりします。スラッシュで区切った言葉のかたまりを並び替えてから、正しい並びに戻す並び替えトレーニングもオススメです。
リピーティング
リピーティングとは、聞いた英語をすぐに声に出してリピートする学習方法です。
リピーティングするためには、文の構造や基本的な決まった語順を理解している必要があります。そのため、文法の理解や定着に効果的な方法なのです。繰り返して声に出すことに加えて、基本文型の要素に当てはめながら文章の構造も考えてみましょう。
リピーティングは音声だけで取り組むこともできるため、隙間時間を活用しての学習にも向いています。自分に合った教材を準備して、自分の生活スタイルに合った方法で学習を継続してみてください。
勉強の失敗ケース
心構えや勉強法を理解していても、途中で挫折してしまうケースもあります。そのような失敗ケースをご紹介します。
アウトプットをしていない
英語学習の中でも特に文法学習となると、参考書の内容をとにかく覚えようとインプットばかりしてしまうことがよくあるとお伝えしました。インプットが大切なのはもちろんのことですが、その後に実際に使ってみることで定着させることができます。
日本に住んでいるとアウトプットする機会は意識しないと作れないので、SNSや英語アプリを使ったり、友人と英語縛りを設けて会話したり、工夫して楽しみながら英語を使ってみましょう。
勉強する習慣がついていない
正しい勉強法を知っていたとしても、それを継続できなければ英語力は身に付きません。
勉強する時間を決めることで、毎日短い時間であっても勉強する習慣をつけて、続けることが大切です。
短期間で結果を求めている
英語学習した結果、実力がついたと感じられるようになるには年単位で時間がかかります。これを知らずに短期間で結果を求めた場合、やりがいを感じられなくなってしまい挫折してしまいます。達成しやすい小さな目標を立てることで、モチベーションを維持できるようにしましょう。
英文法の学習は、インプットとアウトプットの練習をバランスよく続けることがとにかく大切です。
筆者自身、英語には得意意識があったのですが、それでも文法の問題でミスをすることや英作文の文法ミスで減点をされることがありました。「英語は話せれば、理解できれば問題ないから」としばらく放置してしまっていたのですが、周りのアドバイスを参考にして、
①参考書の文法ルールを覚えてからその分野の問題集を解く
②間違えた問題はもう一度参考書に戻って理解し直す
③解き直す
の流れを繰り返すことで、文法で減点されることはほとんどなくなりました。
使える英語を学ぶことに囚われすぎて軽く見られがちな英文法ですが、正しく英語を使うためには必須です。バランスよく他の部分と同時に学んでいきましょう。
【英文法 勉強法】まとめ
ここまで、英文法の勉強法と学習するにあたって心掛けることや、よくある失敗などをご紹介しました。英文法に苦手意識のある方は、共感できる部分もあったのではないでしょうか。
英文法の学習は、自分に合った教材さえ見つけてしまえば今すぐにでも始められる学習です。苦手意識に囚われすぎずに、まずは自分にできそうなところから始めてみることをオススメします。
その際には、せっかく勉強した内容をしっかり定着させるためのアウトプットも忘れないでくださいね。そうすることで、英語がスラスラ読めるだけでなく、自信を持って英語でコミュニケーションが取れるようになるはずです。

◇経歴(英語を使用した経歴)
小中学生時代をアメリカ・ニューヨーク州で過ごした後、高校では英語を専門的に学び大学では主に英語教育を学びました。その中で、実際に中学生に対して学校で英語の授業を行ったり塾講師として受験英語の指導を行ったりしていました。
◇資格
・英検準1級
・TOEIC865点
・中学校教諭一種免許状(英語)
・高等学校教諭一種免許状(英語)
◇海外渡航経験
小学校3年生から中学生までの間、アメリカ・ニューヨーク州で生活し、現地の学校に通っていました。
この経験を通じて、異文化の中で生活する楽しさや戸惑いを肌で感じながら、英語や多様な価値観に触れることができました。
まだ幼いうちに新鮮な経験ができたこともあり、クラスメートとの交流や現地の行事への参加を通じて、自然とアメリカの文化に溶け込んでいく貴重な時間を過ごしました。
◇自己紹介
WEBライターのりんと申します。義務教育時代を海外で過ごした経験を活かして主に英語や教育に関する記事を執筆しております。

I took a Bachelor of Science degree in Mathematics where my problem-solving and critical-thinking skills were honed. I have worked as a trainer in a government office, which has helped me to develop my communication and intrapersonal skills. My hobbies are reading, listening to music, and cooking. After joining NativeCamp, I acquired 2 years of teaching experience. Currently, I am involved in content production in the Editing Department.