「物事の本質を見抜くことが大切です」「うわべばかり見ていないで、本質を大事にすべきです」など、「本質」という単語は意外にも日常生活でよく使うのではないでしょうか。
では、みなさんはそんな「本質」を英語でどのように表現するか知っていますか?実は、さまざまな単語で表現できるんです。そこで、今回の記事では、物事の本質の「本質」を意味する英語表現をいくつかご紹介します。
あわせて、似たような表現や、「本質を捉える」というイディオムについてもご紹介します。それぞれの表現について、意味や使い方、ニュアンスの違いなどを詳しく解説します。それぞれ、例文とともに詳しく解説していきますので、ぜひその例文を何度も口に出して練習してみてくださいね。
本質とは
そもそも、「本質」とはどのような意味があるのでしょうか?「本質」とは、その物が持っている本来の性質、根本的な要素、また本来の姿を指します。また、物事に属する不変の性質を意味します。
類語としては、本体・実態・根本・根幹・基本・根源・基幹・基盤などがあります。また、対義語は「現象」です。現象は目の前で起きていることを意味します。
本質の英語表現
「本質」という単語の意味がわかったところで、ここからは、「本質」を意味する4つの表現(「essence」「nature」「core」「true meaning」)をご紹介していきます。
essence
「本質」を意味する代表的な単語が「essence」です。名詞で「あるものに固有の本質、特質」「真髄、核心、重要部分、肝心な点」などの意味があります。
「essence of~(~の本質)」や「in essence/essentially(本質的に)」、「essential(本質的な)」などもよく使われますので、ぜひこの機会にあわせて覚えてみてくださいね。なお、in essenceはややフォーマルな言い方です。
Do you know what the essence of love is?
あなたは愛の本質がなにか分かりますか?
What do you think is the essence of an honest person?
正直な人の本質は何だと思いますか?
How they look is not an essential matter.
彼らがどう見えるかなんて、本質的な問題ではありません。
In essence, both my dad and mom agree on the issue.
本質的に、私の父と母はこの問題には同意しています。
nature
「nature」は「人・物・場所などの本質、特質、本性、気質」を意味します。生まれ持った、生来の、自然なといったニュアンスがあります。
She's very shy by nature.
彼女はもともととてもシャイなんだ。
He is very talkative by nature.
彼はもともととてもおしゃべりだ。
He taught me the nature of love.
彼は愛の本質を私に教えてくれました。
I think human nature has not changed over the ages.
人間の本質は昔から変わっていないと思います。
core
「Core」は名詞で「(物の)核心、中心部、中核部、軸」といった意味があります。日本語でも核となる部分のことを「コア」と言うと思いますが、これは「core」が由来です。
We need to think about the core of our project.
私たちはプロジェクトの本質を考える必要があります。
Protecting the environment is at the core of our policies.
環境を保護することは、私たちのポリシーの中核です。
He is the core of the organization.
彼は組織の中核です。
This is the core of the issue.
これが問題の本質です。
true meaning
「True」は「本当の、真実の、偽りない」、「meaning」は「意味」という意味があります。「True meaning」で「本当の意味・真意」といった意味になります。
I didn’t understand the true meaning of what she said at that time.
あのときは、彼女が言ったことの真意が理解できませんでした。
Maybe he is too young to understand the true meaning of it.
恐らく彼は、その本当の意味を知るには若すぎるでしょう。
Not so many people know the true meaning.
本当の意味を知っている人は多くありません。
Can you understand the true meaning of this sentence?
この文の本当の意味が理解できますか?
My grandfather told me the true meaning of life.
私のおじいちゃんは私に人生の本当の意味を教えてくれました。
似たような表現シリーズ
ここからは、「本質」と似たような意味を持つ表現をご紹介します。いずれも日常生活でよく使う表現です。
fundamental
「Fundamental」は形容詞で「基本的な、基礎の、根源の、根本的な、本来的な」という意味があります。
It brought about a fundamental change in the community.
それはコミュニティに本質的な変化をもたらしました。
Freedom is fundamental to democracy.
自由は民主主義の根幹をなすものです。
Human rights are fundamental in this country.
人権はこの国の根幹をなすものです。
There's a fundamental difference between you and me.
あなたと私のあいだには、根本的な違いがあります。
I think our team needs some fundamental changes.
チームは根本的な改革が必要だと思う。
basic
「Basic」は形容詞で「基礎の、基本的な」という意味があります。
Could you tell us the basic concepts of your idea, please?
あなたのアイデアの基本コンセプトを教えていただけますか?
I think your basic theory is different from others.
あなたの基本的な理論は他の人とは違うと思います。
To be treated equally is a basic human right.
平等に扱われることは基本的人権です。
Computer skills are a basic requirement.
コンピュータースキルは基本要件です。
We should clarify what the basic point of this project is.
このプロジェクトの基本的なポイントは何かをはっきりさせるべきです。
「本質をとらえる」英語表現
最後に、「本質をとらえる」というイディオムの英語表現をご紹介します。
hit the nail on the head
「Hit the nail on the head」の直訳は「くぎの頭を打つ」ですが、まっすぐ打つことが転じて、「物事の本質をとらえる、核心をつく、本質をつく」という意味で使われます。また、本質をついた相手の発言に対して「まさにその通り!」と言いたいときにも使われます。
I think you hit the nail on the head.
あなたは本質をとらえていると思います。
You hit the nail on the head!
まさにその通り!
I think you hit the nail on the head with your opinion.
あなたの意見は核心をついていると思います。
get at the heart of the problem/matter/issue
「Heart」はここでは「中心」という意味になり、「get at the heart of the problem matter/issue」で「問題の核心をつく、突き止める、核心に踏み込む、核心に触れる」という意味のイディオムです。
I think we are almost getting at the heart of the problem.
私たちはもう少しで、問題の核心に迫れると思います。
It is important to get at the heart of the matter.
問題の本質をとらえることが大切です。
We need to get at the heart of the issue.
私たちは問題の本質をとらえることが必要です。
まとめ
いかがでしたか?今回の記事では、「本質」を意味する英語表現や似た意味の表現、また「本質を捉える」という意味を持つイディオムを、例文とともにご紹介しました。
「本質」という単語はビジネスシーンでも日常会話でも、意外とよく使うのではないでしょうか。だからこそいざというときにパッと適切な表現が口から出たら助かりますよね。
今回ご紹介した単語やフレーズを自然に使えるようになれば、より英語でのコミュニケーションがスムーズに進むはずです。ぜひ、この記事でご紹介した例文を何度も口に出して練習し、覚えて使ってみてくださいね。
今回ご紹介したフレーズをそれぞれ適切なシーンで使うことができれば、より自分の英語での表現の幅が広がりますし、ネイティブからも「お!この人はいろんな単語やフレーズを知っているんだな」と思ってもらえるのではないでしょうか。
また、今回学んだ「本質」の英語表現について、「もっと詳しく学習したい」「ネイティブはどのように使い分けているのか聞いてみたい」という方は、ぜひネイティブキャンプのオンライン英会話レッスンを試してみてください!
レッスンでは、ネイティブ講師とマンツーマンで話すことができます。今回ご紹介した「本質」に関する英語表現をさらに練習しても良いですし、「本質」を捉えるためにどんなことに気を付けているかなどをディスカッションするのも良いのではないでしょうか。ぜひ、みなさんの英語学習にレッスンをフル活用してくださいね。
◇経歴
新卒入社した会社ではオーストラリア人上司のもと働いた経験があります。
海外クライアントとのメールや電話でのやりとりは日常茶飯事でした。
現在はWebライターのほか、英日翻訳者としても仕事をしています。
◇資格
TOEIC、TOEFL、IELTSなどの受験経験あり
◇海外渡航経験
学生時代にイギリス留学を経験したほか、アジアを中心にさまざまな国に旅行に行ったり、フィールドワークをしたりしました。
フィールドワークでは英語を使ってインタビューをした経験もあります。
2019年よりイギリス在住で、現在は毎日英語を使っています。
◇自己紹介
子どものころはアメリカ人の先生の英会話教室に通い、大学ではイギリス留学を経験、新卒入社した会社ではオーストラリア人上司を持つなど、英語とは色々な接点を持ってきました。英語はもっぱらリーディングが得意で、毎日洋書を読んでいます。よろしくお願いします!
I took a Bachelor of Science degree in Mathematics where my problem-solving and critical-thinking skills were honed. I have worked as a trainer in a government office, which has helped me to develop my communication and intrapersonal skills. My hobbies are reading, listening to music, and cooking. After joining NativeCamp, I acquired 2 years of teaching experience. Currently, I am involved in content production in the Editing Department.