韓国ドラマやK-POPが相変わらず日本では人気があります。
それらの影響で、韓国語でドラマや歌の歌詞を理解できるようになりたい、推しの言っていることを韓国語で理解できるようになりたいという人が少なくありません。
また、韓国は日本から一番近い外国で気軽に行けることから、旅行に行ったことがきっかけで韓国語を話せるようになりたいという人もいると思います。
韓国語は英語など他の外国語と同じく独学、韓国語教室やオンラインでレッスンを受ける、また、通信講座で学ぶ方法があります。
韓国語習得は韓国語能力試験やハングル検定など試験に合格することが目的であれば独学でもある程度は可能ですが、会話は完全に独学だと難しい場合があります。
そのため、独学では習得が難しい、できないと考えて韓国人講師から韓国語レッスンを受けている人もいると思います。
ですが、韓国語会話は授業だけ受けていればできるようになるわけではありません。
これは韓国語に限らず英語など他の外国語習得に共通していますが、何年習っても話せるようにならないと悩む学習者がとても多いことからも分かります。
今回の記事では、授業を受けているだけでは韓国語を話せるようにならない理由と解決策として授業を活用しながら話せるようになる方法についてお伝えします。
授業を受けているだけでは話せるようにならない理由
まず韓国語は授業を受けているだけでは話せるようにならない理由について説明します。
授業の時間数が少ないから
まず一番大きい理由として、圧倒的に授業の時間数が少ない点が挙げられます。
韓国語教室で講師から直接学ぶ場合でもオンラインレッスンの場合でも話せるようになるために十分な時間数ではありません。
通常のレッスンであれば、グループレッスンなのかマンツーマンレッスンなのか、またコースやスクールによって多少の差はあると思います。
ですが、週1回のレッスンで月4回の場合が多いはずです。
オンラインレッスンの場合は、対面のレッスンよりもコマ数を多くすることで多少時間を多くすることは可能かも知れません。
ですが、いずれの場合もレッスンあたり数時間、月あたり数十時間ということは恐らくないはずです。
このような状態では、話せるようになるために必要な時間数にまったく足りていません。
既存の授業のほとんどは知識取得が目的だから
既存のレッスンの多くは、講師が生徒に対しテキストなどの教材に沿って単語や文法などの学習内容を説明することが主な目的です。
詳しくは後述しますが、会話は単語や文法を学んで覚えるだけではできるようになりません。
確かに、レッスンの中で会話例などを講師と一緒に音読して練習したり、生徒同士でちょっとした会話練習をすることがあるかも知れません。
ですが、会話はその程度の簡単な練習では話せるようには残念ながらなりません。
授業だけでは学んだことを定着・体得できないから
先の項目で触れた通り、現状の多くのレッスンでは生徒は講師から単語や文法などを教えてもらい、学習内容について学びます。
ですが、この状態は、学ぶ前には知らなかったことを学んで知った状態になっただけです。
学んだ学習内容が知識としてしっかりと定着もしていなければ、それを使えるようになった状態(体得)にもなっていません。
会話であれば、会話をするためのベースである単語や文法は学んで知った状態にはなっていても、それを自分で使って会話ができる状態には授業だけではなりません。
会話ができるようになるには練習が必要だから
先に少し触れましたが、会話は単語や文法を学んだだけではできるようになりません。
授業で学んだそれらの知識を使い自分で話せるようになるために自主練習が必ず必要になります。
つまり、知識として単語や文法を知っていることと、それらの知識を使い自分で話せることとは全く別であるということです。
授業を活かしながら話せるようになる方法
ここからは、授業を活かしながら話せるようになる方法について説明します。
授業以外の自宅学習で復習をしっかりする
授業で学んだことは自宅学習でしっかりと復習をしましょう。
単語であれば授業で学んだその時に覚えたと思っていても、その時に覚えただけで長期記憶としてしっかり覚えられた状態になっていないことがほとんどです。
また、授業では講師の説明を聞いて学ぶ受け身の勉強スタイルであることが多いです。
説明を聞いて分かった気になっていても、実際に自分で練習問題をしてみるとできないといったことはよくあります。
この状態は本当に理解している状態ではないため、この状態のまま学習を終わってしまうと学んで理解したと思っていても実際には身についていません。
授業で学んだ内容を繰り返して定着させる
授業で学んでいる学習者の中には復習はきちんとしているという人もいると思います。
ですが、復習は一度やっただけでは不十分です。
具体的には、授業で学んだ内容をざっと確認し、練習問題を一度やって終わり、といった復習では不十分だということです。
学んだことをしっかりと定着させて本当に理解した状態、そして会話であれば、ある程度話せるようになっている状態になるには必ず繰り返しが必要です。
復習をしているのにある程度経って見直すと覚えていないとか、頭では分かっているのに話そうとすると口から思うように言葉が出て来ず話せないというお悩みが学習者に多いです。
このような状態になっている理由は、繰り返しが足りないことで知識も話すスキルも定着していないためです。
授業で学んだことを練習してできるようになる
授業で知識習得をしたら、それをまず自宅学習で繰り返し復習します。
ですが、既に触れた通り覚えただけでは話せるようにはなりません。
知識を覚えることは韓国語を話すための土台作りでしかありません。
話せるようになるためにはここから時間をかけて繰り返し練習をしなければなりません。
これはスポーツで考えると分かりやすいです。
例えば、野球のバッティングであればヒットを打つためのフォームやバットの振り方などをコーチや監督からまず習います。
ですが、その方法を習っただけではできるようにはならないはずです。
習ったことを自分で実際に何度も練習することによって体が覚えた状態になる、つまり体得することで、試合でヒットを打てるようになります。
韓国語会話であれば、普段から自分で話す練習を繰り返しすることで始めはなかなか口から言葉が出てこない、考えながら話す状態でも段々と言葉がスラスラと出て来るようになってきます。
言葉が考えなくても出て来る状態になると、自転車を考えなくても乗ることができることと同じで会話は難しいと感じなくなります。
ですが、この状態になるためにはそれ相応の練習を繰り返すことが必要だということです。
どの程度練習が必要かは個人差があるため一概に言えません。
ですが、学習の余った時間にやる程度ではなく、しっかりと練習時間を確保して取り組むくらいの練習量は必要になります。
繰り返しの練習は、毎日一時間するなど一回あたりの練習量は多くする必要はありません。
それよりも、毎日練習をすることを習慣化し、することが当たり前の状態にすることの方が大事です。
授業で実践して講師からフィードバックを得る
既存のレッスンは、その多くが生徒への知識提供が目的です。
そのため、どうしても生徒は講師の説明を聞いている時間が長くなってしまい、学んだことを実践する機会が極めて少ないです。
つまり、学校の授業と同じような受け身なレッスンになりがちです。
また、授業で学んでも、学んだことをその場で直ぐに実践してできるわけではないためどうしても練習が必要になります。
レッスンは、独学で学習内容を理解できないのであれば講師から説明してもらうことは必要です。
ですが、それを自分でできるのであればマンツーマンレッスンの場合、それをレッスンでする必要は必ずしもありません。
語学習得の基本は、自主的に学び実践することで語学というスキルを身に付けることです。
学校の授業のように受け身で先生から教えてもらってできるようになるものではありません。
そのため、レッスンで学ぶとは言っても、自分から自主的に学び実践する姿勢が必要です。
そのひとつとして、レッスン以外の多くの時間にいかに学んだことを活かして話す練習をするかです。
自分で実践をしてみなければ、学んだことができるようになっているのかどうかは分かりません。
また、自分でしてみても本当にできるようになっているのか、間違いがないのかなど自分で自分がしていることを客観的にみることは難しいです。
そのため、こういった部分こそレッスンで講師の前で実践しフィードバックをもらい、改善に繋げることが重要であり効果的なレッスンの受け方です。
日本人学習者の特徴として、教わったことやテキストに書いてあることをそのまま覚えることは得意でも、自分でそれを実践しようとするとできないということが挙げられます。
ですが、多くの学習者が韓国語を学ぶ目的は覚える事が目的ではありません。
韓国語を話せるようになったり理解できるようになることで別にしたいことがあり、それをできるようになることが学習の目的です。
そのため、普段の学習でも韓国語を学び、自分ができるようになりたいことが少しずつでもできるようになっているのかどうかという観点を持って学習をする必要があります。
まとめ
今回の記事では、授業を受けているだけでは韓国語を話せるようにならない理由と解決策として授業を活用しながら話せるようになる方法についてお伝えしてきました。
韓国語は対面やオンラインレッスンを受けているだけでは話せるようにはなりません。
韓国語を話せるようになることはスキルの習得であり、それをできるようになる為には必ず練習が必要です。

◇経歴
日本、韓国の企業で通訳・翻訳、アシスタントとして勤務
日本にて韓国語講師として5年勤務
フィリピンにてフリーの通訳として英語、韓国語、日本語の3言語の通訳を担当
◇資格
・韓国語能力試験(TOPIK)6級
・延世大学校韓国語教員養成課程修了
◇留学経験
【オーストラリア】
・クイーンズランドカレッジオブイングリッシュ:3カ月
・ゴールドコーストカレッジオブビジネス:6カ月
【フィリピン】
・ファーストウェルネスイングリッシュアカデミー:3週間
【韓国】
・梨花女子大学校言語教育院:3週間
・延世大学校言語研究教育院(韓国語教員養成課程):5週間
【タイ】
・プロランゲージ(タイ語):1年6カ月
◇海外渡航経験
ワーキングホリデーにてソウルの企業数社で通訳・翻訳、セールス、マーケティングを担当
韓国語習得のための留学5回(一般韓国語、ビジネス韓国語)
延世大学校にて韓国人と共に韓国語教育について学ぶ
◇自己紹介
韓国語学習コンサルタント
韓国語講師
講座構築コンサルタント
オンラインで韓国語学習に悩みを持つ学習者の問題解決をする韓国語学習コンサルタント、韓国語講師として韓国語習得に成功する学習法や練習法も指導しています。
また、英語と韓国語習得に成功した経験とカリキュラム構築、教材作成の経験を活かし講座構築の方法をあらゆるジャンルのプロに指導するコンサルタントとしても活動しています。
海外就職でフィリピンのセブに移住して5年半在住、現在はタイのチェンマイに住んでいます。
外国語に興味があり、英語、韓国語(ビジネスレベル)、中国語(中級)、現在はタイ語習得を目標に勉強しています。