今回は、夏ということで「肝試し」という英語をご紹介します!
肝試しに関連してお化け屋敷や幽霊についての英語表現も解説します。海外での怖い話と言えばどういうものがあるのか調べてみるのも面白そうではありませんか?では、いきましょう。
「肝試し」の英語表現
では、まずは「肝試し」を英語でどう言うのか見てみましょう。
しかし、日本のように、夏の暑い時期の夜、廃屋などに入って度胸を試すという文化は英語圏にはありません。ウィキペディアで「肝試し」を調べてみると、「日本の習俗の一つで、遊びとしての度胸試し」と書かれています。
ということで、あえて英語に訳すならどうするのかを見ていきます。
a test of courage
「肝試し」は、英語でa test of courageと表現できます。直訳すると「勇気のテスト」です。
日本語の「肝試し」をそのまま英訳してしまうとliver testとなり、これでは肝臓のテストになってしまいます。なんだか健康診断めいていますよね。
英語圏で「肝試し」の文化がないことから、a test of courageと言うと何で勇気を試すかまでわかりません。バンジージャンプとも言えます。
ですから、幽霊などがいると思われる怖い場所へ行くことが勇気を試すことになると言いたいのであれば、また別の説明を加える必要があります。それを踏まえて以下の例文を見てみましょう。
Do you know a test of courage in Japan? They test their courage by going into an abandoned house on a summer night. This is an interesting culture.
日本の“肝試し”って知ってる?夏の夜、廃屋に入って勇気を確かめるテストなんだって。面白い文化だよね
このように説明を追加することで、日本独特の「肝試し」の正しい意味が伝わります。
a courage test
また、「肝試し」はa courage testと表現することもできます。語順を変えただけですね。a courage testは、それこそ肝となる名詞であるtestが最後に置かれています。
しかし、上記で解説したa test of courageは、その肝となる単語が最初に来ており、どのようなテストかofを使ってその後に続けています。
あえて和訳をするとすれば、a test of courageが「勇気のテスト」、a courage testは「勇気テスト」ですね。
I don’t wanna do a courage test!! Never!
肝試しなんてやりたくない!!絶対に!
肝試しの関連表現
さて、次は「肝試し」に関連する英語をどんどん覚えていきますよ!
この暑い夏を少しでも涼しくさせてくれる単語には何があるでしょうか。聞いたことがある単語もあると思うので頑張って暗記してみましょう。
お化け屋敷
お化け屋敷は、英語でhaunted houseと言います。
皆さんは、「ホーンテッドマンション(Haunted Mansion)」を知っていますか?hauntedというと、東京ディズニーランドのアトラクションを思い浮かべる人が多いと思います。この流れで覚えれば暗記もしやすいでしょう。
hauntは「幽霊」「お化け」という意味の名詞でもありますが、動詞だと「(幽霊が)出没する」という意味になります。hauntedに-edがついているのは、その後に続くhouseを修飾しているからです。
Who wants to go into a haunted house? You’ll go with him, and I’ll wait here. See you.
誰がお化け屋敷なんかに行きたいと思うわけ?君は彼と行けばいいよ。じゃあね
この例文で使われている疑問詞のwhoは、お化け屋敷に行きたくない人を知りたくて言っているわけではありませんね。「誰がお化け屋敷なんかに行きたいと思うわけ?」その後には、「誰も思わないよ」という感情が隠れています。
叫ぶ
英語で「叫ぶ」は、screamなどで表します。お化け屋敷などに入って恐怖で叫ぶ場合にはscreamが適切でしょう。恐怖以外にも、大喜びして叫ぶ時に使えます。
He screamed when he found the body in the house.
家の中で死体を見つけた時、彼女は叫んだ
恐怖で叫んだのか、それとも喜んで大声を上げたのかは文脈で判断できますね。例えば上記の例文だと、普通は恐怖が原因で叫んだことになります。
ちなみにbodyは「体」という意味ですが、「死体」という意味で使われることも多いです。ミステリー小説を英語で挑戦する際には覚えておきたいですね。
「叫ぶ」は、他にもshoutやyellがあります。shoutは「シャウト」という日本語にもなっていますね。どちらも怒っている時の叫び限定ですので気を付けてください。
My boss is always shouting at me.
上司はいつも私に怒鳴ってるんだ
和訳をする時には、「叫ぶ」より「怒鳴る」の方がしっくりくるかもしれませんね。怒りに任せて叫んでいるので。
ところで、この例文を見て皆さんは違和感を感じませんでしたか?なぜ現在進行形なのかと。ちょっと文法解説をしましょう。そもそも現在進行形は、「(今)~している」という意味ですよね。
それなら、上司は今現在怒っていることになりますが、その意味合いで「いつも」を表すalwaysが入っているのはおかしくありませんか?「いつも今怒鳴っている」となってしまいますからね。
現在進行形なのに頻度を表す英単語が入っているのは、現在進行形では「よくしている現在の習慣」を表す用法もあるからです。日本語でもこのように言いませんか?「彼はいつも怒ってる」と。言葉通りに一瞬たりとも怒っていない時間がないわけではなく、実際は常に怒っているわけではありませんよね。このような言い回しと同じで、英語でも現在進行している動作でなくても現在進行形を使うことはあります。
幽霊
英語で「幽霊」を表す単語は複数あります。まずひとつめはghostです。
日本語でもお馴染みですね。一般的な幽霊を表し、霊でなくても恐ろしい風貌をしているお化けに対して使えます。
Have you ever seen a ghost?
お化けって見たことある?
他にも、spookという単語が使えます。ghostと同じような意味ですが、少し口語的で堅い表現になります。形容詞のspooky「気味が悪い」の使い方を知っている方の方が多いかもしれませんね。
They must be spooks. They had no legs. I saw them.
あれは幽霊に違いないよ。足がなかったもん。見たんだ
他にも、ホラー映画に出てくるような人に危害を加えるお化けはspecterと言いますし、wraithは鎌を持った死神のイメージで、ゲームなどに「レイス」として出てくるのでゲーム好きの方なら知っているのではないでしょうか。
最初のwは発音しないので気を付けましょう。皆さんお馴染みのzombieも使えますね。アメリカ英語では「ザムビィ」と発音するので注意です。
墓地
肝試しの舞台としてよく選ばれる墓地は、英語でgraveyardと言います。ちなみに、「墓」はgraveです。
I met a specter at the graveyard when I was a child. I still feel spooked.
子供のころ、墓地でお化けに会ったんだ。今でも奇妙に感じるよ
アメリカで有名な怖い話
日本でも定番の怖い話と言えばたくさんありますが、英語圏ではどのような話が定番なのでしょうか。
アメリカで有名なのは、Bloody Mary(ブラッディ・メアリー(マリー))です。もしかしたら聞きなじみがあるかもしれませんね。その理由は、赤いカクテルの名前だからです。そのカクテルの名前の由来が、この怖い話なのです。
ブラッディ・メアリーは女性の幽霊のことです。イギリスのメアリー1世が残忍な迫害をしていたため、ここから名前をとったという話もあります。この幽霊に出くわすと、殺されたり不幸になったりと、ろくなことがないのです。
I’ve heard the story of Bloody Mary when I lived in the U.S.
私がアメリカに住んでいた時、ブラッディ・メアリーの話を聞いたことがある
そんな酷い目に遭うならブラッディ・メアリーには絶対に会いたくはありませんが、怖い物知らずというか、まさに肝試しでブラッディ・メアリーを呼び出す方法なんてものもあるんです!まるでこっくりさんですよね。
呼び方は地域によって違うそうですが、夜に洗面所の鏡の前で、Bloody Maryと三回唱え、トイレの水も3回流し、鏡を見ると現れるそうです。するとブラッディ・メアリーは鏡から出てきて呼び出した者の顔をひっかくとか…。
しかし、将来の結婚相手を教えてくれるという急にお化けとは思えないファンシーな都合の良い展開になることもあるとか。 吉と出るか凶と出るか、度胸試しというか運試しになってしまいますね。
まとめ
さてさて、英語で「肝試し」を言えるようになったので、次回は良ければオンライン英会話など、実践形式で使える場でぜひ言ってみてください。習ったことをインプットすれば、それが経験となり記憶にもよく残ります。
また、興味がある国の怖い話も調べてみると面白いのでおすすめです。定番の話を知ることでその国の文化を垣間見ることにもなりますからね。

◇経歴
英語科高校卒
外国語学部英米学科卒
学習塾で英語を教えている
◇資格
・IELTS6.5
◇海外渡航経験
高校時代にオックスフォードの語学学校へ留学
大学時代にエディンバラ大学へ1年交換留学
◇自己紹介
ハリー・ポッターがきっかけで英語に目覚め、高校・大学とイギリスに留学したイギリスマニア。学校はアメリカ英語なので自己流でイギリス英語を習得。発音、スペル、すべてにおいてクイーンズ・イングリッシュを使い英語の先生にバツをくらうもめげず。生まれも育ちも日本で、海外に繋がりがなかったため留学が夢となった。アルバイトで全資金を稼ぎ渡英すると、勝手な高い理想を上回るほどの素晴らしさを目の当たりにし更に虜に。

I took a Bachelor of Science degree in Mathematics where my problem-solving and critical-thinking skills were honed. I have worked as a trainer in a government office, which has helped me to develop my communication and intrapersonal skills. My hobbies are reading, listening to music, and cooking. After joining NativeCamp, I acquired 2 years of teaching experience. Currently, I am involved in content production in the Editing Department.