「あの人はよく自慢をする」「ちょっと自慢したくなっちゃった」……
そんなフレーズを、日本語で口にしたことがある人は少なくないはず。それでは、「自慢する」を英語で表現することはできるでしょうか。
実は「自慢する」にあたる英語表現はいくつかあり、言い表したいニュアンスによっても使い分けが必要です。冒頭の「自慢する」を使った日本語の例文2つにしても、その背景にある気持ち・ニュアンスは異なりますよね。
そこでこの記事では、「自慢する」にあたる英語について、例文を用いながらそのニュアンスや使い方をご紹介します。これを参考にすれば、きっと英会話の際に役立つでしょう。
「自慢する」にあたる英語表現
実は「自慢する」という日本語は、とても英訳しづらい言葉なのです。これは、日本語で「自慢」というとネガティブ寄りのイメージがある一方で、英語では何かを自慢に思うことがポジティブに捉えられることもあるからです。
そのため、英語に訳そうとすると、言い表したいニュアンスと英単語のニュアンスをしっかり掴んでおかなければなりません。
「自慢する」という日本語にあたる英語表現には、下記の4つが考えられます。
boast
show off
be proud of
どの単語も英和辞典を引いてみると「自慢する」や「誇示する」という言葉が出てきますが、この4つの中にはポジティブなニュアンスを含む表現もあります。
それぞれの表現が持つニュアンスをしっかり掴み、上手に使い分けができるようになると良いですね。
「自慢する」にあたる英語表現を例文でご紹介!
ではここからは、上記でご紹介した4つの表現を使った「自慢する」を使ったフレーズをご紹介します。
それぞれ例文を用いつつ、単語のニュアンスを解説するので、特にニュアンスの違いに気をつけて覚えていきましょう。
brag
bragは日本語の「自慢する」にかなり近いニュアンスを持っています。
「to brag about」で「~について自慢する」となりますが、どこか鼻につくような、嫌な自慢の仕方をしているときにぴったりな表現です。
彼は自分がどれだけ金持ちか自慢するのが好きなんだ
自分の自慢話ばかりするのはやめなよ!
日本語訳を見ても、あまり良い印象がないのが伝わるのではないでしょうか。こうした、嫌気がさすような「自慢する」を表現したいときには、bragを使うのが適しています。
こうしたニュアンスから、自分自身が自慢をしているときには、bragを使うのは適していません。
boast
boastは「自慢する」のほかに、「誇らしげに話す」という意味もある単語です。
上記のbragと違うのは、自分の方が上であると誇示するための「自慢」だけではなく、何かを誇らしいと思っているようなポジティブな意味でも使えるということです。
どちらの意味で取るのかは、文脈から察する必要がありますので、どちらのパターンも例文とともにご紹介します。
また、boastはbragよりも堅めなイメージがあることも覚えておきましょう。フォーマルな場で話すなら、bragよりもboastを選ぶべきです。
I like how she boasts about her son. I can see she truly loves him.
彼女が自分の息子の自慢話をするのが好きなんだ。本当に彼のことを愛してるのが伝わってくるよ。
He sounds like he’s boasting when he talks about his success.
彼が自分の成功について話すとき、自慢しているように聞こえる。
こうして見比べてみて違いがわかるでしょうか。
自慢(boast)をしている人が、自分自身ではなく誰か他の人のことを自慢しているときは、「誇りに思っている」と捉えられ、好意的にみてもらえます。
しかし、自分自身のことについて自慢(boast)すると、ちょっと鼻につく感じがします。とは言え、boastはbragよりも少し堅めの表現ということもあり、bragを使ったフレーズよりは、ややソフトな雰囲気があります。
show off
show offはbragと同様に、鼻につく感じの「自慢する」です。
しかし、show(見せる)とあるように、特に何かを見せびらかしたり誇示したりして自慢するときに使われる表現です。
彼を見てよ!また高価な時計を見せびらかしてる!=自慢してる
彼女は自慢するためだけに高級品を買っている
マリアは本当に自慢屋なんだから!彼女がすることといえば、自分の持っているものを自慢することだけ!
show offを使うときは、多くの場合、何かを見せて自分が優れていることを示したり、自分の力を誇示していたりします。この3つの例文でも、何かを見せていることがわかりますね。
また、show offを動詞ではなく「show-off」として名詞にすると「自慢屋」のような意味合いになります。
be proud of
最後にご紹介するbe proud ofは、今回ご紹介する表現の中でも、特にポジティブなニュアンスを持った表現です。
これは「誇りに思う」という意味の強い「自慢する」にあたる表現です。そのため、この表現を使って「自慢する」とした際には、あまり鼻につくような嫌な感じはしません。
彼女は本当に自分の息子を誇りに思っているんだ。いつも息子のことを自慢しているよ。
自分で自分を誇りに思います。
例文1の場合は、「彼女は自分の息子を自慢に思っている」と訳すこともできますが、例文2の場合は「誇りに思う」と訳されます。
これは、「自分を自慢に思っている」という日本語は少し変ですし、自分のことを自慢することはネガティブなイメージがあるからです。
このように、英語と日本語は常にイコールになるわけではないことも意識しつつ、そのとき言い表したいニュアンスに適した表現を選べると良いですね。
まとめ
「自慢する」という日本語は、ニュアンスやその内容によって、さまざまな言い方があります。今回ご紹介した4つの表現を上手に使い分けられれば、英会話の表現の幅が広がるはず。
もしも今回ご紹介した表現を、実際の英会話の中で使って練習してみたくなったら、ぜひネイティブキャンプの講師たちと練習してみましょう!身近な自慢屋さんの話をしたり、自分の家族を自慢に思っていることを話したりすれば、自然と今回ご紹介した表現が使えるはずです。
同じ表現を何回も使えば、それだけ覚えやすくなりますから、間違いを恐れず積極的に練習してみてくださいね。

◇経歴
・英日翻訳および翻訳校正
・Webライター(ジャンル:英語・留学・旅行など)
・英会話講師
・カスタマーサポート/コールセンター(イギリスおよび日本・英語使用)
・カフェ店員(イギリス)
◇資格
TOEIC935点
英検準1級
ケンブリッジ英検FCE合格
◇留学経験
・イギリス:約10ヶ月(ロンドン内語学学校)
・グアテマラ:約3ヶ月(アンティグア内語学学校)
◇海外渡航経験
・イギリス:合計5年弱(内1年10ヶ月ワーホリ)
・グアテマラ:合計9ヶ月
合計50カ国に渡航歴あり
◇自己紹介
国内外で翻訳者兼Webライターとしてフリーランスをしています。これまで手がけた記事は1万記事以上。翻訳経験は通算7年位になります。
21歳の頃語学留学で渡英し、その後ワーホリビザ等を取得し、数年ロンドンで働いていました。
グアテマラへのスペイン語留学経験もあります。

I took a Bachelor of Science degree in Mathematics where my problem-solving and critical-thinking skills were honed. I have worked as a trainer in a government office, which has helped me to develop my communication and intrapersonal skills. My hobbies are reading, listening to music, and cooking. After joining NativeCamp, I acquired 2 years of teaching experience. Currently, I am involved in content production in the Editing Department.