remember・remind・recallの違いは?思い出せないときのフレーズも 

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「思い出す」と英語で言いたいときに使う単語は、rememberが一般的です。実際にネイティブスピーカーもrememberを使う場合が多いでしょう。

しかしremember以外でも、「思い出す」を表現できる単語はいくつかあります。それがremindとrecallです。

Remember・remind・recallの3つの動詞を使いこなすことができれば、「思い出す」を様々なバリエーションで表現できます。

今回はremember・remind・recallの違いと、それぞれの使い方を、例文を用いて解説していきます。

remember・remind・recallの違い

詳しい意味と例文を見ていく前に、それぞれの単語の基本的な違いを確認しておきましょう。

remember

rememberは学校教育でも初期に習う単語です。「思い出す」を意味する単語の中では、もっとも広い意味を持っていて、様々な場面で使うことができます。

ニュアンスとしては、「自然に思い出す」「無意識の内に覚えている」という感じです。

時制も柔軟に対応できて、過去の出来事、現在の状況、未来の予定などについて話すときもrememberを用いることができます。

remind

remind「思い出させる、思い起こさせる」という意味の他動詞です。日本語に直訳すると少し不自然になるので、イメージしづらいという人も多いのではないでしょうか。

自然に覚えているというよりも、何かがきっかけでふと思い出す、というニュアンスです。

「remind A 前置詞 B」で「AにBを思い出させる」、もしくは「remind A+節」で「Aに~ということを思い出させる」といった使い方をします。

様々なバリエーションがあるので、後半で例文を用いて詳しく見ていきましょう。若干ややこしいですが、使いこなすことができれば様々な表現ができる、便利な単語です。

recall

recall「意識して思い出す、がんばって思い出す」という意味になります。今まで意識していたことではなかったけど、思い出す必要があるから思い出す、といったニュアンスです。

rememberと使い方や意味が似ているので、rememberと代用されることもあります。

ただし、recallは過去の出来事や実際に行ったことを思い出すときにしか使えません。Rememberのように未来の予定や実際に行っていない動作に対しては使えないので、注意が必要です。

Remember to do your homework.

宿題をするのを忘れないように。

とは言えますが、

Recall to do your homework.

とは言えません。

その他の「思い出す」を表す英単語

remember・remind・recallほど使う頻度は多くありませんが、「思い出す」を表す単語やフレーズはほかにもあります。ついでに覚えておきましょう。

Recollect

recollectは、recallに近いニュアンスの単語で、「過去のことを意識して思い出す」という時に使えます。

I recollect going to the beach with you last summer.

去年の夏、君とビーチへ行ったことを思い出した。

というような使い方ができます。

reminisce

reminisce「思い出にふける、追憶する」という意味です。ただ思い出すだけでなく、しみじみと思い出すというニュアンスを出したいときに使えます。

日本語訳のニュアンスからもわかるように、過去のことにしか使えないので気をつけましょう。

I reminisce about my childhood.

子供のころの思い出にふけっている。

という使い方ができます。

Bring back memories

bring back memoriesは、懐かしい記憶を思い出すときによく使われるフレーズです。良い記憶と悪い記憶のどちらに対しても使います。また、物が主語になることがほとんどです。

This picture brings back memories.

この写真をみると、懐かしい記憶を思い出す。

意訳だと「この写真、懐かしいな」という風に訳されることが多いです。

rememberの意味と使い方

rememberの使い方や例文を、詳しく見ていきましょう。

rememberは「自然に思い出す」「無意識の内に覚えている」という意味でした。

I can’t remember her name.

彼女の名前を思い出せない。

remember+目的語で「~を思い出せない」という言い方になります。

I remembered that you can speak English.

あなたが英語を喋れるということを思い出した。

remember+that節で「~ということを思い出す」という言い方です。

Do you remember where he lives?

彼がどこに住んでいるか覚えてる?

that節の代わりに、wh節を使うこともできます。wh節の中の語順に注意しましょう。

I can’t remember saying such a thing to him.

彼にそんなこと言った覚えが無い。

remember ~ingで「~したことを覚えている」という意味になります。動名詞を使ったこの形は、過去に行ったことに対してしか使えないので気をつけましょう。

Please remember to make a reservation.

予約することを覚えておいてください。

remember to 動詞で、「~することを覚えておいて、忘れないで」という意味になります。Remember ~ingと混同しやすいですが、まったく違う意味になるのでしっかりと覚えておきましょう。

I remember her as a quiet student.

彼女は静かな生徒だったと記憶してます。

remember A as Bで「AをBとして記憶している」という意味になります。

Please remember me to your parents.

ご両親によろしくお伝えください。

remember me to+人で、「~によろしくお伝えください」という言い方ができます。To不定詞を使った、イレギュラーなrememberの使い方ですが、決まり文句のようなフレーズなのでそのまま覚えてしまって問題ないでしょう。

remindの意味と使い方

続いてremindです。

remindは、「思い出させる、思い起こさせる」という意味でした。主語と目的語に注意しましょう。

You remind me of my childhood.

あなたは私に、私の子ども時代を思い出させます。

意訳すると「君を見ていると、自分が子供だった時のことを思い出すよ」といった感じです。Remind A of Bで、「AにBを思い出させる」という意味になります。

This song reminds me of my ex-girlfriend.

この歌を聞くと元カノを思い出す。

remindの特徴は、物が主語になることができるということです。ちなみに直訳すると「この歌は私に元カノを思い出させる」になります。

Make sure to remind them to bring your jackets.

彼らに上着を持ってくるように注意することを忘れないでください。

remind A to doで、「Aに~することを思い出させる」「Aに~するように言っておく」という意味になります。

You have to remind them that we’re leaving early tomorrow.

明日は早くに出かけることを、彼らに言っておくべきです。

remind A thatで、「~ということを言っておく、思い出させる、注意する」となります。remind A to doと上手く使い分けられるようになると便利です。

Remind me where I should go to get medicine.

薬をもらうにはどこに行けばいいんでしたっけ?

that節の代わりにwh節も使えます。例文の直訳は「薬をもらうためにどこへ行くべきか、私に思い出させてください」です。語順に注意しましょう。

recallの意味と使い方

recall「意識して思い出す、がんばって思い出す」という意味でした。Rememberとのニュアンスの違いに注意しながら、例文を見ていきましょう。

I can’t recall her name.

彼女の名前を思い出せない。

recall Aで「~を思い出す」という、一番シンプルな形の使い方です。この形では、否定形で使われることが多いです。

Can you recall visiting there?

そこに行ったの思い出せる?

recall ~ingで「~したことを思い出す」という言い方ができます。Rememberと同じく、過去の出来事について話すときに使えます。

I recall that you were talking with him.

あなたが彼と話をしていたことは覚えている。

recall+that節の形で「~ということを覚えている、思い出した」という意味になります。

I can’t recall who said that.

誰がそれを言ったのかを思い出せない。

rememberと同様に、recall+wh節の形でも使うことができます。

I recall you as a crybaby.

君が泣き虫だったことを思い出す。

recall A as Bで、「AがBだったことを思い出す」となります。直訳だと「私は君を泣き虫として思い出す」となります。意訳だと、主語と目的語が変わっているので注意しましょう。

His vocal style recalls Johnny Cash.

彼の歌唱法はジョニー・キャッシュを彷彿とさせる。

rememberと違い、物が主語になることもできます。

This painting recalls to me that I’ve visited that museum.

この絵のおかげで、私がその美術館に行ったことがあるのを思い出した。

A recall to me thatで、「Aは私に~ということを思い出させる」という言い方もできます。Recall me thatとならないので注意しましょう。

思い出せないときのフレーズ

remember・remind・recallの例文を見てきて、「思い出せない」と言う方法がいくつかあることが分かったと思います。

いくつかのフレーズをまとめて見てみましょう。

I can’t remember…

一番簡単なフレーズがI can’t rememberでしょう。

I can’t rememberだけでも文章を完結できますが、その後に目的語やwh節などを使って、何が思い出せないのかを明確に出来ます。

I can’t remember that girl’s name.

あの女の子の名前が思い出せない。

I can’t remember why he had to leave.

彼がなぜ去らなければいけなかったのかを思い出せない。

ちなみにI don’t rememberでも、ほとんど同じ意味になります。

Can’t rememberは思い出したくても思い出せないとき、Don’t rememberは思い出せないけど、特に思い出す必要がないときに使われます。

Remind me…

remind me…「私に思い出させてください」となり、遠回しに覚えていないことを伝えることができます。

この場合、remind meの後に目的語やwh節を付け、何を思い出させてほしいのかを明確にしなければいけません。

Can you remind me of his name?

彼の名前はなんでしたっけ?(彼の名前を私に思い出させてください。)

Please remind me where you are from.

どちらのご出身でしたっけ?(あなたがどこの出身なのかを私に思い出させてください。)

I can’t recall…

recallrememberとほとんど同じ形で使うことができます。こちらも目的語やwh節を後に続けることができます。

I can’t recall his phone number.

彼の電話番号を思い出せない。

I can’t recall seeing him at the party.

パーティーで彼を見た覚えがありません。

I can’t recall what I did last night.

昨晩、自分が何をしたか思い出せない。

ちなみにrecallも、I don’t recallという言い方ができます。

まとめ

remember・remind・recallの違いと使い分けを解説しました。

それぞれの単語に様々な使い方があって、少し混乱したかもしれません。しかし、一度にすべてを覚える必要はないので、心配しないでください。

英会話では、全てをいっぺんにマスターしようとするのではなく、自分に使える単語やフレーズを少しずつ増やすことを心がけるべきです。

まず、自分が普段から使いそうな用法や言い回しを勉強し、それが使えるようになったら次のフレーズを練習する、というようにステップを踏んでマスターしていきましょう。

どのように勉強や練習をしていけばいいのか分からないという方は、ネイティブキャンプの利用をおすすめします。

ネイティブキャンプでは、利用者の目的に合わせたコースを選択でき、無駄なく計画的に英語を身に付けることができます。

また、オンラインレッスンは受け放題なので、今回の記事で紹介したようなフレーズなどは、いくらでも練習し放題です。会話の中で自然に使ってみても良いですし、例文を持ち込み「これで使い方あってる?」ということを質問してみても良いでしょう。

nativecamp.net

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