「足がつった」「こむら返り」などをとっさに英語にできますか?
日常的によくあることなのに、なかなか英語にするのが難しい日本語はいろいろあります。今回はそんな言葉の一つ、「足がつった」の英語表現を紹介したいと思います。
さらに、例えば「足を骨折した」などの関連表現や、病院で医師などにきちんと伝えるための「痛み」の表現もあわせて例文とともに解説しましょう。ぜひ最後までお読みくださいね。
get a leg cramp
「足がつる」「足がけいれんする」「こむら返りを起こす」などに相当するのが「get a leg cramp」というフレーズです。
「cramp」は「筋肉のけいれん」「こむら返り」「引きつり」という意味です。「get」を「have」に変えて「have a leg cramp」でも同じ意味です。
彼女は昨夜、足がつったと言っています。
ふくらはぎがけいれんします。
うちの子供が水泳中に足をつりました。
また、「wake up with a leg cramp」で「足がつって目が覚める」です。足がつって痛くて起きることがありますよね。そんな時に使える表現です。
今朝、彼女は足がつって目が覚めました。
get a cramp in my leg
「get a cramp in my leg」も「足がつる」「足がけいれんする」「こむら返りを起こす」という意味のフレーズです。
やはり、「get」を「have」に変えて「have a cramp in my leg」としても同じ意味です。
ジョージは昨日、走っている時、足がつった。
カルシウムや他の必要な栄養素が不足していると足がつりますよ。
また文脈上誤解のない場合は「in my leg」を省略し、「get a cramp」「have a cramp」でも構いません。
足がつった。
その他の関連表現
その他にも「足がつる」ことを表す表現が複数あります。よく使われるものを紹介しましょう。
cramp up
上で解説した「get a leg cramp」と「get a cramp in my leg」で使われている「cramp」は名詞ですが、「cramp」は動詞にもなります。
動詞として使われる場合は、他動詞的な「〜をけいれんさせる」、あるいは自動詞的な「けいれんする」という意味があります。
他動詞的に使う場合は受動態の形になるのが普通です。また「up」と組み合わせて「cramp up」とすることが多いです。
脚がつってます。
足がつりそうな気がします。
charley horse
「charley horse」は、「足がつること」「こむら返り」「筋肉のけいれん」といった意味のアメリカ英語のスラング表現です。
「charlie horse」とつづることもあります。
19世紀に活躍したアメリカの野球選手チャールズ・ラドボーン(Charles Radbourn)の名にちなむと言われています。ピッチャーだった彼が、試合中に足をつることがよくあったのだそうです。
「charley horse」の「horse」は、彼のニックネーム「Old Hoss」の「Hoss(馬のように大きな男)」から来ています。「get a charley horse」「have a charley horse」という形で使われることが多いです。
起きる時、足がつります。
足を骨折した
「足がつった」の“足”つながりで、ここでは、「足を骨折した」と言いたい場合の英語表現を解説しましょう。
加えて、一見「足を骨折した」という意味に見えるけれども実は違うというユニークな表現も紹介します。
break one’s leg
「足を骨折した」を英語で言いたい時は、よく「break」を使って表現します。
「壊す」や「割る」という行為を表す動詞「break」には、「骨折する」という意味もあります。
左足を骨折しました。
彼女は事故にあって、右足を折りました。
Break a leg!
上の「break one’s leg」と似ていますが、「Break a leg!」という慣用表現があります。
直訳すると「足を骨折する」ですが、実は「Break a leg!」で「がんばって!」という意味になるんですよ。
元々は舞台出演前の役者などに向かって言う激励でしたが、今ではスポーツの試合の前、プレゼンの前など、日常会話の中でも気軽に使われています。海外テレビドラマや映画などでもよく登場します。「Good luck!」の代わりに使われる感じです。
痛みの英語表現
足がひんぱんにつる時などは病院に行ってお医者さんに相談したりしますよね。
ここでは、体のいろいろなところが痛い時などに使う、さまざまな痛みを表す表現を紹介しましょう。お医者さんに症状を伝える時などに役立ちます。
「痛み」を表す表現には、主なものに「pain」「hurt」「ache」「sore」などがあります。以下、一つずつ解説していきます。
pain
「痛み」を表現する英語、まずは「pain」です。
英語の「pain」は名詞および動詞として使われます。また、形容詞「painful」は「痛い」、副詞「painfully」は「痛そうに」などという意味です。それぞれ説明しましょう。
名詞の「pain」
名詞として使う「pain」には「痛み」「苦痛」といった意味があります。
「have (a) pain in one’s+痛む場所」「get (a) pain in one’s+痛む場所」で、「〜に痛みがあります」という意味です。このフレーズを使えば体のどこに痛みがあるのかを相手に伝えることができます。
左足に痛みがあります。
胸が痛みます。
動詞の「pain」
動詞として使う「pain」には、他動詞と自動詞があります。
他動詞の場合は「~に苦痛を与える」「~に痛みを与える」、自動詞の場合は「痛む」といった意味になります。
背中が痛いです。
形容詞は「painful」
「pain」を形容詞として使う場合は「-ful」をつけて「painful」となります。「痛い」「痛みを伴う」といった意味になります。
膝の痛みに苦しんだ。
副詞は「painfully」
「pain」を副詞として使う場合は「-fully」をつけて「painfully」となります。「痛そうに」「痛いほど激しく」といった意味になります。
ボールが背中に命中して彼は痛そうでした。
hurt
「hurt」は動詞、名詞、形容詞として使われます。
動詞の「hurt」
動詞として使う「hurt」には、「痛む」「痛い」「痛みを与える」といった意味があります。
どこが痛みますか?
左目が痛いです。
名詞の「hurt」
「hurt」が名詞の場合は、「痛み」「苦痛」などの意味になります。
それは治るのに何年も必要とするような痛みかもしれません。
形容詞の「hurt」
形容詞として「hurt」を使う場合は、「けがをした」「傷ついた」といった意味になります。
その野球選手は重傷を負いました。
あなたは痛めた右足に注意しなければなりません。
ache
「ache」は動詞および名詞として使われます。また形容詞の「achy」は「痛む」「痛い」といった意味です。
動詞の「ache」
動詞として使われる「ache」には、「ずきずきと痛む」「痛みを感じる」という意味があります。
発音は /eik/ で、わかりやすくカタカナにすると「エイク」です。
長時間テレビを見て目が痛くなった。
名詞の「ache」
名詞として使う「ache」には「痛み」「うずき」「こり」「張り」といった意味があります。
背中に鈍い痛みがあります。
慣用的なフレーズ「aches and pains」は、「筋肉痛」「関節痛」といった意味です。
体中のあちこちが筋肉痛です。
また、「ache」は「headache」で「頭痛」、「stomachache」で「腹痛・胃痛」、「toothache」で「歯痛」の意味になりますね。
少し頭痛がします。
形容詞は「achy」
形容詞の「achy」は、「痛む」「痛い」などの意味です。
発音は/éɪki/で、便宜上カタカナで表記すると「エイキィ」となります。
体に痛みを感じます。
sore
「sore」は形容詞および名詞として使われます。また「soreness」という名詞もあります。
形容詞の「sore」
形容詞として「sore」を使う場合は、「痛い」「ひりひりする」「ずきずき痛む」といった意味です。
体の一部が筋肉痛である、炎症などでひりひりするといった時によく使われる痛みの表現です。
喉が荒れて痛いです。
彼はいまだに体中が痛い。
名詞の「sore」「soreness」
名詞としての「sore」には、「痛い所」「傷」「赤い腫れ」という意味があります。
また「soreness」という名詞もあり、「痛み」「痛さ」といった意味を表します。
先生、子どもの背中の痛いところを見ていただけますか。
口の周りに痛み、かゆみはありますか。
まとめ
いかがでしたか。今回は、「足がつった」の英語表現を中心に、「足を骨折した」の言い方、また、さまざまな英語での「痛みの表現」を紹介しました。
なかなか英語でとっさには出てこないものが多いかもしれませんが、覚えておくといざという時にきっと役立つものばかりです。
日常生活に直結する英語を身につけるのも、英語学習の楽しさの一つですね。

◇経歴
児童英語講師
オンライン英会話講師
NC英語アドバイザー
英語学習ライター
元大学教員
◇資格
TESOL/TEC(CANADA)
中学校教諭二級免許状(英語)
◇留学経験
アメリカ・サンディエゴに語学留学(2カ月)の経験あり
その後、オーストラリア・シドニーに大学院留学(2年)の経験もあり
◇海外渡航経験
25歳で初めて、短期間の語学留学をきっかけに本格的に英語の勉強を開始しました。
雑誌の編集・ライティング、テレビCMの企画・撮影等などの仕事が長く、英語を使っての海外取材や撮影経験も多く経験しています。また海外で日系新聞社の副編集長をしていたこともあります。
◇自己紹介
「英語学習に終わりはない」「継続は力なり」を実感し、50代半ばから毎日英語の勉強を続けて2000日近くが過ぎました。
「楽しく学ぶ!」をモットーに、僭越ながら私の異文化経験や英語の知識などをブログに織り交ぜながら、執筆することを心がけています!ネイティブキャンプのオンライン講師もしています。初心者・初級者限定ですが、ぜひ一緒に学びを続けましょう。

I took a Bachelor of Science degree in Mathematics where my problem-solving and critical-thinking skills were honed. I have worked as a trainer in a government office, which has helped me to develop my communication and intrapersonal skills. My hobbies are reading, listening to music, and cooking. After joining NativeCamp, I acquired 2 years of teaching experience. Currently, I am involved in content production in the Editing Department.