SomethingとAnythingの違いとは?意味と具体的な使い方も紹介

something,anything、ネイティブキャンプ

「something」と「anything」は、英会話の中でも頻繁に使う単語ですよね。中学生時代に、肯定文では「something」、疑問文・否定文では「anything」を使うと習った記憶がある方も多いのではないでしょうか?

しかし、英会話の学習を進めていくと、中学生の頃に習った法則と違う!と感じたことはありませんか? 

この記事では、「something」と「anything」の違いをわかりやすく解説していきます。会話例を交えた具体的な使い方もご紹介します!ぜひ、英語学習の参考にしてくださいね。

「何か」という意味のSomething, Anything

「something」と「anything」は、よく知られているように、どちらも「何か」という意味の英単語です。

ここで改めて、英英辞典で「something」と「anything」、それぞれの意味を確認してみましょう。

Cambridge Advanced Learner’s Dictionaryでは、下記のように定義されています。

「something」の定義

an object, situation, quality, or action which is not exactly known or stated

「anything」の定義

any event, act or object whatever, or (especially in questions or negatives) something

(引用元:Cambridge Advanced Learner’s Dictionary)

「anything」の定義には、‘especially in questions or negatives’という記載があります。基本的な使い分けとしては、中学校の授業で勉強したように、肯定文では「something」、疑問文・否定文では「anything」を使うという理解で、まずは問題ありません。

しかし、中学英語を卒業すると、肯定文で「anything」が使われているフレーズ、疑問文・否定文で「something」が使われているフレーズが出てきませんでしたか?

いろいろな世代の英語学習者が、知恵袋などの匿名投稿サイトでもよく投稿している質問ですね。わかるようでハッキリとわからない……そのモヤモヤをすっきりとさせるために「something」と「anything」の違いを、肯定文・疑問文・否定文にわけて、次章から詳しくみていきましょう。

余談ですが、英語学習に英英辞典を使ってみるのもおすすめですよ!一見難しそうに感じますが、噛み砕いた表現で書かれているので、英語を英語で考えるトレーニングにもなります。また、海外の方が、日本語学習に使用する英日絵辞典も参考にしてみてください!絵と単語を一緒にチェックできるので、楽しく英単語が覚えられますよ!お子様にもおすすめです。

肯定文でのSomething Anythingの違い

肯定文での「something」

肯定文での「something」の意味は、前述した通り、「何か」です。

簡単な例文を確認してみましょう。

I feel like something sweet.

(何か甘いものが食べたい気分だなぁ。)

“I feel like〜”で「〜の気分」という表現ができるので、ぜひそのまま覚えてください!

Actually, I’ve got something to tell you.

(実は、ちょっと話さないといけないことがあるんだ。)

肯定文での「anything」

肯定文での「anything」の意味は、「何でも」「どれでも」です。

I’m starving. I can eat anything!

(お腹ペッコペコ。何でも食べられる!)

You can do anything you want.

(望めば何でもできるよ。)

ここで、会話例を使って、肯定文での「something」と「anything」の違いを確認してみましょう。

Situation: Isabel and Yuji are talking about lunch.

(場面:イザベルとユウジがランチについて話しています。)

Isabel: What do you wanna eat for lunch?

(イザベル:ランチ何にする?)

Yuji: Um…I feel like something light. I had too much yesterday.

(ユウジ:うーん、何か軽めのものかな。昨日食べすぎちゃって。)

Isabel: Did you? I want pizza or something like that.

(イザベル:そうなの?私はピザとかがいいなぁ。)

Yuji: Well, I can go eat anything except pizza…

(ユウジ:えーっと、僕はピザ以外なら何でもいいよ……)

肯定文での「something」と「anything」の使い分けが確認できたでしょうか?混同しがちな単語ですが、会話例で確認すると違いがよくわかりますね。

疑問文でのSomething Anythingの違い

次に、疑問文での「something」と「anything」の違いを確認していきましょう。

疑問文では、「something」と「anything」は、どちらも「何か」という意味で使われます。その使い分けのポイントはどこにあるのでしょうか?

“Would you like something to drink? と“Anything else?”「話し手の感情」をイメージしながら、レストランでの一場面の会話例をみてください。

Situation: A waiter is taking an order at a restaurant.

(場面:店員がレストランで注文を取っています。)

A waiter: Are you ready to order?

(店員:ご注文はお決まりですか?)

A guest: Yes, please. I’d like a beef steak with chips.

(客:お願いします。ビーフステーキとフライドポテトで。)

A waiter: Sure. would you like something to drink?

(店員:かしこまりました。何かお飲み物はいかがですか?)

A guest: Let’s see. Coke sounds good.

(客:ええと、コーラでお願いします。)

A waiter: Anything else

(店員:他に何かご注文は?)

A guest: I’m fine for now. That’s all.

(客:今のところはこれで。以上でお願いします。)

疑問文で、相手に対して「YES」の回答を期待している、もしくは「YES」が答えとして当たり前の場合は、「something」を使います。一方、相手の答えが「YES」か「N O」かわからない場合は、「anything」を使います。

お客さんがレストランで食事と一緒に飲み物を注文することは予測できますが、注文が終わったかどうかははっきりとはわかりませんよね。

疑問文での「something」と「anything」使い分けのポイントは、相手の答えに「YES」を期待しているかどうかです。

「何でもいいから」のanything

先ほど、疑問文では、「something」と「anything」は、どちらも「何か」という意味で使われるとお伝えしました。しかし、「anything」は、文脈によって「何でもいいから!」というニュアンスを含みます。

次のふたつの例文を見比べていきましょう。飲食店で飲み物を注文するときは、(1)と(2)は、どちらがより適切でしょうか?

(1)Can you give me something to drink?

(2)Can you give me anything to drink?

答えは、(1)です!日本語に訳すと、(1)何か飲むものをくれませんか?(2)何でもいいので飲むものをくれませんか?となります。

飲食店で飲み物が提供されることは当然で、「YES」の回答が予想されますよね。一方、(2)は、喉が渇いて仕方なく、「何でもいいから!」と懇願しているイメージになります。どちらを使っても大きな間違いではありませんが、ニュアンスの違いがあるので、覚えておきましょう!

否定文でのSomething Anythingの違い

否定文での「something」

否定文での「something」の意味は、「何か」です。

ここで注意が必要!「something」は、「not」や「nobody」などの否定の言葉の後に使うことはできません。

否定文中で「something」を使うことができるのは、「something」を主語として用いる場合に限定されます。

(誤)

I have never seen something like that.

否定の言葉(never)の後に「something」を使うことはできない。

(正)

I have never seen anything like that.

否定の言葉の後には、「anything」を使う。よくある間違いなので、気をつけましょう!

「something」を主語として用いた否定文を確認してみましょう。

Something is not right.

(何かがおかしい。)

このフレーズは会話でもよく出てくるので、そのまま覚えてしましましょう。

物事の様子がおかしいときに使うことができるフレーズです。

This copier isn’t working. Something is not right.

(コピー機が動かない。なんかおかしいな。)

Something is not right. I have the chills. Oh no, I think I caught a cold.

(なんか変な感じ。寒気する。うわ、風邪ひいたかも。)

否定文での「anything」

否定文での「anything」の意味は、「何も」です。

アメリカの人気歌手、ブルーノ・マーズの『The Lazy Song』の歌い出しに、“Today I don’t feel like doing anything”というフレーズがあります。

このフレーズの訳は、「今日は何もしたくない気分だ」となります。

このように「anything」が否定の言葉(noやnot)と共に使われると、「何も〜ない」と訳されます。

I don’t know anything about the Japanese education system.

(日本の教育制度に関しては何も知らない。)

some any の表現

Cambridge Advanced Learner’s Dictionaryで「some」と「any」を確認してみると、下記のように記載されていました。

Some is used in positive sentences. Any is used in questions and negative sentences

Some is sometimes used in offers or requests, or other questions when we expect people to answer ’yes’

「some」と「any」の表現においても、これまで解説してきた「something」と「anything」のルールと共通する部分がたくさんあります。また、「someone」と「anyone」、「somewhere」と「anywhere」も同様のルールで使うことができます。

「some」の使い方

「some」は、「いくらか」「多少の」などの数量を表します。

肯定文の「some」

I need to go get some money out.

(ちょっとお金おろしに行かないといけない。)

There were some toys on the floor.

(床におもちゃがいくつか散らばっていた。)

疑問文の「some」

Would you like some tea?

(紅茶はいかがですか?)

Can I have some more cake?

(ケーキをもう少しくれませんか?)

前述した「something」の使い方と同様ですね!相手に「YES」の答えを期待している場合は、疑問文でも「some」を使います。また、定義にもあったように「some」を使うと、「offer(提供/申し出/おすすめ)」の気持ちを込めることができます。

否定文の「some」

Some people don’t speak English in the UK.

(イギリスにおいても英語を話さない人はいる。)

こちらも前述した通り、主語として「some」を使うというルールに従っています。

「any」の使い方

「any」は、「いくらか」「どれでも」「何か」などの意味を表します。

肯定文の「any」

I like any subject!

(私はどの教科も好き!)

If you have any questions, please let us know.

(何かご質問があれば、我々にお知らせください。)

疑問文の「any」

Do you have any brothers or sisters?

(ご兄弟はいますか?)

直訳すると、「いくらか兄弟や姉妹はいますか?」となりますが、日本語として不自然なので省きました。この質問も相手の答えが予測できないので「any」を使うという点で共通していますね。

Can you give me any information?

(何か(何でもいいので)情報をくれませんか?)

Can you give me some information? とすると、「いくらか/少し情報をくれませんか?」となり、ニュアンスが異なります。

否定文の「any」

I cannot come up with any ideas!

(何も思いつかない!)

I’m happy to hear that my parcel has arrived without any trouble.

(荷物が問題なく届いたと聞いて安心しました。)

否定の言葉(noやnot)と共に使われると、「何も〜ない」と訳されます。

Something Anything まとめ

いかがでしたか?今回の記事では、「something」と「anything」の違いを、肯定文・疑問文・否定文にわけて、解説しました。

・基本的な使い分けは、肯定文では、「something」、疑問文・否定文では、「anything」を使う。

・肯定文での「something」の意味は「何か」、「anything」の意味は「何でも」

・話し相手に「YES」の答えを期待する場合、もしくは「YES」が答えとして当たり前の場合は、疑問文でも「something」を使う。

・否定文での「anything」の意味は、「何も〜ない」

「some」と「any」の使い分けも、「something」と「anything」と同様と考えてよい

ここで、何よりも大事なポイント!会話の中でどちらを使っても大きな間違いというわけではありません。気にしすぎて黙ってしまうのではなく、どんどん英語を話していきましょう!ネイティブキャンプでは、24時間365日レッスン回数無制限で英会話レッスンが可能です。この文章ではsomething?それともanything?と疑問に感じたら、講師に質問してみてくださいね。この記事がみなさんの参考になると嬉しいです。

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