この記事を書いている2022年8月現在、コロナウイルスの感染者は増加する一方ですがコロナ以前はウイルスと言えばインフルエンザでした。
この記事を読んでいるのは、インフルエンザにかかってしまった方やインフルエンザになってしまった時の経験を話したいけど英語でどう表現していいのか分からないという方が多いのではないでしょうか。
今回はそんな方のために、「インフルエンザにかかった」などの役立つ英語表現をご紹介します。
英語で「インフルエンザ」なんて言う?
まず、「インフルエンザ」は英語で、
・flu
と言います。
正式には「influenza」と言いますが、ニュースや海外の公共機関の記事でも「flu」という表現が一般的に使われています。
また、インフルエンザの病気そのものを指していう時は
・the flu
と言います。
一方で「インフルエンザウイルス」や「インフルエンザのワクチン」と言う時は、
・a flu virus(インフルエンザウイルス)
・a flu vaccine(インフルエンザのワクチン)
のように必ずしも「the」がつくとは限りません。
英語で「インフルエンザにかかった」はなんて言う?
まずはじめに、「風邪を引く/引いた」の英語表現をご存知でしょうか?
●I have a cold.
●I got a cold.
●I caught a cold.
一般的には上の3つの表現がよく知られていると思います。
インフルエンザでも同様に「have」「get」「catch」の3つがよく使われます。
意味はほぼ同じなので、それほど意識して使い分けをする必要はありません。
ただし、ニュアンスが微妙に違うので気になる方のために簡単な例文を交えて解説いたします。
have
結論から言うと、「have」は「かかっている状態」を表します。
「I have the flu.」は「私は今インフルエンザにかかった状態です。」ということを意味します。
I’m absent from school today because I have the flu.
インフルエンザになったので今日は学校を休んでいます。
I stayed home from school yesterday because I had the flu.
インフルエンザだったので、昨日は学校を休んで家にいました。
get
「have」に対して「get (got)」は「なる(なった)」のイメージです。
例えば次の例文を比べてみましょう。
①:I had the flu yesterday.
②:I got the flu yesterday.
①の「had」の方は先ほど見たように「have」が「かかっている状態」を表しているので、日本語訳は「昨日はインフルエンザにかかっていた(かかっている状態だった)。」のようになるので、今日はもう既に治っているように思えます。
一方で②の「got」は「昨日、インフルエンザになった。」という意味になるので、「今もインフルエンザである。」というニュアンスがあります。
しかしながら、実際の会話では「だから学校を休んだ」とか「だけど、今はもう治った」など他の文で意味が補足されるので、「have」と「get」の意味やニュアンスの違いはそこまで意識しなくても大丈夫です。
さらに、英語には日本語にはない現在完了という時制があります。
「get (got/gotten)」を現在完了で使った場合は、「have」との違いはほぼなくなります。
Ugh, I guess I’ve got the flu.
あー。インフルかも。
catch
「catch」はどちらかと言うと「get」に近く、文字通りウイルスを「キャッチ」するイメージです。
あえて言うならば「かかってしまう」のようなニュアンスになるでしょうか。
A lot of children in the school caught the flu last week.
その学校の多くの児童が先週インフルエンザにかかってしまった。
もらう、うつる
「catch」で「(ウイルスを)キャッチする」という意味なので、「from」を使うと「誰かからウイルスをキャッチする」=「(病原菌を)もらう、うつる」という意味になります。
Since I have a high fever, I guess I caught the flu from my daughter.
高熱が出るので、娘のインフルエンザがうつったんだと思います。
主語と述語を入れ替えて「give」を使うことで全く同じ内容を表現することもできます。
I guess my daughter gave me the flu because I have a high fever.
また、うつされるのが人ではなく職場や学校の場合は「at」を使います。
I’ll be careful not to catch the flu at work.
職場でインフルエンザをもらわないように気をつける。
be down with
最後に上の3つの表現以外に使えると少しだけネイティブスピーカーっぽい用語をご紹介します。
それが「be down with」です。
読んで字のごとく「ダウンしている」、「参ってる」というニュアンスで使うことができます。
I’ve been down with the flu, so I can’t get out of bed.
インフルエンザにかかってしまって寝たきり(ベッドから出られない)です。
「治る」を表す英語表現
インフルエンザはかかってしまうだけでなく、当然治ったり、うつしたりしてしまうものです。
ここからは「かかる」や「なる」以外のインフルエンザに関する表現をご紹介します。
まずは「治る」を意味する以下の英表現について紹介します。
●get over
●recover
●get better (from)
それぞれ例文を見て実際の使用法を確認していきましょう。
get over
「get over」は日本語の「立ち直る」のような意味があり、病気に関して言う時は「治る」を意味します。
「インフルエンザが治った」は「got over the flu」となります。
I already got over the flu, and I’m in pretty good shape.
インフルエンザはもう治って、今はもうすこぶる体調がいいよ。
*I’m in good shape: 体調がいい
現在進行系を使うことで「治りかけ」を表現することができます。
しばしば「only」や「just」、「still」と一緒に使われます。
My son is only getting over the flu, so he has been absent from school since last week.
息子のインフルエンザはまだ治りかけなので、先週から学校は休んだままです。
ちなみに、はじめに述べたように病気以外のことについて話している時は「立ち直る」を意味し次のように使うことができます。
It took him years to get over the shock of his wife dying. (引用:Cambridge Dictionary)
彼は妻を亡くしたショックから立ち直るのに数年かかった。
recover
日本語でも回復や回復するの意味で「リカバリー」や「リカバー」という表現を聞いたことはないでしょうか。
色々な和製英語があるので全てのカタカナ語がそのまま英語として使えるわけではありませんが、「recover」は英語でもそのまま「回復する」という意味で使えます。
I had the flu last week, but I’m already fully recovered from it.
先週インフルエンザだったけど、もう完璧に治ったよ。
上の例文のように「recover from ~」という形で使います。
I’m already fully recovered from the flu.
もうインフルエンザからは完璧に回復したよ。
get better (from)
「get better」は読んで字のごとく「よくなる」という意味です。
ただし「got better」と過去形で使う場合は、日本語の「よくなった」と違い「治った」のニュアンスで捉えられます。
I got better from the flu, and I’m getting back to work tomorrow.
インフルエンザが治ったので明日から職場に復帰します。
似たような表現に「I’m much better」や「I feel much better」などがあります。
これらは「get better」と異なり過去形で使うことはほぼなく、また「much」と「better」がほぼセットで使われます。
流行るを表す英語表現
「インフルエンザが流行っています」と言いたい時、英語では大きく2つの方法があります。
go around
1つ目は、当たり前ですがずばりそのまま「流行る、流行っている」を意味する表現を使う方法です。
ファッションなどの流行であれば「popular」「famous」「trend」といった単語を使いますが、「病気が流行る」の意味では「go around」を使います。
My son’s class has been closed because the flu is going around.
インフルエンザが流行っていて、私の息子のクラスは学級閉鎖になりました。
「インフルエンザが流行っています」を【言い換える】
「インフルエンザが流行っています」と英語で言う方法がもう1つあります。
それは同じ内容を「言い換える」ことです。
これは「インフルエンザ」、あるいは「流行る」という表現に限ったことではありませんが、いつでも日本語の内容を直訳できるとは限りません。
そんな時は、同じ内容を別の観点からもう一度考えてみて、自分の持っているボキャブラリーで表現できないかを是非考えてみて下さい。
例えば「インフルエンザが流行っている」というのは、「たくさんの人がインフルエンザにかかっている。」と言えるのではないでしょうか。
先ほどの例文を言い換えてみると次のようになります。
My son’s class has been closed because many students have the flu.
インフルエンザが流行っていて、私の息子のクラスは学級閉鎖になりました。
職場でインフルエンザが流行っているということを言いたければ、次のように言うこともできます。
A lot of my coworkers are down with the flu.
多くの同僚がインフルエンザにかかっています。
まとめ
今回は「インフルエンザ」をキーワードに、
●「かかる」
●「治る」
●「流行る」
などの英語のフレーズをご紹介いたしました。
記事の最後に解説した、言い換え表現にも是非挑戦してみてください!

東京出身·在住のSaMと申します!大学では哲学を専攻し、スポーツ関係の職に就くも、アイルランドへの語学留学を決意し退社。帰国後、Cambridge英検 FCE、TOEIC920取得。国際的な英語教師の資格であるCELTA、そしてTOEIC990の取得を目指し、現在もNative Campで英語学習を継続中。英語教師・日本語教師・翻訳家・カレー屋さんのパラレルワークを実現すること、そして小説家になるのが夢です!

I took a Bachelor of Science degree in Mathematics where my problem-solving and critical-thinking skills were honed. I have worked as a trainer in a government office, which has helped me to develop my communication and intrapersonal skills. My hobbies are reading, listening to music, and cooking. After joining NativeCamp, I acquired 2 years of teaching experience. Currently, I am involved in content production in the Editing Department.