「痛み」を英語で表現すると?痛む部位によって表現を使い分けよう!

痛み、painful

みなさん「痛み」を英語で伝えることができますか?どんなに気を付けていても、海外旅行中や滞在先で急に体調が悪くなることもあります。

そういった状況で役立つ「痛み」に関する英語表現をご紹介します。英語では痛みの種類や部位によって単語や表現が使い分けられています。

「痛み」を表す単語1:pain

「痛み」の英語表現で一番幅広く使われるのがpainです。

名詞として使われることが主で、身体の痛みと精神的な心痛どちらにも使われます。身体のpainは急に起こるやり過ごせない痛みを表す場合が多いです。身体の痛みを表すpainには次のような使い方があります。

“主語+have pain”
”主語+feel pain”
”主語+be動詞+in pain”

“have a ~pain” ”have pain in~”

~には身体の部位が入ります

Do you have any pain?
どこか痛いところがありますか?
I feel pain here.
この部位が痛いです。
I’m in severe pain.
ひどい痛みがあります。
I have chest pain.
胸に痛みがあります。
I have pain in my lower back.
腰に痛みがあります。
I suddenly felt a lot of pain in my stomach this morning.
今朝、急に強い腹痛を感じました。

精神的な苦痛や苦労を表すpain

No pain no gain.
苦労なくして得るものはない。
What a pain!
面倒くさいな!
I’m sorry for being such a pain.
面倒かけてごめんなさい。
“The pain of parting is nothing to the joy of meeting again.
別れの痛みは、再会の喜びに比べれば何でもない。
イギリスの有名な作家Charles Dickensの名言”

“pain in the neck” “pain in the rear” ”pain in the butt” ”pain in the ass”は不快にさせる、イライラさせる、面倒くさいというフレーズです。

直訳は首、背部、おしりの痛みで、これらの痛みはうっとおしく嫌なものというのが由来です。ass(ケツ)はあまり良い言葉ではないので、代わりにbutt(おしり)を使われます。

It’s a pain in the neck.
面倒だなぁ。
Getting stuck in traffic is a pain in the butt.
渋滞に巻き込まれるのはイライラするよ。

痛み止めの薬は pain medication(pain medsと略されることも多いです。meds=medications)、pain killer、pain reliever、pain pill などと呼ばれます。

OTC (over the counterの略語)は市販の薬Rx(prescription medicationの略語)は処方箋が必要な薬です。

pain remediesは痛みを和らげる薬以外の方法(温・冷湿布、マッサージや食べ物など)を意味します。

Do you have any painkillers by chance? I got a bad headache.
何か痛み止めを持っていたりしませんか?ひどい頭痛なんです。
I’m taking pain meds regularly.
定期的に痛み止めを飲んでいます。

形容詞painfulもpainと同様に「痛い」「苦痛な」という意味です。

This surgery was the most painful thing I have ever experienced.
この手術は今まで経験した中で最もつらい出来事でした。
The flu shot is painful.
インフルエンザの予防接種は痛いです。
The game was painful to watch.
その試合は見るのが苦痛だった。=見ていられなかった。見るに堪えなかった。
It’s painful to say goodbye.
さよならを言うのはつらいです。

「痛み」を表す単語2:hurt

hurtも「痛む」「傷つく」という意味の単語です。

身体的・精神的に人物や物事を傷つけるという表現で、動詞として使われることが多いです。painと同じく幅広い痛みを表わしますが、外傷など原因が分かっている痛みが多いです。

身体の痛み

It hurts when I move.
動くときに痛みます。
My tooth hurts.
歯が痛いです。
I was running in the park and I hurt my ankle.
公園を走っていて、足首を痛めました。
Is it ok to exercise when my back is hurting?
腰を痛めている時に運動をしてもよいですか?
These shoes hurt my feet.
この靴は足が痛くなる。
He was badly hurt in the car crash.
彼は自動車事故でひどいけがをしました。
Watch out! Don’t hurt yourself.
気を付けて!けがしないようにね。

精神的な苦痛

I was hurt that you didn't remember my birthday.
あなたが私の誕生日を覚えていなかったから傷ついた。
That hurts.
それは大変だね。それはキツイね。

その他の使い方

It doesn’t hurt~、 It won’t hurt~

「~して損はない」「~する価値はある」

It won’t hurt to try.
挑戦しても傷つかない。=やってみて損はないよ。
It doesn’t hurt to ask.
聞いても傷つかない。=聞くだけ聞いてみなよ。

hurt one's feelings

「気分を害する、嫌な思いをさせる」

I didn't mean to hurt your feelings.
不愉快にさせるつもりじゃなかったんだ。

hurt one's reputation

「評判を傷つける」

This could hurt his reputation.
これが彼の評判を傷つけかねない。

hurt○○

「○○を苦しめる」

Negative feedback from customers is hurting the business.
客からの悪い反響が商売に悪影響している。
Climate change is hurting farmers.
気候の変化が農家を苦しめている。

「痛み」を表す単語3:ache

acheは痛みのなかでも、すぐに無くならない鈍い痛みやズキズキとうずくような痛みに使われます。

headache(頭痛)stomachache(腹痛)muscle ache(筋肉の痛み)tooth ache(歯痛)body ache(体の痛み)は良く使われる単語です。

I have a bad headache.
ひどい頭痛があります。
I feel an ache in my shoulder.
肩に痛みがあります。
After running the marathon, my whole body ached for a week.
マラソンの後、1週間身体のあちこちが痛かった。
You might get muscle aches after each workout.
毎回トレーニング後に筋肉の痛みが起こるかもしれません。
My lower back is aching from shoveling snow.
雪かきしたから腰が痛い。

acheの形容詞achyも良く使われます。運動後の筋肉痛や、体の節々が痛むような感覚 に使われることが多いです。

I feel achy.
体が痛みます。
I had a fever and felt achy.
熱が出て、体のあちこちが痛かったです。

「痛み」を表す単語4:sore

soreは炎症や傷などで、ヒリヒリしたり触るとズキズキ痛むような場合に使われます。代表的なものがsore throat(のどの痛み)とsore muscles(筋肉痛)です。

I had a sore throat for a week.
のどの痛みが1週間ありました。
It feels sore when I touch it.
触ると痛みます。
My eyes are sore and itchy from allergies.
アレルギーのため目がヒリヒリしてかゆいです。
Having sore muscles after exercise is quite common.
運動後に筋肉痛になるのは珍しくないです。
  
I’m sore.やI feel sore.のようにsore1語だけでも「筋肉痛」や「体の痛み」を表します。cold sore(風邪をひいた時に口の周りにできる発疹、熱の花、口唇ヘルペス)canker sore(口内炎)などもよく聞く言葉です。

“sore spot”は「弱み、泣き所」といった意味で使われます。

Her divorce is really a sore spot with her.
離婚は彼女の弱点です。

soreと似た単語にtenderがあります。tenderには「優しい」や「(食べ物などが)柔らかい」、そして「触ると痛い」という意味があります。

It’s tender.
触ると痛い。
My joint was swollen and tender.
関節が腫れて触ると痛かった。

Irritateも「炎症を起こす」「ヒリヒリする」「刺激する」という意味を持ちます。

This soap irritates my skin.
この石鹸は肌を刺激します。
My throat is irritated from coughing all day.
一日中咳をしていて、のどがイガイガする。

「痛みのレベル」に関する表現

痛みのレベルはmild pain、moderate pain、severe painといった言葉で表されることが多いです。他にも以下のような表現で痛みの程度を表すことができます。

全く痛くない:no pain、zero pain
軽い痛み:mild pain、slight pain、minor pain、tolerable pain
中度の痛み:moderate pain、noticeable pain
強い痛み:severe pain、intense pain、terrible pain、extreme pain、intolerable pain

痛みの感じ方は人それぞれです。アメリカの病院では痛みの程度をわかりやすくするために、0から10で痛みを表すpain scale(痛みのスケール)が使われます。

How much pain do you have on a scale from 0 to 10?(0~10までで痛みの度合いを表すと、どのくらい痛みますか?)といった質問には、It’s 5.(5です。)といった感じで答えます。

What is your pain right now on the scale of 0 to 10?
今の痛みは0から10だとどれくらいですか?
It’s 1 when I don’t move.
動かなければ1です。

痛みの種類

acute pain急性の痛み
chronic pain慢性の痛み
surgical pain、postoperative pain術後痛
dull pain鈍痛
sharp pain激痛、鋭い痛み
burning pain焼けつく痛み
tingling painチクチクする痛み、ヒリヒリする痛み
shooting pain電撃痛、
throbbing painズキズキする痛み、拍動痛
stinging pain刺すような痛み
cramping pain筋肉の痙攣のような痛み、しめつける痛み
I have chronic back pain.
慢性の腰痛があります。
I have sharp pain in my stomach.
鋭い胃痛があります。
I feel burning pain in my feet.
足に焼けるような痛みを感じます。

よく使う症状やケガなど

I feel sick. I feel ill.
I don’t feel good.

気分がすぐれないです。
I have nausea and vomiting.
吐き気と嘔吐があります。
I have a fever.
熱があります。
I have a cold.
風邪をひいています。
I have a runny nose.
My nose is running.

鼻水がでます。
I have a stuffy nose.
I have a congested nose.

鼻づまりです。
I have a hay fever.
I have seasonal allergies.

花粉症です。
季節のアレルギーがあります。
I have diarrhea.
下痢をしています。
I’m constipated.
便秘です。
I have a migraine.
片頭痛があります。
I have heartburn.
胸焼けします。
I have period cramps.
I have menstrual cramps.

生理痛です。
I got injured.
ケガをしました。
I broke my leg.
足を骨折しました。
I cut my finger!
指切っちゃった!
I twisted my ankle.
I sprained my ankle.

足首を捻りました。足首を捻挫しました。
I strained my back.
腰を痛めました。ぎっくり腰になった。
I got a bruise.
打ち身ができました。あざができた。
I got a blister from my new shoes.
新しい靴をはいて、水ぶくれ(靴ずれ)ができた。
I pulled a muscle.
“pull Achilles tendon”

肉離れした。筋を違えた。
「アキレス腱が切れた」にもpullが使われます。
I slept on my neck wrong.
I slept funny.

寝違えた。

「痛っ!」ってなんという?

日常会話のなかで「痛っ!」「あいたっ!」と言うときにはouchやowが使われます。

ouch「痛い!」「あいたっ!」「熱っ!」

<

Ouch! I can't turn my neck. I must have slept funny last night.
痛い!首が回らない。昨夜きっと寝違えたんだわ。
Ouch! It's very hot. I burned my mouth.
あちっ!これすごく熱い。口やけどしちゃった。
Ouch! I got a cramp in my leg.
あいたっ!足がつったよ。

ow「痛い!」「ああっ!」

Ow! That hurts.
ああー痛っ!
Ow! Stop it. You’re hurting me.
あいたっ!やめてよ。痛いって。

“killing me”は「痛くてたまらない」「耐えられない」という意味のフレーズです。身体の痛みと精神的な苦痛のどちらにも使われます。

My back is killing me.
腰が痛くてたまらない。
This weather is killing me!
この気候には耐えられないよ。

ただし”You are killing me.”というフレーズには「あなた、おもしろすぎる!」という意味があります。「あなたがおもしろくて耐えられない」といった感じの表現です。

「痛み」の表現の違いを意識して活用しよう!

海外で急に歯が痛くなったりお腹が痛くなったりと、相手に痛みを伝えなければいけない機会は意外とあるものです。

アメリカの病院ではほとんどの言語の医療通訳が利用可能ですが、通訳者とビデオ通話の事が多く、細かい状況を伝えるのは難しかったりします。

旅行などの際には、持病や普段服用している薬について説明できるよう準備しておくことは大切です。まずは日常で起こる痛みの表現やフレーズを活用して、いざという時に備えましょう。

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