ビジネスシーンで、メールを送る時や会話をしているときに「別件ですが」と前置きをするようなこともありますよね。日本語ではスラスラ出てくるこのフレーズですが、英語でどう言えば良いかわかるでしょうか。ちょっとすぐには出てこない、もしくはビジネスに適した言い方がわからないという人もいるでしょう。
そこでこの記事では、「別件ですが」にあたる英語表現をご紹介していきます。「別件ですが」にあたる英語表現はたくさんありますが、ここではビジネス英語でよく使われる表現に絞りご紹介します。「別件ですが」と言いたくなったときのために、ぜひこちらを参考に、いくつか表現を覚えておいてくださいね。
On another note
こちらの表現は「別件ですが」として使いやすい表現です。「ところで」の意味で使われる「by the way」という表現はご存知でしょう。この「on another note」は「by the way」と同じような使い方ができ、且つビジネス英語っぽさもある表現です。
また、ビジネスシーンでネイティブがよく使う表現でもあるので、仕事で海外の人と関わる人なら、耳にすることも多いかもしれません。
I’ll let you know about the next meeting as soon as possible.
On another note, have you received the package from AAA company?
次回の会議についてはできるだけ早くお知らせします。
別件ですが、AAA社からの荷物は届きましたか?
上記の例文では、この文章の前に何か会議に関する会話をしていたと想定してみましょう。例文では会議の話を「できるだけ早くお知らせします。」と締めて、on another noteを使って「別件ですが」「ところで」と別の話を始めています。
by the wayと使い方がほぼ同じなので、使いやすく覚えやすいのではないでしょうか。
Changing the subject
次にご紹介する言い回しは「話を変えますが」という意味の表現です。こちらは上記の “on another note” に比べるとややカジュアルな言い回しになりますが、仕事上でも何度か話したことがあり、ややカジュアルな英会話で話す相手になら使っても問題ありません。
I’ll be finished with the task by tomorrow morning but I’ll let you know when I’m done.
Changing the subject, I’d like to request a holiday next month. Will it be possible?
明日の朝までにはそのタスクが終わっていると思いますが、終わったら連絡します。
話は変わりますが(別件ですが)、来月の休みをお願いしたいんです。可能ですか?
こちらも “on another note” のようにby the wayのような使い方ができるので、フレーズを丸覚えしてしまえば便利です。また、ほぼそのまま直訳で「話は変わりますが」となるため、意味もとらえやすいでしょう。
Another matter
この表現は「別の問題」「別件」という意味の表現で、今回のテーマである「別件ですが」にはぴったりな表現です。ただし、この表現は上記の2つと違い、これ単体で使っても「別件ですが」という意味にはなりません。
Thank you for the quote. I will check and get back to you shortly.
This is another matter, but I will be away from the office next week, so please contact my colleagues if something comes up.
見積もりをありがとう。確認して、すぐにお返事します。
別件ですが、来週はオフィスにおりませんので、何かありましたら私の同僚に連絡してください。
こちらの文章では「this is」をつけて「これは別件ですが」としています。ちなみに、「This is another matter」だけで文章を切ると、文脈によっては「これは別問題です」のような意味になり、「別件ですが」とはややニュアンスが異なる場合があります。
Please see the attached file for the event schedule.
On another matter, we have found a bug in our recent update and we need to find someone to solve this.
イベントのスケジュールについては添付ファイルをご覧ください。
別件ですが、最近のアップデートでバグが見つかったため、これを解決できる人を探す必要があります。
この文章では最初にご紹介した “on another note” のように、“another matter” を使っています。“another matter” をこの形で使う場合は、 “on another note” と同じく “on” という前置詞をつける必要があります。
Thank you very much for your response. Actually, I have something to discuss with you regarding another matter.
ご返信ありがとうございました。実は、別件でご相談したいことがございます。
こちらは厳密には「別件ですが」ではありませんが、「別件で」という言い回しになるため一緒に覚えておくと良いでしょう。
さまざまな言い方をご紹介しましたが、「別件について」と言いたいときに必ずこれを使えば大丈夫!というフレーズは、「regarding another matter」です。“regarding”は「〜に関して」と言う意味で、このフレーズは直訳された言い回しになっています。
Unrelated matter
最後にご紹介するのは、上記の表現と同じく“matter” を使った表現です。“unrelated” とついているため、「関連性がない話ですが」という意味になります。「別件ですが」が前の話と全く関連性がない場合は、こちらを使うと良いでしょう。
Duly noted. Thank you very much for the information.
This is an unrelated matter, but could we possibly postpone our scheduled meeting?
承知しました。情報をいただき、誠にありがとうございます。
別件ですが(それとは関係のない話ですが)、予定していた会議を延期していただくことは可能でしょうか?
まとめ
ビジネスシーンで「別件ですが」と言いたいときに使えるフレーズは他にもまだまだありますが、ひとまず今回ご紹介した4種類を覚えておけば、表現にも幅が出て、プロフェッショナルな会話ができるでしょう。
全部覚えられなくても、1つは使いこなせるようにぜひネイティブキャンプも活用しつつ練習してみてくださいね。

◇経歴
・英日翻訳および翻訳校正
・Webライター(ジャンル:英語・留学・旅行など)
・英会話講師
・カスタマーサポート/コールセンター(イギリスおよび日本・英語使用)
・カフェ店員(イギリス)
◇資格
TOEIC935点
英検準1級
ケンブリッジ英検FCE合格
◇留学経験
・イギリス:約10ヶ月(ロンドン内語学学校)
・グアテマラ:約3ヶ月(アンティグア内語学学校)
◇海外渡航経験
・イギリス:合計5年弱(内1年10ヶ月ワーホリ)
・グアテマラ:合計9ヶ月
合計50カ国に渡航歴あり
◇自己紹介
国内外で翻訳者兼Webライターとしてフリーランスをしています。これまで手がけた記事は1万記事以上。翻訳経験は通算7年位になります。
21歳の頃語学留学で渡英し、その後ワーホリビザ等を取得し、数年ロンドンで働いていました。
グアテマラへのスペイン語留学経験もあります。

I took a Bachelor of Science degree in Mathematics where my problem-solving and critical-thinking skills were honed. I have worked as a trainer in a government office, which has helped me to develop my communication and intrapersonal skills. My hobbies are reading, listening to music, and cooking. After joining NativeCamp, I acquired 2 years of teaching experience. Currently, I am involved in content production in the Editing Department.