韓国語を話すために単語と文法は必要?

韓国語学習、会話、単語、文法

韓国語の勉強をしている学習者の学習目的や韓国語習得をしてやりたいことは様々でひとつではないと思います。韓国のエンタメに興味のある人であれば、韓国ドラマのセリフやK-POPの歌詞を韓国語で理解できるようになりたい人が多いでしょう。

あとは、韓国語学習のモチベーションを保つなどの目的で韓国語能力試験やハングル検定などの試験の合格を目標に勉強している人もかなり多いと思います。また、韓国に興味があり旅行に行きたい人や韓国人の友達や知り合いがいる人であれば、旅行会話や日常会話ができるようになりたいという人も多いのではないでしょうか。

韓国ドラマやK-POPを理解することや試験の合格には必ずしも会話はできなくても良いですが、それらを目的に勉強している韓国語学習者も優先順位は高くなくても、話せるようになれれば良いとは思っているのではないでしょうか。

ところで、韓国語に限らず英語でも中国語でも一般的に外国語を話すことは難しいという印象があったり、単語や文法をたくさん知っていなければ話せないと思っている学習者が多いのではないでしょうか。その証拠に単語を毎日〇個ずつ覚えるとか、単語帳に載っている単語をとにかく覚えるといった暗記や難しい文法を一生懸命にしている学習者がとても多いです。

また世間でも単語力がなければ話せないといった情報も耳にするのではないでしょうか。

今回の記事では、韓国語を話すためには単語と文法をたくさん知っていなければ話せないのかと話せるようになるためにすることについて書いていきます。

韓国語を話すことは難しくない

まず最初に冒頭でも触れたように、多くの韓国語学習者は韓国語を話すことは難しいと思っているのではないかと思います。

会話は、学んだ単語や文法を基に文を作り、それを自分で言葉として発し、相手の言っていることを理解することが必要であるため韓国語の総合力が問われます。そういった意味では、他の読解、聞き取り、作文といった時間をかけて考えたり繰り返したりしながらでもできるスキルよりも難易度が高いと言えるかも知れません。

ですが、韓国語を学んでいる人の中でも限られた人しか話せるようにならないというようなセンスや能力が必要とされるものであったり、難易度の高いものでは決してありません。

正しい練習をすれば誰でもある程度の会話はできるようになるので、そういった意味では会話は難しくはありません。

これは日本語で考えてみれば分かりますが、私達日本人は日本語が話されている環境で幼少期を過ごしていれば特殊な事情がない限りは全員が日本語を話せるようになっています。

また、大人と比べるとずっと単語力や文法力がない子供であっても話すことができるようになっています。これは、日本語が話される環境で子供の頃からずっと日本語を話してきて話すことに慣れているからです。

このことから、会話そのものが難しいのではなく、難しいと感じるのは会話に慣れていないからであることが分かります。

韓国語は単語と文法をたくさん知っていなくても話せる

次に、巷では英語でも韓国語でも何語でも単語力がないと話せないとか文法もいろいろと知らなければ話すことができないといった情報を良く耳にします。

それらの情報から、多くの学習者は単語暗記や文法学習に多くの時間をかけて学んでいると思います。実際、韓国語を含め言語習得でその中心になるのは単語と文法を学ぶことです。

単語と文法を知らなければその言語を理解することができないため、単語と文法学習を抜きにして言語習得をすることはできません。そのため、韓国語会話をするためには、自分が求める会話のレベルに合わせ、ある程度の単語や文法を知っている必要は確かにあります。

ですが、単語や文法をたくさん知っていなければ韓国語を話せないのかと言えば、そんなことはありません。これも子供が会話をすることを考えてみると分かります。

子どもが知っている単語や文法(表現)は大人に比べるとかなり限られています。

そして、難しい単語や文法(表現)も知らないわけですが、時には間違ったり多少不自然な言葉使いがあっても自分の知っている限られた単語や文法(表現)で自分の言いたいことを伝えることができています。逆に言うと、どれだけたくさんの単語や文法を知っていたとしても、それで会話ができるようになるわけではありません。

重要なことは、どれだけ多くの単語や文法を勉強して知っているかではなく、学んだ単語や文法を活かして会話の練習をし、話すことに慣れているかどうかです。

初級レベルの単語と文法でも話すことは十分可能

では、韓国語会話をするために、どの程度の単語や文法が必要なのかと言うと、初級レベルで学ぶ単語と文法でも話すことは十分に可能です。

巷の情報や会話は難しいという思い込みから、会話をするためにはとにかく多くの単語や文法を知らなければならないと無意識的にでも思っている学習者は多いのではないでしょうか。また、そういう思い込みがされてしまう原因のひとつが学校教育での詰め込み式の勉強法です。

私達が学校英語でしてきた勉強法は、とにかく知識量を増やして受験で点数を取ることを目的にしたものであり、話せるようになることを目的にしたものではありません。そのため、そのようにして覚えた単語や文法は実際の会話では必要がないとか、他の言い方に置き換えれば使わなくても済むといったものも実は多いです。

同じ語学習得ということで学校英語の勉強法を真似して韓国語の勉強している学習者もかなり多いと思います。

ですが、既に初級レベルの単語と文法を学習済みで、現状ほとんど話せないという状態からまずは話せるようになることが目標であれば、初級レベルの知識でひとまず十分です。

英語でも中学英語が分かれば日常会話の多くは話すことができると言われますが、韓国語もそれと同じです。実際、韓国人が日常会話で使う単語数は約1,300語程度だと言われています。

もちろん1,300語すべてが初級レベルの単語だというわけではないですが、初級レベルはすべての基礎であり、使う頻度が高く優先的に覚えるべきものが出てくるので、日常会話でも良く使うものが多いです。そのため、それらをしっかりと使えるようになれば韓国語会話の土台の部分をしっかりと作ることができます。

まずは初級の参考書に出てくる単語は、一部のあまり使わないものを除いては単に意味や綴りを覚えるだけではなく、実際に文章を作って自分で話してみたり、使われている例文を参考にしたり、聞いたりする中でしっかりと使い方までを理解し、使える単語力をつけるべく単語学習をする必要があります。

そして、覚えた単語を初級レベルの文法知識を使いこなし活用がスラスラとできるようになるまで何度も練習を繰り返すことです。これをすることで、ほとんど話せない状態からひとまず簡単なフレーズ程度を使ってする会話であれば、初心者でもできるようになります。

自分が話す会話はパターン化されている

韓国語に限らずですが、会話ができるようになりたいという人にどの程度話せるようになりたいかと聞くと、大抵の人が日常会話程度と答えます。

ですが、日常会話を何の問題もなく話せるようになることは簡単ではありません。巷では、英語でも日常会話よりビジネス会話の方が難しいと思われていますが、実際は逆です。

ビジネス会話や特定の目的に絞ってする会話の場合、その目的に必要な会話だけを出来るようにすれば良いので、範囲は狭いです。一方で、日常会話はそれらとは違いとても広範囲に渡ります。

ちょっとした雑談、趣味、買い物、問い合わせ、トラブル対応、日常生活をする上での必要な契約など話の内容を挙げれば数多くあり、それらを更に細かく見て行けば更に多くの会話が必要です。このように会話の内容が広範囲に渡る日常会話を何の問題もなくすべてこなせるようになるには相当韓国語のレベルが高くなければならないです。

では、そんな日常会話をできるようになるにはどうすれば良いかと言うと、広範囲にどんな会話でも対応できるようになろうとするのではなく、自分に必要な会話に一旦できる限り絞ることです。

実際、私たちが日常的に話している内容というのはそんなに多くはありません。多くの人が、毎日同じような一日を過ごしており、同じ人に会い、同じような話をしているはずです。そうであれば、毎日全く違う話を全く違う人としているということはないはずなので、自分が日常的に話していることはある程度パターン化されています。

また、違う人に会って話すにしても自分のことを話す時は大抵同じ話題であることが多く、話す相手は自分と何かしら共通点がある人が多いので、話題も自分がまったく関心がないとか知らないことを話すことはほとんどないはずです。

日常会話を出来るようになりたいと思う人は、すべての会話をできるようにならないといけないと無意識的にでも思い込んでおり、それも会話が難しいと思う一因です。ですが、会話で話す内容はほとんどが自分のことです。

そのため、すべてを話せるようになろうとするのではなく、自分が話すことはどんな会話なのかをまず日本語で良いので把握をして、それを初級で学んだ単語と文法を使って韓国語で話せるようになれば会話はできます。

まとめ

ここまで、韓国語を話すことは難しくないということ、韓国語は初級の単語と文法で話せる、そして日常会話をできるようになるには会話の範囲を絞ることが必要であることを説明してきました。

韓国語学習者の多くが単語の暗記や文法学習に時間と労力をかけていますが、その覚えた知識を使えるようになる練習が大幅に不足しているため話せるようになっていないことがほとんどです。

まずは、初級レベルを使いこなし話せるようになるための練習をしましょう。

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