会話や文章の中で、「〜について」「〜に関して」と言いたいことがよくあります。
実は英語には「〜について」「〜に関して」という意味のフレーズがたくさんあるのですが、あまりにもいろいろありすぎて、それらをいつどのような時に使っていいのかわからず、ついつい前置詞の「about」ばかり使ってしまっていませんか?
今回は英語で「〜について」を表す表現について、使い方やシチュエーションを交えて解説したいと思います。たいていの場合に使えるフレーズもあれば、使う場面がやや限定されたり、他の語との組み合わせが大事になってくる場合などもあります。
全部覚えてももちろんOKですが、シチュエーション別に自分が使いやすい英語例文をいくつか選んで覚えておくと、英語力もアップし、日常での英会話シーンなどにとっても役に立つと思います。
主にカジュアルな場面で使える「〜について」
仲の良い友達や同僚、家族など、親しい関係の間柄で、カジュアルに使えるのが以下の言い方です。
about
「about」は、広く一般的な話題に使うことができます。
ナンシーは自分の過去について話した。
これが、それの使い方についての情報です。
-wise
形容詞「wise」は「賢い」や「賢明な」という意味で使われますが、ハイフンを伴う「-wise」は「〜について」という意味になります。
「price-wise」(価格については)、「time-wise」(時間に関しては)、「career-wise」(キャリア的には)、「name-wise」(名前の点では)など、主に名詞の後ろにつきます。
税金について、万全の準備を整えなければいけない。
ルーツに関して言えば、人間は猿から進化しました。
カジュアルでもフォーマルな場面でも使える「〜について」
以下はカジュアルな場面でもビジネスシーンやフォーマルな場面でも使えるフレーズです。
regarding
「regard」は動詞なら「みなす」「考える」、名詞なら「敬意」や「尊敬」という意味ですが、前置詞「regarding」になると「〜について」や「〜に関して」といった意味になります。
この商品につきましては私にご連絡ください。
まだ私の小包が届かない。彼女は配達について何か知っているに違いない。
また、「regard」関係では、「regarding」だけではなく、「with regard to」や「as regards」、「in this regard」などの言い方もあります。
いじめについては、我々はもっと厳しい法律が必要です。
その契約について、私たちが言うことは何もございません。
このホテルに関していうと、立地はかなり満足しています。
この点について、あなたはよくない。
この点に関してはあなたのアドバイスに感謝いたします。
これについて見てみると、あの会社は失敗したね。
「regarding」は、何の要件なのかをまず簡潔に述べ、その後に本題に入るような時などにも使われます。例えばメールや文書で、「コロン(:)」と一緒に使って表現したりします。
製品について:我社は現在資材が不足しています。
明日の会議について:4時から5時に時間が変更になりました。
concerning
「concern」は動詞なら「〜を心配させる」「影響を与える」、名詞なら「心配」「懸念」などの意味ですが、「concerning」という前置詞になると、「〜について」や「〜に関して」という意味になります。
彼らはそのエネルギー問題に関してそれ以上説明しなかった
あなたの経歴についていくつか質問させてください。
in terms of
「〜について」という意味で「in terms of」もビジネスや日常会話でよく使われます。
ちなみに「term」という語は、単独で名詞として使われる場合、単数形「term」と複数形「terms」では意味が異なります。単数形「term」は「専門用語」「学期」「任期」などの意味になり、複数形「terms」は「条件」「関係」「間柄」「同意」などの意味になります。
デザインの点から見ると、我々はこれでいいと考えます。
アフターサービスの面で言えば、AよりBの方がかなり優れているかもしれない。
「think」や「talk」の後で「in terms of」を使うと、「〜ということについて検討している」や「〜することについて話す」などの意味になります。
塾を始めることについて考えています。
私たちは海外旅行について話した。
as for / as to
文頭で使われることが多い「as for」と「as to」も「〜について」という意味ですが、これは使い分けに注意する必要があります。
まず「as for」ですが、こちらは人や物のどちらに対しても使えます。
ところで、彼ついてですが、彼はいつも紳士で優しいんですよ。
彼はアボカドが好きです。ナンシーはというと、実はアボカドは嫌いです。
「as for」が人や物のどちらに対しても使えるのに対して、「as to」の後には人がくるのはまれです。
出発日については、妻と決めなければいけない。
彼は今日起きたことについて驚いている。
ちなみに、使用頻度ですが、これはケースバイケースでもありますが、どちらかというと「as for」を使うネイティブスピーカーが多いようです。
on
「on」にも「〜について」という意味があります。
「〜に関する本」「〜についての情報」など、本の内容や調査、資料などについて述べる時に使います。特に専門的で限定的なことに使われる傾向があります。「about」よりもやや範囲が狭くなるイメージです。
物理化学に関する本を読んでいます。
これについて何か情報がありますか?
私はこの声明についてコメントがあります。
for
主に「〜のために」という意味に解釈することが多い「for」も「〜について」という意味で使う場合があります。
この機械について問い合わせないといけない。
あなたが私のためにしてくれたことに心から感謝します。
上の例の場合、「for」は、「have to contact」や「thank you」といった言葉と一緒に使うことで「〜について」といった意味になっています。
ある単語が、どのような言葉と一緒に使われる場合にどのような意味になるか(これを「コロケーション」といいます)に注意しましょう。
かなりフォーマルな場面で使うことが多い「〜について」
with respect to / in respect of
動詞の「respect」は「尊敬する」という意味ですが、「with respect to」または「in respect of」で「〜については」「〜に関しては」という意味になります。
「with respect to」も「in respect of」もほぼ同じ意味です。公用の書類などで使われるなど、使用場面はかなりかたく、フォーマルです。
この問題に関しては、私たちにも責任があります。
あなたの出張についてですが、フライトが延期されていることに注意してください。
支払いについては、詳細は以下の通りとなります。
まとめ
いかがでしたか?今回は、「about」以外にも、たくさんある「〜について」を表す英語表現をご紹介しました。
例文をすべて覚えてしまうのもいいですが、自分が使いやすい便利フレーズを数個覚えて、状況に合わせてすぐに引き出せるようにしておくといいでしょう。

◇経歴
児童英語講師
オンライン英会話講師
NC英語アドバイザー
英語学習ライター
元大学教員
◇資格
TESOL/TEC(CANADA)
中学校教諭二級免許状(英語)
◇留学経験
アメリカ・サンディエゴに語学留学(2カ月)の経験あり
その後、オーストラリア・シドニーに大学院留学(2年)の経験もあり
◇海外渡航経験
25歳で初めて、短期間の語学留学をきっかけに本格的に英語の勉強を開始しました。
雑誌の編集・ライティング、テレビCMの企画・撮影等などの仕事が長く、英語を使っての海外取材や撮影経験も多く経験しています。また海外で日系新聞社の副編集長をしていたこともあります。
◇自己紹介
「英語学習に終わりはない」「継続は力なり」を実感し、50代半ばから毎日英語の勉強を続けて2000日近くが過ぎました。
「楽しく学ぶ!」をモットーに、僭越ながら私の異文化経験や英語の知識などをブログに織り交ぜながら、執筆することを心がけています!ネイティブキャンプのオンライン講師もしています。初心者・初級者限定ですが、ぜひ一緒に学びを続けましょう。

I took a Bachelor of Science degree in Mathematics where my problem-solving and critical-thinking skills were honed. I have worked as a trainer in a government office, which has helped me to develop my communication and intrapersonal skills. My hobbies are reading, listening to music, and cooking. After joining NativeCamp, I acquired 2 years of teaching experience. Currently, I am involved in content production in the Editing Department.