イギリス人が生活で使うスラング(Slang・俗語)。インフォーマルで文章でなく英会話でよく使われる言葉、それがスラングですね。学校の英語の教科書や、試験対策ではなかなか習うことのないくだけた表現です。くだけているだけに、知らないと日本人には”まるで意味不明”ということになってしまいます。
ということで、今回の記事はイギリス英語のスラング特集です。現地在住の筆者がリアルな英語スラングを発音や例文とともに一挙に30紹介していきましょう!
さて、皮肉好きのイギリスの人が使うスラングとはどういうものか、ぜひ興味のあるものを見つけてくださいね。
- Cheeky Nando’s
- Bollocks
- Bonkers
- Ta
- Gutted
- Chuffed
- Knackered
- Buzzin’
- Chippy
- Dodgy
- Fancy
- Snog
- Fiver
- Gaffer
- Gob
- Henpecking
- Melt
- Ick
- Chav
- Toff
- Beeb
- Mate
- Local
- Pint
- Knees-up
- Loo
- Naff
- Dinky
- Take the Mickey
- スラングを覚えれば英会話が一歩前進
Cheeky Nando’s
(チーキー ナンドォス)
Nando’sといえば、イギリスで人気のグリルチキン・チェーンレストランです。KFCなどよりもちょっと高級感あるファストフードに立ち寄って友達と楽しく食事をすることを意味します。
Fancy a cheeky Nando’s after work?
(仕事のあとNando’sしない?)
Bollocks
(ボラクス)
くっだらない、バカげてるなんて言いたいときの一言。お国柄というかはっきり言いますね。本来”睾丸”という意味の単語であり、決して上品ではありませんので使い方にくれぐれもご注意ください。
Why did he do it? Bollocks!
(なんでそんなことしたの?クソ!)
Bonkers
(ボンカァズ)
「頭おかしい、狂ったような」といったニュアンスです。crazyと同じような使い方で、必ずしも悪いときだけに使うスラングではありません。
The suggestion was totally bonkers.
(その提案はまったくもってクレイジーだった。)
Ta
(ター)
ありがとうの意味であり「ども!」といった軽い言い方になります。会話ではもちろん、メールなどの文章内でも使われることがあります。イギリスのみならず、オーストラリアでもよく使われるスラングです。ちなみに、アメリカやカナダでは使われないようです。
Oh you sent me an email, ta!
(お、メールしてくれたんだ、ども!)
Gutted
(ガッティドゥ)
合格を目指していた試験に落ちてしまった、欲しいものが手に入らなかったなど残念な気持ちになったとき「がっかりしている・ひどく落ち込んでる」ことを表わすスラングです。
I am so gutted to hear that my friend didn’t get the position.
(友達が採用されなかったと聞いてがっかりしている。)
Chuffed
(チャフトゥ)
guttedの反対で、喜びを表現する表現です。「とっても嬉しい」「すごく喜んでいる」という満足感たっぷりの意味ですからぜひ覚えてどんどん使ってください。
We are chuffed to win the competition!
(大会で優勝し、すごく喜んでいます!)
Knackered
(ナッカァドゥ)
「へとへと・クタクタ」など疲れたときに使えるスラングです。
I’m so knackered after the football squad training.
(フットボールの強化練習の後でへとへとだよ。)
Buzzin’
(バズィン)
buzzingの省略形でおもにイギリス北西のマンチェスター地方で使われ、「大興奮してる」「超ハッピー」といった意味に使われます。マンチェスターには大学もありますし、日本から留学をする人はぜひ使いこなせるようにしてみませんか?
They were buzzin’ with the result.
(彼らはその結果についてすごく喜んでいたよ。)
Chippy
(チッピー)
イギリス好きの方ならぜひChippyをゲットしましょう。イギリスの国民食のひとつと言われるフィッシュ&チップス、このお店がChippyと呼ばれます。
I love my local chippy.
(地元のチッピーが大好き。)
Dodgy
(ドジィ)
人でもモノでも、何かが怪しい・信用できないことを意味します。
I think I ate a dodgy chicken curry last night.
(昨夜、ヤバそうなチキンカレーを食べたと思う。)
Fancy
(ファンシィ)
誰かや何かへの欲求を示すスラングで動詞として使うところがポイントです。イギリス人がポンポンとよく使うのでおすすめのスラングです。
Fancy a walk in a park?
(公園に歩きに行かない?)
Fancy the pants off you
Fancyは恋愛にも使われる言葉ですが、このフレーズも抑えておきましょう。「あなたのことが好きすぎちゃって、パンツがどこかへヒューッと飛んで行っちゃいそう」と、その熱意を表わすスラングです。
Snog
(スノグ)
続けて少し刺激的なスラングです。キスするという意味で、かなり情熱的なキスをも含むのがSnogです。
They are snogging in the street.
(彼ら、路上でキスしてるよ。)
Fiver
(ファイバァ)
ここでひとつ、イギリス英語のお金のスラングを紹介しましょう。Fiverは5ポンド札/£5 noteを指します。
Do you have a fiver that I can borrow?
(5ポンド借りれる?)
Gaffer
(ギャファ)
イギリスと言えば何といってもフットボール。そしてチームの監督をGafferと言います。
The gaffer wasn’t very happy with the result.
(監督はその結果にまったくハッピーじゃなかった。)
Gob
(ゴブ)
Gobは「口(mouth)」を意味するスラングです。使うときは要注意の品のない言葉です。
Shut your gob!
(うるさいよ!)
Henpecking
(ヘンペッキング)
hen(雌鳥)+ pecking(つつく)を合わせたスラングは、ご想像とおり「口うるさい○○」という意味になります。
Henpecking wife/girlfriend
(口うるさい妻/彼女)
Melt
(メルト)
もともと「溶ける」という意味を持ちますが、スラングでは「情けない(人)」になります。深刻にディスるというよりおちょくる感じです。
Don’t be such a melt.
(情けないなぁ!)
Ick
(イック)
日本語でいう「キモっ・うぇ!」に当たるのがickです。
Ick, it smells so bad!
(うえ!めちゃ臭い!)
Chav
(チャブ)
イギリスの労働階級に属し、特定のブランドファッションや行動をする若者をchavと呼びます。日本でいうヤンキーに近いかもしれません。働かない下層階級を指すことがあるため使い方には注意します。
He looks like a chav.
(彼、ヤンキーみたいに見えるね。)
Toff
(トフ)
チャブに対し、上流階級の人をトフと呼びます。貴族的な背景をもっていたりその階級に属する人で優越感をもっている人を揶揄しています。
Boris’s dad Stanley is a toff.
(ボリスの父スタンリーは上流階級の人だ。)
Beeb
(ビーブ)
英国放送協会で多くの英語学習者が英語学習に利用しているBBCがスラングになるとBeebになります。
Beeb is going to make an announcement today.
(今日、BBCが発表をします。)
Mate
(メイト)
Friendのスラングがmateになります。男性の友人に使われることが多く、日常でよく聞きます。
You alright mate?
(どう、大丈夫?)
Local
(ローカル)
ローカルと聞いて、何のスラングと想像しますか?これは英国文化であるパブです。近所のパブ、行きつけのパブというニュアンスです。これは覚えやすいのではないでしょうか?
I will go to my local tomorrow night.
(明日の晩はパブ行くぜ~)
Pint
(パイント)
パブがでたのでもうひとつ。Pintはそのままビールを指します。パブでビールを頼むときは1パイント(568ml)またはハーフパイントです。
Can I have a pint, please?
(1パイントのビールください。)
Knees-up
(ニーズアップ)
盛況なパーティのことをいうスラングです。パーティ好きな方はぜひ!
I went to a knees-up last night.
(昨夜、大盛り上がりのパーティに行ったのよ。)
Loo
(ルゥ)
トイレのことです。トイレに行くというより簡単だしイギリスっぽくて良いスラングではないでしょうか?
I just want to go to the loo.
(トイレ行きたい。)
Naff
(ナフ)
時代遅れのセンス、安っぽいまたは趣味の悪い人やモノを言うときのスラングです。
The uniform is naff, do you agree?
(この制服、ダサくない?)
Dinky
(ディンキィ)
「とても小さい=小さくて可愛い」という意味のスラングです。褒めるスラングはぜひ仕入れておきましょう。
Your daughter is so dinky!
(あなたの娘ちゃん、超可愛い♡)
Take the Mickey
”ミッキーマウスを連れてきて~”ではなく、「からかう」という意味になるロンドン・コックニーの韻を踏んだスラングです。
Don’t take the Mickey!
(からかわないでよ~!)
スラングを覚えれば英会話が一歩前進
数あるイギリス英語のスラングのなかでもイギリスらしいものを30紹介しました。すでに知っているモノ、面白かったモノありましたか?30のなかのいくつかは、筆者が運営する剣道道場の頼もしいメンバーへの聞き取りをして取りあげたものも含まれています。
ちなみに、イギリスが欧州連合から離脱した「Brexit」もBritish+exitで作られたスラングですし、ブレグジットの後には、サセックス公爵夫妻が王室の主要メンバーから退いたときには「Megxit(メグジット)」も登場しました。
スラングはこのようにどんどん新しいものが生まれますし、英国のドラマをみたりしてぜひ日本からも本場のスラングに触れてください。
◇経歴
日本では外資系製薬会社などで勤務。
2006年夏に渡英し、現在イングランド在住。
2012年以来、南ロンドンで剣道道場を運営。地元の行政と関わり、日本文化を紹介するイベントを担当したり、剣道や居合道のデモンストレーションのオーガナイスを行なう。
また、日本の2大学と英国剣道協会とのパートナーシップ締結のためのリエゾンおよび翻訳・通訳を担当。
◇資格
・Food Safety Level 2
・Principles of Internet Safety Prepare to Deliver Excellent Customer Service
◇海外渡航経験
スキューバダイビングで訪れた国々を始め、3ケ月間のヨーロッパ各国バックパッカーの旅を経験。
◇自己紹介
こんにちは!椿サリーです。夫がイギリス人、日英ミックスの息子(UK大学生)という家族構成の国際結婚組です。ライターとして、多国籍メンバーが所属する剣道道場の女将として、日本文化紹介を紹介する地元グループ代表として行政とのやりとりなど、イギリスで幅広く活動しています。英会話ができると世界が広がりますし、外国人とのコミュニケーションは楽しい!を日々実感しています。
I took a Bachelor of Science degree in Mathematics where my problem-solving and critical-thinking skills were honed. I have worked as a trainer in a government office, which has helped me to develop my communication and intrapersonal skills. My hobbies are reading, listening to music, and cooking. After joining NativeCamp, I acquired 2 years of teaching experience. Currently, I am involved in content production in the Editing Department.