コロナ禍で誕生・浸透したスラング……Karenの意味とは?

コロナ禍で誕生した・浸透したスラング……Karenの意味とは?

2020年に突如として現れたコロナウイルス。その猛威は世界中に広がり、今日にいたるまで各国ではあらゆる対策や取り組みが行われています。

そんなパンデミックが流行している今、事態を象徴するような新しい英語のスラングがたくさん生まれているのをご存知でしょうか?

そこで今回は、「Karen」を代表とし、コロナ禍で誕生・浸透したスラングをいくつかご紹介したいと思います。最後まで読んでぜひ参考にしてください!

コロナ禍でスラングがたくさん誕生していた?

コロナウイルス感染症が流行中に、英語ではたくさんのスラングが誕生しました。

ここからは、主にSNSで使われることの多いスラングを、解説や例文を混じえていくつかご紹介していきます。

ネットで話題になった”Karen”の意味

コロナ禍に生まれたスラングの1つ「Karen(発音:カレン)」は、パンデミックが拡大し始めた2020年の前半頃に、アメリカ国内で使われ始めました。

SNSで使われることが多く、多くの人たちがハッシュタグ「#Karen」を付けて投稿していました。「Karen」は人の名前から来ており、人物のイメージ像は以下の通りです。

<見た目>

・白人の中年女性

・40〜60代くらい

・ショートカット

<性格>

・自己中心的

・自己主張が強い

・特権があるかのようなふるまい

・周りに不快感を与える態度

このようなイメージ像の人は、もちろんコロナ流行以前からいました。過去にはいくつか別の名前で表されていましたが、現在は「Karen」が使われています。

現代では多くの人がスマートフォンを持っており、「Karen」の資質を持った人が騒ぎ立てているシーンを動画で撮影して、SNSに投稿するといったケースが多いです。野次馬の場合もあれば自己防御のときもあるでしょうが、いずれにせよ「Karen」の自己中心的な振る舞いがSNSによって多くの人の目に触れるようになりました。

とある「Karen」と呼ばれた人は、お店でマスクをしていないことを注意され、それに腹を立てて他の客に咳をかけるという行為に及びました。また別の人は、飲食店に入るのに3時間待ちと言われたことに怒り、店員に暴力を振るうといった暴れぶりがSNSで拡散されてしまいまいた。

このように、自分が一番でない状況において非合理的に反抗し、周囲を不快にさせるような行いをしまう人がSNS上で「Karen」と呼ばれ、広く認知されるようになりました。

なお、固有名詞は通常数えられませんが、「Karen」は可算名詞(単数:a Karen / 複数:Karens)としても使えるので覚えておきましょう。

I never want my mom to be a Karen.

私は絶対自分の母親にカレンになってほしくないです。

A lot of Karens don’t treat waiters as human.

多くのカレンはウェイターを人間として扱わない。

She is definitely one of those Karens. She immediately makes a fuss when there’s something she doesn’t like.

彼女は間違いなくカレンのうちの一人です。何か気に入らないことがあると即座に騒ぎ立てるんです。

They are arguing about something so loudly. I think they both are Karens.

彼らはすごく大きな声で何かについて言い合っています。彼らはどちらもカレンだと思います。

There was a woman on the train who was putting her bag on the seat even though some people were standing in front of her. She is a Karen.

電車の中で、目の前に立っている人がいるのに、バッグを座席に乗せて使っていた女性がいました。彼女はカレンです。

その他、コロナ禍で誕生・浸透したスラング・英単語

コロナ禍で生まれたスラングは「Karen」以外にもあります。

ここでは、14個のコロナ禍に関連するスラングをご紹介したいと思います。

Rona

「Rona」「Corona virus」の略で、発音は「ロナ」です。「the」を付けて使うのが通例なので注意しましょう。

A lot of people got the rona this month. The pandemic is getting worse and worse.

今月は多くの人たちがコロナに感染しました。パンデミックはますます悪くなってきています。

Social distancing

「Social distancing」は、文字通り距離を保つことです。日本語でも使われている言葉なので、馴染みがある方が多いと思いでしょう。

Because of mask wearing and social distancing, the number of infections is decreasing little by little.

マスク着用とソーシャルディスタンスが理由で、少しずつ感染者数は減少しています。

Zooming

コロナ流行によるリモートワークの広がりの中で、オンライン会議の際にZoomがよく使われるようになりました。

Zoomは固有名詞ですが、「Google(Googleで検索する / ググる)」のように、動詞として「Zoomをする」と使われるようにもなりました。

I don’t like zooming at home because the connection of my home Wi-Fi is not good.

自宅のWi-Fi通信がよくないので、自宅でのZoomは好きではありません。

Zoom Bombing

「Zoom Bombing」は、誰かのZoomでの会話中に侵入して、不適切な写真や動画を送りつける行為を意味します。

Zoom bombing is a type of harassment and is not acceptable.

Zoom bombingは一種のハラスメントで、受け入れられるものではありません。

WFH

「WFH」は在宅ワークの意味で、「Work From Home」の略です。コロナ禍以前から使われていましたが、リモートワークが広がってからより使われることが多くなりました。

I love WFH. I don’t want to go to the office anymore.

在宅ワークが大好きです。もうオフィスには行きたくありません。

VHH

「VHH」はオンライン飲み会の意味で、「Virtual Happy Hour」の略です。

多くのバーや飲食店が営業を停止したことで、Zoomやその他のビデオチャットツールを使って飲み会をする際に使います。

We talked about a lot of stuff in the VHH last night.

私たちは昨夜、オンライン飲み会でたくさんのことを話しました。

Zumping

「Zumping」は、Zoomでの会話で恋人を振ることを意味します。「Zoom」と「dump(振る)」を掛け合わせた単語です。

He couldn’t meet his girlfriend for a while due to the pandemic, and what’s worse, he got zumped.

彼はパンデミックのせいでしばらく彼女に会えず、さらに悪いことに、彼はZoomで振られました。

Doom scrolling

「Doom scrolling」は、ネガティブなニュースを消費し続けることを意味します。「doom」は「滅亡」という意味の単語で、滅亡的なニュースをスマホでスクロールし続ける様を表しています。

You should stop doom scrolling all night.

一晩中ネガティブなニュースを見続けるのはやめたほうがいいですよ。

Quarantini

「Quarantini」は、ステイホーム自粛やロックダウン中の、自宅での飲酒を意味します。お酒の「マティーニ」と、隔離の意味の「quarantine」を掛け合わせた単語です。

Tonight’s quarantini is going to be so much fun.

今夜の隔離飲み会はとても楽しくなるでしょう。

Covidiot

「Covidiot」は、パンデミックの最中にも関わらず、感染リスクに関わる衛生面や安全面への警告を聞き入れない人を指します。

コロナウイルスを意味する「COVID-19」と、バカな人を意味する「idiot」を組み合わせた単語です。

Why are you not wearing a mask? Don’t be a covidiot.

なんでマスクを着けてないんですか?コロナバカにならないでください。

Corona-divorce

「Corona-divorce」は読んで字の如く、コロナ禍での離婚を意味します。自宅でのパートナーと過ごす時間が増えたことによるストレスや軋轢が、離婚まで発展するケースが多々見られたことからこのような言葉が生まれました。

Do you know anyone who got a corona-divorce?

コロナ離婚をした人を誰か知っていますか?

Coronacation

「Coronacation」は、「Corona」と「vacation」を組み合わせた単語で、コロナ禍で仕事をしなくてよいリラックスした時間を意味します。

場合によっては、仕事がなくても給料が払われているラッキーな状況を表すこともあります。

I’m on a coronacation now. I don’t have to go to the office, and no WFH.

私は今コロナケーション中です。オフィスに行かなくてもいいし、在宅ワークもないです。

時代に合わせてスラングは誕生する

いかがでしたでしょうか?今回ご紹介したようなスラングは、その時々の時代に合わせてどんどん生まれます。

過去に起きた大きな出来事の最中に生まれたスラングなどを調べてみるのも楽しいですよ。

フォーマルな場ではあまり使うシーンはありませんが、日常会話の中で使えそうなものがあったら、ぜひ使ってみてくださいね!


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