解説! TOEFL Juniorのリスニングセクションの情報とサンプルテスト。

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英語圏の大学や大学院への留学を希望する人が、英語の実力をはかるため受験するのがTOEFLテストです。

TOEFLにはいくつかの種類がありますが、その中で中高生が対象のTOEFL Juniorがあります。

このTOEFL Juniorは「TOEFL Junior Standard」と「TOEFL Junior Speaking」という2種類のテストに分かれています。

さて、今回の記事ではTOEFL Junior Standardの試験で一番始めに出題される「TOEFL Junior リスニング」の紹介になります。

TOEFL Juniorテストの流れ、リスニングの概要、そしてサンプルテストを用いて実際のテスト内容の確認します。リスニングで好スタートを切るため、しっかり対策しましょう。

TOEFL Juniorテストの概要

TOEFL Junior Standardの公開テストですが、2021年は6月と12月の2回のみ予定されています。

受験料は4,500円(税込み)、受験地は札幌・東京・横浜・名古屋・大阪・福岡の6会場です。

申し込み期間は約1ケ月半ほど設けられていますが、満席になることを考え、早めに申し込みすることをオススメします。

参考:TOEFL Junior® Standard テスト日程とお申し込み(GC&T公式ウェブサイト)


TOEFL Junior Standardではリスニング、文法・語彙、リーディングという3つのセクションで成り立っています。別記事で「
TOEFL Junior リーディング 」を解説しましたのでぜひご参考にしてください。

TOEFL Juniorテストの当日の流れは?

さて、当日の流れをみてみましょう。

9:15-9:45 受付
9:45 テスト開始
12:15 テスト終了

テストは3セクションで構成されていることを述べましたが、それぞれの所要時間は以下になります。

リスニング(42問・約40分)
文法・語彙(42問・25分)
リーディング(42問・50分)

どのセクションも4択のマークシートです。受験者は問題形式の把握、試験対策に加え、当日の集中力の確保が大切です。

TOEFL Juniorテストのスコア、目安とは?

TOEFL Juniorの結果は600~900のスコア制です。オフィシャルサイトから、スコア全体のレベル目安をご紹介しましょう。

845-900(上級)
複雑な言葉の構造や語彙に関する知識を活用して、複雑な文章や言い回しについても常に理解することができる

785-840(中級~上級)
複雑な言葉の構造や語彙に関する知識を活用して、複雑な文章や言い回しについてもおおむね理解することができる

730-780(中級)
基礎的な言葉の構造や語彙に関する知識を活用して、多少複雑な文章や言い回し、初歩的な内容についても理解することができる

655-725(初級~中級)
基礎的な文章や言い回し、基礎的な言葉の構造や語彙を、時々理解することができる

600-650(初級)
基礎的な言葉の構造や語彙に関する知識を活用して、非常に初歩的な文章や言い回しを理解することはできるが、語学力や理解力のさらなるスキルアップが必要

引用元:TOEFL Juniorオフィシャルサイト
https://gc-t.jp/about_test/junior_result/

それでは、ここからは「リスニング」について解説していきましょう。

TOEFL Juniorリスニングの概要

TOEFL Juniorリスニングで良いスコアをとるためにはオフィシャルサイトで述べられている「測る力」と「内容・題材」がヒントになります。

測る力:
・提示された情報の要旨または要点を理解、解釈し、重要なポイントを言い換えることができる。
・話し手がある情報を提示している理由、または2人の話し手がなぜその話題について討論しているのかを理解できる。
・比喩などを使った間接的な表現の意図をつかむことができる。
・話し手がはっきりとは述べていない暗に示した特定の情報を理解できる。
・話し手が言った内容に基づいて、次に取られる可能性が高い行動を予測することができる。
・英語のアクセントやイントネーションの変化から話し手の意図をつかむこと、さらに英語の慣用表現を理解することができる。
・授業、討議、会話のメインテーマに関する重要な詳細情報を特定することができる。

内容・題材:
日常会話などノンアカデミックなカテゴリーと、自然科学、社会科学、人文科学、芸術などのアカデミックなカテゴリーにおける、会話、レクチャー、プレゼンテーション、アナウンスから出題。音声は、アメリカ、イギリス、オーストラリアなどの発音を含む。

引用元:TOEFL Juniorオフィシャルサイト
https://gc-t.jp/about_test/junior_test/

では、実際にどのような出題なのか、サンプルテストからみていきましょう。


ここで少し余談!

下記記事では、TOEFL JUNIORのリーディングについてまとめています!サンプルや受験するメリットについても記載していますので、こちらもご確認ください♪

nativecamp.net


TOEFL Juniorリスニングサンプルテストで実際の問題を見よう

リスニングセクションでは約40分で42問の問いに答えます。
単純計算で1問につき1分弱あるということになります。

さっそく、問題を紹介しましょう。

1. What is the subject of the announcement?
(Listen to the Question)

(A) The school will be adding new classes.
(B) Three new teachers will be working at the school.
(C) Some students have received an award.
(D) The school is getting its own newspaper.

まず出題、次にリスニングをする、そして解答を選ぶというステップになっています。この問いに関するリスニングは約30秒。正解を得るためには、問題の意味を読み取る必要があります。

What is the subject of the announcement?
発表の主題は何でしょう?

subjectの意味が分からなくても、何かの発表(announcement)があったのだなと分かれば良いでしょう。

announcementは何かという問題の場合、リスニング前半にどういった発表なのかでてくる可能性は大きいです。

それと同時に、4択にも先に目を通すことでさらに正しい解答を選ぶことができます。この場合も、文章すべてを完璧に分からなくてもそれぞれの違いを把握します。

(A) The school will be adding new classes.
新しいクラスが追加される。

(B) Three new teachers will be working at the school.
3名の新しい教師が働くことになる。

(C) Some students have received an award.
数名の生徒が賞を受賞した。

(D) The school is getting its own newspaper.
学校は独自の新聞を調達する。

さて、リスニングでは以下のような内容を聞くことになります。

High schoolのprincipal(校長)が話しだします。

「I have a very special announcement to make.This year not just one but three of our students will be receiving national awards for the academic achievements…」

ここで出題、リスニングの内容、そして解答の選択肢を比べてみましょう。

出題→ 何かの発表(announcement)
リスニング→ 1人ではなく3人の我が校の生徒が全国的な賞を受賞する(not just one but three of our students will be receiving national awards)
※national awards=全国的な賞

解答→ (C) Some students have received an award.

リスニングで「3名の生徒」とあるものの、解答では「数名の生徒」になっていること、(B) Three new teachersで3名(の教師)とあることで多少ひっかけ問題になっています。この辺にも注意をして解答を選びます。

もう1問みてみましょう。

2. What does the teacher want the student to do?
(Listen to the Question)

(A) Take everything out of their desks
(B) Put the painting supplies in plastic bags
(C) Bring paints with them to school on Monday
(D) Put covers on their desks to keep the paint off

1日の終わりに教師が生徒に話をしています。

「Remember that a team of painters is coming in tomorrow to paint the walls. In this box on my desk are sheets of plastic that I want you to slip over your desks. Make sure you cover your desks completely so that no paint gets on them.」

1問目と同様、見比べるために以下のように書き出してみます。

出題→ 教師は生徒に何をしてほしいのか?
リスニング→ デスクの上の箱に入っているプラスティックシートを自分の机に被せなさい。机全体を完璧に覆うようするように。(In this box on my desk are sheets of plastic that I want you to slip over your desks. Make sure you cover your desks completely)
※slip over=被せる

解答→ (D) Put covers on their desks to keep the paint off
ペンキがつかないように机にカバーをかける

消去法でいけばAとCは省かれます。

Bはバッグに絵具を入れるという意味の文章ですが、paintingとplastic bagsが使われていることから迷う人がいるかもしれません。

しかし、Dのキーワードはkeep the paint off、これが問題文のno paint gets on themと共通の表現となるところに注目しましょう。

リスニングセクションの形式やイメージ、または使われる単語などが掴めたでしょうか?

TOEFL Juniorリスニングの対策は公式問題集で!

残念ながら、TOEFL Juniorリスニングのための過去問を学習できる問題集が手に入りづらいと言われます。

これはTOEFL Juniorが始まってからまだ年数があまり経っていないことが理由です。

そのため準備には「TOEFL Junior Standard テスト公式問題集大型本」を入手することをおすすめします。これが唯一の公式問題集で、問題数も多くこの1冊で充分というレビューもあります。

TOEFL Juniorの結果とともに、リスニング、文法・語彙、リーディング別に「あなたの能力チャート」というフィードバックがもらえます。

数回続けて受験すると、前回の結果と今回の結果がチャートで比較できるようになっています。どのセクションが弱いか見極めるために大変有効です。

文法だけでなく、アカデミックな内容に使われる語彙を身につける、そしてアプリやオンライン英会話の利用などで普段からリスニングの量を増やし、当日は集中力があるうちにリスニングで高スコアを取れるようにします。


ここでまた少し余談!

下記記事では、TOEFLについての勉強法をご紹介しています!正しい勉強法を身に着けて、高得点を目指しましょう♪/p>

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TOEFL Junior リスニング解説まとめ

TOEFL Juniorを受けると、英語学習だけでなくグローバルな将来に向けて良いステップを踏めるというメリットがあります。

2021年の公開テストは2回、計画的に申し込みをしてチャレンジしてください。